Chronological
奴隷と神の子供
4 この様な言い方もあるだろう・・・小さい頃であれば、父親の所有物であってもそれを全て持っていたはずだ。しかし、自分がそれらを持っているからと言って、自分の思うがままにそれらをコントロールすることはできないはずだ。それらはまだ自分が所有しているわけではないため、その家で仕えている奴隷と全く変わらない状態だ。 2 子供の頃には、ただただ選ばれた保護者に従わなければならなかった。しかし父親が決めたある一定の年齢に達した時、彼らは親元から離れて独立し、自由の身へとなるのだ。 3 私たちも同じようにかつてはその子供たちのようなもので、人の人生を支配する悪の力の奴隷だった。 4 しかし、正しい時を迎えると神はひとり子を送り、人間の女を通して誕生させたのだ。そして、そのひとり子は掟の下で生きたのだ。 5 神があえてこのような方法でイエスを送ったのは、掟の下に生きている全ての者たちに自由を与えようとしたからだ。神の目的は私たちを神の本当の子供たちとして迎え入れるためであり、私たちを養子にすることであった。
6 そう!だからこそ、あなた達は神の子供たちなのだ!そして神はイエスの霊である聖霊を私たちの心に送ってくれた。したがって、私たちの心にあるその霊が「アバ!お父さん」と叫ぶのだ!——【アバとはアラム語でユダヤ人の子供たちがお父さんを呼ぶときに使っていた言葉】 7 わかるだろう!だから、あなた達はもう奴隷なんかじゃないんだ!神の子供なんだ!そう!だから神はその子供たちに約束した全てのものを直々に与えようとしているのだ。
パウロのガラテヤ人たちへの愛
8 以前のあなた達は、神を知らなかった。本物ではない神々の言いなりになっていたのだ。そう、神々の奴隷であったということだ。 9 しかし、今は本当の神を知っている!そして、神もあなた達のことを知っている。それなのになぜだ?なぜ、あんなにも弱くて頼りにならない神々のもとへ再び帰るのか?もう一度、彼らの奴隷になりたいというのか? 10-11 はぁぁ~、あなた達のことを聞いていると心配だ~。あなた達は多くの宗教的儀式の日々、特別な月、特別なシーズン、そして特別な年と、そのような教えに振り回されている・・・私がどれだけあなた達に尽くしてきたか~。それも全て水の泡だというのか・・・
12 教会のみんな!頼むから私があなた達に歩調を合わせたように、あなた達も同じように私を真似てほしいのだ。あなた達は私自身に何か悪いことをした訳ではない! 13 私が最初にあなた達へ最高な知らせを伝えた時のことは、もちろん忘れてはいないだろう。私が旅の最中にガラテヤによると、私は病気にかかり、やむを得なく滞在することになった時だった・・・
14 私の病気のせいで色々と大変なことを運んできてしまった。しかし、そんなことがあっても、あなた達は病気の感染を恐れたり、私を追いやるのではなく手厚く看病をしてくれた。まるで私が神から送られた天使だと言うように・・・私のことをまるで救い主・イエスをもてなすかのように、迎え入れて世話をしてくれた。 15 あの時・・・あの時の素晴らしさはどこにいったというんだ?当時のあなた達は、私を助けるためなら何でもしようと全力を尽くしてくれた。そのことに何の疑いの余地はない。そう、あなた達は自分たちの目をくり出して、私の目と交換しようとさえする勢いだった。 16 おぉ~!今、私が真実を言ったことで、あなた達は私の敵となったというのか?
17 彼ら連中たちは、必死になってあなた達に興味を示しているフリをする。しかし、実際は彼らはあなた達にまったく興味がなく、あなた達の最善を願っているわけではない。むしろ彼らが本当にしたいことは、あなた達を私たちの中から引き抜き出し、私たちではなく彼らに目を向けるようにさせたいと思っている。 18 どんな人であれ、正しい動機であなた達に興味を抱いてくれるならそれは素晴らしいことだ。そう!私があなた達の所にいた時、私はあなた達に対してそのようにしてきた。しかし、実際に私があなた達のそばにいなくても、誰かがあなた達に正しい目的で興味を抱いてくれるのであれば、それは決して悪い事ではない。 19 あぁ~、私の子供たちよ~!私は再びいま産みの苦しみを味わっている。この苦しみはキリストがあなた達の中で完全に生き、あなた達の教会がキリストの様になる時まで続くだろう・・・ 20 あぁ~今すぐにでもそちらに行ってあなた達に会ってこのことを話したい。直接会えば、話し方を変えて目と目を見ながら話せるだろう。しかし、今はあなた達のためにどうすることがベストなのか、私にも分からない・・・
ハガルの子イシュマエルとサラの子イサク
21 あなた達の中で何人かの人は掟に従っていきたいと願っている。本当に知っているのか?掟とはどういうものかを? 22 聖書の中の掟では、アブラハムは2人の息子を持ったと言っている。最初の息子は奴隷の女性との間に生まれた子供だ。そして2番目に生まれた息子は、奴隷ではなく自由な女性との間で生まれた子供だ。 23 奴隷の女性との間に生まれたアブラハムの息子は、普通の人間のやり方で産まれた子。一方、自由の女性との間に生まれた息子は、神がアブラハムに約束したその約束が果たされるために生まれた子だったのだ。
24 しかし、この話の意味はこれだけでは終わらない!このアブラハムの2人の妻は、神と神の人々との間にある2つの契約をも意味するものなのだ。奴隷の女性であったハガルは、シナイ山で交わした神との約束を象徴する。そして、ハガルから生まれた子供たちもまた、奴隷の家系ということで奴隷として生きたのだ。 25 要するに、ハガルはアラビアにあるシナイ山であるという意味だ。そして彼女は今日のエルサレムだ。なぜならハガルと同様、エルサレムもまた彼女の子供らと共に奴隷となっているからだ。 26 しかし、上空にある天のエルサレムは、自由の女性であり、私たちの母なのだ。
27 聖書ではこう言っている。
「子供を持てない女は、喜べ!
出産を経験しないことに感謝するのだ!
大声で喜び!叫べ!
出産の痛みを味わわなくてよかったと、喜べ!
夫に捨てられた女性は、
夫のそばにいる女性よりも多くの
子供を持つだろう」——【イザヤ書54:1より引用】
28 教会のみんなよ!あなた達は神の約束によって生まれた子供たちに相当する。そう、あのアブラハムの子、イサクのように。 29 しかし、アブラハムのもう1人の息子は神の約束とは関係なく普通に生まれた子だ。そして、その子は神の約束によって生まれ、神の霊の力によって生まれたもう1人の子をいじめることで、それが問題の種となったのだ。この対立は今日でも同じことが起きている。
30 しかし、聖書ではこれをなんて言っているだろうか?「奴隷の女性とその息子は捨てられ、自由の女性から生まれた息子は、父の持っていた全ての遺産を受け継いだ。そして、奴隷の女性から生まれた息子は、父から何一つ受け取ることが出来なかった」——【創世記21:10より引用】 31 だから、家族のみんなよ!分かってくれ!私たちは女奴隷からの子供ではない!自由な女性からの子供たちなんだ!
掟は不自由、イエスは自由
5 キリストが私たちに自由をくれるからこそ、私たちはその自由を楽しめる。今のままで居続けなさい!再びあなた達を奴隷にしようと誰からも強いられることがないよう気を付けていなさい。 2 耳の穴をかっぽじって、私パウロがあなた達に言うことを聞きなさい。もしあなた達が割礼をすることに思いを寄せるなら、キリストはあなた達を助けてはくれない。 3 しつこくもう一度言おう!全ての男たちに警告しよう!もしあなた達が割礼をするべきだと言うのであれば、それ以外の掟もしっかり守りなさい! 4 もし掟を守ることで神を喜ばせようとするなら、キリストとの人生はそこで終わりを迎えるだろう。神の恵みからこぼれ落ちるということだ。 5 こう言えるのは、私たちが信仰によって正しい者であるという自信をもつことが出来ているからだ。そして聖霊が、その希望を待つために必要な忍耐力を私たちに持たせてくれるのだ。 6 イエス・キリストから永遠のいのちをもらった私たちにとって、割礼を受けたかどうかなど全く関係ない。一番大切なのは信仰であり、愛によって生まれる神への信頼のみだということだ。
7 あなた達はそのレースをきちんと走っている。いったい誰があなたが走っているレーンの邪魔をして真理から遠ざけると言うのか? 8 あなた達を説得させようとするその様な議論は、あなたを選んだ神から来ているのではない! 9 注意しなさい!「たった少しのイースト菌が生地全体に影響を与えるように、そういった菌は問題をどんどん膨らませる」
10 私は王であるイエスを信頼し、あなた達がそんな偏った考え方に染まらないことを信じている。しかし、あなた達の中の誰かがそのような問題を運んで来るのだ。だが誰であれ、そのようなことをした人には神からの罰が下るだろう。
11 教会のみんな!今でも私が割礼を受けなければいけないと誤った教えをしていると言いふらしている者たちがいる。私はそんな教えはしていない!もし仮にそれが真実であれば、今でも私の身に起こるこれらの迫害はいったい何なんだ!?もし割礼を受けるべきだと私が教えているなら、私が伝えている十字架のメッセージは何も問題にもならないはずだ! 12 あなた達の間で問題を引き起こし、かき乱すような者たちには割礼と共にいっその事、すべて丸ごとちょん切られてしまえばよいのだ。
13 教会のみんな!神があなた達を自由にするために選んだのだ!だから、その自由を楽しみなさい!しかし、その自由を自己中心的な欲望を満たす言い訳にしないように。愛をもって互いに仕えるための自由なのだから! 14 なぜなら、全ての掟はこの一文に集約されているからだ。「自分を愛するように、他の人を愛しなさい」——【レビ記19:18より引用】
15 しかし、互いに愛し合わず、分裂をもたらし合っているのなら、気を付けなさい!さもないと完全な共倒れに終わるだろう。
過ちと神の性質
16 だからこそ、あなた達にこう言う。聖霊に導かれなさい!そうすれば欲にかられたり、人間の弱さに付け込まれて悪いことをしないですむからだ。 17 人間の弱さにあるこの「欲」 と、聖霊がしたいと思うこの「思い」はお互いにぶつかり合っている。そう!この2つの思いは戦い合っているのだ。ということは、あなた達は勝手に自分の思うがままに行動することは許されていないということだ。 18 しかし、あなた達が聖霊に導かれているのであれば、掟の支配下にいないということになる。
19 ところが生まれながらの自己中心的な性質、すなわち人間の弱さに従っているなら、あなた達の人生には次のような結果が生まれる。汚れた思い、性的な過ち、自分を恥じるような行為 20 偶像礼拝、占いや心霊術、憎しみ、争い、嫉妬心、怒り、自己中、派閥などの分裂、 21 ねたみ、酒に溺れる事、どんちゃん騒ぎ、そんなあらゆる種類のものだ・・・
前にも言ったが、今一度警告しよう。そんな生活を続ける者は神の王国 の一部にはなれない。 22 しかし、聖霊があなたの人生を導くなら、このような果実を得ることが出来る。それは愛、喜び、平安、忍耐、親切、善意、忠実、 23 優しさ、自制。このようなものに反対する掟はない。 24 要するに、イエス・キリストに繋がっている人々というのは、人間の弱さを十字架にかけたということだ。以前あった自己中心的な思いや、悪い行いをしたいと思う欲に別れを告げたということだ。 25 私たちは新しい人生を聖霊の導きによって得ることが出来るのだ。だから、これからもそれに従って進んで行くべきだ。 26 自分たちがいかに優れているかなど誇ったり、自慢したりしてはいけない。お互いに争い合ったり、ねたみ合ったりすべきではないのだ。
イエスの命令は助け合い
6 教会のみんな!
あなた達の誰か1人が過ちを犯した場合には、聖霊に従うあなた達がその人の元に行き、正しい場所へ戻るように助けてあげなさい。細心の注意をして、慎重に手を差し伸べるのだ。そして自分自身も彼らに引きずり込まれることなく、誘惑へと足を踏み外さないように気を引き締めていなさい。 2 互いの苦難をともに背負うのだ!こうすることで、これぞ救い主の命令に従っている、ということになるのだ。 3 しかし、こうしたことをしたからといって、自分はなんて重要人物なんだろうと思ったらそれは大きな間違いだ。自分をただ騙しているに他ならない。 4 自分のした事だけを見てそれが誇れることなのかどうかを判別しなさい。他の人が犯した失敗と自分の行動を比べてはいけない。 5 自分の行動のみを自分の責任として負うべきなのだ。
蒔いた種は必ず刈り取る
6 誰でも神のことばを教わる者は、神のことばを教える者と共に良いものを共有するべきなのだ。
7 もし神をバカにできるなら、それはあなた自身をバカにしていることになる。人は蒔いた種をそのまま刈り取るからだ。 8 人間の野望で満たされた人生を歩みたいと願うなら、そこから得られる収穫は完全な破壊である。しかし、聖霊に喜ばれるような生き方を選ぶなら、あなた達が得られる収穫は永遠のいのちだ。 9 だから、正しい行いに疲れ果ててはならない!あきらめずに歩み続けるなら、やがて正しい時に永遠のいのちの収穫を刈り取る日が来るからだ! 10 誰かのために良いことをする機会があるのなら、その時にするべきだ。しかし、その上でまずは神を信じている神の家族たちに特別な優しさを示してあげなさい。
手紙の終わりに
11 これを見るんだ!こんなに大きな文字で私自らが書いている。 12 例の教師たちが何のためにあなた達に割礼をするように押しつけているのか分かるか?理由はただ1つ。すなわち、もっと彼らの人気が上がり、同時に迫害する者たちに叩かれたくないという思いからだ。つまり彼らはあなたのためではなく自分自身のために行っているのだ。救い主の十字架が唯一の救いの道であることを認めることで、他の人に叩かれるのが怖いのだ。 13 そうした割礼を主張する教師は、自分自身も割礼を受けている。しかし、それ以外の掟は守っていないのだ。彼らがあなた達に割礼を強要するのは、彼らがあなた達にしてあげたことをただ自慢したいだけなのだ。
14 そんなことを私は死んでも自慢したくない。私に自慢できるものは、王であるイエス・キリストの十字架のみだ。この十字架のおかげで世は私の前で死に、私は世の前で死んでいる。 15 誰が割礼を受けていて、誰が受けていないのかなど、どうでもいい。大切なのは神がイエスの中につくったこの新しい世界のことだ。 16 この新しい道を歩む人すべてに平安があるように。そして、神の国民に神の情けがあるように。
17 二度とこんなつまらない問題で私に世話を焼かせないでくれ。私がイエスに属していることはこの体の傷が物語っている。
18 私の兄弟、姉妹たちよ。王であるイエス・キリストの恵みがみなさん一人一人にあるように。
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