Revised Common Lectionary (Semicontinuous)
パウロの回心
9 さてパウロは、キリストの弟子たちをせん滅しようと、エルサレムの大祭司のところへやって来ました。 2 そして、ダマスコの諸会堂あての手紙を書いてくれと頼み込みました。それはダマスコのクリスチャンを、男だろうが女だろうが、見つけしだい縛り上げ、エルサレムに連行するためでした。
3 パウロがダマスコの近くまで来た時、突然、天からまばゆい光が、さっと彼を照らしました。 4 そして、地に倒れた彼の耳に、こう語りかける声が響いてきました。「パウロ、パウロ。なぜわたしを迫害するのか。」
5 パウロが、「あなたはどなたですか」と尋ねると、「わたしは、あなたが迫害しているイエスだ。 6 さあ立って、町に入り、わたしの命令を待ちなさい」という答えが返ってきました。
7 同行していた人々は驚き、口もきけずに立ちすくんでいました。彼らには、声は聞こえても、イエスの姿は見えなかったからです。 8-9 ようやくパウロは起き上がりましたが、どうしたことでしょう、目が見えません。手を引いてもらって、やっとダマスコに入り、三日間、目が見えないまま、何も飲み食いせずに過ごしました。
10 さて、ダマスコにはアナニヤというクリスチャンが住んでいました。主は幻の中で、彼に語りかけました。
「アナニヤよ。」「はい。」
11 「『まっすぐ』という名の通りに行き、ユダという人の家を探しなさい。そこにタルソ出身のパウロという人がいて、いま祈っています。 12 わたしは幻の中で、アナニヤという人が来て、彼に手を置くと、もとどおり見えるようになると知らせておいたから。」
13 アナニヤは驚いて叫びました。「主よ、パウロですって! あの男がエルサレムのクリスチャンをどんな目に会わせているか、聞いております。 14 それに、祭司長たちから逮捕状をもらい、このダマスコのクリスチャンを一人残らず捕らえる権限を持っているという、もっぱらのうわさです。」
15 しかし、主は言われました。「さあ、行きなさい。このパウロこそ、わたしの教えをイスラエル人だけでなく、世界中の人々や王たちに伝えるために、わたしが選んだ人です。 16 彼には、わたしのために、どんなに苦しむことになるかを告げるつもりです。」
17 アナニヤは出かけ、パウロを捜し当てました。そして彼に手を置き、「兄弟パウロ。あなたはここへ来る途中、主にお会いしましたね。その主イエス様が私を遣わしました。あなたが聖霊に満たされ、また見えるようになるためです」と言いました。
18 するとたちまち、パウロの目から、うろこのようなものが落ち、目が見えるようになりました。彼は直ちにバプテスマ(洗礼)を受け、 19 食事をとると、すっかり元気を取り戻しました。
パウロはそれから数日の間、ダマスコのクリスチャンといっしょに過ごすと、 20 すぐにも会堂へ行き、「イエスは神の子である」と語り始めました。
30 私は主をほめたたえます。
神は私を敵の手から助け出し、
敵が勝ち誇るのをお許しにならなかったからです。
2 ああ主よ。主は私の願いを聞き入れて、
元の健康な体に戻してくださいました。
3 墓の入口から、連れ戻してくださいました。
おかげで、こうして生きることができます。
4 主を信じる人よ。主を賛美し、
主のきよい御名に感謝しなさい。
5 主の怒りはつかの間ですが、
その恵みは生きる限り続きます。
たとえ、夜通し泣き明かすことがあっても、
朝には喜びが訪れます。
6-7 順境の日に、私は言いました。
「いつまでも今のままだ。
だれも私のじゃまはできない。
主が恵んでくださって、
私をびくともしない山のようにしてくださった。」
ところが、神は顔をそむけて、
祝福の川をからしたのです。
たちまち私は意気消沈し、恐怖におびえました。
8 ああ主よ。私は大声でお願いしました。
9 「主よ、私を殺したって、一文の得にもなりません。
生きていてこそ、友人の前で
あなたをたたえることができるのです。
墓に埋められたら、どうしてあなたの真実を
世間に知らせることができましょう。
10 ああ主よ、どうか私をあわれみ、助けてください。」
11 すると、神は嘆きを喜びに変え、喪服を脱がせて、
きらびやかな晴れ着を着せてくださいました。
12 墓に埋められることなく、
神に喜ばしい賛美の歌声を上げるためです。
ああ神、主よ。
私はいつまでもこの感謝の気持ちを忘れません。
11 それからまた、私は幻によって、王座と生き物と長老たちとの回りで歌う、数えきれない天使たちの声を聞きました。 12 彼らは大声で、「小羊こそ、ささげられるためにふさわしい方。殺された小羊こそ、力と、富と、知恵と、強さと、誉れと、栄光と、祝福とを受けるにふさわしい方」と歌っていました。 13 それからまた、私は、天地のすべての者、地下や海中に眠る死者全員の叫び声を聞きました。「祝福と誉れと栄光と力とが、王座に座っておられる方と小羊とに、永遠にありますように。」 14 すると、四つの生き物は「アーメン」と言い、二十四人の長老はひれ伏して礼拝しました。
ガリラヤ湖畔で弟子に現れる
21 このことがあってから、ガリラヤ湖のほとりで、イエスはもう一度、弟子たちの前に現れました。その時のいきさつはこうです。
2 シモン・ペテロ、トマス、ガリラヤのカナ出身のナタナエル、私の兄弟のヤコブ、それに私と、ほかに二人の弟子がいっしょにいました。 3 「漁に行くぞ」とシモン・ペテロが言いだしました。するとみんな、「それじゃあ、おれたちも」というわけで、そろって出かけました。小舟に乗り込み、漁が始まりました。ところが一晩中かかっても、小さな魚一匹とれません。 4 もう夜明けというころ、だれかが岸辺に立っているのが見えました。ぼんやりかすんでいるので、だれなのかはわかりません。 5 「魚はとれましたかー。」その人が声をかけてきました。「いやー、全然だめだよー。」 6 「では、舟の右側に網を下ろしてごらんなさい。きっと、たくさんとれますよ。」さっそくそのとおりにすると、どうでしょう。重くて引き上げられないほど、たくさんの魚がかかったのです。 7 その時、私ははっと気がつき、「おい、あの方は主だよ!」とペテロに言いました。それを聞くと、ペテロは裸だったので、あわてて上着をはおり、水に飛び込みました。 8 舟に残った私たちは、百メートルほど離れた岸辺まで、魚ではち切れんばかりの網を引いて、そろそろ進みました。 9 着いてみると、炭火がおこしてあります。その上では魚がいいぐあいに焼けており、パンもあります。 10 「今とった魚を少し持って来なさい。」 11 イエスにこう言われて、シモン・ペテロがまっ先に飛んで行き、網を陸に引き上げました。数えてみると、なんと大きな魚が百五十三匹もとれていて、しかも網はどこも破れていません。 12 「さあ、ここへ来て、朝ごはんにしなさい」とイエスはうながされます。「ほんとうに主ですか」とあえて尋ねる者は一人もいません。それほどはっきりわかったのです。 13 イエスはそばに来られ、パンと魚をめいめいに配ってくださいました。 14 死から復活されたあと、私たちに現れてくださったのは、これで三度目です。
15 食事がすむと、イエスはシモン・ペテロを見つめておっしゃいました。「ヨハネの子シモン。ほかのだれよりもわたしを愛しますか。」「はい、主よ。私があなたを愛することは、あなたがご存じです。」「それでは、わたしの小羊を養いなさい。」 16 イエスは、くり返しお尋ねになりました。「ヨハネの子シモン。ほんとうにわたしを愛していますか。」「はい、主よ。私があなたを愛することは、あなたがご存じです。」「それでは、わたしの羊の世話をしなさい。」 17 イエスはもう一度言われました。「ヨハネの子シモン。ほんとうにわたしを愛していますか。」三度こんな尋ね方をされたので、ペテロは心に痛みを感じながら答えました。「主よ。いっさいをご存じなのはあなたです。私があなたを愛することは、あなたがご存じです。」「それでは、わたしの羊を養いなさい。 18 あなたは若い時にはしたいことをし、行きたい所に行きました。だが、年をとると、そうはいかなくなります。あなたは自分の手を伸ばして差し出し、だれかほかの人が、行きたくもない所へあなたを引っぱって行くのです。」 19 こう言われたのには訳がありました。ペテロがどんな死に方をして、神の栄光を現すかを知らせようとなさったのです。それから、「わたしについて来なさい」と言われました。
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