Book of Common Prayer
ペテロを正す使徒パウロ
11 ところが、ペテロがアンテオケに来た時、私はペテロの行動が間違っていることに気づき、本気で彼に向かって注意した。なぜなら、どこから見ても彼のしていることが間違っていたからだ。 12 何が起きたのかというと・・・ペテロが最初アンテオケに来た時、彼はユダヤ人以外の者たちとの楽しい時間を持ち、食事も一緒に取っていた。しかし、ユダヤ教の人々がヤコブの所からペテロに会いに行った後、ペテロの行動が一変してユダヤ人以外の者たちと距離を取るようになったのだ。そしてユダヤ人以外の者たちと一緒に食事を取らなくなってしまった。エルサレムから来たユダヤ人の人々の意見を恐れたペテロは、自分の教えを拒否されるのではないかと思い、ユダヤ人以外の者たちと付き合うことを止めてしまったのだ。 13 自分でもこの行動が間違っていることを知りながら、ペテロはその考えに同意しているように見せると、その周りにいた他のユダヤ人たちも本心とは異なる行動を仕方なく行ない、ペテロのしたことについていったのだ。しかも!バルナバもこの流れに乗って、その間違ったことを支持するかのような行動を取ったのだ💢!!! 14 彼らは最高な知らせである真理に従わなかったのだ。私がこの光景を目撃した時、みんなが見ている前であることは知りながら、あえてペテロに挑戦的に言ったんだ。
「ペテロ!あなたはユダヤ人だろう!それなのに・・・ユダヤ人として生きていない!むしろユダヤ人以外の者たちの様に生きている!なぜ!何でユダヤ人以外の者たちにユダヤ人の様に生きろと強制しているのか?」
15 「私たちは生まれながらのユダヤ人だ。そう!私たちは過ちをおかしている人たちとしてイメージされている外国人ではないのだ!」——【ユダヤ人以外は神の掟を持っていなかったからこそ、ユダヤ人にそう呼ばれた】
16 「だが、知ってるだろう!掟に従ったからといって誰一人として神に受け入れられる訳ではないということを!私たちが神に受け入れられるのは、イエス・キリストが神に対して忠実だったからこそだ。だから私たちはイエスに信仰を置く。そうすることで私たちがキリストと繋がり、神に受け入れられるのだ。私たちが神に認められるのはキリストの忠実さであり、掟に従った私たちの行動があったからではない!誰も自分の行動によって神に受け入れられる者はいないのだ。そんなの不可能だ!」
17 「だから、私たちとキリストとの関係は掟を守ることではなく、ただ信頼することにある。そして、それが私たちを正しいものとさせてくれるからだ。この方法が私たちユダヤ人を、過ちをおかしているユダヤ人以外の者たちのようにさせていると思うなら、キリストが過ちを起こしている原因だと言いたいのか!?もちろんそんなことはない! 18 掟は私たちユダヤ人とそれ以外の人たちの間に建てられた大きな壁となっていた。今まで必死になって私はその壁を壊してきたというのに、それを再びまた建て上げるなんて間違っている! 19 私の人生は掟によってルールの下敷きになっていた。しかし神のために生きようと救い主と共に十字架にかかり、心を縛っていた掟が死を迎えたのだ。 20 もはや私の中にあった自分の思い、つまり自分自身が死に、今ではキリストが私の中で生きているのだ。今でも私の体はそのままだ。しかし私の心が生きているのは、ただ忠実な神のひとり子が私を愛して私を救うために身を捧げてくれたからなのだ。 21 私は神の無償の恵みである救い主の死をムダにはしない。もしこの私たちが掟を守ることで救われるのだと信じるなら、救い主の死は無駄死にだということになる!」
イエスが洗礼者ヨハネだと思っているヘロデ総督
(マルコ6:14-29; ルカ9:7-9)
14 その頃、イエスの噂がガリラヤ地方一帯を統括するヘロデ総督の耳に入った。 2 すると、ヘロデは家来に言った。「洗礼者ヨハネがよみがえったに違いない!でなければ、あんな奇跡を起こすことはできぬ!」
洗礼者ヨハネが殺された
(マルコ6:17-29; ルカ3:19-20)
3 これよりも少し前のこと・・・ヘロデ総督は洗礼者ヨハネを捕まえ、鎖につないで監禁していた。全てはヘロデ総督の兄弟ピリポの妻ヘロデヤが原因だった。 4 ヨハネがヘロデに伝えた。「王よ、恐れ入りますが・・・私も神の使いですので、はっきり申し上げさせて頂きます!ヘロデヤとの結婚ですが、こいつは正しくありません!」——【ヘロデ総督は、すでに自分の兄弟と結婚していたヘロデヤを妻にしたからだ】 5 (ヨハネを殺してしまいたい・・・しかし、そんなことをしたら暴動が起きるだろう・・・)ヘロデ総督の脳裏に、ヨハネを預言者と信じる人たちの顔がよぎった。
6 ヘロデ王の誕生日の日・・・ヘロデ王の妻ヘロデヤの娘が、誕生会に集まった人のために踊りを披露していた。これにはヘロデ総督も大喜び。 7 上機嫌のヘロデ総督は、勢いにまかせて娘の願いを何でも叶えると約束した。 8 ヘロデヤは不気味な笑みを浮かべながら、何を求めるべきかを娘に伝えた。そして娘はヘロデにこう言った。「洗礼者ヨハネの首をください!今すぐ彼の首を大皿にのせて持って来てください!」
9 ヘロデ王は娘と交わした約束を心から後悔した。しかし、娘が欲しいものは何でもあげると約束し、また一緒に食事をしている人たちは彼の約束を聞いていた。今さら撤回するわけにもいかなかったのでヘロデ王は部下に命じた。 10 ザシュンッ~!ヘロデ総督に送られた部下はヨハネのいる牢で彼の首を切り落とした。 11 無残にも、ヨハネの首が大皿に載せられて娘の前に運ばれてくると、娘は母にそれを渡した。 12 洗礼者ヨハネの弟子は、その体を引き取り埋葬した。その後、彼らはイエスのもとに行って何が起きたのかを伝えたのだった。
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