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Chronological

Read the Bible in the chronological order in which its stories and events occurred.
Duration: 365 days
Japanese Living Bible (JLB)
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列王記Ⅰ 5-6

神殿建設の準備

ツロの王ヒラムは、かねてから大のダビデ支持者でした。それで、ダビデの子ソロモンがイスラエルの新しい王になったと聞くと、さっそく祝いの使者をソロモンのもとに送りました。 2-3 ソロモン王は答礼の使者を送り、自分が建てたいと願っている神殿についての計画を打ち明けました。ソロモンは、父ダビデが打ち続く戦争のため神殿を建てることができず、主が平和を与えるのをひたすら待ち望んでいた、とヒラム王に説明しました。 そして、こう頼みました。「ようやく今、私の神、主は、イスラエル全土に平和をお与えになりました。もう国内にも国外にも敵はいません。 ですから、主のために神殿を建てる計画を進めています。主が父に告げたとおりにしなければならないからです。主は父に、『わたしが王座につかせるあなたの子が、わたしのために神殿を建てる』と告げたのです。 どうか、この計画に力を貸してください。木こりを送り、レバノンの山から杉を切り出させてください。私からも人を送り、いっしょに働かせましょう。そちらの人たちには、お望みどおりの賃金を払います。ご存じのように、イスラエルには、あなたの国のように腕ききの木こりがいないのです。」

ヒラム王はその申し出を受けて、非常に喜びました。「あのダビデ王に、おびただしいイスラエル民族を治める、知恵に満ちた息子を授けられた主は、ほんとうにすばらしい!」 そして、快く承知する旨をソロモンに伝えました。「よくわかりました。材木のことならお任せください。レバノン杉でも糸杉でも、ご用立ていたします。 私どもで、レバノンの山から切り出した丸太を地中海まで運び、それをいかだに組み、海岸づたいにご指定の場所まで運ぶようにします。それからいかだを解き、材木をお渡ししましょう。代金は食糧で払ってください。」

10 こうしてヒラム王は、ソロモン王のために、レバノン杉と糸杉の木材を必要なだけ用立てました。 11 その返礼に、ソロモンはヒラムに宮廷用の食糧として、毎年、小麦二万コル(四百六十万リットル)、上質のオリーブ油二十コル(四千六百リットル)を送りました。 12 このように、主は約束どおりソロモンにすぐれた知恵を与え、ヒラムとソロモンの間には平和協定が結ばれました。

13 ソロモンはイスラエル中から三万人の労働者を集め、 14 一万人ずつ、一か月交替でレバノンへ行かせたので、彼らは三か月のうち一か月はレバノンに、二か月は家にいることになりました。この仕事の監督に当たったのは労務長官アドニラムでした。 15 ソロモンはさらに、荷を運ぶ者七万人と、山で石を切り出す者八万人を集めました。 16 現場監督の数は三千三百人に上りました。 17 石工たちは、ソロモンの命で、神殿の土台用の大きく高価な石を切り出しました。 18 ゲバルから来た人々は、ソロモンとヒラムの送った建築技師を助けて、材木から板を作ったり、神殿用の石材を用意したりしました。

神殿の建設

ソロモン王が神殿の建設にかかったのは、即位後四年目の春のことでした。イスラエルの民が奴隷となっていたエジプトを出てから四百八十年後のことです。 神殿は、長さ六十キュビト(二十六・四メートル)、幅二十キュビト(八・八メートル)、高さ三十キュビト(十三・二メートル)。 正面の玄関は、幅二十キュビト、長さ十キュビトで、 全体に小さな窓が取りつけてありました。 神殿の壁の周囲には脇屋が作られました。 この脇屋は三階建てで、一階の幅は五キュビト、二階は幅六キュビト、三階は幅七キュビトありました。神殿の壁の外側に段を作り、その上にはりを置いて、脇屋と神殿をつなぎました。こうして、はりを神殿の壁に差し込まないようにしたのです。

神殿を建てるのに使った石は、石切り場で仕上げたものばかりでした。そのため、建築現場では、工事中も槌や斧、そのほかの道具を使う音はいっさい聞こえませんでした。

脇屋の一階に通じる入口は、神殿の右側にありました。二階に上るらせん階段があり、さらに、二階から三階に上るようになっていました。 神殿の完成が近づくと、王は、はりや柱はもちろんのこと、内部を杉材で覆って仕上げました。 10 先ほど説明したように、神殿の両側に脇屋がありましたが、それは杉材で神殿の壁に固定してありました。脇屋の各階の高さは五キュビトでした。

11-12 主は建築中の神殿について、次のようにソロモンに語りました。「わたしが言うとおりにし、わたしの命令を忠実に守るなら、あなたの父ダビデに約束したことを実行しよう。 13 わたしはイスラエルの民とともに住み、決して彼らを捨てない。」

14 そしてついに、ソロモンは神殿を完成しました。 15 神殿の内部は床から天井まで、レバノン杉の板を張り巡らし、床には糸杉の厚板を使いました。 16 神殿の一番奥にある長さ二十キュビトの部屋は「至聖所」と呼ばれます。至聖所も、床から天井までレバノン杉の板を張り巡らしました。 17 神殿の前の部分、すなわち前庭の長さは四十キュビト。 18 内部の石壁は全部、ひょうたん柄と花模様が浮き彫りにしてある、レバノン杉の板で覆いました。 19 奥の至聖所には、契約の箱を置きました。 20-22 至聖所は長さ二十キュビト、幅二十キュビト、高さ二十キュビトで、壁と天井に純金をかぶせました。至聖所の祭壇もレバノン杉で作り、その祭壇も含め、神殿内部の残りの部分もみな純金をかぶせました。また、至聖所の入口を守るために、金の鎖を渡しました。

23-28 至聖所の中に、オリーブ材で作った二つのケルビムの像(天使を象徴する)を置きました。像の高さは十キュビトで、外側に広げた翼はそれぞれ一方の壁に届き、内側に広げた翼は、至聖所の真ん中で触れ合うようになっていました。それぞれの翼は五キュビト。どちらのケルビムも、一方の翼の先からもう一方の翼の先まで十キュビトありました。像はどちらも同じ寸法、同じ形で、共に純金をかぶせてありました。

29 至聖所もその手前の聖所も、壁にはケルビムの像、なつめやしの木、それに花模様が彫られていました。 30 至聖所も聖所も床は全部金で覆いました。

31 至聖所に通じる入口には、正五角形の柱を使いました。 32 二枚の扉はオリーブ材でできていて、その上にケルビム、なつめやしの木、花模様を浮き彫りにし、金を張りました。

33 それから神殿の入口にも、オリーブ材で四角形の柱を作りました。 34 糸杉材の二枚の折り戸がついていて、どちらも蝶つがいがついていて折りたためるようになっていました。 35 その表面にはケルビム、なつめやしの木、それに花模様が浮き彫りになっていて、入念に金が張ってありました。 36 内庭を囲む塀は、切り石を三段重ねた上に、レバノン杉の角材が一段重ねてありました。

37 神殿の土台がすえられたのは、ソロモン王の即位後四年目の五月で、 38 建て終わったのは、即位後十一年目の十一月でした。完成まで七年かかったことになります。

歴代誌Ⅱ 2-3

神殿建設の準備

ソロモンは、今こそ神殿と王宮を建てる時だと考えました。 この工事には、労働者七万人、山で石を切り出す者八万人、監督三千六百人という大人数が必要でした。 王はツロの王フラムに使者を立て、ダビデが宮殿を建てた時のように、杉材を船積みで送ってくれるように頼みました。

王はこうフラム王に伝えました。「私は主のために神殿を建てるつもりです。そこで、香り高い香をたき、特別な供えのパンを並べ、毎日朝と夕の二回、また、安息日や新月の祝い、そのほかの例祭のたびに、焼き尽くすいけにえをささげようとしています。神がイスラエルに、このことを望んでおられるからです。 私たちの神は、ほかのすべての神々にまさる偉大な神ですから、神殿は壮大なものにしなければなりません。 しかし、いったいだれが、この神にふさわしい家を建てることができるでしょう。いと高き天でさえ、主をお受け入れするのに十分でないなら、主のために神殿を建てることを許されている私は、いったい何者でしょう。そこは、主を礼拝する場所となるのです。 そこで、私のもとに金、銀、青銅、鉄などの細工に熟練した技術者を送っていただけないでしょうか。また、紫、紅、青の布を織る織物師や、父ダビデが選んだユダとエルサレムの職人といっしょに働く、熟練した彫り物師もお願いしたいのです。 それから、レバノンの森に生えている杉、もみ、びゃくだんの木材を送ってください。貴国の人々は、木を切ることでは天下一品です。もちろん、こちらからも応援を出しますから、手伝わせてください。 計画中の神殿は途方もなく大きく、壮麗なものですから、大量の木材が必要です。 10 働いてくれる人々のために、私は小麦粉二万コル(四千六百キロリットル)、大麦二万コル、ぶどう酒二万バテ(四百六十キロリットル)、オリーブ油二万バテを支払います。」

11 フラム王はソロモンに答えました。「主はご自分の民を愛しておられるからこそ、あなたを王となさったのです。 12 天と地を造り、ダビデ王に知恵と悟りに満ちた賢い子を授けて、神殿と宮殿を建てさせてくださるイスラエルの神がほめたたえられますように。 13 さて、ご要望の件ですが、この者の右に出る者はないという熟練工の長、フラム・アビを差し向けましょう。最高に頭のきれる人物で、 14 母親はイスラエルのダン出身のユダヤ人で、父親はツロの人です。金、銀、青銅、鉄、石の細工に腕をふるうことはもちろん、木工、織物の技術にも秀でています。さらに、紫と青の亜麻布や真紅の布を染める技術者であり、加えて、熟練した彫り物師、すぐれた創案者でもあります。彼は貴国の職人や、私がお仕えした父君ダビデ王が任命した人々といっしょに働いてくれるでしょう。 15 どうか、お約束の小麦、大麦、オリーブ油、ぶどう酒を送ってください。 16 こちらでは、お入り用なだけレバノンの山から木材を切り出し、いかだに組んで、海路でヨッパまで運びましょう。そこからは、そちらが陸路でエルサレムまで運搬してください。」

17 ソロモンは父ダビデと同じように、イスラエルにいる外国人全員の人口調査を行い、十五万三千六百人いることがわかりました。 18 そのうち七万人を一般労働者、八万人を山で石を切り出す者、三千六百人を現場監督にしました。

神殿の建設

ついに神殿の建設が始まりました。敷地はエルサレムのモリヤ山上で、ここは、かつて主がソロモンの父ダビデに姿を現したエブス人オルナンの打ち場があった所です。ダビデはかねて、そこを神殿の建設予定地にしていました。 工事が始まったのは、ソロモン王の治世第四年、第二の月の二日でした。

まず神殿の土台は、長さ六十キュビト(約二・六メートル)、幅二十キュビト(八・八メートル)。 屋根つきの玄関は、神殿の幅と同じ二十キュビトの長さで、内側の壁と天井には純金を張りつめました。屋根の高さは百二十キュビト(約五・三メートル)。 神殿の主要部は糸杉で覆い、純金を張りつめ、なつめやしの木と鎖を彫刻しました。 壁の内側はより美しさを増すために、宝石で飾りました。ここで用いた金はパルワイム産の最上のものです。 神殿内は、壁も、梁も、扉も、敷居も金を張りつめ、壁にはケルビム(天使を象徴する像)を刻みました。

神殿の奥に、二十キュビト四方の至聖所(神の箱を安置する部屋)がありました。ここにも、六百タラント(二十・四トン)の金を張りつめました。 五十シェケル(五百七十五グラム)の金の釘を使い、階上の部屋も金を張りました。

10 一番奥の至聖所に、王はケルビムを二つすえ、それにも金をかぶせました。 11-13 この像は床の上に立ち、顔を部屋の外に向け、一方の壁からもう一方の壁まで翼をいっぱいに広げていました。 14 王はまた、至聖所の入口に、ケルビムの縫い取り模様のある青と紅の亜麻布製の幕をかけました。

15 神殿の前には、二本の柱を立てました。それぞれ高さは三十五キュビト(十五・四メートル)で、さらにその上に、高さ五キュビト(二・二メートル)の柱頭がありました。 16 その頂に百個のざくろがついた鎖を取りつけました。 17 それから、この柱を神殿正面の右と左に立て、右側の柱をヤキン、左側の柱をボアズと名づけました。

Japanese Living Bible (JLB)

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