マタイの福音書 26
Japanese Living Bible
ユダの裏切り
26 イエスはこれらのことを話し終えると、弟子たちに言われました。
2 「あなたがたも知っているように、あと二日で過越の祭りが始まります。いよいよ、わたしが裏切られ、十字架につけられる時が近づいたのです。」
3 ちょうどそのころ、大祭司カヤパの家では、祭司長やユダヤ人の指導者たちが集まり、 4 イエスをひそかに捕らえて殺そうという相談のまっ最中でした。 5 しかし、「祭りの間は見合わせたほうがよいだろう。群衆の暴動でも起こると大変だから」というのが、彼らの一致した意見でした。
6 さて、イエスはベタニヤへ行き、ツァラアトの人シモンの家にお入りになりました。 7 そこで食事をしておられると、非常に高価な香油のつぼを持った女が入って来て、その香油をイエスの頭に注ぎかけました。
8 それを見た弟子たちは、腹を立てました。「なんてもったいないことを! 9 売ればひと財産にもなって、貧しい人たちに恵むこともできたのに。」
10 イエスはこれを聞いて言われました。「なぜ、そうとやかく言うのですか。この女はわたしのために、とてもよいことをしてくれたのです。 11 いいですか。貧しい人たちならいつも回りにいますが、わたしはそうではありません。 12 今、この女が香油を注いでくれたのは、わたしの葬りの準備なのです。 13 ですから、この女のことは、いつまでも忘れられないでしょう。そして御国のすばらしい知らせが伝えられる所ならどこででも、この女のしたことも語り継がれるでしょう。」
14-15 このことがあってから、十二弟子の一人、イスカリオテのユダが祭司長たちのところへ来て、「あのイエスをあなたがたに売り渡したら、いったい、いくらいただけますか」と聞きました。こうして、とうとう彼らから銀貨三十枚を受け取ったのです。 16 この時から、ユダはイエスを売り渡そうと機会をねらい始めました。
17 過越の祭りの日、すなわち種なしパン(イースト菌を入れないで焼くパン)の祭りの最初の日に、弟子たちが来て、イエスに尋ねました。「先生。過越の食事は、どこですればよろしいでしょうか。」
18 「町に入って行くと、これこれの人に会います。その人に言いなさい。『私どもの先生が、「わたしの時が近づいた。お宅で弟子たちといっしょに過越の食事をしたい」と言っております。』」 19 弟子たちはイエスの言われたとおりにして、夕食の用意をしました。
20 その夕方、十二弟子といっしょに食事をしている時、 21 イエスは、「あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ろうとしています」と言われました。
22 これを聞いた弟子たちはひどく悲しみ、口々に、「まさか私のことではないでしょうね」と尋ねました。
23 「わたしといっしょに鉢に手を浸している者が裏切るのです。 24 わたしは預言のとおりに死ななければなりません。だが、わたしを裏切るような者はのろわれます。その人は、むしろ生まれなかったほうがよかったのです。」 25 ユダも、何げないふりをして尋ねました。「先生。まさか私ではないでしょう。」「いや、あなたです。」イエスはお答えになりました。
26 食事の最中に、イエスは一かたまりのパンを取り、祝福してから、それをちぎって弟子たちに分け与えました。「これを取って食べなさい。わたしの体です。」
27 またぶどう酒の杯を取り、感謝の祈りをささげてから、弟子たちに与えて言われました。「みな、この杯から飲みなさい。 28 これは新しい契約を保証するわたしの血、多くの人の罪を赦すために流される血です。 29 よく言っておきますが、やがて父の御国で、あなたがたといっしょに新しく飲む日まで、わたしは二度とぶどう酒を飲みません。」
30 このあと、一同は賛美歌を歌うと、そこを出て、オリーブ山に向かいました。
31 その時、イエスは弟子たちに言われました。「今夜あなたがたはみな、わたしを見捨てて逃げるでしょう。聖書に、『わたしが羊飼いを打つ。すると羊の群れは散り散りになる』(ゼカリヤ13・7)と書いてあるからです。 32 しかし、わたしは復活して、もう一度ガリラヤに行きます。そこであなたがたに会います。」
33 「たとえ、みんながあなたを見捨てようと、この私だけは絶対に見捨てたりしません」と訴えるペテロに、 34 イエスは言われました。「はっきり言いましょう。あなたは今夜鶏が鳴く前に、三度、わたしを知らないと言います。」
35 しかしペテロは、「死んでも、あなたを知らないなどとは申しません」と言い、ほかの弟子たちも、口々に同じことを言いました。
苦しみ祈るイエス
36 それからイエスは、弟子たちを連れて、木の茂ったゲツセマネの園に行かれました。そして弟子たちに、「わたしが向こうで祈っている間、ここに座って待っていなさい」と言い残し、 37 ペテロと、ゼベダイの子ヤコブとヨハネだけを連れて、さらに奥のほうへ行かれました。その時です。激しい苦悩と絶望がイエスを襲い、苦しみもだえ始められました。
38 「ああ、恐れと悲しみのあまり、今にも死にそうです。ここを離れずに、わたしといっしょに目を覚ましていなさい。」
39 三人にこう頼むと、イエスは少し離れた所に行き、地面にひれ伏して必死に祈られました。「父よ。もしできることなら、この杯を取り除いてください。しかし、わたしの思いどおりにではなく、あなたのお心のままになさってください!」
40 それから、弟子たちのところへ戻って来られると、なんと、三人ともぐっすり眠り込んでいるではありませんか。そこで、ペテロを呼び起こされました。「起きなさい、ペテロ。たったの一時間も、わたしといっしょに目を覚ましていられなかったのですか。 41 油断しないで、いつも祈っていなさい。さもないと誘惑に負けてしまいます。あなたがたの心は燃えていても、肉体はとても弱いのですから。」
42 こうしてまたイエスは、彼らから離れて、祈られました。「父よ。もし、この杯を飲みほさなければならないのでしたら、どうぞ、あなたのお心のままになさってください。」
43 イエスがもう一度戻って来られると、三人はまたもや眠り込んでいました。まぶたが重くなって、どうしても起きていられなかったのです。 44 イエスは、三度目の祈りをするために戻り、前と同じ祈りをなさいました。
45 それからまた、弟子たちのところに来て、「まだ眠っているのですか。目を覚ましなさい。時が来ました。いよいよ、わたしは悪い者どもに売り渡されるのです。 46 立ちなさい。さあ、行くのです。ごらんなさい、裏切り者が近づいて来ます」と言われました。
47 イエスがまだ言い終わらないうちに、十二弟子の一人ユダがやって来ました。彼といっしょに、ユダヤ人の指導者たちが差し向けた大ぜいの群衆も、手に手に剣やこん棒を持っていました。 48 彼らの間では、ユダがあいさつする相手こそイエスだから、その人物を捕まえるように、前もって打ち合わせがしてありました。 49 それで、ユダはまっすぐイエスのほうへ歩み寄り、「先生。こんばんは」と声をかけ、さも親しげにイエスを抱きしめました。
50 イエスが、「ユダよ。さあ、おまえのしようとしていることをしなさい」と言われた瞬間、人々は飛びかかり、イエスを捕らえました。
51 その時、イエスといっしょにいた一人が、さっと剣を抜き放つと、大祭司の部下の耳を切り落としました。
52 ところが、イエスは彼を制して言われました。「剣をさやに納めなさい。剣を使う者は、自分もまた剣で殺されるのです。 53 わからないのですか。わたしが願いさえすれば、父が何万という天使を送って、わたしを守ってくださるのです。 54 しかし、もし今そんなことをしたら、こうなると書いてある聖書のことばが実現しないではありませんか。」
55 そして今度は、群衆に向かって言われました。「剣やこん棒で、これほどものものしく武装しなければならないほど、わたしは凶悪犯なのでしょうか。わたしが毎日神殿で教えていた時には、何の手出しもしなかったではありませんか。 56 いいですか、こうなったのはすべて、預言者たちのことばが実現するためです。」
この時、弟子たちはみな、イエスを見捨てて逃げ去りました。
57 暴徒たちは、イエスを大祭司カヤパの家に引っ立てました。ちょうど、ユダヤ人の指導者たちが一堂に集まり、今や遅しと待ちかまえているところでした。 58 一方、ペテロは遠くからあとをつけて行き、大祭司の家の中庭にもぐり込みました。そして兵士たちにまじって、イエスがどんなことになるのか見届けようとしました。
59 そこには、祭司長たちやユダヤの最高議会の全議員が集まり、なんとかイエスを死刑にしようと、偽証する者を捜していました。
60 ところが、偽証する者は多かったのですが、その証言がみな食い違っているのです。そうこうするうちに、ようやく、格好の証人が現れました。二人の男が進み出て、 61 「この男は、『神殿を打ちこわして、三日の間に建て直すことができる』と言っていました」と証言したのです。
62 大祭司はここぞとばかりに立ち上がり、イエスに問いただしました。「さあ、黙っていないで答えたらどうだ。ほんとうにそんなことを言ったのか。それとも言わなかったのか。」 63 それでもなお、イエスは黙っていました。大祭司は続けました。「生ける神の御名によって命じる。あなたは神の子キリストなのかどうか。さあ、はっきり答えてみなさい。」
64 イエスはお答えになりました。「あなたの言ったとおりです。あなたがたは、やがてメシヤ(救い主)のわたしが、神の右の座につき、雲に乗って来るのを見るでしょう。」
65 これを聞いた大祭司は、即座に着物を引き裂き、大声で叫びました。「冒瀆だ! 神を汚すことばだ! これだけ聞けば十分だ。さあ、みんなも聞いたとおりだ。 66 この男をどうしよう。」
一同はいっせいに叫びました。「死刑だ、死刑にしろ!」
67 そうして、イエスの顔につばをかけたり、なぐったりしました。またある者は、イエスを平手で打ち、 68 「おい、キリストなんだろ。当ててみろ。今おまえを打ったのはだれだ」とからかいました。
ペテロ、イエスを否認する
69 一方、ペテロは中庭に座っていましたが、一人の女中がやって来て、「あら、あなたイエスといっしょにいた人じゃないの。二人ともガリラヤの人でしょう」と話しかけました。
70 ところがペテロは、「人違いだ。変な言いがかりはよしてくれ」と大声で否定しました。
71 まずいことになったと、ペテロが急いで出口のほうへ行きかけると、また別の女中に見つかりました。女中は回りの人たちに、「この人もナザレから来たイエスという人といっしょだったわ」と言いました。
72 ペテロはあわててそれを打ち消し、その上、「断じて、そんな男は知らない」と誓いました。
73 ところが、しばらくすると、近くにいた人たちが彼のところへ来て、口々に言い始めました。「いや、おまえは確かにあの男の弟子の一人だ。隠してもむだだ。そのガリラヤなまりが何よりの証拠だ。」
74 たじたじとなったペテロは、「そんな男のことなど、絶対に知らない。これがうそなら、どんな罰が下ってもかまわない」と言いだしました。するとすぐに、鶏の鳴く声が聞こえました。 75 その瞬間、ペテロは、はっとわれに返りました。「鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うでしょう」と言われたイエスのことばを思い出したからです。ペテロは外へ駆け出して行くと、胸も張り裂けんばかりに激しく泣きました。
Matthaeus 26
Hoffnung für Alle
Leiden, Tod und Auferstehung von Jesus (Kapitel 26–28)
Verschwörung gegen Jesus (Markus 14,1‒2; Lukas 22,1‒2; Johannes 11,47‒53)
26 Als Jesus diese Rede beendet hatte, sagte er zu seinen Jüngern: 2 »Ihr wisst, dass übermorgen das Passahfest beginnt. Dann wird der Menschensohn an die Menschen ausgeliefert und ans Kreuz genagelt werden.«
3 Zu derselben Zeit versammelten sich die obersten Priester und die führenden Männer des Volkes im Palast des Hohenpriesters Kaiphas. 4 Sie berieten darüber, wie sie Jesus heimlich festnehmen und umbringen lassen könnten. 5 Sie waren sich aber einig: »Es darf auf keinen Fall während der Festtage geschehen, damit es nicht zu einem Aufruhr im Volk kommt.«
Ein Vermögen für Jesus (Markus 14,3‒9; Johannes 12,1‒8)
6 Jesus war in Betanien zu Gast bei Simon, der früher einmal aussätzig gewesen war. 7 Während der Mahlzeit kam eine Frau herein. In ihren Händen hielt sie ein Fläschchen kostbares Öl, mit dem sie den Kopf von Jesus salbte.
8 Als die Jünger das sahen, regten sie sich auf: »Das ist ja die reinste Verschwendung! 9 Dieses Öl ist ein Vermögen wert! Man hätte es verkaufen und das Geld den Armen geben sollen.«
10 Als Jesus ihren Ärger bemerkte, sagte er: »Warum macht ihr der Frau Schwierigkeiten? Sie hat etwas Gutes für mich getan. 11 Arme, die eure Hilfe nötig haben, wird es immer geben, ich dagegen bin nicht mehr lange bei euch.
12 Indem sie das Öl auf mich goss, hat sie meinen Körper für mein Begräbnis vorbereitet. 13 Ich versichere euch: Überall in der Welt, wo Gottes rettende Botschaft verkündet wird, wird man auch von dieser Frau sprechen und von dem, was sie getan hat.«
Der Verrat (Markus 14,10‒11; Lukas 22,3‒6)
14 Anschließend ging einer der zwölf Jünger, Judas Iskariot, zu den obersten Priestern 15 und fragte: »Was zahlt ihr mir, wenn ich Jesus an euch ausliefere?« Sie gaben ihm 30 Silbermünzen. 16 Von da an suchte Judas eine günstige Gelegenheit, um Jesus zu verraten.
Jesus feiert mit seinen Jüngern das Passahmahl (Markus 14,12‒21; Lukas 22,7‒14.21‒23; Johannes 13,21‒30)
17 Am ersten Tag des Festes der ungesäuerten Brote kamen die Jünger zu Jesus und fragten: »Wo sollen wir für dich das Passahmahl vorbereiten?« 18 Jesus schickte sie zu einem bestimmten Mann in die Stadt und gab ihnen den Auftrag: »Geht zu ihm hin und teilt ihm mit, dass die Zeit für euren Lehrer gekommen ist. Sagt ihm, dass ich in seinem Haus mit meinen Jüngern das Passahmahl feiern will.« 19 Die Jünger taten, was Jesus ihnen befohlen hatte, und bereiteten alles vor.
20 Am Abend dieses Tages nahm Jesus mit den zwölf Jüngern am Tisch Platz. 21 Beim Essen erklärte er ihnen: »Ich versichere euch: Einer von euch wird mich verraten!« 22 Bestürzt fragte einer nach dem andern: »Du meinst doch nicht etwa mich, Herr?« 23 Jesus antwortete: »Einer von euch, der mit mir zusammen sein Brot in die Schüssel getaucht hat, ist es. 24 Der Menschensohn muss zwar sein Leben lassen, wie es in der Heiligen Schrift vorausgesagt ist; aber wehe dem, der ihn verrät! Dieser Mensch wäre besser nie geboren worden.« 25 Judas, der ihn später verraten würde, fragte wie die anderen auch: »Rabbi, ich bin es doch nicht etwa?« Da antwortete ihm Jesus: »Doch, du bist es!«
(Markus 14,22‒26; Lukas 22,17‒20; 1. Korinther 11,23‒25)
26 Während sie aßen, nahm Jesus ein Brot, sprach das Dankgebet, brach das Brot in Stücke und gab es seinen Jüngern mit den Worten: »Nehmt und esst! Das ist mein Leib.« 27 Anschließend nahm er einen Becher Wein, dankte Gott und reichte ihn seinen Jüngern: »Trinkt alle daraus! 28 Das ist mein Blut, mit dem der neue Bund zwischen Gott und den Menschen besiegelt wird. Es wird zur Vergebung ihrer Sünden vergossen. 29 Ich sage euch: Von jetzt an werde ich keinen Wein mehr trinken, bis ich ihn wieder im Reich meines Vaters mit euch trinken werde.« 30 Nachdem sie das Danklied[a] gesungen hatten, gingen sie hinaus an den Ölberg.
Jesus kündigt seine Verleugnung durch Petrus an (Markus 14,27‒31; Lukas 22,31‒34; Johannes 13,36‒38)
31 Unterwegs sagte Jesus zu seinen Jüngern: »In dieser Nacht werdet ihr euch alle von mir abwenden. Denn in der Heiligen Schrift steht:
›Ich werde den Hirten erschlagen, und die Schafe werden auseinanderlaufen.‹[b]
32 Aber nach meiner Auferstehung werde ich nach Galiläa gehen, und dort werdet ihr mich wiedersehen.«
33 Da beteuerte Petrus: »Wenn sich auch alle anderen von dir abwenden – ich halte auf jeden Fall zu dir!« 34 Doch Jesus erwiderte ihm: »Ich versichere dir: In dieser Nacht, noch ehe der Hahn kräht, wirst du dreimal geleugnet haben, mich zu kennen.« 35 »Auch wenn es bedeutet, dass ich mit dir sterben muss, werde ich das niemals tun!«, rief Petrus. Alle anderen Jünger beteuerten dies ebenfalls.
Im Garten Gethsemane (Markus 14,32‒42; Lukas 22,39‒46; Johannes 18,1)
36 Dann ging Jesus mit seinen Jüngern in einen Garten am Ölberg, der Gethsemane heißt. Dort bat er sie: »Setzt euch hier hin und wartet auf mich! Ich will ein Stück weiter gehen und beten.« 37 Petrus und die beiden Söhne von Zebedäus – Jakobus und Johannes – nahm er mit. Angst und tiefe Traurigkeit überfielen Jesus, 38 und er sagte zu ihnen: »Ich zerbreche beinahe unter der Last, die ich zu tragen habe.[c] Bleibt hier und wacht mit mir!« 39 Jesus ging ein paar Schritte weiter, warf sich nieder und betete: »Mein Vater, wenn es möglich ist, dann lass den Kelch an mir vorübergehen und erspare mir dieses Leiden! Aber nicht was ich will, sondern was du willst, soll geschehen.«
40 Dann kam er zu den drei Jüngern zurück und sah, dass sie eingeschlafen waren. Er weckte Petrus und rief: »Konntet ihr denn nicht eine einzige Stunde mit mir wachen? 41 Bleibt wach und betet, damit ihr der Versuchung widerstehen könnt. Ich weiß, ihr wollt das Beste, aber aus eigener Kraft könnt ihr es nicht erreichen.[d]«
42 Noch einmal ging er ein Stück weg, um zu beten: »Mein Vater, wenn mir dieser bittere Kelch nicht erspart bleiben kann, bin ich bereit, deinen Willen zu erfüllen!« 43 Als er zurückkam, schliefen die Jünger schon wieder; die Augen waren ihnen zugefallen.
44 Er ließ sie schlafen, kehrte wieder um und betete zum dritten Mal mit den gleichen Worten. 45 Dann kam er zu seinen Jüngern zurück und sagte: »Ihr schlaft immer noch und ruht euch aus? Jetzt ist es so weit, die Stunde ist gekommen: Der Menschensohn wird den gottlosen Menschen ausgeliefert. 46 Steht auf, lasst uns gehen! Der Verräter ist schon da.«
Verrat und Verhaftung (Markus 14,43‒50; Lukas 22,47‒53; Johannes 18,3‒11)
47 Noch während Jesus sprach, kam Judas, einer der zwölf Jünger, zusammen mit einer großen Gruppe von Männern, die mit Schwertern und Knüppeln bewaffnet waren. Die obersten Priester und die führenden Männer des Volkes hatten sie geschickt. 48 Judas, der Verräter, hatte mit den Bewaffneten ein Zeichen vereinbart: »Der Mann, den ich zur Begrüßung küssen werde[e], der ist es. Den müsst ihr festnehmen!«
49 Er ging direkt auf Jesus zu. »Sei gegrüßt, Rabbi!«, sagte er und küsste ihn. 50 Jesus sah ihn an: »Mein Freund! Tu, was du dir vorgenommen hast!« Sofort traten die Männer heran, packten Jesus und nahmen ihn fest.
51 Aber einer der Jünger, die bei Jesus waren, wollte das verhindern. Er zog sein Schwert, schlug auf den Diener des Hohenpriesters ein und hieb ihm ein Ohr ab. 52 Doch Jesus befahl ihm: »Steck dein Schwert weg! Wer Gewalt anwendet, wird durch Gewalt umkommen.
53 Ist dir denn nicht klar, dass ich meinen Vater um ein ganzes Heer von Engeln[f] bitten könnte? Er würde sie mir sofort schicken. 54 Wie sollte sich aber dann erfüllen, was in der Heiligen Schrift vorausgesagt ist? Es muss alles so geschehen!«
55 Danach wandte sich Jesus an die Männer, die ihn festgenommen hatten: »Bin ich denn ein Verbrecher, dass ihr euch mit Schwertern und Knüppeln bewaffnet habt, um mich zu verhaften? Jeden Tag habe ich öffentlich im Tempel gelehrt. Warum habt ihr mich nicht dort festgenommen? 56 Aber auch dies geschieht, damit sich die Vorhersagen der Propheten erfüllen.«
Da ließen ihn alle seine Jünger im Stich und ergriffen die Flucht.
Jesus vor Gericht (Markus 14,53‒65; Lukas 22,54‒55.63‒71; Johannes 18,12‒14.19‒24)
57 Die Männer, die Jesus festgenommen hatten, brachten ihn zu Kaiphas, dem Hohenpriester und Vorsitzenden des Hohen Rates. Bei ihm hatten sich die Schriftgelehrten und die führenden Männer des Volkes versammelt. 58 In sicherem Abstand folgte ihnen Petrus bis in den Innenhof des hohepriesterlichen Palastes. Dort setzte er sich zu den Dienern, um zu beobachten, was mit Jesus geschehen würde.
59 Die obersten Priester und der ganze Hohe Rat suchten Zeugen, die durch ihre falschen Aussagen Jesus so belasten sollten, dass man ihn zum Tode verurteilen konnte. 60 Aber es gelang ihnen nicht, obwohl viele Zeugen falsche Anschuldigungen vorbrachten. Schließlich traten zwei Männer vor und erklärten: 61 »Dieser Mensch hat behauptet: ›Ich kann den Tempel Gottes abreißen und in drei Tagen wieder aufbauen.‹«
62 Da stand der Hohepriester auf und fragte Jesus: »Warum antwortest du nicht? Hast du nichts gegen diese Anschuldigungen zu sagen?« 63 Aber Jesus schwieg weiter. Darauf sagte der Hohepriester: »Ich nehme dich vor dem lebendigen Gott unter Eid: Sag uns, bist du der Christus, der von Gott erwählte Retter? Bist du der Sohn Gottes?« 64 »Ja, du sagst es«, antwortete Jesus, »und ich versichere euch: Von jetzt an werdet ihr den Menschensohn an der rechten Seite des allmächtigen Gottes sitzen und auf den Wolken des Himmels kommen sehen.«
65 Empört zerriss der Hohepriester sein Gewand und rief: »Das ist Gotteslästerung! Wozu brauchen wir noch weitere Zeugen? Ihr habt es ja selbst gehört, wie er Gott gelästert hat! 66 Wie lautet euer Urteil?« Sie riefen: »Er ist schuldig! Er muss sterben!« 67 Dann spuckten sie Jesus ins Gesicht und schlugen mit den Fäusten auf ihn ein. Andere gaben ihm Ohrfeigen 68 und spotteten: »Na, du Christus! Du bist doch ein Prophet! Sag uns, wer hat dich vorhin gerade geschlagen?«
Petrus behauptet, Jesus nicht zu kennen (Markus 14,66‒72; Lukas 22,56‒62; Johannes 18,15‒18.25‒27)
69 Petrus saß immer noch draußen im Hof. Da trat eine Dienerin auf ihn zu und sagte: »Du gehörst doch auch zu Jesus, diesem Galiläer!« 70 Aber Petrus bestritt das laut: »Ich weiß nicht, wovon du redest.« 71 Als er danach in den Vorhof hinausging, bemerkte ihn eine andere Dienerin und sagte vor allen Leuten: »Der da gehört auch zu diesem Jesus aus Nazareth!« 72 Doch Petrus behauptete wieder, und diesmal schwor er sogar: »Ich kenne den Mann gar nicht!« 73 Kurze Zeit später kamen noch einige andere Leute, die in der Nähe gestanden hatten, und sagten zu Petrus: »Natürlich gehörst du zu seinen Freunden! Dein Dialekt verrät dich.« 74 Da rief Petrus: »Ich schwöre euch: Ich kenne diesen Menschen nicht! Gott soll mich verfluchen, wenn ich lüge!«
In diesem Augenblick krähte ein Hahn, 75 und Petrus fielen die Worte ein, die Jesus gesagt hatte: »Ehe der Hahn kräht, wirst du dreimal geleugnet haben, mich zu kennen.« Da ging Petrus hinaus und weinte voller Verzweiflung.
Footnotes
- 26,30 Zum Abschluss des Passahmahls wurden die Psalmen 115–118 gesungen.
- 26,31 Sacharja 13,7
- 26,38 Wörtlich: Tief betrübt ist meine Seele bis zum Tod.
- 26,41 Wörtlich: Der Geist ist zwar willig, aber das Fleisch ist schwach.
- 26,48 Seinen Rabbi zu küssen war für einen Jünger in der damaligen Zeit die übliche Form, ihn respektvoll zu begrüßen.
- 26,53 Wörtlich: um mehr als zwölf Legionen Engel.
Copyright© 1978, 2011, 2016 by Biblica, Inc.® Used by permission. All rights reserved worldwide.
Hoffnung für Alle® (Hope for All) Copyright © 1983, 1996, 2002 by Biblica, Inc.®