Old/New Testament
神の王国はどんな国?
(マルコ4:30-34; ルカ13:18-21)
31 イエスは物語を比較するためにもう一つ別の例えを話した。「神の王国は誰かが庭に蒔いた、からし種のようなものだ。 32 種の中でも最も小さい種だが成長した時には庭にあるどの木よりも大きく育つ。鳥たちが枝に巣をつくるのに十分すぎるほどの大きさへと成長する」
33 イエスはまたこうも言った。「神の王国は、女性がパンを作る時に小麦粉と混ぜ合わせるイースト菌によく似ている。イースト菌を混ぜるとパン生地が膨らんでいく」
34 イエスが人に教える時はいつもこのように、比較の対象となりえる物語を何個か使って人々に話していった。実際、いつも彼はこのようにして彼らに教えたのだ。 35 これは預言者が言ったことの完全な意味を明らかにするためである。
「♪物語を用いて人に話そう
この世が造られた時から秘密だったことを伝えよう」
イエスは難しい話を説明した
36 それからイエスは人々を残してその場を去って家に入った。彼の弟子たちが彼のところへ来て言った。「農地に蒔かれた麦と雑草のなぞかけの意味について教えてください!」
37 イエスは答えた。「畑に良い種を蒔いた男は、人の子。 38 畑はこの世の中、良い種は神の王国の人々。雑草は邪悪なものに属する人々。 39 悪い種を植えた敵は悪魔。収穫はこの世が終わる時。そして労働者は神の天使たちだ。
40 雑草は引き抜かれて火で燃やされる。終わりの日にも同じことが起きる。 41 人の子が天使を遣わし、天使は悪を行う全ての人を見つけるだろう。天使たちは、それらの人々を彼の王国から追い出す。 42 そして、火の場所にその人たちを投げ込む。そこで人々は泣いて、痛みで歯をくいしばるのだ。 43 その時、神を愛する人たちは太陽のように輝く。そう!お父さんの王国に住むのだ。耳があるならよく聞きなさい!
宝と真珠について
44 神の王国は宝の隠された土地のようだ。ある日、ある土地から宝を掘り出した男は、人目につかぬように胸の高鳴りを押さえながらもう一度隠し、持っているモノを全て売り払ってでもその土地を買うだろう・・・
45 さらに、神の王国は最高級の真珠を探す宝石市場のようだ。 46 ある日、一級品の真珠を見つけたその男は、持ち物すべてを売り払ってでもそれを手に入れようとする。
漁師の網について
47 また神の王国は漁師が湖に投げ込んだ網のようだ。いろんな種類の魚が獲れる! 48 大漁の網を岸に上げ、良い魚を選別する漁師。そして悪いものは水に返すのだ。 49 それはまるで、『この世が終わる日』のようにだ。天使たちが現れ、神を心から愛する人と、自己中心的な人を選び分ける。 50 自己中心的な人は燃える炎の中に投げ込まれ、痛みにもがき、歯ぎしりをし、悲しみに打ちひしがれる」
51 こうしてイエスは弟子たちに聞いた。「どうだ、これ全てを理解できたか?」
彼らは言った。「あぁ、理解できたよ!」
52 その後、イエスは弟子たちに言った。「そう!神の王国について学んだ律法の教師たちはみな、何か新しく教えることを持っている。それはまるで家の持ち主のようにだ・・・その家には新しいものもあれば古いものもあり、保管している。そして、古いものと一緒に新しいものをそこから出してくるのだ」
自分の故郷に帰るイエス
(マルコ6:1-6; ルカ4:16-30)
53 話を終えてそこを後にしたイエスは、 54 自分の生まれ育った町へと向かった。昔からイエスの事を知っている地元民は、ユダヤ集会所でイエスの教えを聞き、衝撃を受けた。「おい、あんな奴が、どこでこんなにも知恵をたくわえて来たんだ?知恵だけじゃねえ、奇跡を起こす力もだ! 55 どういうことだ、あいつは、あれだろ!マリアのとこのせがれだろ?こんなとこで教えてるけどよぉ、元々は大工じゃねぇか!俺も良く知ってるぞ!兄弟はヤコブとヨセフ、それにシモンとユダだぜ!? 56 それに妹たちだってまだこの村に住んでるしなぁ・・・いったいどうやったらあんなに・・・?」 57 イエスの知恵にあふれた教えを目の当たりにした地元民は、目と耳を疑った。
だがイエスが彼らに言った。「人から讃えられるほどの偉大な預言者でさえ、尊敬されることはなく、受け入れられることのない唯一の場所がある。それは故郷、そして身内だ」 58 その町の人がイエスを信じなかったため、そこまで多くの奇跡を起こせなかった。
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