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Chronological

Read the Bible in the chronological order in which its stories and events occurred.
Duration: 365 days
Japanese Bible: Easy-to-Read Version (JERV)
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使徒の活動記録 9-10

イエスを信じる者になるサウロ

サウロは再びエルサレムで神を信じる仲間たちを怖がらせ、彼らを殺してやるとまで言っていた。サウロは大祭司のところへ行くと、 都市ダマスコにあるいくつかのユダヤ集会所シナゴグ宛に手紙を書いてほしいとお願いした。サウロは大祭司から、王であるイエスの道に従うダマスコにいる人たちを探し当てる権限が欲しかったのだ。その地域にいる信じる者たちを見つけたら男女問わず拘束こうそくし、エルサレムに連れ戻そうとしていたのだ。 そのためサウロはダマスコに向かった。ダマスコまであと少しというところで・・・突然・・・天からのものすごいまぶしい光が彼の周りを照らした。 彼が地面に倒れ込むと、語りかけてくる声が聞こえた。「サウロ、サウロ・・・なぜ、わたしを迫害するのか?」

サウロは言った。「しゅ、主よ!あなたは誰ですか?」

その声が答えた。「わたしはお前が迫害しているイエスだ。 起き上がって、街に行くんだ。そこにいるある者が、お前にするべきことを伝えてくれる」

サウロのそばには男たちも一緒にいたが、彼らは何も話すことができなかった。サウロの耳に声は聞こえていたが、そこには誰も見えなかった。 サウロは地面から立ち上がり、目を開けた。しかし、彼の目はなにも見ることが出来なくなっていた。そこで、男たちはサウロの手を引いてダマスコまで連れて行った。 3日間、サウロは見ることが出来なかった。そしてその期間、食べたり飲んだりすることもしなかった。

10 ダマスコにはアナニヤという、王であるイエスを信じる者がいた。ビジョンの中で神が彼に語った。「アナニヤ!」

アナニヤは答えた。「王よ、私はここにおります」

11 神は彼に言った。「起き上がって『まっすぐの道』と呼ばれる通りに行きなさい。そこでユダ【使徒のユダではない】の家を見つけ、タルソ出身のサウロという男がいるかと尋ねなさい。彼は今そこにいて、祈っている。 12 彼はアナニヤという名前の男が自分のもとにやって来て、その男の手が自分に置かれると、また目が見えるようになるというビジョンを見ている」

13 だが、アナニヤは答えた。「王よ、たくさんの人からこの男について聞いております。あなたの聖なる国民であるエルサレムの人々に対して行ってきた、多くの悪い話を聞いております。 14 そして今、彼はこのダマスコの地を訪れています。そして祭司長たちは、彼に権限を与えたのです。あなたを信頼する全ての人を捕まえる権限です」

15 だが神はアナニヤに言った。「行くのだ!わたしは重要な働きのためにサウロを選んだ。わたしは彼に、わたしのことについて、他の国々に、支配者に、イスラエルの人々に語ってほしいのだ。 16 わたしは彼にそれを全て示す・・・彼がわたしのために苦しまなければならないということを・・・」

17 そこで、アナニヤはその場を離れてユダの家に向かった。彼はサウロに手を置いて言った。「兄弟サウロよ、王であるイエスは私をつかわした。あなたがここに来る途中に見た、そのお方です。あなたがもう一度見えるようになるために、また聖霊ホーリースピリットによって満たされるように、イエスは私をつかわした!」 18 すると、すぐに、魚のウロコのようなものがサウロの目から落ちた。彼は見えるようになったのだ!それからサウロは起き上がり、そのまま洗礼を受けた。 19 サウロが食事を済ますと、再び強さがみなぎり始めた。

イエスについて人々に伝え始めるサウロ

サウロはイエスの弟子たちと一緒に、数日間ダマスコで過ごした。 20 その後すぐに彼はユダヤ集会所シナゴグに行き、イエスについて人々に話し始めた。彼は人々に、「イエスは神の子だ!」と伝えたのだ。

21 サウロの口からそのことを聞いた全ての人は驚いた。彼らはこう尋ねた。「この人は、エルサレムにいた、あのイエスを信頼する人々を滅ぼそうとしていた人と同じ人じゃないですか?それこそ、彼がここに来た理由ですよね?彼はイエスの弟子たちを逮捕し、彼らを祭司長たちのもとへ連れ戻そうとしていたはずでは・・・!」

22 しかし、サウロはイエスが救い主メシヤであることを証明することで、ますます力強く語った。彼の証言はとてもパワフルだったので、ダマスコに住んでいたユダヤ人たちは彼に反論することができなかった。

ユダヤ人から逃げていくサウロ

23 数日後・・・何人かのユダヤ人がサウロを殺す計画を立てた。 24 彼らユダヤ人は昼も夜も、街の門を見張っていた。サウロを殺そうとしていたが、サウロは彼らの思惑を理解していたのだ。 25 ある日の夜・・・サウロが教えを伝えた人たちが彼を街から逃げられるようにと手助けをした。彼らはサウロをかごに入れ、城壁の穴を通して吊り降ろした。

エルサレムでのサウロ

26 サウロがエルサレムに行った時、そこで彼は弟子たちのグループに加わろうとした。しかし、彼らはみんなサウロを恐れていた。サウロが本当にイエスを信じる者になったのか信じきれなかったのだ。 27 だが、バルナバはサウロを受け入れ、彼を使徒たちのところへ連れていってくれた。バルナバはサウロが道でイエスを見た事やイエスがサウロに語ったことを使徒たちに伝えた。それから、サウロが都市ダマスコでイエスについてどれだけ大胆に語ったのかを説明したのだ。

28 こうしてサウロは信じる仲間たちと共にエルサレム中を周り、神のために大胆に語った。 29 サウロはよくギリシャ語を話すユダヤ人と口論をしていた。こうして、彼らユダヤ人たちは、サウロを殺す計画を立て始めたのだ。 30 信じる仲間たちがその計画を知った時、彼らはサウロを港湾こうわん都市カイザリヤに連れていき、そこから港のみやこタルソに彼を送った。

31 ユダヤ、ガリラヤ、サマリアの全ての教会に平和な時が訪れた・・・そして、聖霊ホーリースピリットの助けと共に、この信じる仲間たちの信仰はさらに強くなり、彼らは王であるイエスへの深い敬意を彼らの生き方で示すようになっていったのだ。こうして、そこら中の教会に人が増えていったのだ。

ルダの町と港町ヨッパにいるペテロ

32 ペテロは、これらの地域にある全ての場所を旅しながら、ルダの町に住む信じる仲間たちのもとを訪れていた。 33 ペテロはそこで、体の麻痺まひが理由で8年間寝たきりだったアイネヤという男に出会った。 34 ペテロは彼に言った。「アイネヤ!イエス・キリストがあなたをいやす。起き上がって、布団ふとんを片付けるんだ!」彼はすぐに起き上がった。 35 ルダの町とサロン平原の人たちはみんな、アイネヤの姿を見て、王であるイエスに従うことを決意した。

36 ヨッパの町にはタビタという信じる女性がいた。彼女のギリシャ語の名前はドルカスと言い、その意味は鹿しかであった。彼女はいつも人々に良いことをし、貧しい人にはお金を与えていた。 37 しかし、ペテロがルダの町にいる間、タビタは病気になって亡くなってしまったのだ。彼らは彼女の体を丁寧に洗い、2階に安置していた。 38 港町ヨッパの信じる仲間たちは、ルダの町にペテロがいることを聞いた。その場所はそこまで遠くはない所だった。そこで彼らは2人の男をつかわし、ペテロにお願いした。「頼む、急いでくれ、早く来てほしいんだ!」

39 ペテロは支度を整え、一緒に出かけて行った。彼が到着すると、彼らはペテロを2階の部屋に連れて行った。すると、全ての未亡人が彼の周りに立つと、彼女たちは泣きながら、タビタが一緒にいた間に作った上着や服などをペテロに見せた。 40 ペテロは全員を部屋から出すと、彼はひざまずいて祈った。それから彼はタビタの体の向きを変えて言った。「タビタ、起きなさい!」すると、彼女は目を開けた。彼女はペテロを見ると、起き上がったのだ。 41 ペテロは彼女の手を取って、立ち上がらせた。その後、ペテロは信じる仲間たちと未亡人たちを部屋に集めた。ペテロは彼らにタビタを見せた。タビタが生きていたのだ!

42 この出来事はヨッパのいたるところで広まり、たくさんの人が王であるイエスを信じたのだ。 43 ペテロは港町ヨッパのかわ職人・シモンという男のところにしばらく滞在することにした。

ペテロとコルネリウス

10 港湾こうわん都市カイザリヤには、ローマ軍にあるイタリヤ連合隊の隊長と呼ばれていたコルネリウスという男がいた。 彼と彼の家に住む人たちは全員、本当の神をたたえる者たちだった。彼は貧しいユダヤ人たちを助けるために自分のお金の多くを分け与え、神へ祈ることを忘れなかった。 ある日の午後3時ごろ・・・コルネリウスはビジョンを見た。自分のもとにやってくる神からの天使が明確に見え、話しかけてきたのだ。「コルネリウス!」

恐れながらも天使を見て、コルネリウスは言った。「な、何が欲しいのですか?」

天使は彼に言った。「あなたの祈りと貧しい人々への贈り物は、神を喜ばせるささげ物として上がってきたのです。 何人かの男性をヨッパの町につかわし、ペテロと呼ばれるシモンという男をあなたの元に連れてきなさい。 彼は海辺に住むかわ職人・シモンという名前の男のところに滞在している」 すると、コルネリウスに語りかけた天使は去っていった。その後、コルネリウスは、すぐに2人の家来けらいと彼の兵士を1人呼んだ。この兵士は、神を信じる者で、彼の側近の1人だった。 コルネリウスは3人の男たちに全てを説明し、港町ヨッパへ送り出した。

次の日の昼・・・3人は港町ヨッパ近くまで来ると、ペテロは祈るために家の屋上に行こうとしていた。 10 ペテロは腹を空かせていて、何か食べたかった。しかし、その食事が準備される間、ペテロはあるビジョンを見たのだ。 11 天が開かれ、その開いたところから何やら四隅よすみのある大きな布が吊り下げられながら降りてくるのが見えた。 12 その中には、あらゆる種類の動物、爬虫類はちゅうるい鳥類ちょうるいがいた。 13 それから彼は声を聞いた。「ペテロ!起き上がれ!この中から好きな生き物を殺して、食べるんだ!」

14 しかし、ペテロは言った。「王である神よ!そんなことはできません!おきてにある汚れたものや間違ったものは、これまで一度も食べたことがないんです!」

15 しかし、その声はもう一度ペテロに語った。「神がこれらのものをきよくしたのだから否定しなくて良い!」 16 このやり取りが3度続いた。その後、全てが天に戻っていった。 17 ペテロは、このビジョンがいったい何を意味するのかを不思議に思っていた。

その頃、コルネリウスが送った男たちはシモンの家を見つけ、ドアの向こうに立っていた。 18 彼らは尋ねた。「こちらにシモン・ペテロさんはいらっしゃいますか?」

19 ペテロがまださっきのビジョンのことを考えている最中、聖霊ホーリースピリット がこう言った。「聞いてくれ、3人の男があなたを探しに来ている。 20 立ち上がって、下におりていきなさい。心配はいらない。わたしが彼らを送った。だから疑わずに彼らと一緒に行くんだ」 21 こうしてペテロは下におりていき、彼らに言った。「私を探しているんだろう。なんでここに来たんだ?」

22 男たちは言った。「聖なる天使がコルネリウスに言ったのです。あなたを彼の家に招待するようにと。彼は百人隊長です。彼は神をたたえる良い人で、ユダヤ人からも尊敬されています。天使は彼にあなたを彼の家に招待し、話を聞くようにと言われたのです」 23 ペテロは男たちに家に入ってもらい、1泊するようにと言った。

翌朝、ペテロは支度を整え、3人の男たちと出かけていった。港町ヨッパの信じる仲間たちも何人か一緒について来た。 24 翌日、彼らは港湾こうわん都市カイザリヤにやって来た。コルネリウスは彼らの帰りを心待ちにしており、すでに家族や親戚、親しい友人たちが家に集まっていた。

25 ペテロが家に入ると、ペテロはそこでコルネリウスと会った。彼はペテロの足元にひれ伏してたたえた。 26 しかし、ペテロは彼に立つようにと言った。「立ってくれ!私もあなたと同じ人間だ!」 27 ペテロはコルネリウスと話し続けた。こうしてペテロが家の中に進んでいくと、そこには大勢の人たちが集まっているのが見えた。

28 ペテロは人々に言った。「ユダヤ人のおきてでは、ユダヤ人ではない人と交流することも、家に訪ねることも禁じられていると知っていますよね。しかし、神は私に示したのです。特定の人と関わることが不純であり、間違っているとは言ってはならないと。 29 だから、あなたの部下がここに来るように言った時、私は言い返さなかった。そこで、なぜあなた方が私を招待したのか教えてください」

30 コルネリウスが口を開いて言った。「4日前のことですが・・・私は自分の家でちょうどこの時間、3時ごろに祈っていました。すると突然、誰かが私の前に立っていました。その方はまぶしく輝いている服を着ていたのです。 31 彼はこう言いました。『コルネリウス、神があなたの祈りを聞いてくれました。そして、あなたの貧しい人たちへの贈り物は、神を喜ばせるささげ物として上がってきた。 32 そこで、何人かの男たちを港町ヨッパに送って、シモン・ペテロに来てもらうよう伝えるのです。彼は海辺に住むかわ職人シモンという男と一緒に滞在しています』と・・・ 33 こうして、私はすぐにつかいを送ったのです。ここに来てくれて良かったです。今、私たちはみんな、神の前にいて王である神があなたに命じられた全てを聞くためにここにいるのです」

コルネリウスの家で話すペテロ

34 ペテロは語り始めた。「たった今、理解しました。神はある人が他の者たちよりも優れていると考えてはいないということです。 35 神のことを賛美する人、正しいことを行う人、神はそういった人々を誰でも受け入れてくれる。彼らがどこの国の出身かは重要ではない。 36 神はイスラエルの人々に言ったんだ。神はイエス・キリストを通して平和が訪れるという最高な知らせグッドニュースを送ったと。イエスこそが全ての人を治める王であると。

37 ユダヤ全土で何が起こったかは知っているだろう。ヨハネが人々に洗礼を受ける必要があると伝えた後、ガリラヤからこのことは始まった。 38 ナザレ村出身のイエスについて知っているだろう。神は聖霊ホーリースピリットと力を与えることによって、イエスを救い主メシアとして選んだ。イエスはいろんなところに行って、人々のために善を尽くした。彼は悪魔に支配された者たちをいやし、神が共にいることを証明していったのだ。

39 私たちはイエスがユダヤ地方とエルサレムの街で行った全てのことを目撃した。しかし、彼は殺された。彼らがイエスを木で作った十字架にかけたんだ。 40 だが死んだ後、3日目に神が彼を生き返らせ、その姿をおおやけに現した。 41 イエスは全ての人にその姿を見せたのではなく、神が証人として選んだ俺たちにだけ姿を見せたんだ。イエスが死から復活した後、私たちはイエスと一緒に食事もした。

42 イエスは私たちに、外に出て行ってユダヤ人に伝えるようにと言ったんだ。彼は選ばれた救い主メシアであり、彼は生きている人と死んだ人を裁く者だ。 43 イエスを信じる全ての人は、イエスの権威によって過ちがゆるされる。全ての預言者は、これが真実であることに同意を示している」

神は全ての人を受け入れてくれることを示している

44 ペテロがまだこれらのことを話している最中、彼の言葉を聞いていた全ての人に聖霊ホーリースピリットが降りてきた。 45 ペテロと一緒に来ていたユダヤ人の信じる仲間たちは、贈り物としての聖霊ホーリースピリットがユダヤ人ではない人々に注がれたことに驚いた。 46 彼らは違う言語を話し、神に賛美をささげ始めたのだ。その後、ペテロが言った。 47 「これを見て、誰が彼らの水の洗礼に反対することができるだろうか?彼らは私たちと同じように聖霊ホーリースピリットを受けとった!」 48 そこでペテロは彼らにイエス・キリストの名によってコルネリウスと彼の親戚や友人に水の洗礼を授けるようにと指示をした。それから彼らはペテロに数日間滞在するようにとお願いした。

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