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罪からのきよめ

13 その時、一つの泉がイスラエルとエルサレムの民に対して開かれる。彼らをすべての罪と汚れからきよめる泉が。」

全能の主は宣告します。「その日、わたしはこの地にはびこる偶像礼拝を、跡形も残さず取り除く。偶像の神々の名さえ忘れ去られる。偽預言者や占い師は一掃され、 再び偽りの預言をする者は両親に殺される。両親は、『主の名を使って偽りの預言をするような者は死ね』と言うだろう。 それで、預言する力を自慢する者はいなくなる。その時は、民をだまそうとして預言者の衣装を着る者もいない。 彼は、『私は預言者ではありません。農夫です。若い時から土地を耕して暮らしを立ててきたのです』と言う。 『それなら、胸と背中にある傷(偽預言者が自分でつける傷)は何ですか?』と聞かれると、彼は、『友人の家でけんかをしたのです』と答えるだろう。」

散り散りにされる羊

全能の主は言います。

「剣よ、目を覚まして、わたしの仲間、
わたしの同僚である牧者に切りかかれ。
その牧者を打ち倒せ。
そうすれば、羊は散り散りになる。
しかし、わたしは戻って来て、
子羊を慰め、世話をする。
イスラエルの民の三分の二が切り落とされて死ぬが、
三分の一がその地に残される。
わたしは、その残った三分の一を、
金や銀を精錬するように、火の中を通らせて純化する。
彼らはわたしの名を呼び、わたしはその声を聞く。
わたしは『これはわたしの民』と言い、
彼らは『主はわたしたちの神です』と言う。」

主の到来と統治

14 1-2 気をつけなさい。主の日がすぐにきます。その日、主は国々を集めて、エルサレムを攻めさせます。町は取られ、家々は略奪され、戦利品は分配され、女は暴行されます。住民の半分は奴隷として連れ去られ、半分が廃墟の町に残されます。

その時、主は完全武装して、それらの国々と戦うために出て来ます。 その日、主はエルサレムの東、オリーブ山の頂に立ちます。すると、オリーブ山は真っ二つに裂け、東西に走る非常に広い谷ができます。山の半分が北へ、別の半分が南へ動くからです。 谷は町の門に通じているので、あなたがたはそこを通って逃げます。何世紀も昔、ユダのウジヤ王の時代に、民が地震を避けて逃げたように逃げることになるでしょう。そして、すべての聖徒と御使いと共に、私の神、主が来ます。

太陽と月と星は、もう輝きません。 それでも昼が続きます。どうしてなのか、主だけが知っています。これまでのような昼と夜ではなくなり、夕暮れ時にも、なお光があります。 いのちを与える水がエルサレムから流れ出て、半分は死海に、半分は地中海に注ぎ、夏も冬も、絶え間なく流れ続けます。

そして、主は全地を支配する王となります。その日には、ひとりの主だけがいて、その御名だけがあがめられます。 10 ユダの北端にあるゲバから、南端のリモンまで、全地が一つの広大な平地となります。しかしエルサレムは高台にあり、その区域はベニヤミンの門から古い門の跡、それから隅の門、さらにハナヌエルの塔から王のぶどう酒を絞る所までです。 11 エルサレムは安心して住める場所になります。もう二度と、のろわれて滅ぼされることはありません。

12 主は、エルサレムを攻撃したすべての民に疫病を送るので、彼らは歩く屍のようになり、肉は腐りはてます。目はまぶたの中でしぼみ、舌は口の中で腐ります。

13 主は彼らを狼狽させ、恐怖でおののかせます。彼らは互いに争い、格闘します。 14 全ユダがエルサレムで戦います。回りのすべての国々の財宝、多量の金銀と上等の衣類は押収されます。 15 同じ疫病が、馬、らば、らくだ、ろば、および敵陣にいるすべての動物を打ちます。

16 最後に、この災いの中で生き残った者たちが、毎年エルサレムへ上り、全能の主である王を礼拝し、神への感謝を祝うようになります。 17 世界中どこでも、全能の主である王を礼拝しにエルサレムへ来ない民には、雨が降らなくなります。 18 もしエジプトが来ないなら、神はほかの災いによっても罰します。 19 エジプトであっても、ほかの国であっても、もし来ないなら、みな罰せられるのです。

20 その日、馬の鈴には「これは聖なるもの」と書かれ、主の神殿のごみ箱までも祭壇の前の鉢のように神聖なものとなります。 21 実際、エルサレムとユダにあるすべての器は主への聖なるものとなります。礼拝に来る者は、いけにえを煮るために、どれでも自由に使ってかまいません。全能の主の神殿には、もう強欲な商人はいなくなります。

147 ハレルヤ。主をほめたたえましょう。
神を賛美するのは、なんと麗しく、
喜ばしいことなのでしょう。
主はエルサレムの町を建て直し、
捕虜として連れ去られた人々を返してくださいます。
心の傷ついた人々を優しくいたわり、
傷口を覆ってくださいます。
主は星を数え、その一つ一つの名を呼ばれます。
偉大な主の御力は限りなく、主の知恵は無限です。
主は謙遜な人を支えますが、
悪者どもは地面に倒されます。

主に感謝の歌を歌いなさい。
竪琴の伴奏で、賛美の歌を歌いなさい。
神は雲で天を覆い隠し、夕立を送り、
牧草を青々と生えさせてくださいます。
また野の獣を養われます。
からすの子は、神に食べ物をねだって鳴くのです。
10 どんなに足の早い馬でも、
神から見れば、歩みの遅いかたつむりと同じです。
どんなに腕力を誇る人でも、神からすれば、
赤ん坊の手をねじ伏せるより簡単なのです。
11 しかし、主を敬い、その愛と恵みを待ち望む人々を、
主はことのほかお喜びになります。

12 エルサレムは主をほめたたえなさい。
シオンも賛美の声を上げなさい。
13 主は敵に備えてあなたの城の守りを固め、
あなたの子どもたちを祝福されるからです。
14 主は平和を与え、
最上の小麦で倉を満たしてくださいます。
15 主のご命令は全世界に行き渡ります。
そのおことばは、飛ぶように駆け巡るのです。
16 主は真っ白な雪を降らせ、地面に霜をまき、
17 雹を地上に投げつけられます。
その凍りつくような寒さに、だれが耐えられましょう。
18 しかし、主が春をお呼びになると、
暖かい風が吹いてきて、川面の氷を溶かすのです。
19 主はイスラエルに、
ご自分のおきてと礼拝の仕方を教えてくださいました。
20 こんなことは、ほかの国にはなかったことです。
他の国民は、神の戒めを聞かされていません。
ハレルヤ。主をほめたたえましょう。

失われたものが見つかる喜び

15 イエスの教えを聞きに来る人たちの中には、あくどい取り立てをする取税人や罪人といわれる者たちがかなりいました。 ユダヤ教の指導者や律法の専門家は、イエスがそういう問題の多い人々とつきあい、時には食事までいっしょにするのを見て、批判しました。

そこでイエスは、次のようなたとえ話をなさいました。 「羊を百匹持っているとします。そのうちの一匹が迷い出て、荒野で行方がわからなくなったらどうしますか。ほかの九十九匹は放っておいて、いなくなった一匹が見つかるまで捜し歩くでしょう。 そして、見つかったら、大喜びで羊を肩にかつぎ上げ、 家に帰ると、さっそく友達や近所の人たちを呼び集めて、いっしょに喜んでもらうでしょう。 それと同じことです。迷い出た一人の罪人が神のもとに帰った時は、迷ったことのない九十九人を合わせたよりも大きな喜びが、天にあふれるのです。

別のたとえで話してみましょう。女が銀貨を十枚持っていて、もし一枚なくしてしまったら、女はランプをつけ、家の中をすみからすみまで掃除して、その一枚を見つけるまで、必死で捜し回るでしょう。 そして見つけ出したら、友達や近所の人を呼び、いっしょに喜んでもらうでしょう。 10 同じように、一人の罪人が罪を悔いて神のもとに帰った時、天使たちはたいへんな喜びにわくのです。」

11 イエスはもっとよく説明しようと、また別のたとえも話されました。「ある人に息子が二人いました。 12 ある日、弟のほうが出し抜けに、『お父さん。あなたが亡くなってからでなく、今すぐ財産の分け前がほしいんです』と言いだしたのです。それで父親は、二人にそれぞれ財産を分けてやりました。 13 もらう物をもらうと、何日もたたないうちに、弟は荷物をまとめ、遠い国に旅立ちました。そこで放蕩に明け暮れ、財産を使い果たしてしまいました。 14 一文なしになった時、その国に大ききんが起こり、食べる物にも事欠くようになりました。 15 それで彼は、その国のある人のもとで、畑で豚を飼う仕事をもらいました。 16 あまりのひもじさに、豚のえさのいなご豆さえ食べたいほどでしたが、だれも食べる物をくれません。 17 こんな毎日を送るうち、彼もやっと目が覚めました。『お父さんの家なら雇い人にだって、あり余るほど食べ物があるだろうに。なのに自分は、なんてみじめなんだ。こんな所で飢え死にしかけている。 18 そうだ、家に帰ろう。帰って、お父さんに頼もう。「お父さん。すみませんでした。神様にもお父さんにも、罪を犯してしまいました。 19 もう息子と呼ばれる資格はありません。どうか、雇い人として使ってください。」』

20 決心がつくと、彼は父親のもとに帰って行きました。ところが、家まではまだ遠く離れていたというのに、父親は息子の姿をいち早く見つけたのです。『あれが帰って来た。かわいそうに、あんなみすぼらしいなりで。』こう思うと、じっと待ってなどいられません。走り寄って抱きしめ、口づけしました。 21 『お父さん。すみませんでした。ぼくは、神様にもお父さんにも、罪を犯してしまいました。もう息子と呼ばれる資格はありません。』 22 ところが父親は、使用人たちにこう言いつけたのです。『さあ、何をぼやぼやしている。一番良い服を出して、この子に着せてやりなさい。宝石のついた指輪も、くつもだ。 23 それから肥えた子牛を料理して、盛大な祝宴の用意をしなさい。 24 死んだものとあきらめていた息子が生き返り、行方の知れなかった息子が帰って来たのだから。』こうして祝宴が始まりました。

25 ところで、兄のほうはどうだったでしょう。彼は、その日も畑で働いていました。家に戻ってみると、何やら楽しげな踊りの音楽が聞こえます。 26 いったい何事かと、使用人の一人に尋ねると、 27 『弟さんが帰って来られたのです。だんな様は、たいへんなお喜びで、肥えた子牛を料理し、ご無事を祝う宴会を開いておられるのです』というのです。 28 事情を聞いて、兄は無性に腹が立ってきました。家に入ろうともしません。父親が出て来てなだめましたが、 29 兄は父に食ってかかりました。『私はこれまで、お父さんのために汗水流して働いてきました。お父さんの言いつけに、ただの一度もそむいたことはありません。なのに、友達と宴会を開けと言って、子やぎ一匹くれたことがありますか。 30 ところが、遊女におぼれてあなたのお金を使い果たした弟のためには、最上の子牛を料理して、お祭り騒ぎをするのですか。』 31 すると、父親は言いました。『いいか、よく聞きなさい。おまえはいつだって、私のそばにいたではないか。私のものは全部おまえのものだ。 32 考えてもみなさい。あれはおまえの弟なのだよ。死んだと思ってあきらめていたのが、無事に帰って来たのだ。いなくなっていたのが見つかったのだから、お祝いするのはあたりまえではないか。』」