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Chronological

Read the Bible in the chronological order in which its stories and events occurred.
Duration: 365 days
Japanese Living Bible (JLB)
Version
マタイの福音書 3

バプテスマのヨハネ

ヨセフの一家がナザレに住んでいたころ、バプテスマのヨハネがユダヤの荒野で教えを宣べ始めて、言いました。 「悔い改めて、神に立ち返れ。神の国が近づいたからだ。」 このバプテスマのヨハネの働きについては、その数百年前、すでに預言者イザヤが語っています。

「荒野から叫ぶ声が聞こえる。
『主のための道を準備せよ。
主が通られる道をまっすぐにせよ。』」イザヤ40・3

ヨハネはらくだの毛で織った服に皮の帯をしめ、いなごとはちみつを常食にしていました。 このヨハネの教えを聞こうと、エルサレムやヨルダン川流域だけでなく、ユダヤの全土から、人々が荒野に押しかけました。 神にそむく生活を送っていたことを全面的に認め、それを言い表した人たちに、ヨハネはヨルダン川でバプテスマ(洗礼)を授けました。

ところが、パリサイ派(特に律法を守ることに熱心なユダヤ教の一派)やサドカイ派(神殿を支配していた祭司階級。ユダヤ教の主流派)の人々が大ぜい、バプテスマを受けに来たのを見て、ヨハネは彼らをきびしく責めました。「まむしの子たち! だれがおまえたちに、もうすぐ来る神のさばきから逃れられると言ったのか。 バプテスマを受ける前に、悔い改めにふさわしいことをしなさい。 『私はユダヤ人だから、アブラハムの子孫だから大丈夫』などと思ってはいけない。そんなことは何の役にも立たない。神はこんな石ころからでも、今すぐアブラハムの子孫をお造りになれるのだ。

10 今にでも、神はさばきの斧をふり上げ、実のならない木を切り倒そうと待ちかまえておられる。そんな木はすぐにも切り倒され、燃やされるのだ。

11 私は今、罪を悔い改める者たちに水でバプテスマを授けている。しかし、まもなく私など比べものにもならない、はるかに偉大な方がおいでになる。その方のしもべとなる価値さえ、私にはない。その方は、聖霊と火でバプテスマをお授けになり、 12 刈り入れの時が来たら、麦ともみがらをふるい分け、麦は倉に納め、もみがらは永久に消えない火で焼き捨ててしまわれる。」

イエス、バプテスマを受ける

13 そのころイエスは、ガリラヤからヨルダン川へ来て、ヨハネからバプテスマ(洗礼)を受けようとされました。 14 ところが、ヨハネはそうさせまいとして言いました。「とんでもないことです。私こそ、あなたからバプテスマを受けなければなりませんのに。」

15 しかしイエスは、「今はそうさせてもらいたい。なすべきことは、すべてしなければならないのです」とお答えになり、ヨハネからバプテスマを受けました。

16 イエスが、バプテスマを受けて水から上がって来ると、突然天が開け、イエスは、神の御霊が鳩のようにご自分の上に下るのをごらんになりました。 17 その時、天から声が聞こえました。「これこそ、わたしの愛する子。わたしは彼を心から喜んでいる。」

マルコの福音書 1

神の子イエス・キリストのすばらしい福音(救いの知らせ)の始まりは、こうです。

神が地上にご自分のひとり子を遣わされることと、彼を迎える準備のために特別な使者を送られることとは、預言者イザヤがずっと以前に告げていました。 「この使者は、不毛の荒野に住み、すべての人に呼びかける。『生活を正せ。主をお迎えする準備をせよ』」イザヤ40・3と。

バプテスマのヨハネの働き

この使者とは、バプテスマのヨハネのことです。彼は荒野に住み、人々にこう教えました。「罪を赦していただくために、悔い改めて神に立ち返りなさい。そして、そのしるしにバプテスマ(洗礼)を受けるのです。」 このヨハネのことばを聞こうと、エルサレムばかりか、ユダヤ全国からおびただしい数の人たちが詰めかけ、次々と今までの自分の悪い思いや行いを神に告白しました。ヨハネはそういう人たちに、ヨルダン川でバプテスマを授けていたのです。 らくだの毛で織った着物に、皮の帯、いなごとはちみつが常食という生活を送りながら、 彼は次のように宣べ伝えました。

「私よりもはるかにすばらしい方が、もうすぐおいでになります。私など、その方のしもべとなる価値もありません。 私はあなたがたに水でバプテスマを授けていますが、その方は聖霊によってバプテスマをお授けになります。」

そのころ、イエスもガリラヤのナザレから来て、人々といっしょに、ヨルダン川でヨハネからバプテスマをお受けになりました。 10 ところが、イエスが水から上がられたちょうどその時、天がさっと開け、聖霊が鳩のようにご自分の上に下って来るのが見えました。 11 そして天から、「あなたはわたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ」という声が聞こえました。

12 このあとすぐ、聖霊はイエスを荒野へ追いやられました。 13 イエスは、そこで四十日間、野の獣たちと共に過ごし、罪を犯させようとするサタンの誘惑をお受けになりました。しかし後には、天使たちがやって来て、イエスに仕えていました。

14 ヨハネがヘロデ王(ヘロデ・アンテパス)の命令で逮捕されると、イエスはガリラヤに行き、神の福音を宣べ伝えました。 15 「いよいよ来るべき時が来ました。神の国が近づいたのです。みな、悔い改めて、福音を信じなさい。」

イエス、弟子を集める

16 ある日、イエスがガリラヤ湖の岸辺を歩いておられると、シモンとアンデレの兄弟が網を打っている姿が目に入りました。二人は漁師でした。

17 イエスは声をおかけになりました。「さあ、ついて来なさい。人間をとる漁師にしてあげましょう。」 18 すると二人はすぐ網を置き、イエスについて行きました。

19 また少し先に行くと、ゼベダイの息子で、同じく漁師のヤコブとヨハネとが舟の中で網を修繕していました。 20 そこで、イエスはこの二人もお呼びになりました。二人とも、父と雇い人たちとを舟に残したまま、イエスについて行きました。

21 さて、一行はカペナウムの町にやって来ました。土曜日の朝、イエスはユダヤ人の礼拝所である会堂へ出かけて、教えられました。 22 それを聞いた会衆は驚きました。イエスの話し方が、これまで聞いてきたものとは全く違っていたからです。イエスは、律法学者たちのようにむやみに他人のことばを用いず、権威をもって話されたからです。

イエス、多くの病人を治す

23 ところが、その会堂に悪霊につかれた人がいて、大声で叫びだしました。 24 「おい、ナザレのイエス! おれたちをどうしようというんだ。おれたちを滅ぼすために来たんだろう。あんたのことはよく知ってるぜ。そうとも、神の聖なる御子よ!」

25 イエスは悪霊にそれ以上は言わせず、「その人から出て行きなさい!」とお命じになりました。 26 すると悪霊は大声をあげ、その人を激しく引きつけさせて、出て行きました。 27 この有様に会衆は肝をつぶし、興奮して口々に論じ合いました。

「いったい、どうなっているんだ!」

「悪霊どもでさえ、命令を聞くなんて……。」

「これは新しい教えなのかね。」

28 イエスの評判は、たちまちガリラヤの全地方に広まりました。

29 このあと会堂を出た一行は、シモンとアンデレの家に行きました。 30 ところがこの時、シモンのしゅうとめは高熱にうなされて、床についていました。イエスはそれを知ると、 31 さっそく彼女のそばに行き、手を取って起こされました。するとどうでしょう。たちまち熱が下がり、すっかり元気になったしゅうとめは、みんなをもてなすために、食事の用意を始めたのです。

32 日の沈むころになると、シモンの家の庭は、イエスに治していただこうと連れて来られた病人や悪霊につかれた者たちで、いっぱいになりました。 33 また戸口には、カペナウム中の人たちが詰めかけ、がやがや騒ぎながら中の様子をながめていました。 34 イエスはこの時も多くの病人を治し、悪霊を追い出されました。しかも、悪霊にひとことも口をきかせませんでした。悪霊は、イエスがどういう方か知っていたからです。

35 翌朝、イエスは夜明け前に起き、ただひとり、人気のない所へ行って祈られました。 36 そのうちに、あちらこちらとイエスを捜し回っていたシモンたちが来て、 37 「みんなが先生を捜しています」と言いました。 38 イエスは、「さあ、ほかの町へ出かけましょう。そこでも教えなければなりません。わたしはそのために来たのですから」とお答えになりました。

39 こうしてイエスは、ガリラヤ中をくまなく回り、会堂で教え、悪霊につかれた人を大ぜいお助けになりました。

40 ある時、一人のツァラアト(皮膚が冒され、汚れているとされた当時の疾患)に冒された人がやって来て、イエスの前にひざまずき、熱心に頼みました。「お願いでございます。どうか私の体をもとどおりに治してください。先生のお気持ちひとつで治るのですから。」 41 イエスは心からかわいそうに思い、彼にさわって、「そうしてあげましょう。さあ、よくなりなさい」と言われました。 42 するとたちまち、ツァラアトはあとかたもなくなり、完全に治ってしまいました。 43-44 「これからすぐに祭司のところへ行き、体を調べてもらいなさい。途中で寄り道や立ち話をしてはいけません。健康な体に戻ったことを明らかにするために、モーセの命じたとおりの供え物をしなさい。」 45 イエスにきびしく止められたにもかかわらず、男はうれしさを抑えきれず、この出来事を大声でふれ回って歩きました。そのため、イエスの回りにはみるみる人垣ができ、公然と町へ入れなくなりました。しかたなく町はずれにとどまっておられましたが、そこにも、人々が押しかけて来ました。

ルカの福音書 3

バプテスマのヨハネ、活動を始める

1-2 ローマ皇帝テベリオの治世の十五年目に、神は、荒野に住むザカリヤの子ヨハネにお語りになりました。〔当時、ポンテオ・ピラトがローマから遣わされた全ユダヤの総督で、ヘロデはガリラヤ、その兄弟ピリポがイツリヤとテラコニテ、ルサニヤがアビレネを治めていました。大祭司はアンナスとカヤパでした。〕

ヨハネはヨルダン川周辺をくまなく歩き、罪が赦されるために、今までの生活を悔い改めて、神に立ち返ったことを表明するバプテスマ(洗礼)を受けるようにと、教えを説き始めました。

預言者イザヤの書にあるとおりです。

「荒野から叫ぶ声が聞こえる。
『主の道を準備せよ。
主が通られる道をまっすぐにせよ。
山はけずられ、
谷は埋められ、
曲がった所はまっすぐにされ、
でこぼこ道は平らにされる。
こうして、すべての人が
神から遣わされた救い主を見るのだ。』」イザヤ40・3-5

バプテスマを受けに来る人たちに、ヨハネはきびしい口調で話しました。「まむしの子ら! あなたがたは神に立ち返ろうともせず、ただ地獄から逃れたい一心でバプテスマを受けようとしている。 その前に、悔い改めたことを行いで示しなさい。アブラハムの子孫だから大丈夫などと思ってはいけない。そんなものは何の役にも立たない。神はこの石ころからでも、今すぐアブラハムの子孫をお造りになれるのだ。 今の今でも、神のさばきの斧はふりかぶられ、あなたがたを根もとから切り倒そうと待ちかまえている。だから、良い実を結ばない木はすぐにも切り倒され、火に投げ込まれるのだ。」

10 「では、いったいどうすればいいのですか。」 11 こう尋ねる群衆に、ヨハネは答えました。「下着を二枚持っていたら、一枚は貧しい人に与えなさい。余分な食べ物があるなら、お腹をすかせている人に与えなさい。」

12 取税人たち(ローマに納める税金をあくどいやり方で取り立て、人々からきらわれていた)までもが、バプテスマを受けようとやって来ました。そして、恐る恐る、「私たちはどうしたらよいのでしょう」と尋ねました。 13 「正直になりなさい。ローマ政府が決めた以上の税金を取り立ててはいけない。」 14 兵士たちも尋ねました。「私たちはどうすればいいのですか。」「脅しや暴力で金をゆすったり、何も悪いことをしない人を訴えたりしてはいけない。与えられる給料で満足しなさい。」

15 民衆は、救い主を待望していました。そして、もしかしたらヨハネがキリストではないかと考えたのです。 16 この疑問を、ヨハネはきっぱり否定しました。「私は水でバプテスマを授けているだけだ。しかし、もうすぐ私よりはるかに権威ある方が来られる。その方のしもべとなる価値さえ、私にはない。その方は、聖霊と火でバプテスマをお授けになる。 17 また、麦ともみがらとをふるい分け、麦は倉に納め、もみがらを永久に消えない火で焼き尽くされる。」 18 ヨハネはほかにも多くのことを教え、民衆に福音を伝えました。

19-20 〔当時、ガリラヤの領主ヘロデ・アンテパスが、兄嫁のヘロデヤを奪い取るなど悪事を行っていたので、ヨハネは彼を非難しました。そのためヨハネは捕らえられ、投獄されました。こうしてヘロデは、多くの悪に悪を重ねました。〕 21 さて、そうしたある日のこと、イエスは、ヨハネからバプテスマを受ける人々に加わりました。バプテスマを受け、祈っておられると、天が開き、 22 聖霊が鳩のようにイエスに下りました。そして天から、「あなたはわたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ」という声が聞こえました。

イエスの家系

23-38 イエスが公に教え始められたのは、およそ三十歳のころでした。人々はイエスを、ヨセフの息子と思っていました。このヨセフの父はヘリ、ヘリの父はマタテ、マタテの父はレビ、レビの父はメルキ、メルキの父はヤンナイ、ヤンナイの父はヨセフ、ヨセフの父はマタテヤ、マタテヤの父はアモス、アモスの父はナホム、ナホムの父はエスリ、エスリの父はナンガイ、ナンガイの父はマハテ、マハテの父はマタテヤ、マタテヤの父はシメイ、シメイの父はヨセク、ヨセクの父はヨダ、ヨダの父はヨハナン、ヨハナンの父はレサ、レサの父はゾロバベル、ゾロバベルの父はサラテル、サラテルの父はネリ、ネリの父はメルキ、メルキの父はアデイ、アデイの父はコサム、コサムの父はエルマダム、エルマダムの父はエル、エルの父はヨシュア、ヨシュアの父はエリエゼル、エリエゼルの父はヨリム、ヨリムの父はマタテ、マタテの父はレビ、レビの父はシメオン、シメオンの父はユダ、ユダの父はヨセフ、ヨセフの父はヨナム、ヨナムの父はエリヤキム、エリヤキムの父はメレヤ、メレヤの父はメナ、メナの父はマタタ、マタタの父はナタン、ナタンの父はダビデ、ダビデの父はエッサイ、エッサイの父はオベデ、オベデの父はボアズ、ボアズの父はサラ、サラの父はナアソン、ナアソンの父はアミナダブ、アミナダブの父はアデミン、アデミンの父はアルニ、アルニの父はエスロン、エスロンの父はパレス、パレスの父はユダ、ユダの父はヤコブ、ヤコブの父はイサク、イサクの父はアブラハム、アブラハムの父はテラ、テラの父はナホル、ナホルの父はセルグ、セルグの父はレウ、レウの父はペレグ、ペレグの父はエベル、エベルの父はサラ、サラの父はカイナン、カイナンの父はアルパクサデ、アルパクサデの父はセム、セムの父はノア、ノアの父はラメク、ラメクの父はメトセラ、メトセラの父はエノク、エノクの父はヤレデ、ヤレデの父はマハラレル、マハラレルの父はカイナン、カイナンの父はエノス、エノスの父はセツ、セツの父はアダム、アダムの父は神です。

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