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死刑に当たる罪

20 1-2 主はイスラエルの民のために、さらに次のような指示をモーセに与えました。「イスラエル人でも在留外国人でも、わが子を異教の神モレクのいけにえとする者は、必ず同胞の手で石打ちの刑に処せられる。 わたしもその者から顔をそむけ、イスラエルから断つ。わが子をモレクにささげることによって、わたしの名を汚し、わたしの聖所を汚したからだ。 たとえ全国民がそのことに目をつぶり、処刑を拒んでも、 わたしは決して赦さない。本人ばかりか家族からも顔をそむけ、モレクを求めて不道徳なことを行うすべての者を、イスラエルから断つ。

わたしの代わりに霊媒や口寄せなどに頼る者からもわたしは顔をそむけ、イスラエルから断つ。 だから、自分をきよめて聖なる者になりなさい。わたしはあなたがたの神、主だからだ。 わたしのおきてを忠実に守りなさい。わたしはあなたがたを聖なる者とする主である。

自分の両親をのろう者は必ず死刑に処せられる。それが当然の報いである。

10 人妻と姦淫を犯せば、男も女も共に死刑に処せられる。 11 父の妻(継母)と性的に関係する者は父を辱めたので、当然の報いとして男も女も死刑に処せられる。 12 義理の娘と関係すれば二人とも死刑に処せられる。互いの責任で道ならぬことをし、この結果を招いたのである。 13 同性愛にふける者は、二人とも死刑に処せられる。それは彼らの責任である。 14 娘と母親の両方と関係することは、重い罪である。三人とも火あぶりにし、悪をぬぐい去りなさい。

15 動物と性行為を行う者は死刑にし、動物も殺してしまいなさい。 16 女の場合も同じだ。女も動物も殺しなさい。当然の報いである。

17 たとえどちらかの親が違っても自分の姉妹と関係することは、恥ずべき行為である。二人とも公にイスラエルから追放される。それだけの罪を犯したからである。 18 生理中の女と関係すれば、二人とも追放される。女の身の汚れを人前にさらしたからだ。

19 父方でも母方でも、おばと関係してはならない。近親者だからだ。この戒めを破った者は必ず罰を受ける。 20 おばと関係する者は、おじのものを奪うのである。二人は当然の罰を受け、子を残さずに死ぬ。 21 兄弟の妻と結婚するのは恥ずべきことである。兄弟のものを奪うからだ。彼らには子は生まれない。

22 わたしのすべてのおきてと定めに従わなければならない。きちんと守りさえすれば、新しく住む国から放り出されることはないだろう。 23 これからあなたがたの前から追い出す国々の習慣に従ってはならない。彼らは、わたしがしてはならないと警告したことを平気な顔でやっている。わたしはそんな者たちを激しく嫌う。 24 約束どおりあなたがたにあの国々を与えよう。そこは乳とみつの流れる地だ。あなたがたは、ほかのどんな国民とも違う。わたしが特別に選び、わたしがあなたがたの神、主となったからだ。

25 鳥でも動物でもわたしの命令どおり、食べられるものと、そうでないものをはっきり区別しなさい。どれほどたくさんいても、禁じたものは食べてはならない。食べ物のことで身を汚し、わたしに嫌われないようにしなさい。 26 主であるわたしが聖なる者だから、あなたがたも聖なる者となりなさい。あなたがたはほかの国民とは違う。わたしが選び出してわたしの国民としたからだ。

27 霊媒や口寄せを行う者は、男であっても女であっても石で打ち殺される。それが当然の報いである。」

祭司の汚れ

21 続いて、主はモーセに告げました。「縁者に不幸があった場合、遺体にさわって身を汚してはならないと祭司に命じなさい。 2-3 ただし、両親、息子、娘、兄弟、同居している未婚の姉妹といった近親者の場合は例外である。 祭司はすべての民の指導者だから、特に身をきよく保ちなさい。一般の人と同じにふるまって、身を汚してはならない。

祭司は髪やひげをそってはならない。異教徒がするように体を傷つけてはならない。 神の前に聖なる者となるように、神の名を冒瀆してはならない。さもないと、火で焼く食物の供え物を神にささげる資格はない。 また、売春婦や離婚歴のある女と結婚することも許されない。祭司は神のもので、聖なる者だからだ。 神へのいけにえをささげるために選ばれた祭司を、聖なる者としなさい。あなたがたを選び、きよい者とするわたしが聖なる者だからだ。 祭司の娘でありながら売春婦になる者は、自分ばかりか父親のきよさまで汚すのだから、火あぶりの刑に処しなさい。

10 大祭司として油を注がれ、そのための装束を身につける者は、どんなに悲しいときも、髪を乱したり衣服を引き裂いたりしてはならない。 11 たとえ両親の遺体であっても、近づいてはならない。 12 務めの間は聖所を離れてはならない。神聖な務めを果たす者として、神から任命されているからだ。 13-15 大祭司は同族の、しかも処女を妻にしなければならない。未亡人や離婚歴のある女、売春婦と結婚してはならない。大祭司の家系に一般人の血が混じってはならない。わたしが彼を特別に選び、きよい者としたからである。」

16-17 主はまた、モーセに語りました。「アロンに言いなさい。代々の子孫のうち、体に欠陥のある者は神にいけにえをささげてはならない。 18 目や足の不自由な者、鼻に欠陥のある者や手足の不釣り合いな者、 19 手足の折れた者、 20 背中の曲がった者、小人、できものや疥癬のある者、睾丸のつぶれた者など。 21 アロンの子孫のうち、以上のような体に欠陥のある者は、火で焼くいけにえを主にささげることはできない。 22 ただし、いけにえのうち祭司の食物になる分は、聖なるものでも最も聖なるものでも食べてよい。 23 しかし、垂れ幕や祭壇に近づいたりしてはならない。彼はわたしの聖所を汚してはならない。そこを神聖な所とするのは主だからである。」

24 モーセはこれらのことをアロンとその子ら、およびイスラエルのすべての民に告げました。

22 1-2 主はモーセに告げました。「アロンとその子らに、ささげ物を不用意に扱って、わたしの名を汚さないように教えなさい。わたしは主である。 今から永遠に、祭司が汚れたまま、人々の持って来た動物をいけにえにしたり、供え物を扱ったりするなら、その者は永久に祭司職を解かれる。

ツァラアトにかかったり漏出のある祭司は、完全に治るまで聖なるものを食べてはならない。死体にさわった者、精液を漏らした者、 爬虫類など汚れた動物にさわった者、あるいは、何らかの理由で礼拝規定に定められた汚れたものにさわった者は、 夕方まで汚れる。夕方、体を洗うまでは、聖なるものを食べてはならない。 日が沈めばきよくなるから、そのあとは食べてもよい。それは祭司のいのちの糧だからだ。 祭司は、自然に死んだか、野獣に裂き殺された動物を食べてはならない。身を汚すことになるからだ。 これらの命令を細心の注意をもって守るよう警告しなさい。それを破って、死を招くことがないように。わたしはあなたがたを選び、きよい者とする神である。

10 祭司でない者は、聖なるいけにえを食べてはならない。祭司の家の同居人や使用人であっても、口にしてはいけない。 11 しかし、祭司が自分の金で買った奴隷は、そのいけにえを食べてよい。その家に生まれた奴隷の子も同じだ。 12 祭司の娘がほかの部族の者と結婚したときは、聖なるものを食べてはならない。 13 ただし、未亡人となるか離婚するかして、面倒を見てくれる息子もなく、実家に戻った場合は、また食べることができる。

14 知らずに聖なるいけにえを食べた者は、食べた量の二割増しを祭司に返しなさい。 15 人々が持って来た聖なるいけにえは、神へのささげ物だから、一般の人が食べて汚してはならない。 16 それを破れば罪に定められ、非常に危険な状態に陥る。聖なるささげ物を食べたからだ。わたしはささげ物をきよくする神である。」

受け入れられないささげ物

17-18 続いて神は、モーセに告げて言いました。「アロンとその子ら、およびすべての民に命じなさい。イスラエル人、あるいは在留外国人が焼き尽くすいけにえを主にささげるときは、誓願のためのものであっても、自分から進んでするささげ物であっても、 19 傷のない雄でなければならない。それも若い牛か羊、あるいはやぎに限る。 20 傷のあるものはいっさい認めない。わたしはそのようなものは受け取らない。

21 和解のいけにえの場合も、誓願のためのものと、自分から進んでするささげ物の別なく、牛や羊は傷のあるものをささげてはならない。わたしはそのようなものは受け取らない。 22 目が見えなかったり、骨折していたり、傷があったり、うみが出ていたり、湿疹や皮膚病にかかったりしているものはささげてはならない。主の祭壇にささげる焼き尽くすいけにえにふさわしくないからだ。 23 神にささげる若い牛か羊の体の一部が伸びすぎていたり、欠陥があったりしたら、自分から進んでするささげ物にはできるが、誓願のためにささげてはならない。 24 どんな傷でも睾丸の傷ついた動物は、つぶれていようが切り取られていようが、主にささげてはならない。 25 イスラエル人だけでなく、在留外国人も同じ制限を受ける。わたしは傷のある動物は、いけにえとして受け取らないからだ。」

26-27 続いて主は、モーセに命じました。「牛か羊かやぎが生まれたら、七日間は母親のそばに置きなさい。八日以上たてば、火で焼くささげ物として主にささげることができる。 28 牛でも羊でも、母親と子を同じ日にほふってはならない。 29-30 感謝のいけにえをささげるときは、決まりどおりささげなければならない。翌日まで残さず、その日のうちにいけにえの肉を食べなさい。

31 わたしのすべての命令に従いなさい。 32-33 わたしを軽んじてはならない。聖なる神としてあがめなさい。あなたがたを聖なる者とし、エジプトから救い出してわたしの民としたのは、主であるこのわたしだ。」

20 騒ぎが収まると、パウロは使いをやって弟子たちを集め、別れを告げてからギリシヤへ出発しました。 その旅の途中でも、立ち寄るすべての町で説教し、クリスチャンを力づけながら、ギリシヤに着きました。 そこに三か月の間とどまったあと、船でシリヤへ向かおうと準備を進めていたところ、ユダヤ人たちがパウロの命をねらっているという情報が入ったのです。急いで予定を変え、北のマケドニヤを通って帰ることにしました。

数人の人が、小アジヤまで同行することになっていました。プロの息子でベレヤ出身のソパテロ、テサロニケから来たアリスタルコとセクンド、デルベのガイオ、それにテモテです。またテキコとトロピモは、故郷の町に帰るところでした。 彼らはひと足先に出かけ、トロアスで私たちを待っていました。 過越の祭りが終わるとすぐ、私たちはマケドニヤのピリピから船出し、五日後にはトロアスに着いて、一週間そこで過ごしました。

三階から落ちた青年

日曜日になって、私たちは聖餐式(パンと杯によりキリストの体と血の祝福にあずかる、キリスト教の礼典の一つ)のために集まり、パウロが説教しました。翌日には出発することになっていましたが、話は夜中まで続きました。 会場の三階の部屋には、たくさんのランプが、あかあかとともされていました。 ところが、話がえんえんと続くので、窓ぎわに腰かけていたユテコという青年がぐっすり眠り込み、三階からまっさかさまに落ちてしまいました。人々が抱き起こした時は、もう死んでいました。 10-12 パウロは下に降りて来て、彼を抱きかかえ、「心配するな。大丈夫だ」と言いました。すると驚いたことに、そのことばどおり、青年は生き返ったのです。人々の喜びはたいへんなものでした。一同はもう一度三階に上がり、聖餐式をしました。パウロはそのあとも長い時間説教し、夜明けごろ、ようやく出発しました。

13 パウロは陸路でアソスに向かうつもりだったので、私たちは船で先に出発しました。 14 そしてアソスで落ち合い、いっしょに船でミテレネまで行き、 15 翌日にはキヨスの沖を過ぎ、次の日サモスに寄港しました。その翌日にはミレトに着きました。

別れのあいさつ

16 パウロは、できれば五旬節の祭りまでにはエルサレムへ行こうと先を急いでいたので、エペソには立ち寄らないつもりでした。 17 それで、ミレトに上陸すると、さっそくエペソ教会の長老たちに、船まで会いに来るようにとことづけました。

18 集まった長老たちに、パウロは語りました。「私が小アジヤに足を踏み入れて以来、どんなふうに生きてきたかは、よくご存じですね。 19 私は謙遜の限りを尽くし、涙を流しながら、神のために働いてきました。ユダヤ人には命をつけねらわれ、危険な目に会ったのも、一度や二度ではありません。 20 それでも、ためらわず真理を語りました。個人的にばかりでなく、堂々と多くの人々の前でも。 21 また、ユダヤ人にもギリシヤ人にも、罪から離れ、主イエス・キリストを信じて神に立ち返るように勧めました。

22 今、聖霊が、どうにも逆らえない強い力で、私をエルサレムへ行かせるのです。そこで何が待ち受けているか見当もつきません。 23 ただわかっているのは、行く先々の町で投獄と苦難が待っていると、聖霊が告げてくださったことだけです。 24 しかし、主イエスがしなさいと言われた務めをやり遂げるためなら、こんな取るに足らぬ命でも、喜んで投げ出す覚悟はできています。その務めとは、神の恵みの福音を伝えることです。

25 皆さん。これまで何回か、あなたがたのところを訪問し、神の国のことを教えた私ですが、もう二度とお目にかかることもないでしょう。 26 ですから、今ここで、はっきり宣言します。あなたがたがどんなさばきを受けることになろうと、私の責任ではありません。 27 私は、神のご計画全体を何もかも話しておいたからです。

28 注意しなさい。あなたがたは、神の羊たち〔神がキリストのいのちと引き替えに買い取った教会〕を養い育てる立場にあるのです。このことをしっかり肝に銘じておきなさい。いいですか、聖霊があなたがたに、監督者としての責任をお与えになったのです。 29 私が去ったあと、狂暴な狼のような偽教師たちが忍び込み、群れを荒らし回るでしょう。 30 それだけではありません。あなたがたの中からも、弟子を自分の側に引き込みたいばかりに真理を曲げる者が出るでしょう。 31 だから、よく見張っていなさい。私といっしょに過ごした三年間を忘れてはいけません。昼も夜も目を離さず、あなたがたのために流してきた私の涙を思い出してください。

32 私は今、あなたがたを、神とそのすばらしいみことばとにゆだねます。このみことばが、あなたがたの信仰を強くし、神のためにきよい者とされた人々が相続する恵みの財産を、あなたがたにも与えるのです。

33 私はお金やぜいたくな衣服をほしいと思ったことなど、ただの一度もありません。 34 この両手が、どれだけ私自身の生活や、いっしょにいた人たちの必要のために働いてきたかは、よくご存じでしょう。 35 また、貧しい人たちを助けることでも、常に良い手本となったつもりです。それは、『与えることは受けることよりも幸いである』という、主イエスのことばが、いつも頭にあったからです。」

36 語り終えると、パウロはひざまずき、エペソの長老たちのために祈りました。 37 人々は別れを惜しんで、一人一人パウロを抱きしめ、おいおい声をあげて泣きました。 38 もう二度と会えないだろうと言ったパウロのことばに、胸も張り裂ける思いだったのです。それから一同は、パウロを船まで見送りました。