Beginning
1 📜イエス・キリストに選ばれた使徒であるパウロからの手紙
神が望んで私を選んでくれた。私はこの手紙を神の家族の一員であるソステネに助けてもらって書いている。
2 コリントにある神の教会へ。
イエス・キリストを通して特別な人々となったあなた達は、私たちの王であるイエス・キリストに信頼を置く全ての人たちと共に、神の聖なる国民として選ばれた。
3 私はみなさんに挨拶を送る。私たちの父である神と王であるイエス・キリストから、みなさんに恵みと完全な安らぎがあるようにと心から祈っている。
コリント教会の恵まれた才能
4 私はみんなのことでいつも神に感謝している。神がイエス・キリストを通してみなさんに恵みを与えたからだ。 5 つまり、神はイエスを通してあなた達を全てにおいて祝福してくれた。あなた達は多くの才能に恵まれている。それはコミュニケーションの才能や知識の才能のこと。 6 これは私たちがキリストについてあなた達に伝えたことが真実だからだ。 7 あなたが持っていない才能はあるかい?いや、私たちの王であるイエス・キリストが現れるまでに必要な才能は全て備わっているはずだ。 8 イエス・キリストがやって来る日、あなた達は、あなた達を責めたてる全てのものから自由になれるように、イエスはあなた達を終わりまでずっと強くあり続けさせてくれる。 9 神は忠実だ。教会であるあなた達は、王であるイエス・キリストのチームの一員として招かれている。
お互いに口論し合うのはやめよう!
10 私の教会のみんな。王であるイエス・キリストの権威をもって、心からお願いする。お互いに同意し合い、分裂しないでほしい。同じ思い、同じ目的で完全に一致してくれ。
11 私の兄弟、姉妹のみんな!クロエの家族の数人からあなた達の中で口論がおきていると聞いた。 12 私が言っているのは・・・ある者は「私はパウロに従う」と言い、またある者は「私はアポロに従う」とか「私はペテロに従う」と言う。また他の者は「私はキリストに従う」と言っている、そのことについてだ。 13 キリストをバラバラすることはできない。誰があなた達のために十字架で死んだのか?パウロではないだろう!?あなた達は私の名によって洗礼を受けたのか!? 14 私が唯一あなた達の中で洗礼を授けたのはクリスポとガイオだけで良かった。 15 私が感謝しているのは、そのおかげで誰も「パウロの名によって洗礼を受けた」などと言うことができないからだ。 16 いや実際、ステパナの家にいる人たちにも洗礼を授けたが、私自身がほかにも洗礼を授けた覚えはない。 17 キリストは洗礼を授ける働きを私に与えてはいないのだ。彼は私に最高な知らせを伝える働きを与えてくれたのだ。その中で、神は十字架に秘められたキリストの力を取り除いてしまうような賢いスピーチに頼らず、シンプルに最高な知らせを伝えるようにと、私を遣わしたのだ!
神の力と知恵
18 十字架についての教えは、滅びに向かってる人たちにとってはバカらしく思える。しかし、救われた私たちにとっては神の力だ。 19 聖書でこう言っている。
「わたしは、賢い人の知恵を無意味にし、
優秀な頭脳をもつ人たちの理解を混乱させる」——【イザヤ書29:14より引用】
20 このことから、この世の哲学者、学者や評論家たちの重要性については何と言えるだろうか?神はこの世の知恵をバカげたものとした。 21 だからこそ、神は知恵を持って決めたんだ。この世の知恵で、神を見つけることが出来ないようにと。だからこそ、神はバカげたシンプルに聞こえるようなメッセージを通して、それを信じる者を救った。
22 ユダヤ人は目に見える奇跡を見たがり、ギリシャ人は深い教えを聞きたがる。 23 でも、私たちのメッセージはこれだ。
「キリストは十字架で死んだ!」
このメッセージはユダヤ人にとっては問題発言であり、ユダヤ人ではない人にとっては関連性がない。 24 しかし、ユダヤ人でもギリシャ人でも神に選ばれているなら、彼らにとってキリストが神の力であり、知恵なのだ。 25 神のくだらなさは人の知恵よりも深く、神の弱さは人の強さよりも強い。
26 教会のみんな!神はあなた達を彼のものとして選んだ!これがどういうことか考えてほしい。あなた達の内の多くは、お世辞にも賢いとは言えなかったはずだ。多大な影響力を持っていた人も、由緒ある家系出身の人もほぼいなかった。 27 しかし、神はこの世でくだらないとされていることを選び、この世の知識人に恥をかかせたのだ。彼はこの世で弱いとされていることを選び、この世の強い者を赤面させた。 28 神は世の中で重要視されないもの、すなわち、この世が見下し無価値とするようなものを選んだ。神はこれらを大切にすることで、社会の価値観を根底からくつがえした。 29 こうしたのも、誰であれ神の前に立って何かを自慢することが出来ないようにしたのだ。 30 あなた達をイエス・キリストの一部としたのは神なんだ。そして、キリスト自身が私たちに与えられた神の知恵ではないか!私たちが神にとって正しい者とされ、特別な者として選ばれていることも、イエスが私たちにしてくれたことだ。キリストこそが私たちを間違った道から自由にしてくれたんだ。
31 聖書が言ってるとおり。「誰でも誇りたければ神だけを誇れ」——【エレミヤ書9:24より引用】
イエスの十字架、それが私のメッセージ
2 愛する教会のみんな。私がみんなの所に行った時、私は神のことばを伝えた。しかし、それは難しい言葉ですごいと思わせたり、深い知識を見せつけるようなものじゃなかった。 2 私はみんなといる間、イエス・キリストと彼の十字架の上での死を知っていることだけを自分の誇りとしようと決心していた。 3 あなた達の所に行った時、私は弱々しくビクビクしていた。 4 私のスピーチとメッセージは知的で説得力のあるものではなかった。その中で私のメッセージに説得力を与えたのは聖霊からの力だった。 5 私がそうしたのは、みんなの神への信頼が、人間の知恵ではなく神の力に根ざすようにだ。
神の知恵
6 私たちは受け取る準備のできた人には知恵を語る。しかし、その知恵はこの世界から来るものではなく、滅びゆくこの世の支配者のものでもない。 7 それはまだ全ての人に明かされていない神の知恵のこと。この人類に隠されてきた計画は、私たちの栄光のために世界が始まる前から神に定められていた。 8 この世の支配者は、誰もこの知恵を理解しなかった。もし分かっていたら、栄光にあふれる私たちの主人を十字架で殺しはしなかったはずだ。 9 しかし、それは聖書が
「誰も見たことも、
聞いたことも、
想像したこともない。
神が彼を愛する人に準備してくれたものは」——【イザヤ書64:4より引用】
と言っている通りだ。 10 そして、神はこれらのことを聖霊を通して私たちに教えてくれた。
そう!聖霊は必ず真実にたどり着かせてくれて、神の奥深い秘密を探り出してくれる。 11 あなた達が何を考えているかは、あなた達の霊にしか理解出来ないように、神の考えを理解出来るのは聖霊だけなんだ。 12 私たちはこの世の霊ではなく、その神からの霊を受け取った。だからこそ私たちはその聖霊を通して、神がすでに与えてくれた全てのギフトを知ることが出来るのだ。
13 私たちが語る時、人間の知恵をもとに語らず、聖霊から受け取ったことを語り、聖霊の助けによって霊的なことについて真理を解き明かすことが出来るのだ。 14 聖霊を持っていない人は聖霊からのギフトを受け入れない。聖霊の助けなしではそれらのギフトを理解することは出来ず、彼らにとってバカらしく感じるものでしかないからだ。 15 聖霊を持つ私たちは、これらの真理を見分けることができる。そして、誰もそのことについての評価を私たちにくだすことは出来ない。 16 聖書に
「誰が神の思いをはかれるというのだ?
誰が彼の先生となり指図しようというのだ?」——【イザヤ書40:13より引用】
と書いてある様に、私たちにはキリストの思いが与えられているんだ。
リーダー:神に仕える者たち
3 教会のみんな!私はそちらにいた時、聖霊に導かれた人たちを相手にしている時と同じようにあなた達と話すことが出来なかった。それどころか、まるでこの世にありふれているような人たちと話しているかのようだった。あなた達はまるでキリストについて行き始めたばかりの赤ちゃんのようだった。 2 私はあなた達に固形物ではなくミルクを与えた。まだ固形物を消化出来ないと思ったからだ。そして今でもまだミルクしか飲めないのか・・・ 3 あなた達はまだ聖霊に導かれて生きてはいない!いつも互いに嫉妬し合い、言い争っている。それは、自己中心的な願望に従って生きている証拠だ。その人生はこの世にあふれるあの生き方と何の違いもないじゃないか。 4 「俺はパウロ派だ!」とか「私はアポロ派だ!」なんて声があがっている時点で、あなた達がこの世の価値観を基準に生きているのは明らかだ。
5 アポロがそんなに重要か?パウロが何だって言うんだ?私たちはあなた達が信じた神に仕える者でしかない。私たちは神が与えてくれた仕事をそれぞれこなしただけだ。 6 私が種をまき、アポロが水をやった。しかし、その種を育てて成長させたのは神なんだ。 7 種をまく者も、水をやる者も重要ではない。重要なのは神だけだ。成長させてくれるのは神なのだから。 8 種をまく人にも水をやる人にも同じ目的がある。そして、それぞれ自分のした仕事に応じて報酬を受け取るだろう。 9 あなた達は神の畑。そこで私たちは一緒に彼のために汗を流しているんだ。
そしてあなた達は神の建物だ。 10 私は神に与えられたギフトを使って一人前の建築家としてその建物の土台を据えた。そして、他の誰かがその土台の上にあなた達という建物を築き上げてくれている。その建設にたずさわる人はみんな、それぞれの段階で最大限の注意を払わなければいけない。 11 すでに据えらえているその土台はイエス・キリスト。誰にもこれ以外の土台を据えることは出来ない。 12 この土台の上には金や銀や宝石、木や草、藁などで建物を建てることは出来る。 13 しかし、それぞれのその仕事の本当の価値は、最後の判決の日に明らかにされる。その日は火と共にやって来て、その火が全ての人の仕事を検証する。 14 もし建物がその後でも立ち続けているなら、それを建てた人はその報酬を与えられる。 15 建物が焼け落ちてしまうなら、炎上する建物からその人自身は何とか救われるが、それを建てた人は損害を被る。
16 あなた達こそがまさに聖霊が住む神の家であるということを知らなきゃダメだ! 17 間違いない!あなた達が神の家なんだ!そして神は自分の家を壊す者を滅ぼす。それは神の家が彼のものであり、彼の目的のために存在しているからだ。
18 「この世のやり方に合わせておけば、うまく渡り歩ける」なんて自分を騙してはいけない。もし本当に知恵深くなりたいのなら、この世ではバカになるしかない。 19 こう伝えているのは、この世の知恵というのは神にとっては「愚かさ」だからだ。「 神は自分を賢いと思っている人を、 自分たちが作ったその罠にかけ、彼らの間違った策略を覆す 」——【ヨブ記5:13より引用】と聖書に書いてある。 20 また詩篇では、「神は賢い人の考えを知っていて、その無益さもよく知っている」——【詩篇94:11より引用】とうたわれている。 21 だから、あなた達の誰一人として自慢すべき人はこの世にいないのだ。全てはあなた達のもの・・・ 22 パウロも、アポロも、ペテロも、世界も、命も、死も、現在も、将来も。全てはあなた達の手の中にある。 23 そしてあなた達はキリストに属し、キリストは神に属しているんだ。
イエス・キリストの使徒
4 私たちのことは、この世に隠されている神の真理を伝える仕事を任されたキリストに仕える者だと思ってくれれば良い。 2 それだけ大切な役割を任された者は、その信頼に価することを証明しなければいけない。 3 しかし、この点において、私はあなた達の評価を全く気にしない。また単なる人間の裁判官の判決も何の意味もなさない。もはや、自分の判断さえも信用しない。 4 思い浮かぶような間違いは何もないが、それが私をふさわしい者にする訳ではない。それを決めるのは私たちの主であるイエスなんだ。 5 だから、今はまだ誰がふさわしくて、ふさわしくないかを決めつけるべきではない!その判断は王であるイエスが来る時になされる。イエスは今、暗闇に隠れているもの全てに光を当て、私たちの心に秘められた本当の思いを明らかにする。そして、それぞれが受けるべき賞賛が神から与えらえるのだ。
6 教会のみんな!私はあえてアポロと自分を例にあげた。あなた達が知っている「見せられたその姿、その背中をそのまま真似しなさい」という原則をもとに、私たちの背中を追うことを実践してほしい。そうすれば、私たちのどちらかを崇拝して「どちらかが上だ」などと言わなくても済むだろう。 7 あなた達の何がそんなにすごいと言うのか?その持っているものは全て与えられたものじゃないか。全部、与えられたものなのに、何で自分の努力で勝ち取ったかのようにふるまっている!?
8 あなた達は必要が全て満たされているとでも思っているのか!?裕福であると思っているのか!?あなた達は私たち抜きで王様気分になってしまった。私はあなた達が本当に王であったらと願う。そうすれば一緒になって物事を支配することが出来るのだからだ。 9 神は私と他の使徒たちに最後の場所を与えてくれたと感じている。死刑を待つ囚人のように列をなして引っ張られて行き、世界と天使たちへさらし者にされたのだから・・・ 10 私たちは救い主にあってバカ者となるが、あなた達は救い主にあって頭でっかちだ!自らが賢いと勘違いしている。私たちは弱い。だが、あなた達は自分たちが強いと感じている。あなた達は丁重に扱われるが、私たちはコケ扱いをされる。 11 今でもまだ、私たちは食べるものと飲むものに困り、十分な服だってないのだ。よく殴られるし、ボコボコにされる。住む場所さえもない。 12 私たちは自分を養うために自分の手で働いている。誰かが侮辱してくるなら、その人のために神の祝福を祈る。虐待を受けてもそれを耐え抜く。 13 悪口を言われる時も笑顔で優しく接する。しかしこうして、私たちはこの世のゴミのように、人間のクズかのように扱われる。
14 こう書いているのはあなた達に気まずい思いをさせたいからじゃない。自分にとって大切な子供たちであるあなた達を、真っ直ぐに正したいんだ。 15 あなた達が救い主について行くように導いてくれる人は、何万人といるかもしれない。しかし、信仰の父親はわずかしかいない。最高な知らせを通してイエス・キリストの中で私はあなた達の父となった。 16 だから私の背中を追ってくれ。 17 そのためにテモテをみんなの所へ送る。イエスについていく家族において、彼もまた私にとって大切であり、忠実な息子だ。私がイエス・キリストについていく背中を彼が思い出させてくれるだろう。それは訪れる全ての地域教会で私が示す、生きるべき道だ。
18 あなた達の中には「パウロは2度とこちらへ来ない」と余裕ぶってプライドの塊になっている人もいる。 19 しかし、王であるイエスが望むなら、すぐにでもあなた達の所に向かおう。そして、そのプライドの塊たちが口だけなのか、それともそれ以上のことが出来るのかを見せてもらおう。 20 神の王国は口ではなく、力で証明されるから。 21 私が懲しめの棒を振りかざして行くのか、優しさのあふれる愛と共に行くのかどちらを選ぶ?
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