Book of Common Prayer
95 さあ、主をたたえましょう。
救いの岩である神に向かって、
喜びの声を上げましょう。
2 感謝の思いを込めて御前に近づき、
賛美の歌をささげましょう。
3 主は、どんな神にもまさる偉大な王であられます。
4 主は地中深いところも、そびえ立つ高い山々も、
支配しておられます。
すべてのものは主のものです。
5 主は海と陸をお造りになりました。
それらは主のものです。
6 さあ、創造主である主の前に出て、
ひざまずきましょう。
7 私たちは神の羊であり、神は羊飼いなのです。
今日、呼びかけられる声を聞いたなら、
神のもとへ行きましょう。
8 荒野のメリバやマサでのイスラエル国民のように、
強情になってはいけません(出エジプト17・7参照)。
9 あの時、あなたがたの先祖は、
わたしの奇跡を何度も目にしながら、
信じようとしなかった。
わたしがどこまで忍耐するかを試そうとするように、
彼らは不平やぐちを言い続けた。
10 「この四十年間、
わたしは苦々しい思いで民を見すえてきた。
心も思いも遠く離れているこの民は、
わたしのおきてに見向きもしなかった。
11 だから、わたしは激しい怒りを込めて誓った。
彼らに約束した安息の地へ、
彼らが入ることは決してない。」
22 神よ、私の神よ。
どうして、私をお見捨てになったのですか。
どうして、助けるどころか、
うめきさえ聞いてくださらないのですか。
2 私は昼となく夜となく泣いては、
助けを叫び求めていますのに、
あなたは答えてくださいません。
3-4 しかし、あなたはきよいお方です。
私たちの先祖の賛美が、
御座を取り囲んでいました。
あなたに信頼していた彼らを、
あなたは助け出してくださいました。
5 彼らの叫びを聞いて、救い出してくださいました。
助けを求める人々を、ただの一度も
失望に終わらせなかったのです。
6 しかし、私は虫けら同然で人間ではありません。
同国人ばかりか、すべての人々から
さげすまれています。
7 私を見ると、だれもがあざけり、
冷笑し、肩をすくめます。
8 彼らは、こう言って笑います。
「これが、主に重荷を肩代わりしてもらった
という男なのか。
主のお気に入りだとうぬぼれていたやつか。
主に助け出されるところを
見せてもらおうではないか。
そうしたら信じてやってもいい。」
9-11 主よ、以前はいつも
助けてくださったではありませんか。
母の胎から安全に取り上げ、幼い日々も、
無事に過ごさせてくださったではありませんか。
私は生まれてこのかた、
ずっと主を頼りとして生きてきたのです。
主はいつも私の神でした。
今になって、置き去りにしないでください。
苦難が近づいており、主のほかだれも、
私を助けることはできないのです。
12 バシャンの巨大な雄牛のように獰猛な敵が、
私を囲んでいます。
13 まるで獲物をねらってほえたけるライオンのように、
口を開けて近づいて来ます。
14 私は水のように流れ出し、骨はみなはずれ、
心臓はろうのように溶けてしまいました。
15 天日で乾かした粘土のようにひからび、
舌は上あごにくっつきました。
主が私を、死のちりの中に置かれたからです。
16 徒党を組んだ悪人どもが、
群がる野犬のように私を取り巻きます。
私の手足は引き裂かれています。
17 自分の骨を、一本残らず数えることができるほどです。
私を見てはほくそ笑む、
この悪人どもをごらんください。
18 彼らはくじ引きで、私の着物を分け合うのです。
19 ああ主よ、そばにいてください。
ああ、私の力である神よ、
大急ぎで助けに来てください。
20 死から救い出してください。
私の尊いいのちを、
こんな悪人の手に渡さないでください。
21 ライオンの口や、野牛の角からお救いください。
そうです、神は答えて、
私を助け出してくださいます。
22 私はすべての兄弟の前であなたをたたえ、
会衆に向かって、あなたのすばらしいみわざを語ります。
23 私は語ります。
「主を恐れる人たちよ、主をほめたたえよ。
主の名を恐れ、敬え。
イスラエルのすべての人よ、
主に向かって賛美の歌を歌え。
24 主は、私の絶望の底からの叫びをさげすまれなかった。
背を向けて立ち去ることはなさらなかった。
叫び声が届くと、主は助けに来てくださった。」
25 私は全会衆を前にして、主をほめたたえます。
御名を心から敬う人々の前で誓いを果たします。
26 貧しい者は十分に食べて満足し、
主を求める者は主を見いだして、
御名をほめたたえるでしょう。
その心は永遠の喜びに酔いしれるはずです。
27 それを目の当たりにした全世界の人々は、
主のもとに立ち返るでしょう。
あらゆる国民が主を礼拝するでしょう。
28 主は王であって、国々を支配します。
29 高慢な者も謙遜な者も、
死ぬべき運命にある人はみな、主を拝みます。
30 私たちの子どもも主に仕えます。
私たちが、主のすばらしさを語り伝えるからです。
31 のちの世代もまた、
主が私たちのためになさった
すべての奇跡のことを聞くでしょう。
141 主よ、どうか早く、私の祈りに答えてください。
助けを呼び求める声を聞いてください。
2 私の祈りが、夕方の供え物となり、
あなたの前に立ち上る香となりますように。
3 主よ、どうか、この口を堅く閉じ、
くちびるに封をさせてください。
4 悪に走る汚れた心を取り除いてください。
罪人の仲間入りをして、
彼らのごちそうにありつこうなどと
思うことのないようにしてください。
5 神を敬う人からのきびしい忠告は、
私を思う心から出たものです。
非難されたように感じても、
私にとって薬となるのです。
私が彼らの非難を拒絶することがありませんように。
私は、悪者どもには警戒を怠らず、
彼らの悪行に対抗して絶えず祈ります。
6-7 悪者どもの指導者たちが罰を受け、
その骨が地にばらまかれるなら、
彼らは初めて私のことばに注意をはらい、
今まで、私が彼らを助けようとしていたことに
気づくでしょう。
8 私の主よ。私はあなたを見つめ、
いつ助けてくださるかと待っています。
あなたは私の隠れ家ですから、
彼らに手出しをさせないでください。
9 彼らの罠に近づけないでください。
10 その罠には彼ら自身がかかり、
私は難を免れることができますように。
143 主よ、私の祈りを聞き、願いに答えてください。
あなたは、約束を決して破らないお方です。
2 私を裁判にかけないでください。
あなたほど完全なお方はいないのですから。
3 私は敵に追いつめられ、地面にたたきつけられました。
そして、墓のように暗い所に住まわせられたのです。
4 いっさいの希望を失った私は、
恐怖に取りつかれ、身震いしています。
5 私はあなたがかつてなさった
すばらしい奇跡の数々を思い出しています。
6 乾ききった地が雨を慕うように、
私はあなたに両手を差し伸べています。
7 主よ、すぐにもこの祈りに答えてください。
悩みはますます深刻になります。
どうか見放さないでください。
そうでなければ、私は死んでしまいます。
8 朝になったら、あなたの恵みを見せてください。
あなたを支えとして生きている私に、
どの道を選ぶべきか教えてください。
私は心の底から祈っているのですから。
9 主よ、敵からお救いください。
私はあなたのふところに飛び込んで危険を避けます。
10 あなたは私の神ですから、
ご意志にそった行動をとらせてください。
恵み深い御霊によって、
私を祝福の道へと導いてください。
11 主よ。私をお救いくだされば、
ご威光はひときわ明るく輝くでしょう。
あなたは約束を守ってくださるお方ですから、
どうか、私をいっさいの苦しみから
引き上げてください。
12 私を愛してくださる恵み深い神よ。
すべての敵を根絶やしにし、
危害を加えようとする者どもを滅ぼしてください。
私はあなたに仕えるしもべなのですから。
捕虜たちへの手紙
29 1-2 エコヌヤ王と王母、宮廷の役人、地方長官、それに技術者たちが、ネブカデネザルによってバビロンへ移されてのち、エレミヤはユダヤ人の長老、祭司、預言者、すべての民にあてて手紙を書きました。
4 「イスラエルの神である天の軍勢の主は、エルサレムからバビロンへ移された捕虜全員に、こう告げます。 5 『家を建て、長期の滞在計画を立てなさい。長年にわたってそこにいることになるから、ぶどう園を造れ。 6 結婚して、子どもをもうけよ。子どもにも相手を見つけてやり、多くの孫が生まれるようにしなさい。人口を減らしてはならない。 7 バビロンの平和と繁栄のために努力し、そのために祈るのだ。バビロンが平和であれば、おまえたちも平和に過ごせるからだ。』 8 イスラエルの神である天の軍勢の主は、こう告げます。『おまえたちのうちにいる偽預言者や霊媒にだまされてはならない。彼らの考え出した夢物語を聞いてはならない。 9 彼らは、わたしの名によってうその預言をするからだ。わたしは彼らを遣わさなかった。
10 実際、おまえたちは七十年間バビロンにいることになる。そののち私は、おまえたちに約束しておいたすべての祝福を与え、故国に連れ戻す。 11 わたしは、おまえたちのために立てた計画をよく知っている。それは災いではなく祝福を与える計画で、将来と希望を約束する。 12 その時になったら、わたしはおまえたちの祈りに耳を傾ける。 13 真剣に探し求めるなら、おまえたちはわたしを見つけることができる。
13 外国人の方々に言いますが、神は私を、あなたがた外国人への使徒に任命してくださったので、私はそれを大切な使命としています。 14 しかし何とかして、ユダヤ人にも、あなたがた外国人が持っているものを求めさせ、幾人かでも救いたいのです。 15 彼らがクリスチャンになったら、どんなにすばらしいでしょう。神がユダヤ人から御顔をそむけられたために、神の救いが、世界のユダヤ人以外の人々に差し出されたのです。とすれば、ユダヤ人がキリストに立ち返るなら、もっとすばらしいことが起こります。それはちょうど、死者が生き返るようなものです。 16 アブラハムや預言者は神の民なのですから、その子孫もまた神の民となるはずです。木の根がきよければ、その枝もきよくなるはずだからです。
17 ところが、アブラハムの子孫という、オリーブの木の幾枝かが折り取られ、そして、いわば野生のオリーブの木の枝であった外国人のあなたがたが、それにつぎ木されました。それで今、あなたがたも、神がオリーブの木に注がれる、特別に豊かな滋養分にあずかって、アブラハムとその子孫とに約束された祝福をいただいているのです。 18 ですから、折り取られた枝の代わりにつぎ木されたことを、誇ってはいけません。あなたがたは枝であって、根があなたがたを支えているからです。 19 あなたは、「前の枝が折られたのは、私に場所を譲るためだった。とすれば、私はかなりいい人間に違いない」と考えるかもしれません。 20 気をつけなさい。ユダヤ人のその枝が折り取られたのは神を信じなかったからであり、あなたがたがつぎ木されたのは、ただ神を信じたからです。このことを忘れないようにしなさい。高ぶってはいけません。むしろ、謙虚になって神を恐れなさい。 21 もし神が台木の枝を惜しまなかったとすれば、ましてや、神をもはや信じないあなたがたを惜しむことはなさらないでしょう。
神の約束は変わらない
22 神がどんなに恵み深く、また、どんなにきびしい方かを考えてみなさい。神は不従順な者にはきびしく、神を愛し、信じる者には恵み深いお方です。もし神を愛さず、信じないなら、あなたがたもまた切り取られてしまうのです。 23 一方、ユダヤ人が不信仰な生き方をやめて神に立ち返るなら、神はまた、もとの木についでくださいます。神には、そうする力があるのです。 24 あなたがたは野生のオリーブの木の一部として、神から遠く離れた存在でしたが、神は受け入れ、ご自分の良い木についでくださったのです。とすれば、もともとその木の枝であったユダヤ人は、もっとたやすく神の台木につぎ木されるのではないでしょうか。
ラザロの死
11 1-2 さて、ラザロという名前の人が病気にかかっていました。彼はマリヤとその姉マルタの兄弟で、ベタニヤという村に住んでいました。このマリヤは、イエスの足に高価な香油を注ぎ、それを髪でぬぐったことで知られる女性です。そのマリヤの兄弟ラザロが床に伏していました。 3 マルタとマリヤが、イエスのもとに使いをよこしました。「先生。あなたが心にかけてくださっているラザロが重い病気にかかり、明日をも知れない状態です。」 4 この知らせを聞いたイエスは言われました。「この病気は、ラザロの死で終わるものではありません。神の栄光が現されるためです。それによって神の子が、栄光を受けるのです。」 5 イエスは、マルタたち三人を心から愛しておられました。 6 けれども、なぜか、なお二日間そこにとどまって、なかなか腰を上げようとはなさいません。 7 二日たって、ようやく、「さあ、ユダヤに行きましょう」と弟子たちに言われました。 8 ところが、もうれつな反対が返ってきたのです。「なんてことを、先生! つい先日、ユダヤ人の指導者たちが先生を殺そうとしたのをお忘れですか。それなのに、またのこのこと出かけて行くおつもりですか。」 9 「昼間は十二時間あります。その間に歩けば安全で、つまずくこともありません。 10 ところが、夜歩いたらとても危険です。暗くて足を踏みはずすかもしれませんから。」イエスはこう言って、 11 さらに続けられました。「友のラザロが眠っています。彼を起こしに行かなくては。」 12-13 これを、ラザロがぐっすり眠ったものと勘違いした弟子たちは、「じゃあ、病状はよくなっているんですね」と言いました。しかしイエスは、ラザロが死んだと言われたのです。 14 そこで、今度ははっきりと言われました。「ラザロは死んだのです。 15 わたしがその場に居合わせなくてよかったのです。これでまた、あなたがたがわたしを信じる機会が増えるのですから。さあ、彼のところへ出かけましょう。」 16 そこで、「ふたご」とあだ名が付けられているトマスが、「みんなで行って、危ないことがあるなら、先生とごいっしょに死のうじゃないか」と、仲間の弟子たちに言いました。
17 一行がベタニヤに着いてみると、ラザロはすでに墓に葬られ、四日もたっていました。 18 ベタニヤは、エルサレムからわずか三キロほどの所だったので、 19 エルサレムからも大ぜいのユダヤ人たちが弔問に詰めかけていました。マルタとマリヤが慰めのことばを受けているところへ、 20 イエスの到着が知らされました。マルタはそれを聞くと、取る物も取りあえず、迎えに行きました。ところが、マリヤは家の中にじっと座ったままでした。 21 マルタはイエスに向かって訴えました。「先生。あなたがいてくださったら、ラザロは死なずにすんだでしょうに。 22 今でも、あなたが神様にお求めになるなら、神様はそのとおりにしてくださるでしょう。」 23 イエスは言われました。「そのとおりです。ラザロは生き返るのです。」 24 マルタは言いました。「はい。いつかすべての人が復活する日には、もちろん……。」 25 しかし、イエスは言われました。「このわたしが、死人を生き返らせ、もう一度いのちを与えるのです。わたしを信じる者は、たとえほかの人と同じように死んでも、また生きるのです。 26 わたしを信じて永遠のいのちを持っている者は、決して滅びることがありません。このことを信じますか、マルタ。」 27 「はい、先生。あなたこそ、長いあいだ待ち続けてきた神の子キリストだと信じております。」
イエスに香油を注ぐマリヤ
12 過越の祭りの始まる六日前に、イエスはベタニヤにお着きになりました。イエスが死から生き返らせた、あのラザロがいる村です。 2 さっそく晩餐が用意されました。マルタは給仕にいとまがありません。ラザロはイエスといっしょに食卓に着いています。 3 そこへマリヤが、香油のつぼを手に入って来ました。それはナルドから作った純粋な香油で、とても高価なものでした。マリヤはイエスのそばに歩み寄ると、驚いたことに、その香油をイエスの足に注いだのです。それから、ていねいに自分の髪でぬぐいました。たちまち家中に香油の香りがたちこめました。 4 ところが、弟子の一人でイエスを裏切ろうとしていたイスカリオテのユダが、非難がましく言いました。 5 「やれやれ、この香油はひと財産ものだよ。売って、その代金を貧しい人たちに恵んでやればよさそうなものを。全くもったいない話だ。」 6 こう言ったのは、彼が貧しい人たちのことを心にかけていたからではなく、会計を任されているのをいいことに使い込みを重ねていたからです。 7 イエスはお答えになりました。「そのままにさせておきなさい。マリヤはわたしの葬りの準備をしてくれたのです。 8 貧しい人たちはいつでも助けてあげられますが、わたしはもう、それほど長くいっしょにはいられないからです。」
9 エルサレムの市民は、イエスがおられると聞いて、どっとラザロの家に押しかけました。イエスに会うためばかりではありません。一度死んで生き返ったラザロを一目見たいと思ったのです。 10 これには祭司長たちも頭をかかえ込み、いっそのことラザロも殺してしまおうと相談しました。
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