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Beginning

Read the Bible from start to finish, from Genesis to Revelation.
Duration: 365 days
Japanese Living Bible (JLB)
Version
エレミヤ書 1-3

ここに書いてあるのは、ユダのベニヤミンの地のアナトテという町にいた祭司、ヒルキヤの子エレミヤに与えられた神のことばです。 ユダ王国のアモンの子、ヨシヤ王の治世第十三年に最初のことばがありました。 そののち、ヨシヤの子、エホヤキム王の時代、ヨシヤの子、ゼデキヤ王の治世第十一年の七月にエルサレムが陥落し、住民が捕囚として連れ去られるまで、数回にわたって神のことばがありました。

エレミヤの召命

主は私に、こう語りました。

「わたしは、母の胎内に宿る前から
おまえを知っていた。
生まれる前から、
わたしの聖なる者として取っておき、
国々にわたしのことばを伝える者に任命していた。」
「神よ、とんでもないことです。
私にできるはずがありません。
若すぎて、何を語ればよいのかわかりません。
「そんなことを言ってはならない。
わたしが送り出す所どこへでも行き、
命じることはすべて語るのだ。
人を恐れてはいけない。
主であるわたしがついていて、
どんな時にも助けるのだから。」
こう言ってから、神は私の口に触れました。
「わたしのことばをおまえの口に授けた。
10 今日から、世界の国々に警告する仕事が始まる。
おまえの口から語られるわたしのことばどおりに、
ある国を引き倒し、滅ぼし、
ある国は起こし、育て、大国にする。」

11 それから、主はこう尋ねられました。「エレミヤよ、何が見えるか。」「アーモンドの枝でできたむちです。」 12 「そのとおりだ。それは、わたしが必ず恐ろしい罰を下すしるしだ。

13 今度は何が見えるか。」「煮立っているなべが南の方に傾き、煮え湯がユダの上にこぼれていくのが見えます。」

14 「そのとおりだ。
北からの恐怖が、全住民に降りかかる。
15 わたしは北方の国々の軍隊に、
エルサレムを攻めさせる。
彼らは都の門と城壁沿いに、
またユダのほかの町々に、それぞれの王座を作る。
16 こうして、わたしの民に罰を加える。
わたしを捨て、
自分の手で作った神々を拝んだからだ。
17 さあ、身じたくを整えて出かけなさい。
わたしが伝えることをすべて語るのだ。
彼らを怖がるな。
恐れるなら、彼らの目の前でおまえを
もの笑いの種にする。
18 わたしは今日、
おまえを彼らにはたち打ちできない者とした。
彼らはどうしても、
おまえに危害を加えることができない。
おまえは、難攻不落の町のように
がんじょうそのもので、
鉄の柱、青銅の重い門のように強い。
王たち、将校たち、祭司たちをはじめ、
この国の民は、おまえと戦っても、
とうてい勝ち目がない。
19 攻撃をしかけても、途中であきらめる。
わたしがおまえと共にいて、必ず救い出すからだ。」

イスラエル、神を捨てる

主は再び、私に語りました。

「さあ、エルサレムの町の通りへ行き、大声で次のように語りなさい。
ずっと昔、おまえがまだ若い花嫁だったころ、
わたしを喜ばせようとして
どんなに尽くしてくれたかを覚えている。
また、わたしを愛し、
草木の生えていない荒野にいる時でさえ、
わたしについて来てくれたことも覚えている。
そのころ、イスラエルはきよい民、
わたしの初子だった。
これに害を加える者はだれでも犯罪人とみなされ、
これに触れる者には大きな災いが降りかかった。
4-5 ああ、イスラエルよ。
おまえの先祖は、
どうしてわたしを置き去りにしたのか。
わたしに何か罪でもあったというのか。
わたしに背き、偶像を拝むなど、全く愚かなことだ。
彼らは、自分たちをエジプトから無事に連れ出し、
だれも足を踏み入れたことのない、
乾ききった死の地である荒野を導き通したのが、
主であるわたしであったことに、
目をふさいでいる。
わたしは彼らを、実り豊かな地に連れて入り、
大いに祝福した。
ところが、彼らはそこを罪と腐敗の地に変え、
わたしが与えた相続地を汚した。
祭司でさえ、主を軽んじ、
裁判官もわたしを無視した。
指導者たちはわたしに盾つき、
預言者はバアルを拝み、
意味のないことで時間をつぶした。
だがわたしは、
まだおまえたちのことをあきらめていない。
わたしに立ち返るようにと、根気強く、
何度でも説得する。
のちのちの子孫にも、同じようにする。
10-11 あなたがたの周囲に、
それがどんなものであれ、
昔からいた神々を新しい神々と取り替えた国が
あったかどうか、調べてみよ。
西にあるキプロスに使いを出し、
東にあるケダルの荒野に人を遣わし、
今までにこんなことを聞いたことがあるかどうか、
調べさせてみよ。
ところがわたしの民は、栄光に輝く神を捨て、
代わりに何の役にも立たない偶像を取り入れた。

12 天はこれを知って衝撃を受け、恐怖に身をすくめる。

13 わたしの民は悪事に悪事を重ねた。

いのちの水の泉であるわたしを捨て、
水をためることもできない、壊れた水ためを作った。
14 イスラエルは、どうして奴隷の国になり下がったのか。
どうして捕虜となり、遠い国へ連れて行かれたのか。
15 わたしには、
エルサレムに向かって進んで来る大軍が見える。
彼らは天まで届く大声を上げて
エルサレムを破壊し、焼き払い、
人の住めない荒れ地とする。
16 エルサレムへ攻め上ろうとする
エジプトの軍隊も見える。
メンピスとタフパヌヘスの町々から行軍し、
イスラエルの栄光と力を踏みにじろうとしている。
17 神であるわたしが、行くべき道を示したのに、
おまえが反抗したからだ。
18 おまえはエジプトやアッシリヤと手を組んで、
どんな得をしたのか。
19 おまえ自身の悪が、おまえを罰する。
神である主に刃向かい、神を捨てることが
どんなに悪いことであり、恐ろしいことであるかを、
身をもって知るようになる。」
こう天の軍勢の主は宣告します。
20 「おまえはとうの昔に、わたしのくびきを払いのけ、
わたしのきずなを断ち切った。
わたしの言うことを頑として聞こうとしない。
すべての丘の上、またすべての木の下で、
偶像に深々と頭を下げた。
21 こんなことが、ありえるだろうか。
どうして、こんなことになったのか。
おまえを植えた時、あれほど注意して、
最上の苗木を選んだのに、
どうしてこれほど堕落した悪い作物がなったのか。
22 石けんと灰汁をどんなにたくさん使っても、
おまえはきれいにならない。
どうしても洗い流せない罪の汚れが、
こびりついている。
それがいつも、わたしの目の前に見え隠れしている。」
こう神は言います。
23 「それでもなお、そんなはずはない、
偶像を拝んだ覚えなどない、と言いはるのか。
なぜ、そんなことが言えるのか。
試しに、この国のどの谷へでも行ってみよ。
必死に雄を探し求める雌のらくだよ、
おまえの犯した恐ろしい罪を直視せよ。
24 おまえは、くんくんと鼻を鳴らす、
さかりのついた野ろばそのものではないか。
だれが、おまえの欲情を抑えることができようか。
雄は、おまえを探す必要がない。
おまえのほうから飛んで来るのだから。
25 ほかの神々を追い回すのは、
いいかげんにやめたらどうだ。
けれどもおまえは言う。
『言ってもむだですよ。
私はこの他国人に恋をしてしまいました。
あとについて行きたいのです。』
26-27 イスラエルは、
捕まることだけを恥と考えているどろぼうのようだ。
王、指導者、祭司、それに預言者も、
みな同じだ。
彼らは木彫りの像を父と呼び、
石細工の偶像を母と呼ぶ。
ところが、いざ困ったことが起こると、
助けてくださいと、わたしに泣きつく。
28 自分たちが作った神々に呼ばわったらどうだ。
危険が近づいたら、彼らに助けてもらえばいい。
ユダの町の数ほど神々をかかえているのだから。
29 おまえたちはみな反逆者だ。
なぜわたしを主と呼ぶのか。
30 おまえたちの子らを懲らしめたが、むだだった。
彼らは、いっこうに従おうとしない。
おまえたち自身も、ライオンが獲物を殺すように、
わたしの預言者たちを殺した。
31 ああ、わたしの民よ、神のことばに耳を傾けよ。
わたしはイスラエルに、何か不正をしただろうか。
わたしは彼らにとって、
暗闇に覆われた地のようだったか。
それなのにどうして、わたしの民は
『やっと神から自由になれた。
もう二度とかかわり合いになりたくない』
と言うのか。
32 どうして、いとも簡単に
神を捨てることができるのか。
おとめは、自分の大切な宝石を忘れはしない。
どんな花嫁も、
結婚衣装を隠すような愚かなまねはしない。
ところがどうだ。
わたしの民は、最も貴重な宝であるわたしを、
長い間忘れたままでいる。
33 おまえたちは恋人を手に入れるためには、
なんと念入りで巧みな計画を立てることか。
そのやり方は、ベテランの売春婦でさえ、
学ぶところが多いくらいだ。
34 着ている物には、罪のない貧しい人の血がついている。
おまえたちは理由もなく、
平然と人殺しをやってのける。
35 しかも、そのあとは口をぬぐい、
『神を怒らせることなど、何もしていない。
神が腹を立てるわけがない』としらを切る。
『罪を犯していない』と、あくまでもしらを切るので、
わたしはおまえたちをきびしく罰する。
36 おまえたちは、ここかしこと飛び回り、
次々と同盟国を乗り換え、助けを求めて歩き回る。
だが、そんなことをしてもむだだ。
おまえたちの新しい友人、エジプトは、
かつてのアッシリヤのように、おまえたちを見捨てる。
37 わたしがおまえたちの頼りにしている者を退けるので、
おまえたちは両手で顔を覆い、
失望のあまりしゃがみ込んでしまう。
たとえ彼らの助けがあったにしても、
うまくいくはずはない。

ある人が妻を離縁し、彼女が再婚した場合、
彼女が再び戻って来ても妻にすることはできない
という法律がある。
彼女は汚れた者となっているからだ。
だが、おまえたちは、わたしを置き去りにして
幾人もの恋人と結婚しておきながら、
あつかましくも、またわたしのもとへ帰ると言っている。
ほかの神々を拝む姦淫の罪で汚れていない所は、
国中どこにもない。
おまえたちは売春婦のように道ばたに座り込み、
相手が来るのを待っている。
荒野のベドウィン族のように、
たった一人で座っている。
おまえたちは、赦しがたい淫行の罪で
地を汚してしまった。
今は春の雨も降らなくなった。
おまえたちが恥知らずの売春婦だからだ。
4-5 それでもなお、おまえたちは臆面もなく言う。
『神よ。あなたは、これまでずっと私の夫でした。
だから、こんな小さなことで
お怒りになるはずはありません。
私の罪など、きれいさっぱり忘れてくださるはずです。』こう言って、相も変わらず、
ありとあらゆる悪事を積み重ねている。」

不誠実なイスラエル

ヨシヤ王の時代に、私に次のような主のことばがありました。「おまえは、イスラエルのしていることを見たか。ほかの男に体を許すみだらな妻のように、イスラエルはすべての丘の、すべての木の下で、ほかの神々を拝んできた。 いつかはわたしのもとへ帰り、わたしのものになってくれると思っていたのに、とうとう帰って来なかった。不真実な妹であるユダも、イスラエルがいつも神に逆らっているのを見た。 ユダは、わたしが背信のイスラエルを離縁したのを見ていながら、少しも気にかけなかった。それどころか、自分もわたしを置き去りにして、淫行に身をゆだねた。彼女も、ほかの神々を拝んだ。 しかも、木や石で作った偶像を拝むなど、彼女にとっては、いとも簡単なことだった。そのため、国中がひどく汚れた。 10 あとになってこの背信の女は、涼しい顔をしてわたしのところへ帰って来た。彼女は悲しんだふりをしただけだ。

11 事実、背信のイスラエルのほうが、裏切り者のユダよりはいくらかましだ。

12 だから、出かけて行って、イスラエルにこう言いなさい。

ああ、罪深いわたしの民イスラエルよ、
もう一度、わたしのもとへ帰って来るがよい。
わたしはあわれみ深い。
いつまでも怒っているわけではない。
13 ただ、罪を認めよ。
神であるわたしに逆らい、
すべての木の下で偶像を拝み、
わたしに姦淫の罪を犯したことを認めよ。
わたしに従おうとしなかったことを告白せよ。

14 ああ、罪深い子らよ、帰って来なさい。おまえたちの主人であるわたしは、ここから一人、あそこから二人とおまえたちを集め、再びイスラエルの地に連れ戻す。 15 また、わたしの心にかなった指導者を与える。彼は知恵と知識をもって、おまえたちを導く。 16 こうして、イスラエルが再び人で満ちあふれる時、おまえたちは、神の契約の箱があったころの『古き良き時代』がなつかしいなどと言わなくなる。当時のことは思い出されず、契約の箱を作り直すこともない。 17 わたしがおまえたちの内にいるので、エルサレム全市は主の御座となり、世界中の人がそこでわたしに会い、二度と以前のようにひどく悪い思いのままに生活しなくなるからだ。 18 その時、ユダとイスラエルの民は肩を組み、捕虜として連れて行かれた北の国から、わたしが彼らの先祖に与えた永遠の相続地へ戻って来る。

19 わたしは、おまえたちがわたしの子らといっしょにこの地にいるのは、どんなにすばらしいことかと考えていた。おまえたちに、世界で一番美しいこの国の一部を与えようと思っていた。また、おまえたちがわたしを「父」と呼ぶ日を待ちわび、おまえたちが二度とわたしから離れないと考えていた。 20 ところが、おまえたちはわたしを裏切った。おまえたちはさまよい出て、夫のもとを去る不貞の妻のように多くの外国の神々に身をゆだねた。

21 吹きさらしの高い山の上から、泣き叫ぶ声が聞こえる。

神に背き、遠くへさまよい出た
イスラエルの子らの泣き声だ。
22 わたしの背信の子らよ、
もう一度わたしのところへ戻って来なさい。
そうすれば、おまえたちの罪という病を治そう。」
この神の呼びかけに、彼らはこう答えます。
「帰ります、神よ。神は私たちの主だからです。
23 丘の上で偶像を拝んだり、
山の上でお祭り騒ぎをするのはもううんざりです。
私たちは悪い夢を見ていました。
神だけに、イスラエルの助けと救いがあるのです。
24 私たちは子どものころから、
先祖のものであった羊や牛の群れ、それに息子、娘が、
偶像や異教の祭司の食い物になるのを見てきました。
25 私たちは恥と不名誉の中に伏しています。
私たちも先祖も、子どものころから神に罪を犯し、
従わなかったからです。」

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