Read the Gospels in 40 Days
イエスの人生について記すルカ
1 最も名誉ある神ティオフィロ。——【ティオフィロとは神を愛する者を意味する。またティオフィロとは人物名で、ルカにお金を支払い福音書ルカと使徒行伝を書かせたともいわれている】
他にも多くの人々は、神の計画が完成されるために、私たちの間で起こった出来事を報告し、まとめ上げようと試みていた。 2 彼らが書き上げた出来事と、最初から実際に見てきた人たちから私たちが学んだ出来事は一致を示している。また、彼らは人々にイエスのメッセージを伝えることで神に仕えていった。 3 私は最初から全てを注意深く勉強し、あなた方のために整理された形で書き留めるよう心がけた。 4 あなた方が教えられたことが本当であることを確信できるようにと、私はこの様にしたのだ。
天使がヨハネの誕生を伝える
5 ヘロデ王がユダヤ地方を治めていた頃、ザカリヤという名の祭司がいた。彼はアビヤのグループに属していた。彼の妻の名前はエリサベツ。彼女は祭司を勤めてきたアロンの家の出身であった。——【ユダヤの祭司は24組に分けられており、アビヤの家系はその中の1組である】 6 夫・ザカリヤと妻・エリサベツは神を喜ばせる良い人たちだった。彼らは王である神が命じることを全て行い、いつも完全にその指示に従っていた。 7 しかし、彼らには子供がいなかった。エリサベツは子供を産むことができず、2人とも歳をとっていた。
8 ザカリヤは彼が属する団体のために神の前で祭司として仕えていた。その時はちょうど彼の団体が奉仕をする当番だった。 9 祭司たちはいつもくじを使って1人の祭司を選び、お香をささげていた。そして、今回はザカリヤが選ばれたのだ。そこで彼は、王である神の神殿の中に入って行きお香をささげた。 10 多くの人たちは神殿の外に集まり、祭司がお香を捧げている間、祈り続けていた。
11 すると、王である神の天使がやって来て、お香のテーブルの右側にいたザカリヤの前に立った。 12 ザカリヤは天使を見るとショックのあまりガクガクと震えていた。 13 だが、天使が彼に言った。「ザカリヤ!恐れる必要はない。君の祈りを神が叶えてくれる!君の妻、エリサベツは男の子を産む!その子にヨハネと名付けるんだ。いいね! 14 君たちだけでなく、その他、多くの人が彼の誕生を喜ぶ! 15 ヨハネは王である神にとって、偉大な使者となるからね!彼は酒などの酔いがまわるものを口にしてはならない。ヨハネは母の胎内にいる時から聖霊に満たされた男となる!」
16 「ヨハネは神の国民の多くを王である神へと立ち返らせる。 17 王である神が訪れる前ぶれとして、イスラエルの国民に天の王を迎えるための心の準備をさせるのだ!彼は預言者エリヤと同じ神の霊を持ち、力強い男となる。そして、親と子の間に平和をもたらすのだ。ヨハネは神に従わない者たちの考えを変え、本来あるべき考え方を持ち始めるようにと人々を仕向ける!」
18 ザカリヤは天使に言った。「しかし、どうやってあなたの言う話が本当だと分かるんじゃ?わしは歳をとっていて、妻も同じように歳をとっているのに・・・」
19 天使が彼に答えた。「私はガブリエル!神からの命令を受ける準備を整えて神の前に立つ天使だ。神はあなたと話をするために私を送り、私はこの最高な知らせを伝えに来た。 20 いいか、聞きなさい!この知らせが実現するまで君は話せなくなる。疑ったその口を閉ざすんだ。だが、時が来れば私の言葉どおりになる!」
21 外で祈っていたアビヤ家のグループは祭司ザカリヤが出てくるのを待っていた。彼らはザカリヤが想像よりもはるかに長く神殿の中にいるので驚いていた。 22 するとザカリヤが外に出てきた。しかし、彼は人々に話すことができなかった。声の出ない彼の様子をみたアビヤ家の人たちは、きっと神殿の中でビジョンを見せられたのだと理解した。ザカリヤは話すことが出来ず、ジェスチャーで人々に意思を伝えた。 23 彼の奉仕の時間も終わり、祭司ザカリヤは家に帰った。
24 少し時が経ったある日、ザカリヤの妻エリサベツは妊娠した。彼女は、子が生まれるまでの5ヵ月間、家でおとなしく出産に備えた。彼女は言った。 25 「王である神が私のためにしてくれたことを見てみなさい!神は私を助けるんだと決断なさった。こうして、私に何か問題があるのでは、と人々も考えることはなくなるでしょう!」
天使がイエスの誕生を知らせる
26-27 エリサベツが妊娠し6ヵ月目に入ると、神は天使ガブリエルをガリラヤの町ナザレに住んでいた一人の処女に送った。彼女はダビデの家系のヨセフという男と結婚することを約束していた。彼女の名前はマリア。 28 天使は彼女のところに来て言った。「やあ、王である神はあなたと共にいるよ!王である神にとって君はとても特別な存在だ」
29 しかし、マリアは天使が言ったことに対して理解できず混乱していた。そして、彼女はこう言った。「ど、ど、どういう意味ですか?」
30 天使が彼女に言った。「恐れないでマリア!神は君のことをとても喜んでいる。 31 いい!?君はこれから男の子を産む。その子にはイエスと名付けるんだ! 32 その子は偉大になり、全ての上に立つ神の子と呼ばれる!王である神はその子を偉大な王にするんだ!まるでそれは、彼の先祖に当たるダビデ王のようにだ。 33 彼はヤコブの人々を永遠に支配する。彼の王国は決して終わらない!」
34 マリアは天使に言った。「ど、ど、どうやって、そんなことが・・・?私はまだ処女ですよ」
35 天使がマリアに言った。「聖霊があなたのところに来て、最も高い神の力があなたを覆う。赤ちゃんは聖なるものとなり、神の子と呼ばれる。 36 それから、君の親戚のエリサベツも妊娠している。彼女は歳をとってるが、彼女には息子が生まれる。誰も彼女が赤ちゃんを産むなんて思ってもいなかっただろうが、彼女はすでに妊娠して6ヵ月目だ。 37 神には何でもできる!」
38 マリアが言った。「私は神に仕える者です!あなたの言ったことが私に起きますように!」ビュンッ!それから天使ガブリエルは姿を消した。
マリアがエリサベツを訪問
39 マリアは立ち上がり、すぐにユダの丘にある田舎町に向かった。 40 彼女はザカリヤの家に入ると、エリサベツにあいさつをした。 41 エリサベツがマリアからのあいさつを聞いた時、彼女のお腹にいた赤ちゃんが飛び上がり、エリサベツは聖霊に満たされた。
42 エリサベツは大声でマリアに言った。「神は他のどの女性よりもあなたを祝福している。そして、あなたが持つ赤ん坊も神は祝福している! 43 あなたはわたしの王の母親!そんなあなたが私に会いにきてくれた!どうしてこんな私に、ここまで素晴らしいことばかり起きるのかしら! 44 あなたの声を聞いたと同時に、お腹の子が喜んで踊ったの! 45 王である神があなたに告げたことが必ず起きるとあなたが信じたから、素晴らしい祝福を授かったわ!あなたが信じたからこそよ!」
マリアは神を讃える
46 それからマリアが言った。
「♪~心よ、讃えよ
心の底から王である神を
47 神のおかげで幸せ者に
救い主のおかげで最高に♫~
48 ♪~たかが、召使いの私を
彼が私をいたわる
たかが、召使いの私を
世は私を未来永劫に知ることとなる
たかが、召使いの私を
神の祝福で、世界一の幸せ者とする♫~
49 ♪~たかが、召使いの私に
絶大なあなたから、素晴らしいことが
たかが、召使いの私を・・・
彼の名は、聖い♫~
50 ♪~あなたへ賛美を送る者に
あなたは情けを注いでくれる♫~
51 ♪~手を伸ばし、その剛腕で
思い上がった者たちを蹴散らした♫~
52 ♪~支配者たちは
王座から引きずり降ろされ
昇進させたのは謙遜である者たち♫~
53 ♪~飢えた者を良いもので満たし、
肥えた者を手ぶらで追い払う♫~
54 ♪~選ばれたしもべ、イスラエルを救い
55 アブラハムと子孫に注ぐ永遠の情けを忘れない
全てが約束どおり♫~」
56 マリアはエリサベツのところに約3ヵ月間滞在すると、それから家へ帰っていった。
洗礼者ヨハネの誕生
57 エリサベツが出産をする時が来た。オギャー、オギャー、オギャー・・・彼女には男の子が産まれた。 58 親戚や近所の人たちは、王である神がエリサベツにどれほど良くしてくれているかを耳にし、彼らは彼女と一緒に喜んだ。
59 生後8日目になった時、彼らはその子に割礼を施した。その子の父親の名がザカリヤだったため、彼らはその子にもザカリヤという名前を付けたかった。 60 しかし、その子の母親が言った。「いいえ、この子の名前はヨハネですわ!」
61 人々はエリサベツに言った。「だが、あんたらの親戚にそんな名前を持った人はいないぞ!」 62 すると、彼らはその子の父親にジェスチャーを使って聞いた。「じゃ、ザカリヤはどんな名前にしたいんだ?」
63 祭司ザカリヤは手振りで書くものを求めたので、手渡すと・・・カリカリカリ・・・「この子の名前はヨハネ」だと書いた。みんなは驚いた。 64 ・・・ぷはぁー!その時、ザカリヤの口は開き再び話せるようになった。そこで、彼は神を讃え始めた。 65 近所の人々を怖れさせたこの日の出来事は大きな話題となり、ユダヤ地方の山地にまで広まっていった。 66 起きたことを聞いた誰もがそのことについてこう思った・・・「この子はいったいどんな人になるんだろう・・・?」彼らは王である神がこの子と共にいることが分かった。
ザカリヤは神を讃えた
67 ブオンッ、すると父親であるザカリヤが聖霊に満たされ、神からのメッセージを語り始めた。
68 「わしらの王を褒め讃えよ。
神はやって来てわしらを救い、自由にした。
69 召使いであるダビデの子孫から、
最も力強い救い主を与えてくれた。
70 聖なる者として区別された数々の預言者の言葉を通し、
古より伝えられた約束のとおり、
71 わしらの敵、わしらを憎む者から
救い主がわしらを救い出してくれる!
72 神はわしらの先祖に情けをかけ、
結んでくれた聖なる約束を守ってくれるのじゃ!
73 これは神がわしらの父アブラハムに立てられた誓いじゃ!
74 敵の支配下から自由にされるのじゃ!
恐れなく天の王に仕えるため!
75 神様の前にて聖く、正しく、命尽きるまで!
76 むすこ~!お前はいと高き神様の預言者と呼ばれる!
お前が王である神の先を行き、救い主の道を整える!
77 お前は彼の国民を悟らせる・・・過ちが赦され、救われることを!
78 神からの愛と恵みによって、
夜は明け、天がわしらを照らすのじゃ!
79 その光は、暗闇の中、死を持つだけの人々を照らし、
わしらを幸せいっぱいの人生へと導くのじゃ!」
80 そして、小さな男の子ヨハネは成長し、霊の中で強くなった。公の場でイスラエルの人々に神のことばを伝えるまでは、彼は荒野に住んでいた。
イエスの誕生
(マタイ1:18-25)
2 アウグストゥス・カイザルがローマの支配下にある国の全ての人に命令を出したのは、イエスが誕生する頃とちょうど同じ時期のことだった・・・その命令とは、その地域に住む全ての人の名前をあげ、税金者リストをつくることだった。 2 この住民登録はキリニウスがシリア州の総督であった時に行われ、初めての全住民国勢調査であった。 3 そして、自分の名前をリストに登録するために、全ての人は自分の故郷へと帰って行ったのだ。
4 そこでヨセフはガリラヤ地方にある町のナザレ村を出ると、ユダヤにあるベツレヘムの町に行った。その町はダビデの町として知られていた。ヨセフはダビデの家系から来ていたのでその町に行ったのだ。 5 こうして、ヨセフと婚約していたマリアも一緒に住民登録を済ませた。(その時、彼女は妊娠していた) 6 う゛っ・・・ヨセフとマリアがベツレヘムの町にいる時、マリアの陣痛が始まった。 7 そして彼女は長男を出産した。マリアはその子を布で包み、牛の餌を入れる箱に寝かせた。宿がどこもいっぱいだったため、彼女はその子をそこに寝かしたのだ。
羊飼いがイエスについて聞く
8 その夜、ベツレヘムの町外れにある野原では、羊飼いたちが羊の面倒を見ていた。 9 ピッカーーーン!王である神の天使が彼らの前に現れ、神の栄光が彼らの周りで輝いていた。羊飼いたちはおびえていた。 10 天使が彼らに言った。「恐れなくていい!神の国民みんなが喜ぶ、とっても素晴らしい最高な知らせをあなた達に持ってきた! 11 今日、ダビデの町であなた達の救い主がお生れになった!彼はメシヤであり、王である! 12 その子がメシヤであると分からせてくれる目印はこの通りだ・・・その子は布きれで包まれ、家畜の餌箱の上で寝かされている。あなた達はその子を探し当てるだろう!」
13 1人の天使がそう言うと、ヴオ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ーーーその天使に続いて天から天使の大軍が加わった。そして、みんな神を讃えて歌い始めた!
14 「♪~天の神を讃えよ
地上で彼を喜ばせる人たちに平安があるように♫~」
15 天使たちは羊飼いから離れて天に戻っていった。羊飼いたちはお互いに言った。「行こう!見に行こうぜ!ベツレヘムだよな!王である神が俺たちに最高な出来事を伝えてくれたんだ!」
16 そこで彼らは走って行き、マリアとヨセフが泊まる牧舎を見つけた。すると、餌箱の上には横になっている赤ん坊がいた。 17 羊飼いたちは赤ん坊を見て、天使がこの子について何を話されたのかをみんなに聞かせた。 18 彼らが言ったことを聞いた全ての者は驚いた。 19 マリアはこれらのことに思いを巡らし、一生懸命に理解しようとしていた。 20 羊飼いたちは羊のもとに戻ると、神を讃えながら全ての聞いたこと、見たことを神に感謝した。それは全て天使が彼らに伝えた通りのことだった。
21 生後8日経つと、その子は割礼を受け、イエスと名付けられた。この名前は、マリアが妊娠する前から天使によって命名された名前だった。
イエスを神殿に
22 夫婦であるマリアとヨセフは、神を賛美するにあたって、妻・マリアが十分に清いとされる時が来るまで、礼拝することを待たなければならなかった。これはモーセの掟にあるように、出産後に子を産んだ女性に求められていることだった。【掟では出産40日後に神殿で賛美することが許されている】この期間が経過した後、彼らはイエスをエルサレムに連れてきて、神の前に差し出した。 23 これは王である神の掟に書かれている。「母親の最初の赤ちゃんが男の子の場合、その子は天の王のものである」 24 また、神の掟には、人々は犠牲を払わなければならないとある。それは、「2匹のハトを犠牲にしなければならない」ということで、ヨセフとマリアはそれを行うために、エルサレム入りしたのだ。
イエスに会うシメオン
25 神に献身的で善良な人であるシメオンという男性がエルサレムに住んでいた。彼は神がイスラエルを助けに来る、その時を待っていたのだ。聖霊が彼の元に来ると、 26 彼にこう伝えた。「神からの救い主を見る前にお前は死ぬことはない」 27 こうしてその日、神の霊はシメオンを神殿に導いた。マリアとヨセフが掟で言われていることを行うために赤ちゃんのイエスを連れてきた時、シメオンはその場にいた。 28 そして、シメオンは赤ちゃんを抱きしめて、神に感謝した!
29 「王である神、あなたは約束を守ってくださった!
これであなたのしもべは、安心して死ねます。
30 あなたがどのように神の国民を救うのか、
この目で私は見ることがでました!
31 これであなたの計画を誰でも見ることができる!
32 彼は全ての国々をあなたへ導く光、
彼はイスラエルの人々に敬意をもたらす!」
33 イエスの父親と母親はシメオンが言ったことを聞いて驚かされた。 34 それからシメオンは彼らを祝福し、マリアに言った。「多くのユダヤ人が倒れ、多くがこの男の子のために立ち上がる。彼は、ある者たちには受け入れない神からのしるしとなる。 35 こうして、多くの人の秘密の思いが明らかにされる。彼に起こることはあなたにとって苦しく痛いことだろう。まるで、剣があなたの心を突き刺すようなものだ」
イエスに会うアンナ
36 その時、アンナという預言者も神殿にいた。彼女はアセル族のパヌエルの家系からの出身だった。彼女はとても歳をとっていた。彼女は若いときに結婚したが、夫とは7年しか一緒に住んでいなかった。 37 夫が亡くなる直前の7年間を一緒に過ごしたのだ。現在、アンナは84歳だが、彼女は神殿を離れることは決してなかった。昼も夜もそこにいて、断食と祈りによって神を讃えていた。
38 ヨセフとマリアが神殿に来た時、アンナはそこにいた。アンナは神を讃え、神がエルサレムを解放してくれることを待ち望む全ての人に、イエスのことについて語った。
家に帰るヨセフとマリア
39 さて、神の掟どおりに手続きや儀式を終え、3人はガリラヤ地方のナザレ村に帰っていった。 40 小さな男の子のイエスは成長し、力強くなり、知恵に満たされていた。神が彼を祝福していたのだ。
少年イエス
41 イエスの両親は毎年、過越祭のためにエルサレムを訪れた。 42 これはイエスが12歳の時のこと・・・彼らはいつものように祭りに出かけて行った。 43 祭りが終わると、彼らは家に向かったが、イエスだけはエルサレムに残ったのだ。彼の両親はこのことに気付いていなかった。 44 彼らは一日中旅を続け、イエスがグループの中に一緒にいると思っていたのだ。イエスがいないことに気付いた彼らは、家族や親しい友人の中から彼を探し始めた。 45 しかし、彼を見つけられなかったので、彼らはイエスを探しにエルサレムへと戻っていった。
46 3日後・・・彼らはイエスを発見した。イエスは神殿の近くで宗教の教師たちの中に座り、教えを聞いたり、質問をしたりしていた。 47 彼から聞いた人はみんな、彼の理解と賢い答えに驚かされていた。 48 イエスの両親が彼を見た時、その光景はとても信じられなかった。そして、イエスの母親が言った。「イエス、何でこんなことをしたの?お父さんもお母さんも、あなたのことをすごく心配したのよ?ずっとあなたを探してたの!」
49 すると、イエスが言った。「なんで僕を探す必要があったの?僕がお父さんの家にいなくちゃいけないのは知ってたはずでしょ」 50 しかし、彼らはイエスが言っていることの意味が理解できなかった。
51 イエスは彼らと一緒にナザレ村へ帰り、彼ら両親に従った。しかし、彼の母親はこれらのことがずっと頭から離れなかった。 52 イエスは歳をとるにつれ、更に知恵を増し加えていった。神は彼を喜び、彼を知っている者も喜んだ。
イエスのために道を整える洗礼者ヨハネ
(マタイ3:1-12; マルコ1:1-8; ヨハネ1:19-28)
3 ローマ皇帝ティベリウスの統治のもと、15年目の年であった。4人の男がこれらの領域でティベリウスの下に仕えた。
ユダヤ地方:ポンテオ・ピラト総督
ガリラヤ地方:ヘロデ総督
イツリヤとテラコニテ地方:ヘロデの弟ピリポ総督
アビレネ地方:ルサニヤ総督
2 アンナスとカヤパは大祭司だった。この期間、ザカリヤの子ヨハネは砂漠に住んでおり、神からメッセージを受け取った。 3 そこで彼はヨルダン川周辺の一帯へ行き、人々に神のメッセージを伝えていた。自分の人生を変えたいという思いを表すために洗礼を受けるんだとヨハネは教えていたのだ。そうすることで、彼らの過ちは赦されると・・・ 4 ヨハネのことは預言者イザヤが預言したことであり、彼が言ったことについてこう記している。
「荒地で叫ぶ声がする。
『神のお通りだ、道を整えろ!
王である神のために道をまっすぐにするのだ!
5 全ての谷は埋められ、
全ての山や丘は平らになる。
曲がりくねった道はまっすぐになり、
でこぼこ道は滑らかになる。
6 その時、全ての人が見るのだ。
神が自分の国民をどう救うのかを』」
7 群衆はヨハネのもとに来ると彼から洗礼を受けたのだ。しかし、ヨハネは彼らに言った。「お前たちはみんなマムシだ!やってくる神の裁きから逃げるようにと誰が警告した? 8 自分の心を変えろ!それでお前が変わったことを自分の生き方で示すんだ。『私たちはアブラハムの子だ』なんて言っても、それはなんの意味もない。神は、これらの岩からアブラハムの子をつくることだってできる。 9 斧が木を切り倒すための準備が整った。良い実を結ばない木は切り落とされ、火の中に投げ込まれる」
10 人々はヨハネに聞いた。「俺たちはどうしたらいい?」
11 彼は答えた。「服を2枚持っているのなら、持っていない人に分け与えるんだ。食べ物があるなら、同じようにそれをシェアするんだ!」
12 ヨハネのところへ集まって来た者たちの中には税金取りたちもいた。彼らは洗礼を受けたかったのだ。彼らはヨハネに質問した。「先生!俺たちはどうすればいい?」
13 ヨハネは彼らに答えた。「徴収するように命じられた額よりも多くの税金を人々から巻き上げるな!」
14 兵士たちも彼に聞いた。「じゃあ、俺たちはどうすればいい?」
ヨハネは彼らに言った。「力や嘘を使って、人からお金を巻き上げるな!自分が得られる給料だけで満足しろ!」
15 誰もがこれから起こる素晴らしいことを期待していた。そして、このヨハネこそが・・・と思っていた。「もしや、彼こそが救い主では・・・」と人々は考えていたのだ。
16 しかし、これに対するヨハネの答えはこうだった。「俺は水によって洗礼を授けてるが、俺の後に来る方は、俺以上のことができる。俺は、奴隷になってその方の靴ひもをほどく価値すらない。その方は聖霊と炎によって洗礼を授けてくれる! 17 その方は自分の収穫物の中から良い部分と、使い物にならない部分を取り分ける準備をなさっている。その方は麦を倉に納めるが、使い物にならない部分は消えない炎の中でそれを燃やすのだ!」 18 この様に、ヨハネは他にも多くのことを人々に勧め教えながら人々に最高な知らせを伝えていた。
ヨハネの働きが終わりを迎える
19 ヨハネは、ヘロデ総督とその兄弟の妻であるヘロデヤとの関係性についてヘロデ総督を非難し、意見を言ったのだ。また同様に、ヘロデがした他の全ての悪い行いについても批判をした。 20 すると、ヘロデは悪に悪を重ね、ヨハネを捕らえると牢屋にぶち込んだのだ。
ヨハネから洗礼を受けたイエス
(マタイ3:13-17; マルコ1:9-11)
21 全ての人が洗礼を受けている中、イエスがやって来ると、イエスもまた洗礼を受けた。こうして、彼が祈っていると空が開き、 22 聖霊が彼のもとに降りてきた。聖霊はまるで本物のハトのように見えた。すると、天からの声が聞こえた。「お前はわたしの息子だ。わたしはお前を愛している。わたしはお前のことを心の底から喜んでいる!」
イエスの家系図
(マタイ1:1-17)
23 イエスが教え始めた時、彼は30歳ぐらいだった。人々はイエスがヨセフの息子だと思っていた。
ヨセフの父はエリ
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24 エリ
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マタテ
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レビ
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メルキ
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ヤンナイ
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ヨセフ
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25 マタティヤ
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アモス
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ナホム
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エスリ
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ナガイ
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26 マハテ
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マタティヤ
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シメイ
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ヨセク
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ヨダ
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27 ヨハナン
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レサ
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ゼルバベル
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シェアルティエル
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ネリ
|
28 メルキ
|
アディ
|
コサム
|
エルマダム
|
エル
|
29 ヨシュア
|
エリエゼル
|
ヨリム
|
マタテ
|
レビ
|
30 シメオン
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ユダ
|
ヨセフ
|
ヨナム
|
エルヤキム
|
31 メレヤ
|
メンナ
|
マタタ
|
ナタン
|
ダビデ
|
32 エッサイ
|
オベデ
|
ボアズ
|
サラ
|
ナフション
|
33 アミナダブ
|
アデミン
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アルニ
|
ヘツロン
|
ペレツ
|
ユダ
|
34 ヤコブ
|
イサク
|
アブラハム
|
テラ
|
ナホル
|
35 セルグ
|
レウ
|
ペレグ
|
エベル
|
シェラ
|
36 ケナン
|
アルパクシャデ
|
セム
|
洪水のノア
|
レメク
|
37 メトシェラ
|
エノク
|
ヤレデ
|
マハラルエル
|
ケナン
|
38 エノシュ
|
セツ
|
アダム
アダムは神の息子である。
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