M’Cheyne Bible Reading Plan
ダビデを恐れるサウル
18 1-3 サウル王がひととおりの質問を終えたあと、ダビデは王子ヨナタンを紹介され、二人はすぐに深い友情で結ばれました。ヨナタンはダビデを血を分けた兄弟のように愛し、 4 自分の上着、よろいかぶと、剣、弓、帯を与えました。王はダビデをエルサレムにとどめ、もはや家に帰そうとはしませんでした。 5 ダビデは王の特別補佐官として、いつも任務を成功させたので、とうとう軍の指揮官に任命されました。この人事は、軍部からも民衆からも喜ばれました。
6 ところで、ダビデがゴリヤテを倒し、勝利を収めたイスラエル軍が意気揚々と引き揚げて来た時、あることが起きたのです。あらゆる町々から沿道にくり出した女たちが、サウル王を歓迎し、タンバリンやシンバルを鳴らして、歌いながら喜び踊りました。 7 女たちが歌ったのはこんな歌でした。「サウルは千人を打ち、ダビデは一万人を打った。」
8 これを聞いて、王は非常に腹を立てました。「何だと。ダビデは一万人で、この私は千人に過ぎないのか。まさか、あいつを王にまつり上げる気ではないだろうな。」
9 この時から、王の目は、ねたみを帯びてダビデに注がれるようになりました。
10 翌日から、神からの災いの霊がサウル王を襲うようになり、彼は錯乱状態に陥りました。そんな王の心を静めようと、ダビデはいつものとおり竪琴を奏でました。ところが王は手に持っていた槍を、 11-12 いきなりダビデめがけて投げつけました。ダビデを壁に突き刺そうと思ったのです。しかし、さっと身をかわしたダビデは難を逃れました。一度ならず二度もそんなことがあったのです。それほど王はダビデを恐れ、激しい嫉妬に駆られていました。これもみな、主がサウル王を離れて、ダビデとともにいたからです。 13 王はダビデを恐れ、自分から遠ざけることにし、職務も千人隊の長にまで格下げしました。しかし王の懸念をよそに、ダビデはますます人々の注目を集めるようになっていきました。
14 ダビデはその行く所どこででも勝利を収めました。主がともにいたからです。 15-16 サウル王はますますダビデを恐れるようになりました。イスラエルとユダの人々はみな、ダビデを支持しました。ダビデが民の側に立っていたからです。
17 ある日、王はダビデを呼んで言いました。「私はおまえに、長女のメラブを嫁として与えてもいいと思っている。そのためにまず、主の戦いを勇敢に戦い、真の勇士である証拠を見せてくれ。」王は内心、「ダビデをペリシテ人との戦いに行かせ、敵の手で殺してしまおう。自分の手を汚すまでもない」と考えたのです。
18 ダビデは答えました。「私のような者が王家の婿になるなど考えられません。私の父の家系は取るに足りません。」
19 ところが、いよいよ結婚という段になって、王は娘メラブをダビデではなく、メホラ人のアデリエルと結婚させてしまいました。
20 そうこうするうち、別の娘ミカルがダビデを恋するようになったのです。それを知って喜んだのはサウル王でした。 21 「あいつをペリシテ人の手で殺す機会が、また巡って来た」とほくそ笑み、さっそくダビデを呼びつけると、「今度こそ婿になってくれ。末の娘をやろう」と言いました。 22 その一方でサウル王は家臣たちに、ダビデにこう勧めるようにひそかに命じたのです。「王様はあなたを大そうお気に入りですよ。私たちもみな、あなたを慕っております。お申し出を受けて、婿になられたらいいではありませんか。」 23 ダビデは答えました。「私のように名もない家の貧しい者は、逆立ちしたって、王女を妻に迎えられるほどの仕度金は用意できません。」
24 家臣たちがこのことを報告すると、 25 王は答えました。「ダビデに伝えてくれ。私が望んでおる仕度金は、ペリシテ人を百人打って来ることだ。敵に復讐してくれることこそ、私の望みだと。」しかし、王の本心は、ペリシテ人との戦いでダビデが戦死することだったのです。
26 ダビデはこの申し出を喜びました。そこで、期限が来る前に、 27 部下を率いて出陣し、ペリシテ人二百人を打ち殺して、その包皮を王に差し出したのです。これで王は、ダビデにミカルを与えないわけにはいかなくなりました。 28 王は、主がダビデとともにいること、また、ダビデがどれほど民の信望を集めているかを思い知らされ、 29 ますますダビデを恐れるようになりました。それで、以前にも増して激しくダビデを憎むようになっていったのです。
30 ペリシテ軍の攻撃を受けるたびに、ダビデはなみいるサウル王の将校たちをしり目に、はなばなしい戦果を上げました。そのため、ダビデの名声は国中に広がっていきました。
個人的なあいさつ
16 ケンクレヤの町出身の、愛する姉妹(信仰を同じくする女性)フィベが、そのうちあなたがたを訪れるでしょう。彼女は教会の執事として熱心に働いてきた人です。 2 どうか、主にある姉妹として、あたたかく歓迎してあげてください。できることは何でもして、助けてあげてください。この人はこれまで、私も含めて、多くの困っている人を助けてきてくれたのです。
3 私の同労者としてキリスト・イエスのために働いてきたプリスカとアクラによろしく伝えてください。 4 この夫婦は、いのちをかけて私を守ってくれました。感謝しているのは、私だけではありません。どの外国人教会でも、この二人には感謝しています。
5 また、礼拝のために二人の家の教会に集まっている人々にも、よろしく伝えてください。私の親しい友であるエパネトによろしく。この人は、アジヤで真っ先にクリスチャンになった人です。 6 骨身を惜しまず働き、助けてくれたマリヤにもよろしく。 7 それから、私の親類で、私と共に投獄されたこともあるアンドロニコとユニアスがそちらにいます。彼らは使徒たちにも尊敬されており、私よりも先にクリスチャンになった人たちです。どうぞ、この二人にもよろしく伝えてください。 8 神の子どもの一人として私が愛しているアムプリアトによろしく。 9 また、私の同労者ウルバノと、愛するスタキスとによろしく。 10 それに、アペレがいます。主によって認められているりっぱな人です。よろしく伝えてください。またアリストブロの家で働いている人たちによろしく。 11 私の同郷のヘロデオンによろしく。ナルキソの家で働いている人たちによろしく。 12 主のために働いているツルパナとツルポサによろしく。また、主のために大変な苦労をした愛するペルシスによろしく。 13 主がご自分のものとしてお選びになったルポスによろしく。また愛する彼の母上にもよろしく。彼女は、私にとっても母でした。 14 どうか、アスンクリト、フレゴン、ヘルメス、パトロバ、ヘルマス、いっしょにいる他の兄弟たちによろしく伝えてください。 15 フィロロゴ、ユリヤ、ネレオとその姉妹、オルンパ、および、いっしょにいるすべてのクリスチャンに、私の愛を伝えてください。 16 互いに親しみをこめてあいさつを交わしてください。こちらのすべての教会が、皆さんによろしくと言っています。
17 この手紙を終える前に、もう一つ言っておきたいことがあります。キリストについて今まで学んできたことに反することを教えて、分裂を引き起こし、人々の信仰をくつがえすような人たちから離れなさい。 18 そのような教師たちは、主イエスのために働いているのではなく、自分の利益を求めているのです。彼らは口が達者なので、純朴な人たちはしばしばだまされるのです。 19 しかし、あなたがたが忠実であり、また真実であることは、だれもが知っています。ほんとうにうれしいことです。私は、あなたがたがいつも、何が正しいかについては鋭敏で、一方、いかなる悪にもうとい者であってほしいと願っています。 20 平和の神はすぐにも、サタンをあなたがたの足の下に踏み砕いてくださいます。どうか、私たちの主イエス・キリストからの祝福が、あなたがたと共にありますように。
21 私の同労者テモテと、私の親類のルキオ、ヤソン、ソシパテロが、皆さんによろしくと言っています。 22 ここで、この手紙の代筆を務めた私テルテオも、主にあって皆さんにごあいさつ申し上げます。 23 ガイオも皆さんによろしくと言っています。私は今、彼の家で世話になっています。教会はそこで集会を開いているのです。市の収入役であるエラストと、クリスチャンの兄弟クワルトも、皆さんによろしくと言っています。 24 では、これで。私たちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがた一同と共にありますように。アーメン。
25-27 私が語った福音にあるとおり、神はあなたがたを強め、不動のものとしてくださるお方です。この福音は、世の初めから秘密にされてきたものですが、今、預言者たちのことばどおり、また神の命じられたとおり、世界中の人がキリストに従うようになるために、至る所に伝えられています。ただ一人の知恵に満ちた神に、私たちの主イエス・キリストによって、栄光がとこしえまでありますように。アーメン。
パウロ
神の恵みはただ一つの望み
3 私は、神の激しい怒りのむちが振り下ろされるのを、
この目で見ました。
2 主は暗闇の底に私を連れて行き、
いっさいの明かりを吹き消しました。
3 私に襲いかかる主の御手は、
昼も夜も重くのしかかっています。
4 私は憔悴しきって、すっかり老け込んでしまいました。
5 主は私の前にとりでを築き、
苦しみと悩みで私を取り囲みました。
6 私を、ずっと前に死んだ者のように、
暗がりに埋めました。
7 主が私を閉じ込めたので、
どんなにもがいても逃げられません。
主は私を重い鎖でつなぎました。
8 私がどんなに声を張り上げても、
主は祈りを聞こうとされません。
9 私は、高い崖が周囲にそそり立つ所に閉じ込められ、
どんなに急いでも、道を先へ進めません。
10 主は熊やライオンのように、
私に襲いかかろうと待ち伏せています。
11 主は私をやぶに引きずり込み、
前足でずたずたに引き裂いて、置き去りにしました。
12 主は弓を引きしぼり、私にねらいをつけました。
13 その矢は、私の心臓に突き刺さりました。
14 同胞は私を笑い者にし、
一日中、下品な歌であざけります。
15 主は私に悲しみの杯を飲ませたので、
口の中が苦くなりました。
16 小石を食べさせられ、歯が折れました。
主は、私が灰とちりの中を転げ回るようにしました。
17 主よ、平和も繁栄も、ずっと前に姿を消しました。
あなたが取り去ったからです。
私は、楽しみとはどんなことか、すっかり忘れ、
18 夢も希望もなくなりました。
もう気力さえ残っていません。
主が私を置き去りにしたからです。
19 どうか、私に突きつけた苦い杯と苦しみとを
思い出してください。
20 私は身のすくむような恐ろしい年月を、
忘れようにも忘れられません。
私のたましいは屈辱に沈んだままなのです。
21 それでもなお、一つの望みが残っています。
22 主の恵みは決してなくなることがない、
ということです。
私たちが滅亡しなかったのは、
主の恵みによります。
23 神の真実は限りなく、
その恵みは朝ごとに新しくなります。
24 主こそ私の受ける分で、私は主に望みを置きます。
25 主は、ご自分を待ち望む者、ご自分を求める者を
いつくしみます。
26 主の救いだけに望みを置いて、
静かに待つのは良いことです。
27 若い時にきびしく訓練されるのは良いことです。
28 その人は主から命令があったとき、
黙ってそれを受け止め、
29 下を向きますが、
ついには希望を見いだすようになります。
30 自分を打つ者にもう一方の頬を向け、
ひどい侮辱を受けなさい。
31 主がいつまでも見捨てておくはずがないからです。
32 たとえ、彼に悩みを与える場合でも、
主は恵み深いお方ですから、
忘れずにあわれみをかけてくれます。
33 主は意味もなく人を苦しませ、
悲しませたりはしません。
34-36 しかし、あなたは身分の低い者を踏みつけ、
神に与えられた彼らの権利を奪い、
公平に扱いませんでした。
だから今、主がつらく当たるのは当然のことです。
37 主の許しがなければ、だれもあなたに、
あれほどひどい仕打ちをするはずがありません。
38 ある人を助け、ほかの人に災いを下すのは主です。
39 どうしてただの人間にすぎない私たちは、
自分の罪のために罰を受けたからといって、
つぶやいたり、不平を言ったりするのでしょう。
40 むしろ、自分自身を振り返り、悔い改めて、
主に立ち返るべきです。
41 手だけでなく、心もいっしょに、
天におられる神に向けようではありませんか。
42 私たちは罪を犯したのです。
主に反抗し、
主は、そのことを忘れませんでした。
43 主よ。あなたは怒って私たちを追いつめ、
容赦なく打ちました。
44 あなたは雲で姿を隠しているので、
私たちの祈りは届きませんでした。
45 あなたは私たちを、
国々の間で、ごみのように捨てられるものとしました。
46 敵はみな、私たちに大きな口をたたきました。
47 私たちは罠にかかり、見殺しにされたので、
恐れに取りつかれました。
48-49 同胞が滅んでいくのを見て、
昼となく夜となく、涙があふれ出ます。
50 ああ、主が天から見下ろして、
私の叫びに答えてくださるとよいのに。
51 私の胸は、エルサレムの娘たちの災いを知って、
張り裂けんばかりです。
52 今までに一度もこちらから害を加えたことのない敵が、
まるで鳥をねらうように、私を追いかけました。
53 彼らは私を井戸に放り込み、
大きな石でふたをしたのです。
54 水が頭の上まで来たので、
これで終わりだと思いました。
55 しかし主よ。
私は井戸の底から、主の名を呼びました。
56 すると、あなたはその叫びを聞いてくださいました。
私の訴えに耳を傾け、
私の泣き声を聞かれたのです。
57 私の絶望の声を聞いて近づき、
「恐れてはいけない」と語りました。
58 私を弁護してくれる主よ、私をお守りください。
あなたは私のいのちを買い戻してくださったのです。
59 あなたは、敵が私にどんなことをしたかを見ました。
裁判官となって、私の身の潔白を証明してください。
60 あなたは、敵が企んださまざまの陰謀を見て、
61 聞くに耐えない名で私を呼んだのをご存じです。
62 また、彼らが私について言っていること、
ひそひそ声で相談している計画をご存じです。
63 私の失脚を謀って、あざ笑い、
はしゃいで歌っている様子を見てください。
64 主よ、彼らのしたすべての悪に、
報いてください。
65 主よ、彼らを強情にし、のろってください。
66 とことんまで追いつめ、
天の下から根絶やしにしてください。
34 何が起ころうと、私は主をほめたたえます。
どんなときにも、主の栄光と恵みを人々に伝えます。
2 主の温かいご配慮のすべてを誇ります。
失意の中にある人々は気を取り直しなさい。
3 さあ、共に主をほめたたえ、
その御名をとどろかせましょう。
4 声の限りに私が呼び求めた時、
主はそれに答えて、
いっさいの恐怖を取り払ってくださいました。
5 主のなさることを見て、
私以外の人も顔を輝かせました。
もう、その表情は沈んでいません。
6 大声で叫び求める哀れな者を、
主は苦しみから助け出してくださいました。
7 主の使いは敬虔な人を守り、
救い出してくれるのです。
8 さあ、主に信頼しましょう。
そうすれば、どんなに神が恵み深いお方か
知ることができます。
神に信頼する人には恵みが雨のように
降り注ぐことを、
自分で確かめてごらんなさい。
9 あなたが主のものとなっているのなら、
恐れ敬いなさい。
恐れ敬う者には、必要なものがいっさい与えられます。
10 若く雄々しいライオンも、
時にはひもじさに襲われます。
しかし、主を敬う私たちに、
祝福が足りなくなることなどありません。
11 息子よ、娘よ、私のことばを聞きなさい。
主だけに頼り、
信じて従うことの大切さを教えよう。
12 あなたたちは、
幸せな長い人生を送りたいと願っているのか。
13 それなら、自分のことばに注意をはらいなさい。
どんなことがあっても、うそをつかないことです。
14 罪だと思うものからは、いっさい手を引き、
善を行うことに身を入れなさい。
だれとでも仲良く暮らし、
そのために全力を尽くしなさい。
15 主は正しい生活を送る者をじっと見守り、
その人の願うことを聞き届けてくださいます。
16 しかし主は、悪者どもを地上から抹殺し、
彼らがいたという記憶さえぬぐい去られます。
17 主は正しい人の叫びを聞き、
すべての苦しみから救い出してくださいます。
18 主は心の砕かれた人のそばにおられ、
謙虚に罪を悔いる人を助け出されます。
19 正しいからといって、
すべての苦難を免れるわけではありません。
しかし、主は正しい人をあらゆる苦しみから救い出し、
20 正しい人の骨は一本も折られることがありません。
21 悪者には、災難が降りかかり、
善人を憎む者には、重い刑罰が待っています。
22 しかし、主はご自分のしもべを救い出されるのです。
主のもとに逃げ込む人は、無条件で赦されます。
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