Book of Common Prayer
26 私に対する告発をすべて却下してください、主よ。
私はいつもおきてを守ろうと心がけ、
迷うことなく主に信頼してきましたから。
2 きびしく調べて、お確かめください。
ああ主よ、動機も愛情も探ってください。
3 私は、主の恵み深さと真実を
理想として歩んできました。
4 私は、裏表のあるずるい人間とはつき合いません。
彼らは不誠実で、偽善的です。
5 私は、罪人のたまり場を嫌悪します。
そこに出入りしません。
6 私は手を洗って身の潔白を証明し、
それから祭壇に行き、
7 感謝の歌を歌い、主の奇跡を人々に語り聞かせます。
8 主よ。私はあなたの家を愛しています。
光り輝くその宮を。
主ご自身から照り渡る、
目もくらむばかりの輝きに満ちた宮を。
9-10 どうか、私を低俗な罪人たちと
いっしょにしないでください。
また、罪もない者を罠にかけ、
わいろを取る連中といっしょにしないでください。
11 私はそんな人間ではありません。
ああ主よ。正しいことだけを行うために、
狭くてまっすぐな道を歩もうとしてきたのです。
どうか、私をあわれんでお救いください。
12 主は、私がつまずいたり、倒れたりしないよう
守ってくださるので、
私は人々の前で、主をほめたたえます。
28 ああ主よ、どうかお助けください。
あなたは安全を守る私の岩です。
あなたに顔をそむけられたら、
いっさいをあきらめ、死ぬしかありません。
2 主よ。私は両手を差し伸べ、
主が助けてくださることをひたすら願っているのです。
どうか、私の叫びを聞いてください。
3 隣人に愛想をふりまきながら、
心の中ではひそかに相手を殺そうと企む
悪者どもといっしょに、私を罰しないでください。
4 彼らに見合う罰が下りますように。
その悪事の大きさにしたがって罰を重くし、
すべてのしわざに報いてください。
5 彼らは神のことになど無関心で、
神が何をなさろうとおかまいなしです。
ですから、古い建物のように神の手で取りこわされ、
二度と建て直されません。
6 訴えを取り上げてくださった主をほめたたえます。
7 主は私の力、あらゆる危険から身を守る盾です。
私の信頼に答えて、神は助けてくださいました。
心にわき上がる喜びは、賛美の歌となってあふれます。
8 神はご自分の民を守り、
油を注がれた王に勝利をもたらしてくださいます。
9 主よ、あなたの民を守ってください。
主に選ばれた者を守り、祝福してください。
羊飼いとなって、いつまでも彼らを
抱きかかえて運んでください。
36 罪は悪者どもの心に巣くい、
いつも悪事へとけしかけます。
彼らには、神を恐れて
悪事から遠ざかろうとする気持ちなどありません。
2 それどころか、知らないふりをして押し通せば、
どんな不正行為も隠し続けることができ、
捕まることはないと、自分に言い聞かせています。
3 彼らのことばにはみな裏があり、
一かけらの真実もありません。
知恵や善行とは無縁の連中です。
4 夜通し悪事を企む彼らには、
悪事から遠ざかろうという気持ちなど、
みじんもないのです。
5 ああ主よ。あなたの揺るがぬ愛は天のように高く、
あなたの真実は雲にまで達します。
6 あなたの正義は神の山のように不動で、その判断は、
満ち潮の海のように知恵であふれています。
神は人にも獣にも心をお配りになります。
7 ああ神よ。
尽きることのない愛を、心から感謝します。
あらゆる人が御翼の陰に身を隠します。
8 その人々はあなたの祝福を豊かに受けて養われ、
喜びの川の水を心ゆくまで飲ませていただけるのです。
9 あなたはいのちの泉です。
私たちはあなたの光を反映しているにすぎません。
10 あなたを信じる人々に、
変わらない愛を注いでください。
どうか、お心にかなった生き方をしようとする人々を
お救いください。
11 あの高慢な連中が私を踏みにじるのを、
許さないでください。
私が不正を行う者たちの手で、
もてあそばれることがないようにしてください。
12 ごらんください。
彼らは投げ倒され、二度と立ち上がれません。
39 私は自分に言い聞かせました。
「不平を言うのはやめよう。
特に、神を信じない者たちがそばにいる間は。」
2-3 ところが、おし黙っている私の心の中では、
すさまじい暴風が吹き荒れているのです。
思いにふければふけるほど、
体の中で火が燃え上がります。
私はたまりかねて口を開き、
神にとりすがりました。
4 主よ、地上で生きる年月などわずかであることを
私にわからせてください。
ここにいるのもあとほんの少しだと、
思い知らせてください。
5-6 残りの生涯は手の幅ほどもありません。
私の一生など、神から見れば
ただの一瞬にすぎません。
人は、なんとおごり高ぶることでしょう。
人のいのちは息のようにはかないものです。
しかも、どんなにあくせくしようと、
何一つ残せるわけではありません。
他人に渡すために、富を築くようなものです。
7 神よ。私はあなたにだけ望みをかけているのです。
8 私が罪に負けないように助けてください。
そうでないと、愚かな者どもまでが、
私をさげすみますから。
9 主よ。もう私は何も申し上げません。
不平がましいことなどひと言も口にしません。
罰をお下しになるのはあなたですから。
10 主よ、これ以上、私を打たないでください。
おかげで私は、息も絶え絶えです。
11 ひとたびあなたから罪を罰せられれば、
だれでも倒れてしまいます。
人は、虫に食われた衣類のようにもろく、
霧のようにはかないものですから。
12 ああ主よ、私の祈りを聞いてください。
この涙ながらの訴えに耳を貸してください。
私の涙などそ知らぬ顔で傍観しないでください。
私はあなたに招かれた客ではありませんか。
先祖同様、この地上を仮の宿とする旅人なのです。
13 どうかこのいのちをお助けください。
死ぬ前にもう一度、元気になりたいのです。
喜びに満たされたいのです。
サウルから逃げるダビデ
19 ついにサウル王は、側近や息子のヨナタンにまで、ダビデ殺害をそそのかすようになりました。しかしヨナタンは、ダビデと深い友情で結ばれていたので、 2 父のたくらみをダビデに知らせました。「明日の朝、野に隠れ場所を見つけて潜んでいてほしい。 3 父をそこまで連れ出すから。そこであなたのことについて話をする。何かわかったらすぐに知らせる。」
4 翌朝、ヨナタンは父と話し合い、ダビデの正しさを力説して、敵視しないでほしいと頼みました。「ダビデは一つも害をもたらしたりしていません。それどころか、いつも精一杯、助けてくれました。 5 彼が命がけでゴリヤテを倒した時のことを、お忘れになったのですか。その結果、主がイスラエルに大勝利をもたらしてくださったのではありませんか。あの時、父上はほんとうにお喜びになりました。それなのに、なぜ今になって罪もない者を殺害しようとなさるのです。そんなことをする理由など少しも見当たりません。」
6 サウル王はうなずき、「主が生きておられる限り、彼を殺すことはない」と誓いました。 7 あとでヨナタンはダビデを呼び、いきさつを話しました。そしてダビデを王のところへ連れて行き、すべてが元どおりに収まりました。
8 まもなくして戦いが始まりましたが、ダビデは兵を率いてペリシテ人と戦い、多数の敵兵を討ち取りました。ペリシテ軍は軍旗を巻いて遁走したのです。
9-10 ところが、ある日、サウル王は家で腰を下ろして、ダビデの奏でる竪琴に耳を傾けていました。とその時、急に、神からの災いの霊が王を襲い、あっという間もなく、王は手にしていた槍をダビデに投げつけ、刺し殺そうとしたのです。ダビデはとっさに身をかわして助かりましたが、夜になるのを待って逃げ出しました。槍は壁の横木に突き刺さったままでした。
11 その晩、王は兵をやってダビデの家を見張らせました。朝になって出て来るところをねらって、彼を殺そうとしたのです。ミカルは夫ダビデに危険を知らせました。「逃げるなら、今夜のうちですわ。朝になったら殺されてしまいます。」
12 ミカルはダビデを助けたい一心で、彼を窓からつり降ろして逃がしました。 13 そして、代わりに偶像を寝床に入れ、すっぽりと毛布をかけました。頭はやぎの毛で編んだものを枕にのせました。 14 そこへ、ダビデを捕らえて王のもとへ連行しようと、兵士たちが踏み込んで来ました。ミカルは、ダビデは病気でベッドから動かせないと告げたのですが、 15 王は、ベッドごとでも連れて来るように命じました。そのまま殺してしまうつもりだったのです。 16 しかし、運び出そうとした時、偶像であることがわかってしまいました。 17 サウルはミカルにただしました。「なぜ、私をだまして彼を逃がしたのか。」
「しかたがありません。そうしなければ殺すと、あの人に脅されたのです。」
18 ダビデはラマまで逃げ延び、サムエルに会って、サウル王の仕打ちを洗いざらい訴えました。サムエルはダビデを連れてナヨテに行き、そこでいっしょに住むことにしました。
ペテロの逮捕と救出
12 そのころ、ヘロデ王(ヘロデ・アグリッパ一世)は一部のクリスチャンに迫害の手を伸ばし、 2 ヨハネの兄弟で使徒のヤコブを惨殺しました。 3-4 このことでユダヤ人の指導者たちが上きげんになったことを知ると、今度はペテロを逮捕しました。ちょうど過越の祭りの最中だったので、祭りが終わりしだい処刑のためにユダヤ人に引き渡すつもりで牢に入れ、十六人の兵士に監視させました。 5 教会では、そのあいだ中、「ペテロをお守りください」と熱心な祈りを神にささげていました。
6 処刑前夜、ペテロは二人の兵士にはさまれ、二重の鎖につながれて眠っていました。牢獄の門の前には、ほかの番兵が立っています。 7 そのとき突然、牢獄の中がぱっと光り輝き、主の使いが現れました。天使はペテロのわき腹をつついて起こし、「さあ立って、急ぎなさい」と言いました。そのとたん、鎖が手首からはずれました。 8 「身じたくを整えて、くつをはきなさい。」ペテロがそのとおりにすると、今度は、「さあ上着を着て、ついて来なさい」と命じます。
9 ペテロは牢獄を出て天使について行きましたが、その間ずっと、夢か幻でも見ているような気分で、どうしても現実のこととは思えません。 10 第一、第二の見張り所を通り抜け、とうとう町に通じる鉄の門の前までやって来ました。するとその門も、ひとりでに開くではありませんか。二人は難なく外に出て、次の通りまで歩いて行きました。そこで天使の姿は、かき消すように見えなくなりました。
11 その時、ペテロは我に返り、何が起こったのかやっと気づきました。「夢じゃない、夢じゃないんだ。確かに主が天使を遣わし、ヘロデの手から、またユダヤ人たちのたくらみから救い出してくださったのだ。」 12 そうはっきりわかると、彼は、マルコと呼ばれるヨハネの母マリヤの家へ急ぎました。そこには大ぜいの人が集まり、祈っていました。
13 ペテロは玄関の戸を、どんどんとたたきました。その音を聞きつけて、ロダという女中が取り次ぎに出て来ました。 14 ところが、声の主がペテロだとわかると、喜びのあまり戸を開けることも忘れて、そのまま家の中に駆け込み、みんなにペテロが帰って来たことを知らせました。 15 しかし人々は、「気がおかしくなったのか」と言って、取り合おうともしません。しかし彼女があくまで言いはるので、「それなら、きっとペテロについている天使だ。とすると、ペテロは殺されたに違いない」と言い合いました。 16 一方ペテロは、そのあいだ中、戸をたたき続けていました。それで、ようやく人々が出て来ました。戸を開けた時の、彼らの驚きようといったらありません。 17 ペテロは手ぶりでその場を静め、何が起こったのか、主がどのようにして牢獄から出してくださったのかを話しました。そして、「ヤコブやほかの信者たちにもこのことを知らせてほしい」と言って、安全な場所へ立ち去りました。
2 数日後、イエスはカペナウムに戻られました。すると、イエス来訪のニュースはたちまち町中に伝わり、 2 人々が大ぜい集まって来ました。家は足の踏み場もないほどで、外まで人があふれています。その人たちに、イエスは神の教えを語られました。 3 その時、四人の人が、中風(脳出血などによる半身不随、手足のまひ等の症状)の男をかついで運んで来ました。 4 しかしあまりの人に、群衆をかき分けて中へ入ることもできません。そこで、屋根にのぼり、穴をあけると、そこから病人を寝床のまま、イエスの前へつり降ろしました。 5 必ず治してもらえると、堅く信じて疑わない彼らの信仰をごらんになって、イエスは中風の男に、「あなたの罪は赦されました」と言われました。
6 ところが、その場にいた何人かのユダヤ人の宗教的指導者たちの心中は、おだやかではありませんでした。 7 「なんだと! 今のは神を汚すことばだ。いったい自分をだれだと思っているのか。罪を赦すなんて、神にしかできないことなのに。」
8 イエスはすぐに、彼らが心の中で理屈をこねているのを見抜かれました。「どうして、そう思うのですか。 9-11 この人に、『あなたの罪が赦されました』と言うのと、『起きて歩きなさい』と言うのと、どちらがやさしいですか。さあ、メシヤ(ヘブル語で、救い主)のわたしが罪を赦したという証拠を見せてあげましょう。」イエスは中風の男のほうに向き直り、「あなたはもうよくなりました。床をたたんで、家に帰りなさい」と言われました。
12 すると男は飛び起き、寝床をかかえ、あっけにとられている見物人を押し分けて、出て行ってしまいました。「こんなことは、見たこともない!」人々は口々に叫び、心から神を賛美しました。
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