Readings for Lent and Easter
7 私が、律法は悪いものだと言っていると思いますか。絶対にそんなことはありません。それどころか、律法が私の罪を明らかにしてくれたのです。もし、「むさぼってはならない」(出エジプト20・17)という律法がなければ、私は自分の心にあるむさぼりを知らなかったでしょう。 8 ところが罪は、この律法を逆用して、このような欲望が悪いことをわからせながら、かえって、あらゆるむさぼりを、私のうちにかき立てました。律法さえなかったなら、罪を犯すこともなかったでしょう。 9 私は、律法が何を要求しているかを知らなかった時には罪の自覚がありませんでした。しかし真実がわかった時、自分が律法を破っており、死を宣告された罪人であることがはっきりわかりました。 10 それで、私にとって、本来いのちの道を示してくれるはずの戒めが、かえって死の罰を科すものになってしまいました。 11 罪は私をだましたのです。神の戒めを盾に取り、私を死罪に定めたのですから。 12 しかし、律法は聖なるものであり、戒めも聖であり、正しく、良いものです。
13 けれども、はたして納得できますか。私に死をもたらしたのは、ほかならぬ律法なのです。だとしたら、どうして律法が良いものでありえましょう。律法を利用して死罪をもたらしたのは、悪魔的なこの罪なのです。罪がどんなにずる賢く、恐ろしく、いまわしいものかわかるでしょう。自分の悪い目的のために、ぬけぬけと律法を利用するのですから。 14 本来、律法は霊的なものであり、問題はむしろ罪ある私にあります。私は、罪という主人に、奴隷として売り渡されているのです。
Copyright© 1978, 2011, 2016 by Biblica, Inc.® Used by permission. All rights reserved worldwide.