M’Cheyne Bible Reading Plan
1 📜イエス・キリストに仕えるヤコブの弟ユダからの手紙
父である神に愛され、選ばれ、イエス・キリストによって守られているすべての地方にいる信じる仲間たちへ。
2 私はみなさんに挨拶を送る。神の優しさと平安、そして愛がもっともっと豊かに与えられるように、私は心から祈っている。
裏表がある偽の信じる者にご用心
3 愛する友人たちよ!私はみんなが伝え合っている救いについて以前からず~っとみんなと同じように書きたいと思っていた。しかし、何か違うものを書くべきだと感じているのだ・・・それは、みんなに信仰と共に精一杯闘えということだ。神が聖なる人々に与えてくれた信仰を使って・・・そして、神が一度与えてくれたこの信仰は、いつまでたっても変わらず同じ良さを保っている。 4 なぜこんなことを言うのかと言えば、それには理由がある。神を恐れない偽物の信じる者が、みんなの中に忍び込んでいるからだ。「信じる者となったからには過ちは赦された。それならやりたい放題した者勝ちだ」彼らはこんなことを言い、神の恵みをはき違えている。彼らは私たちの唯一の主人であり、王であるイエス・キリストに背を向けているのだ。ずっと昔から聖書に書かれているとおり、すでに彼らは有罪判決を受けた連中たちだ。
5 みんながすでに知っていることではあるが、もう一度再認識してほしい。それは・・・神は、神の国民の全員をエジプトの地から脱出させて救ってくれたという事実だ。しかしその後、神は信じない者をすべて破壊し滅ぼした。 6 それから・・・さらにもう1つ心にとめてほしいことがある・・・自分たちの権威を失ったあの天使たちのことだ・・・彼らは与えられた責任を放棄し、いるべき場所から離れると、闇の世界に陥った。そして、最後の判決の日まで鎖につながれ、暗黒の牢屋に閉じ込められたのだ。 7 それだけじゃない、無法な都市であったソドムとゴモラをはじめとする、その周辺の町々で起こったことも忘れてはならない。彼らもまた悪の天使たちのように性的な過ちとして有罪となった。彼らの性欲は半端ないもので、人間以外の天使たちとも性的な行為を行う程だった。こうして彼らは燃え尽きることのない火で罰を受け苦しみ、それを見せしめとして私たちに見せつけたのだ。
8 これと同じように、みんなの中に紛れ込んでいるそのような連中たちも、自分の夢ばかり追い求めては、自分自身で汚らわしい過ちへと進んで行ってしまう。彼らは王であるイエスの権威を嫌い、栄光にあふれた方々を侮辱しては悪口を言いふらすのだ。
9 そんな悪口は、天使として最高権威を持つミカエルでさえも口にしたことはない。大天使ミカエルは、誰がモーセの体を持つのかといった口論を悪魔としていた時でさえ、これほどの強い口調で悪魔を非難しなかった。そして代わりにミカエルはこう言った。「神があなたを裁くだろう」と・・・
10 それなのにあの連中たちは、自分たちでも理解できていないことにケチをつけて非難をする。考えることなく、気分に任せているからだ。それはまるで、まぬけな動物のようで、感情のままに動いている動物そのものだ。そして、彼らは自分で自分の首を絞めている。 11 まったく残念な人たちだ!弟殺しのカインと同じ道をたどり、占い師バラムのようにお金に心を奪われ、反逆者コラのように消滅するのがオチであろう。
12 こんな連中を教会に招待しようものなら後悔するぞ。連中は、他人のことなどおかまいなしに平気で自己中にふるまって恥をさらす。一緒にご飯を食べようものなら、彼らは他の人を気にせず自分が満腹になることだけしか考えない。まるで雨が降らない砂漠を通り過ぎる雲のようだ。一滴の水も降らさず、風の吹くままに流されるだけだ。また、実がなる時期になっても1つも実がならないどころか、根こそぎ引き抜かれた木そのものだ。つまり彼らの体と霊は腐りきり、2度の死を味わっているのだ。 13 連中が残すものと言ったら、荒波が海岸に打ち寄せて残す汚い泡のような恥と汚点だけ。全ての人が見ただけで分かる汚さだ。一見、夜空に輝く星のように見えるが、とことん暗い闇で永遠に閉じ込められているそのような人たちなのだ。
14 アダムより7世代後のエノクは、この様な連中についてこう言っている。
「見よ!神が数えきれないほどの聖なる天使を引き連れやって来る。 15 人類を裁きに来るのだ。神に反する言動を取った敬意を持たない者たちを裁きに来たのだ。そう!王であるイエスは、彼を尊重しない間違った者たちを罰するのだ。神に対して言った悪の言動を全て罰するのだ」
16 こういった連中たちは、常に批判できるところを見つけ出そうと、周りの人の間違いを探し回っている。彼らは自分のしたいようにして、常に悪を行うのだ。それでいて自分自身を自慢する。誰かについて良いことを言うときは、決まって自分の利益を考えながら話すのだ。
忠告!そして、どう生きるか!
17 愛する友よ、私たちの王であるイエス・キリストの使徒たちから教わったことを思い起こすんだ。 18 彼らはこう言った。
「この世が終わる日が来れば、神を鼻で笑って反抗する人たちが出てくるだろう。彼らは自分のしたいことだけをし、神に興味を示さない。彼らのするすべてのことは、神に反することだ」
19 彼らはあなた達の中で内部分裂を引き起こす。彼らは霊的な人間ではない。なぜなら、彼らは神からの霊を持っていないからだ。
20 しかし、友よ!最も聖なる信仰の土台の上に自分自身を築き上げなさい!そして聖霊の助けと一緒に祈るのだ。
21 私たちの王であるイエス・キリストの優しさが与えられ、永遠のいのちを手に入れるまで神の愛の中で守られるように。 22 疑いを持ってしまっている人に対しては広い心を持ち、 23 地獄へと向かっている人たちを助けてあげなさい。あなた達の心の優しさで救われる人たちがいるからだ。しかし、助ける時には同時に自分自身のことも考えて注意しなさい。彼らの汚れた生活に影響を受けて巻き込まれないようにするためだ。
偉大である神を讃える
24 神は強い。そして悪へと引き込まれないように守ってくれる。あなたを潔白な状態で神の栄冠の前に立たせ、最高な幸せを噛みしめさせてくれるのだ。 25 彼こそが私たちの唯一の救い主であり、私たちを救ってくれるその神だ。だからイエスを通してその神にすべての敬意と、偉大さと、気高さ、あらゆる力と権限が永遠にあるように。アーメン
イエスに質問するピラト総督
(マタイ27:1-2, 11-14; マルコ15:1-5; ヨハネ18:28-38)
23 それからグループ全体が立ち上がり、イエスをピラト総督のもとへと連れて行った。 2 彼らはイエスを責め始め、ピラト総督に言った。「この男は、我々の伝統的な考えを変えようとしているので捕まえました。この男はカイザル様に税金を納めるべきではないと言い、また自分のことを救い主であり、王であると言うのです!」
3 ピラトはイエスに聞いた。「お主は、ユダヤ人の王なのか?」
イエスが答えた。「そうとも言えます」
4 ピラトは祭司長たちの方を向いて言った。「この男は何も悪いことはしていないではないか」
5 だが、彼らは言い続けた。「この男の教えは、ユダヤ全体で問題を引き起こしているんです!始めはガリラヤ地方、そして今、彼はこんな場所にまで・・・!」
ヘロデ王にイエスを送るピラト
6 これを聞いたピラトは、ガリラヤ出身なのかとイエスに尋ねた。 7 イエスがヘロデ王の管轄下であることを知ったピラトは、エルサレムを訪問中だったヘロデ王にイエスを送った。
8 ヘロデ王はイエスに会えてとても喜んでいた。ヘロデはイエスのことを全て聞いていて、ずっと会いたいと思っていたのだ。ヘロデ王はイエスが奇跡を見せてくれるのではと、それを期待していた。 9 ヘロデ王はイエスに多くの質問をしたが、イエスは何も言わなかった。 10 祭司長や掟の学者たちはその場に立っていて、イエスに対して大声で叫んでいた。 11 それからヘロデ王とその兵士たちは、イエスのことを笑った。王に似せたガウンをイエスに着せてバカにしたのだ。その後、イエスをピラト総督のもとへ送り返した。 12 以前まで、ピラト総督とヘロデ王はずっと対立していたが、彼らはその日から仲良くなった。
イエスを釈放しようとするピラト
(マタイ27:15-26; マルコ15:6-15; ヨハネ18:39–19:16)
13 それからピラト総督は、祭司長、他のユダヤ指導者たちを一斉に呼び集めた。 14 ピラトは彼らに言った。「お前たちはこの男を私の元に連れてきた。そして、彼が人々を変えようとしていると言った。しかし、私はお前たち全員の前で彼を詳しく調べさせてもらったが、お前たちが言う罪を彼の中で見つけることが出来なかった。 15 ヘロデも同じ結論を出し、彼を有罪にせずに私たちのところへ送り返してきた。見てみろ、彼は死刑に値するような悪いことはしていない。 16 よって、軽く罰したあと釈放することとする!」 17 ピラトは毎年、過越祭の時に囚人を一人釈放していた。——【いくつかのギリシャ語訳では、この17節が付け加えられているものが存在する】
18 だが、彼らは全員でこう叫んだ。「そいつを殺してバラバを釈放しろ〰!」 19 (バラバとは街で暴動を起こした殺人犯である)
20 ピラトはイエスを釈放したかった。そこでピラトは彼らにイエスを釈放すると言った。 21 しかし、彼らはまた叫んだ。「殺せ〰!十字架で殺せ〰!」
22 3度目にピラト総督は人々に言った。「なぜだ?彼が何をしたというのだ?こやつは無罪だ。死刑にする理由を見つけることができない!軽く罰を与えたら、彼を釈放する!」
23 しかし、人々は叫び続けた。イエスが十字架で殺されることを求めたのだ。彼らの叫びがより激しくなったので、 24 ピラト総督は彼らの望みを叶えることにした。 25 彼らの望みは暴動と殺人の罪で牢屋にいるバラバを釈放してほしいということだった。そこでピラトはバラバを釈放した。そして、イエスを死刑囚として引き渡した。これは人々が望んだことだったのだ。
イエスが十字架に釘付けにされる
(マタイ27:32-44; マルコ15:21-32; ヨハネ19:17-27)
26 兵士たちがイエスを連行した。ちょうどその時、クレネ人・シモンが畑から街にやって来ていた。兵士たちは、そのシモンに無理やりイエスの十字架を背負わせて、イエスの後ろを歩かせた。
27 大勢の人たちがイエスの後を追った。女性たちの中には悲しく泣いている者もいた。イエスのことをかわいそうに思っていたのだ。 28 だが、イエスは彼らの方に向いてこう言った。「エルサレムの女性たち、わたしのために泣かないでくれ。むしろ、自分自身と自分の子供たちのために涙を流してくれ。 29 その時が近づいています・・・『子供を産めない女性こそ、神が祝福している者たちです。世話をする子供がいないことは本当に祝福なことなのです』と、人々が言う時が来ているのです。
30 その時、人々は山に向けてこう言うでしょう。『私たちの上に崩れ落ちてきて!』そして、丘にはこう言うでしょう。『私たちをおおって!』と・・・ 31 善良な人にさえこれが起きるなら、有罪な者にはいったい何が起きるのか?」
32 また、イエスの他に2人の犯罪者が死刑にむけて連行されていた。 33 彼らは頭がい骨という場所に連れていかれた。そこで兵士たちはイエスを十字架の上に釘付けにした。彼らはまた、共にいた犯罪者をイエスの右に1人、左にも1人、釘づけにした。
34 そして、イエスは言った。「お父さん、彼らは自分たちでもいったい何をしてるのか分かっていないのです。赦してやってください!」
兵士たちはイエスの服を分け合うために、サイコロを振っていた。 35 人々はそこで立ちながら全てを見ていた。ユダヤ指導者たちはイエスを見て笑い、こう言った。「彼がもし本当に救い主であり、神に選ばれた者なら自分で自分を救えばいい。ハッハッハ・・・他の人のことは救ったと聞いたぞ?」
36 兵士でさえイエスを笑い、からかった。兵士たちはそこにやって来てイエスに酸っぱいワインを差し出した。 37 彼らは言った。「もし、お前がユダヤ人の王なら、自分で自分を救ってみろよ!」 38 十字架の上には、このような言葉が書かれていた——「ユダヤ人の王」——。
39 そこで、十字架に架かった犯罪者の1人がイエスを侮辱して叫んだ。「お前は救い主なんだろ?それなら自分を救って俺らも救えよ!」
40 だが、もう一方の犯罪者は彼の話をさえぎり、こう言ったのだ。「俺らは・・・もう・・・死ぬんだぞ?お前・・・神を恐れろよ・・・ 41 お前も、俺も、有罪だ。罪を犯してしまったから、死んでも仕方がない。でも・・・この方は何も悪いことをしてねぇんだ」 42 それから彼は言った。「イエスさん、あなたが王として支配をする時、どうか・・・どうか、俺のことを思い出してくれ!」
43 すると、イエスが彼に言った。「約束する。お前は今日、俺といっしょにパラダイスに行く」
イエスの死
(マタイ27:45-56; マルコ15:33-41; ヨハネ19:28-30)
44 正午になると辺りが暗くなり、午後3時までその暗闇が国中を包んだ。 45 太陽が光ることを止めたからだ。そして、ビリビリビリーー!人と神の存在を分け隔てていた神殿の幕が真っ2つに裂けた! 46 イエスが叫んだ。「お父さん、俺のいのちを・・・いのちをあなたに委ねる!」ガクンッ・・・その言葉を言った直後、イエスは息を引き取った。
47 そこにいた百人隊長はその光景を見て、神を讃えて言った。「この方は善良な人だった!」
48 多くの人々がこれを見るために街から出てきていた。彼らはその出来事を見た後、申し訳ない気持ちを持ちながら、その場を去っていった。 49 イエスの親しい友人たちもまたその場にいた。ガリラヤ地方からイエスの後を追ってきた女性たちもそこにいた。彼ら全員は、十字架から遠く離れたところに立って、これらの出来事を見ていたのだ。
埋葬されるイエス
(マタイ27:57-61; マルコ15:42-47; ヨハネ19:38-42)
50-51 ユダヤ地方のアリマタヤ出身のヨセフという男がそこにいた。彼は善良な人で、神が望むように生きる人だった。彼は神の王国が来るのを待ち望んでいたのだ。ヨセフはユダヤ最高審議会の議員だったが、他のユダヤ権力者たちがイエスを殺すことを決めた時、彼は他のリーダーたちの意見には同意しなかったのだ。 52 彼はピラト総督のところに行き、イエスの遺体の引き取りを願い出た。 53 ヨセフは遺体を十字架から降ろし、布に包んだ。それから彼は、岩壁に掘り出された墓にイエスの遺体を埋葬した。 54 この日は休日に入る準備の日であり、その日も終わりに近づいていた。そして、日没とともに休日が始まるのであった。
55 イエスと一緒にガリラヤから来た女性たちはヨセフについて行った。彼女らは墓を見て、ヨセフがイエスの体をその墓の中のどこに置いたのかを確認した。 56 その後、彼女たちは遺体に塗る甘い香りの香料を用意しに家へと帰って行った。
休日になると、彼らはモーセの掟どおりに休みを取った。
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