M’Cheyne Bible Reading Plan
神の忠実さにある私たちの信仰
11 「信仰」(神とイエスの「忠実さ」によって生まれた関係と神の約束に対しての私たちの信頼)とは、私たち人間が望んでいることを現実にするものであり、神が約束している未だ目にしていないもの全てを保証するものである。 2 神はこの様な信仰を持って生き抜いた先人たちのことをとても嬉しく思っている。
3 信仰は私たちに、神の命令1つでこの世を造り上げたという知識を与えてくれる。要するに、私たちが今見ているものは見えないものによって造られたということだ。
「アベルの信仰」
4 兄弟であるカインとアベルは、各自別々の捧げものを神の前に持って来た。しかし、アベルはより優れた捧げものを神に持って来たのだ。なぜなら、アベルは神に信仰を置いていたからだ。こうして神はアベルの信仰を見てアベルを良い男だと言った。後にアベルは殺されるが、死んだ後も彼の信仰ゆえに彼のことは今でも語り続けられている。——【創世記4:1-8より引用】
「エノクの信仰」
5 エノクは死を迎えることなく突然この世から引き抜かれた。彼がこの世からいなくなる前に聖書ではこの様に言われている。「エノクは神に喜ばれている男だった」と・・・その後、彼がどこに行ったのか知る者はいない。なぜなら神がエノクを引き上げ、エノクは神のそばにいるからである。なぜこんなことが彼の身に起きたのかといえば、それは全て、彼が自分の信仰を神に置いたからだ。——【創世記5:21-24より引用】
6 信仰がなければどんな人であろうとも神を喜ばすことは出来ない。誰でも神の元に来る者は、私たちが話しているこの神が真実で、生きている神であると信じている必要がある。 そして、その様な人、すなわち神の導きを求め、神への祈りを決して止めない人々に神は報酬を与えるのだ。
「ノアの信仰」
7 ノアは、まだ見たことのないこれから来る出来事を神から告げられ、警告を受けた。しかし、ノアには信仰があり神を尊敬していたので、動じることなく自分の家族を救うために巨大な舟を造り上げた。信仰によってノアはこの世が間違っていることを示し、信仰によって神に正しいと認められた者たちの仲間入りとなったのだ。——【創世記9:8-17より引用】
「アブラハムの信仰」
8 アブラハムはどうだろう?神はアブラハムに約束を与え、今住んでいる場所を離れて別の土地に向かえと言った。アブラハムはその土地がどこにあるのかも知らなかったが、神のことばに従い出発した。なぜならアブラハムには信仰があったからだ。 9 彼は神が約束し、与えてくれたその国に外国人として住み始めた。これが出来たのもアブラハムには信仰があったからだ。こうして同じ約束を受け継いだイサクやヤコブと一緒にテントを張って暮らしたのだ。 10 アブラハムは堅い基礎のある都を待ち望んだ。神によって計画されて建てられる都を待ち続けたのだ。——【都とは、神の国民が集まる街のこと】
11 アブラハムと彼の妻サラは年をとり、サラは子供を産むことが出来ない体になっていた。それでもアブラハムは神に信仰を置き、神の約束が果たされることを信じたのだ。すると神は2人を子供が出来る体にしてくれた。 12 アブラハムは高齢で、もうそろそろ死を迎えてもおかしくない頃だった。それにもかかわらずこの1人の男、アブラハムから空に輝く星の数ほどの子孫を作り出すだけのキッカケを神が与えてくれたのだ。多くの人々がアブラハムから枝分かれして誕生し、それはまるで海岸の砂粒のような光景だ。
13 彼ら全員は死ぬまで忠実であり、生き抜いた。しかし彼らは、神が約束したものを得られなかった。それでもその約束を見ることができて、将来それが果たされることを知って喜んだのだ。彼らは自分たちがこの世ではただの外国人であり、よそ者であることをきちんと受け入れていたのだ。 14 この様なことを受け入れることが出来る人々というのは、いずれ彼らの国が訪れることを切に待つのだ。 15 もし以前住んでいた故郷のことばかりを考えていたら、彼らはすぐにでも故郷に帰ることが出来たはずだ。 16 しかし彼らはもっと良い天の国が訪れるということを待ち望んでいたのだ。神は彼らのことを誇りに思っていた。そして、彼らが「この方こそ自分たちの神である」と神を呼んでいたことに対しても、神は何の恥も持たなかった。そして、神は彼らのためにその都を与える準備をしていったのだ。
17-18 神はアブラハムの信仰を試したこともあった。アブラハムの息子であるイサクを生贄として神に捧げろと言ったのだ。信仰ゆえにアブラハムは神のことばに従った。その時、既に神はアブラハムに約束を与え、イサクからアブラハムの子孫が広がり、繁栄することになると告げていたのだ。しかしそれにも関わらず、アブラハムはたった一人の自分の息子を神に捧げようと準備に取り掛かった。アブラハムがこの様な行動がとれたのも信仰を持っていたからである。——【創世記21:12より引用】
19 アブラハムは信じていたのだ。神が死者たちを再びよみがえらせることを。事実、神はアブラハムが息子イサクを殺そうとしていることをやめさせると、それがあたかも死からよみがえった様になったのだ。——【創世記22:1-19より引用】
「イサク、ヤコブの信仰」
20 その後イサクは自分の息子たちヤコブとエサウを祝福した。イサクの信仰によって祝福したのだ。 21 ヤコブもまた信仰を持ち、手を置いてヨセフの息子たちを祝福した。この時、彼はもうじき死を迎える時で、杖に寄りかかりながら神を賛美して祝福したのだ。——【創世記48:1-22より引用】
「ヨセフの信仰」
22 ヨセフもまた死ぬ直前、これからイスラエル人たちがエジプトから出て行くことについて話した。彼が死んだ後、その遺体をどのように扱うかということも伝えた。これは全て信仰によって話されたのだ。——【創世記50:24-25より引用】
「モーセの信仰」
23 モーセの父と母は、ユダヤ人の全ての赤ん坊を殺すというエジプト王の命令を恐れることなく拒んだ。彼らは神への信仰の上、3か月の間、可愛い小さな赤ん坊を隠し通したのだ。
24-25 モーセは成長し、男の子から男性になると、ファラオ王の娘の子と呼ばれるのを断り、目先の快楽や誘惑に飛びつかず、神の人々と一緒に苦しむことを選んだのだ。この決断ができたのもモーセに信仰があったからである。 26 モーセはエジプトの財宝を全て自分のものにすることよりも、救い主のために試練を受けることのほうがより良いことだと考えたのだ。
27 そして、モーセは信仰を持ってエジプトを後にした。未だかつて誰も神の姿を見たことがなかったが、まるで見たことがあるかのように堂々とファラオ王の怒りに動じることなく行動した。 28 信仰によって、モーセは過越祭を計画すると、神への信仰によって破壊する者が人々の長男に手をかけ殺さないようにと子羊の血を住民の玄関の出入り口に吹きかけたのだ。——【破壊する者とは、エジプトに罰を与えるために神によって遣わされた天使のこと】
29 また、神の人々は紅海をあたかもそこが陸地であるかのように、水を割ってその中を歩いたのだ。彼らにこれが出来たのも、彼らが神に信仰を持っていたからである。しかし、追いかけてきたエジプト人たちが渡ろうとすると、一気に水の壁は崩れ、彼らは水に流されておぼれてしまった。——【出エジプト記14:21より引用】
「ヨシュアと人々の信仰」
30 エリコの城壁が崩れ落ちたのも、神の人々が持っていた信仰があったからこそだ。彼らは7日間にわたって城壁の周りをぐるぐると周り、その後一気に城壁が崩れ落ちた。——【ヨシュア記6:20より引用】
「ラハブの信仰」
31 風俗業に関わっていたラハブもまた、イスラエル人のスパイたちを友人の様に受け入れて家に招き入れた。彼女は神を信頼していたことで、神を拒む者たちと一緒に殺されずに済んだのだ。——【ヨシュア記2:9-13より引用】
「その他、多くの人々の信仰」
32 これ以外にも信仰についての例えがもっと必要かい?ギデオン、バラク、サムソン、エフタ、そしてダビデ、サムエル、その他の預言者たちについても話せるが今は時間がない!
ギデオン——【ギデオン—士師記6–8章】
バラク——【バラク—士師記4章】
サムソン——【サムソン—士師記13–16章】
エフタ——【エフタ—士師記10–12章】
ダビデ——【ダビデ—1サムエル記16–1列王記2章】
サムエル——【サムエル—1サムエル記1–28を参照】
33 彼らみな神に信仰を置いている人々だ。信仰によって彼らは国々を征服し、正しいことをし続けた。神は約束通り彼らを助け、信仰によってライオンの口をふさぎ、 34 炎の勢いを止め、鋭い剣をよけ、危機から脱出し、信仰によって弱さを持っていた者たちが強さを持つことが出来たのだ。彼らはそれぞれの戦場で力強く、敵の軍をこてんぱんにやっつけた。 35 ある女性たちは、夫に先立たれたが死からよみがえり再び夫を取り戻し、ある者たちは、釈放され、自由になることを断り、拷問を受ける者たちもいた。死者のよみがえりを信じてより良い人生のために彼らはその残酷な道を選んだ。 36 またある者たちは、笑われ、殴られ、縛られ、牢屋に入れられた者もいた。 37 彼らは石打の刑で殺され、体を刀で刻まれ死んでいった。何人かの人だけが羊やヤギの皮でつくった服を着ていていたが、彼らはお金がなく、不当な扱いをされ、そして人々に羽谷い絞めにされたのだ。 38 この世界は、そのような素晴らしい生き方をした人々に対して良い扱われどころか冷たいのだ。彼らは砂漠や山々、そして洞窟や地下の隠れ家を点々としてさまよい歩く。
39 神は彼らの信仰を見て大いに喜ぶのだ。しかし、彼らはみな神の全ての約束を得ることが出来なかった。 40 しかし今、神は私たちにもっと良いプランを用意していたのだ。神は私たちを完全に完璧にしたいと思っているということだ。もちろん今までの彼らの様な人たちをも完璧にしたいとも思っている。しかし、まずは私たち全員が一緒に祝福を楽しむことが大切だと神は考えている。
イエスの人生について記すルカ
1 最も名誉ある神ティオフィロ。——【ティオフィロとは神を愛する者を意味する。またティオフィロとは人物名で、ルカにお金を支払い福音書ルカと使徒行伝を書かせたともいわれている】
他にも多くの人々は、神の計画が完成されるために、私たちの間で起こった出来事を報告し、まとめ上げようと試みていた。 2 彼らが書き上げた出来事と、最初から実際に見てきた人たちから私たちが学んだ出来事は一致を示している。また、彼らは人々にイエスのメッセージを伝えることで神に仕えていった。 3 私は最初から全てを注意深く勉強し、あなた方のために整理された形で書き留めるよう心がけた。 4 あなた方が教えられたことが本当であることを確信できるようにと、私はこの様にしたのだ。
天使がヨハネの誕生を伝える
5 ヘロデ王がユダヤ地方を治めていた頃、ザカリヤという名の祭司がいた。彼はアビヤのグループに属していた。彼の妻の名前はエリサベツ。彼女は祭司を勤めてきたアロンの家の出身であった。——【ユダヤの祭司は24組に分けられており、アビヤの家系はその中の1組である】 6 夫・ザカリヤと妻・エリサベツは神を喜ばせる良い人たちだった。彼らは王である神が命じることを全て行い、いつも完全にその指示に従っていた。 7 しかし、彼らには子供がいなかった。エリサベツは子供を産むことができず、2人とも歳をとっていた。
8 ザカリヤは彼が属する団体のために神の前で祭司として仕えていた。その時はちょうど彼の団体が奉仕をする当番だった。 9 祭司たちはいつもくじを使って1人の祭司を選び、お香をささげていた。そして、今回はザカリヤが選ばれたのだ。そこで彼は、王である神の神殿の中に入って行きお香をささげた。 10 多くの人たちは神殿の外に集まり、祭司がお香を捧げている間、祈り続けていた。
11 すると、王である神の天使がやって来て、お香のテーブルの右側にいたザカリヤの前に立った。 12 ザカリヤは天使を見るとショックのあまりガクガクと震えていた。 13 だが、天使が彼に言った。「ザカリヤ!恐れる必要はない。君の祈りを神が叶えてくれる!君の妻、エリサベツは男の子を産む!その子にヨハネと名付けるんだ。いいね! 14 君たちだけでなく、その他、多くの人が彼の誕生を喜ぶ! 15 ヨハネは王である神にとって、偉大な使者となるからね!彼は酒などの酔いがまわるものを口にしてはならない。ヨハネは母の胎内にいる時から聖霊に満たされた男となる!」
16 「ヨハネは神の国民の多くを王である神へと立ち返らせる。 17 王である神が訪れる前ぶれとして、イスラエルの国民に天の王を迎えるための心の準備をさせるのだ!彼は預言者エリヤと同じ神の霊を持ち、力強い男となる。そして、親と子の間に平和をもたらすのだ。ヨハネは神に従わない者たちの考えを変え、本来あるべき考え方を持ち始めるようにと人々を仕向ける!」
18 ザカリヤは天使に言った。「しかし、どうやってあなたの言う話が本当だと分かるんじゃ?わしは歳をとっていて、妻も同じように歳をとっているのに・・・」
19 天使が彼に答えた。「私はガブリエル!神からの命令を受ける準備を整えて神の前に立つ天使だ。神はあなたと話をするために私を送り、私はこの最高な知らせを伝えに来た。 20 いいか、聞きなさい!この知らせが実現するまで君は話せなくなる。疑ったその口を閉ざすんだ。だが、時が来れば私の言葉どおりになる!」
21 外で祈っていたアビヤ家のグループは祭司ザカリヤが出てくるのを待っていた。彼らはザカリヤが想像よりもはるかに長く神殿の中にいるので驚いていた。 22 するとザカリヤが外に出てきた。しかし、彼は人々に話すことができなかった。声の出ない彼の様子をみたアビヤ家の人たちは、きっと神殿の中でビジョンを見せられたのだと理解した。ザカリヤは話すことが出来ず、ジェスチャーで人々に意思を伝えた。 23 彼の奉仕の時間も終わり、祭司ザカリヤは家に帰った。
24 少し時が経ったある日、ザカリヤの妻エリサベツは妊娠した。彼女は、子が生まれるまでの5ヵ月間、家でおとなしく出産に備えた。彼女は言った。 25 「王である神が私のためにしてくれたことを見てみなさい!神は私を助けるんだと決断なさった。こうして、私に何か問題があるのでは、と人々も考えることはなくなるでしょう!」
天使がイエスの誕生を知らせる
26-27 エリサベツが妊娠し6ヵ月目に入ると、神は天使ガブリエルをガリラヤの町ナザレに住んでいた一人の処女に送った。彼女はダビデの家系のヨセフという男と結婚することを約束していた。彼女の名前はマリア。 28 天使は彼女のところに来て言った。「やあ、王である神はあなたと共にいるよ!王である神にとって君はとても特別な存在だ」
29 しかし、マリアは天使が言ったことに対して理解できず混乱していた。そして、彼女はこう言った。「ど、ど、どういう意味ですか?」
30 天使が彼女に言った。「恐れないでマリア!神は君のことをとても喜んでいる。 31 いい!?君はこれから男の子を産む。その子にはイエスと名付けるんだ! 32 その子は偉大になり、全ての上に立つ神の子と呼ばれる!王である神はその子を偉大な王にするんだ!まるでそれは、彼の先祖に当たるダビデ王のようにだ。 33 彼はヤコブの人々を永遠に支配する。彼の王国は決して終わらない!」
34 マリアは天使に言った。「ど、ど、どうやって、そんなことが・・・?私はまだ処女ですよ」
35 天使がマリアに言った。「聖霊があなたのところに来て、最も高い神の力があなたを覆う。赤ちゃんは聖なるものとなり、神の子と呼ばれる。 36 それから、君の親戚のエリサベツも妊娠している。彼女は歳をとってるが、彼女には息子が生まれる。誰も彼女が赤ちゃんを産むなんて思ってもいなかっただろうが、彼女はすでに妊娠して6ヵ月目だ。 37 神には何でもできる!」
38 マリアが言った。「私は神に仕える者です!あなたの言ったことが私に起きますように!」ビュンッ!それから天使ガブリエルは姿を消した。
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