Old/New Testament
31 女が町にいたその間、イエスの弟子たちはイエスに頼み込んでいた。「先生、何か口にしてくださいよ!」
32 だがイエスは答えた。「お前たちも一切知らない飯がわたしにはある」
33 そこで弟子たちはお互いに聞きあった。「ん?俺たちがいない間に誰か飯でも持ってきたのか?」
34 イエスは言った。「わたしの飯とは、わたしを遣わした方の望みを全うするということだ。わたしの飯とは、彼に与えられた任務を全うするということだ。 35 種をまくと、誰もが『収穫は4ヶ月先。夏が終わらなければ始まらない』と言う。目を覚ませ!畑を見渡してみろ!彼らは収穫される時を待っている! 36 今でも収穫する者は報酬を手にし、永遠のいのちを受ける。だからこそ、蒔く者も刈り取る者と共に喜ぶことができるのだ! 37 人々は言う。『1人が種をまけば、もう1人が刈り取る』このことばは本当だ。 38 わたしは他の人が苦労をして種を蒔いた畑に、お前たちを送る。そのおかげでお前たちは、他の人が汗水たらして作り上げた実を収穫することができるのだ!」
39 この頃、スカルの町にいた多くのサマリア人がイエスを信じた。例の女からイエスのことを聞いたからだ。「その方はわたしの過去を何もかも言い当てたのよ!」 40 町中のサマリア人はイエスのもとに集まった。それから彼らは、もう少しだけこの町に滞在してほしいとイエスに頼み込んだ。こうしてイエスは2日ほどその町に残った。 41 その間、さらに多くの人がイエスのことばを聞いて、信じるようになった。
42 村人は例の女に言った。「私たちは最初、お前が話してくれたことを聞いてイエスを信じ始めた。でも、イエスの話を直接聞いていま確信したよ!私たちの耳に狂いはない。彼こそがこの世を救う方だ!」
隊長の息子を癒すイエス
(マタイ8:5-13; ルカ7:1-10)
43 2日後、イエスはガリラヤ地方へ向かった。 44 イエスは以前、預言者は生まれ故郷では尊敬されないと言ったことがある。 45 ところがどうだ!ガリラヤ地方に足を踏み入れると誰もがイエスを大歓迎した。それもそのはず、彼らは過越祭の時、イエスが神殿の都エルサレムでしたことを見ていたのだ。
46 イエスはガリラヤ地方を旅している間にカナの町を再び訪れた。そう、そこはイエスが水をワインに変えた町だ。ところで、カペナウムの町には王の重役である高官が住んでいた。彼の息子は重い病をかかえていた。 47 高官はイエスの評判を聞きつけ、そのイエスがユダ地方を去ってガリラヤ地方にいるという情報を入手した。そこで、イエスを探しあてると、カペナウムの町に来て、死にそうな息子を治してほしいと願い求めたのだ。 48 イエスは彼に言った。「あなた方は、大きな奇跡やしるしを見ない限りはわたしを信じようとしない」
49 王の高官が言った。「どうか先生っ!私の息子が死ぬ前に、私と一緒に来て下さい!」
50 イエスは答えた。「行きなさい。あなたの息子は生きるよ」
高官はイエスのことばを信じ、家へと急いだ。 51 家に帰る途中、高官の部下たちが駆けつけてきた。「ご主人さまー!坊ちゃまが!坊ちゃまの病気が治りました!」
52 男は尋ねた。「い、いつからよくなり始めたんだ?」
彼らは答えた。「昨日の午後1時頃でしょうか、急に熱が下がりまして・・・」
53 その時、父親は理解した。息子の熱がひいた時間と、イエスが、「あなたの息子は生きるよ」と言った時刻が同時刻であったことを。これをきっかけに、高官と召使いを含んだ一家全員がイエスを信じたのである!
54 これは、イエスがユダ地方からガリラヤ地方にやって来て行った2つ目の奇跡であった。
Copyright © 2023 by Bible League International