Book of Common Prayer
1 なんと幸いでしょう。
悪者のたくらみに耳を貸したり、
罪人といっしょになって
神のことをさげすんだりしない人は。
2 その人は、
主がお望みになることを何でも喜んで行い、
いつも、主の教えを思い巡らしては、
もっと主のみそばを歩もうと考えます。
3 その人は、川のほとりに植えられた、
季節が来ると甘い実をつける木のようです。
その葉は決して枯れず、
その人のすることは、みな栄えます。
4 しかし罪人には、逆の運命が待っています。
彼らは風に吹き飛ばされるもみがらのようで、
5 神のさばきにたえず、
神に従う人とともに立つことはできません。
6 主はご自分に従う人の行く道を、
守ってくださいますが、
神に背く者の行き着く先は滅びです。
2 主に向かって怒り狂うとは、
なんと愚かな国々でしょう。
神を出し抜こうとするとは、
なんと身のほど知らずな人々でしょう。
2 地上の王たちが相集い、
主と、主に油注がれた者への反逆をもくろんでいます。
3 彼らは言います。
「さあ、神の鎖を断ち切ろう。
神から解放されようではないか。」
4 天におられる神は、
彼らのむなしい計画を聞いて笑います。
5 それから、激しい怒りを燃やしてしかりつけ、
彼らを恐れおののかせます。
6 主は言われます。
「これがわたしの選んだ王だ。
わたしは彼を、わたしの聖なる都エルサレムで即位させた。」
7 選ばれた方が答えます。
「主の永遠の目的を知らせましょう。
主は私に、『わが子よ、今日はあなたの戴冠式だ。
今、わたしはあなたに、子にふさわしい栄光を与える』
と告げられました。」
8 「わたしに願い求めよ。
そうすれば、世界のすべての国を授けよう。
9 国々を鉄の杖で治め、
粘土のつぼのように砕くがよい。」
10 ああ、この世の王、支配者たちよ。
手遅れにならないうちに聞きなさい。
11 敬虔な恐れを抱いて主に仕え、
おののきをもって喜びなさい。
12 神のひとり子の前にひれ伏し、
その足に口づけしなさい。
主の怒りにふれて、滅ぼされてしまう前に。
私はあなたに警告しておきます。
主の怒りがまもなく燃え上がろうとしています。
主に信頼する人は、なんと幸いでしょう。
ダビデが王子アブシャロムに追われて逃げた時の賛歌。
3 ああ主よ。
どうして、こんなに多くの者が私に逆らうのでしょう。
どうして、こんなに多くの者から
いのちを狙われるのですか。
右も左も敵ばかりです。
2 神が私をお助けになるはずはないと、
だれもが口をそろえて言います。
3 しかし、主は私の盾、私の栄光、
ただ一つの望みです。
主だけが、恥辱にまみれてうなだれている私の頭を、
高く持ち上げてくださいます。
4 私が大声で叫ぶと、
主はエルサレムの神殿から答えてくださいました。
5 私は安心して横になり、ぐっすりと眠りました。
主が守ってくださったからです。
6 たとえ何万の敵に包囲されても、私は恐れません。
7 私は主を呼び求めます。
「主よ、立ち上がってください。
神よ、お救いください。」
すると、主は敵の顔を平手打ちして侮辱し、
彼らの歯を打ち砕きます。
8 救いは神から来ます。
神はご自分の民に、
なんと大きな喜びをお与えになることでしょう。
4 ああ神よ。
あなたは私を、御目にかなった完全な者だと
言ってくださいました。
私が苦しんでいるとき、
いつも気にかけてくださいました。
今また、私はあなたを呼び求めます。
どうか答えてください。
私をあわれみ、私の祈りを聞いてください。
2 主は問われます。
「人の子らよ、こんな空しい偶像を拝んで、
いつまでわたしの栄光をはずかしめるのか。
偶像が神であるはずなどないのに。」
3 人の子らよ、よく心に留めておきなさい。
主は救われた人々を、ご自分のためにえり分けました。
だから、私の声に耳を傾けて、
答えてくださるのです。
4 恐れかしこんで、主の前に立ちなさい。
主に対して罪を犯してはいけません。
寝床で、静かに思い巡らしなさい。
5 主に信頼し、主に喜ばれる供え物をささげなさい。
6 神が助けるはずはないと、だれもが言っています。
ああ主よ、御顔の光で私たちを照らし出し、
彼らが誤っていることを実証してください。
7 あなたから頂いた喜びは、
刈り入れ時に人々が穀物の山を眺めて喜ぶよりも、
はるかにまさっています。
8 私は安心して横になり、眠りにつきます。
たとえひとりぼっちでも、
ああ主よ、あなたはすべての危険から
守ってくださるのです。
7 私の神、主よ。
頼れるのは、ただあなただけです。
どうか、迫害する者からお救いください。
2 だれも助ける者がいないために、
彼らがライオンのように襲いかかり、
私をさらって行くことがありませんように。
3 主よ。
もし、私が悪事を働いているのなら、
4 悪をもって善に報い、
えり好みして人を不当に攻撃しているというのなら、
5 もしそうであれば、敵が私を滅ぼし、押しつぶし、
ちりの中でこのいのちを踏みにじることを
神がお許しになったとしても、
私は何も言えません。
6 しかし、主よ。
怒り狂う敵に対しては、
どうぞ怒りをもって立ち上がってください。
目を覚ましてください。
どうか、正しいさばきを行ってください、主よ。
7-8 異邦の民を召集し、高い座から
彼らの罪をさばいてください。
そして、私の潔白を明らかにしてください。
全員の前で、私の名誉を回復し、
誠実を証明してください。
9 ああ主よ、すべての悪を根絶やしにし、
心の底から主を礼拝する者を祝福してください。
正しい神である主は、人の心の奥底まで見抜き、
いっさいの動機と思いとをお調べになります。
10 神は私の盾。
私を守ってくださるお方です。
神は、真実で正しい人を救われます。
11 神は公平な裁判官。
日々、悪者には怒りを燃やします。
12 悔い改めない者を
研ぎすました剣で殺します。
神は弓を引きしぼり、
13 恐ろしい火の矢をつがえています。
14 悪者は良くないことを考え、
陰謀を企てては、偽りと背信に走ります。
15 そのような者たちは、
自らしかけた罠に落ち込みます。
16 他人にふるった暴力がわが身に跳ね返り、
いのちを奪われるといいのに。
17 ああ、どれほど主に感謝していることでしょう。
その恵みは測り知れません。
王の王なる主の御名を、力の限りほめ歌います。
残されたナオミ
1 1-2 昔、士師といわれる人たち(イスラエルに王国が設立されるまでの軍事的・政治的指導者)が治めていたころのことです。イスラエルを大ききんが襲いました。そのため、ユダのベツレヘム出身のエリメレクは、家族とともにモアブの地に移り住みました。妻の名はナオミといい、二人の間にはマフロンとキルヨンという息子がいました。 3 ところが、モアブで暮らしている間にエリメレクは死に、ナオミと二人の息子があとに残されました。 4-5 やがて二人の息子は、モアブの娘と結婚しました。マフロンの妻はルツ、キルヨンの妻はオルパといいました。しかし、イスラエルを出てから十年が過ぎたころ、二人の息子も死んでしまいました。ナオミは夫ばかりか息子たちにまで先立たれ、とうとう一人になってしまったのです。
ベツレヘムに帰るナオミとルツ
6-7 そこで、ナオミは二人の嫁を連れてイスラエルに帰ろうと決心しました。それは、故郷のユダは主の恵みによって、ききんが去ったと伝え聞いたからでした。 8 しかし、帰郷の途についてまもなく、ナオミは考えを変えてルツとオルパに言い聞かせました。「あなたたちは、私について来るより実家へお帰りなさい。息子たちや私によくしてくれてほんとうにありがとう。 9 いい再婚相手が見つかるようにお祈りしていますよ。」ナオミが別れの口づけをすると、二人はわっと泣きくずれました。 10 「お母様、そんなことおっしゃらないで。お願いですから、お母様といっしょに行かせてください。」
11 しかしナオミは、首を横に振るばかりです。「いいえ、いけません。お里へ帰ったほうが幸せですよ。もう私にはあなたたちの夫になれるような息子がいないのですから〔当時、夫に先立たれた嫁は、亡き夫の弟と結婚する決まりがあった〕。 12 さあ、里へお帰り。私は今さら再婚できる年でもないし、かりに再婚して、今夜にでも身ごもって息子を産んだとしても、 13 その子が大人になるまで待てるわけもないでしょう。私の娘たち、もう私を苦しめないでちょうだい。あなたたちにつらい思いをさせたことで、もう十分主から罰を受けたつもりですよ。」
14 二人の嫁はまた、声を上げて泣きました。そしてオルパは、泣く泣くしゅうとめに別れの口づけをし、自分の郷里へ帰って行きました。しかしルツは、ナオミにすがりついて離れようとしません。
15 「ほら、オルパは里へ帰って行ったわよ。あなたもそうしなさい。」
16 「お願いです、お母さん。私を放り出さないでください。お伴させていただきたいのです。お母さんといっしょに暮らしたいのです。お嫁に来た以上、私もお母さんと同じ民です。お母さんの神様は私の神様です。 17 どうぞ、いつまでもおそばに置いてください。私たちを引き離すものは死だけです。もしおそばを離れでもしたら、主が幾重にも私を罰してくださいますように。」
18 ナオミは、ルツの決心が固く、これ以上説得してもむだだと知ると、もう何も言いませんでした。
1 私たちの救い主である神と、唯一の希望である主イエス・キリストによって遣わされた使徒パウロから、 2 テモテへ。あなたは信仰の面から言えば、私の息子のようなものです。どうか、父なる神と主イエス・キリストの恵みとあわれみによって、あなたの心と思いが豊かな平安で満たされますように。
まちがった教えを正す
3-4 私がマケドニヤ(ギリシヤ北部の州)に出発する際、指示しておいたように、あなたは引き続きエペソの教会にとどまり、まちがった教えを言い広めている者の口を封じてください。彼らの作り話や伝説、また、むなしい系図論争を終わらせなさい。このような教えは、信仰によって救われるという神のご計画を妨げるばかりか、かえって、さまざまの疑問と議論を巻き起こすもとになります。 5 私がひたすら願い求めるのは、すべてのクリスチャンが純粋な愛の心を持ち、その思いがきよめられ、信仰が強められることです。 6 しかし、まちがった教えを広める教師たちは、それを見失い、議論やくだらない話で時間をつぶしています。 7 彼らは、律法の教師としての名声を得たがるのですが、律法の本質を少しもわかっていないのです。
8 律法は、神の御心にかなって用いられるなら良いものです。 9 しかし、神に救われた私たちのためのものではありません。それは律法を無視し、神を憎み、神を汚すことばを吐き、父母に逆らい、人殺しをする罪人のためにあるのです。 10-11 律法は、不道徳で不潔な者たち、すなわち、同性愛にふける者、子どもを誘拐する者、うそをつく者、そのほか健全な教えにそむく者の罪を指摘するためにあるのです。そのことは、祝福に満ちた栄光の福音と合致しており、私はその福音を伝える務めをゆだねられました。
12 私は、主キリスト・イエスに、どれほど感謝したらよいかわかりません。主は私をこの務めにつかせ、忠実に奉仕する者と認めてくださいました。 13 以前の私は、キリストの名をあざけり、主を信じる者たちを追い回し、あらゆる方法で迫害しました。しかし主は、そんな私さえ、心にかけてくださったのです。その時はまだ、キリストを知らず、自分のしていることの恐ろしさもわからなかったからです。 14 主は、なんと恵み深いお方でしょう。どのように主に信頼すべきか、どうしたらキリスト・イエスの愛に満たされるかを教えてくださったのです。 15 「キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来てくださった」ということばは真実で、そのとおり受け入れるべきものです。私は、その罪人の中でも筆頭格の人間です。 16 それにもかかわらず、神は私をあわれんでくださいました。キリスト・イエスは、どうにも手がつけられない罪人に対してさえ寛容を示して、私のような者を選ばれたのです。それによって、だれでも永遠のいのちを持つ希望が与えられるのです。 17 どうか、永遠の王であり、決して死ぬことのない、目には見えない、ただひとりの神に、栄光と誉れがいつまでもありますように。アーメン。
救われる人は少ない
13 そのころ、ガリラヤ出身のユダヤ人が数名、エルサレムの神殿で供え物をしていた時、ピラトに殺害されたというニュースが、イエスに伝えられました。 2 これを聞いたイエスは言われました。「この人たちが、ほかのどのガリラヤ出身の人よりも罪が深かったから、こんな災難に会ったと思いますか。 3 それは違います。あなたがたも、悔い改めて神に立ち返らなければ、同じように滅びるのです。 4 また、シロアムの塔の下敷きになって、十八人が死にました。彼らのことはどう思いますか。エルサレムで一番罪深い人たちだったのでしょうか。 5 そんなことはありません。あなたがたも罪を悔い改めないなら、同じように滅びるのです。」
6 そして、次のようなたとえを話されました。「ある人が、ぶどう園にいちじくの木を植えました。そして、実がなっているかどうか、何度も見に行きました。ところが、期待はいつも裏切られてばかりです。 7 とうとう主人は怒って、『こんなろくでもない木は切り倒してしまいなさい』と番人に命じました。『三年も待ったのに、一つも実がなったためしがない。もうこれ以上、手をかけることはない。何のために土地をふさいでいるのか。』 8 すると番人は、何とか思いとどまらせようと、なだめにかかりました。『ご主人様。もう一年だけお待ちください。念入りに肥料をやってみましょう。 9 それで来年実がなれば、もうけものです。だめなら、それから切り倒しても遅くはありません。』」
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