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異教徒の習慣の禁止

18 1-2 主はモーセに、次のことを人々に教えるように言いました。「わたしはあなたがたの神、主である。 だから、異教徒のまねをしてはならない。長い間住んでいた異教の地エジプトや、これから行こうとするカナンの人々のようにふるまってはならない。 4-5 わたしのおきてだけに従いなさい。細かな点に至るまできちんと守りなさい。わたしはあなたがたの神、主だからだ。だれでも、わたしのおきてに従うなら生きる。わたしは主である。

近親者と性的に交わってはならない。わたしは主である。 娘が父と、息子が母と性的に交わってはならない。 また、父の妻(継母)も同じである。 実の姉妹とでも片方の親が違う姉妹とも、交わってはならない。同じ家で生まれても、ほかの家で生まれても変わりはない。 10 また、娘の娘であれ、息子の娘であれ、孫娘と交わってはならない。 11 腹違いの妹とも、 12 父方のおばとも交わってはならない。 13 母方のおばとも交わってはならない。 14 父方のおじの妻である義理のおばとも交わってはならない。

15 息子の妻である義理の娘とも交わってはならない。 16 兄弟の妻も同様である。 17 あなたは、女とその娘、あるいはその孫娘の両者と性的に交わってはならない。二人は肉親であり、それは恥ずべき行為である。 18 姉妹を同時に妻にしてはならない。嫉妬に駆られて争うようになるからだ。妻が死んだあと、その姉妹と結婚することは許される。

19 生理中の女と、性行為をしてはならない。 20 人の妻と関係して身を汚してはならない。

21 子どもを異教の神モレクにささげて焼き殺してはならない。わたしの名を決して汚してはならない。わたしはあなたがたの神、主だからだ。

22 同性間の性行為は許されない。それは憎むべきことである。 23 男も女も、動物と性行為をして不道徳を行ってはならない。それは、絶対にあってはならない行為である。

24 このようなことをして身を汚してはならない。それは異教徒のすることである。彼らがそんなことをしているからこそ、わたしはあなたがたの目指す国から彼らを追い出すのだ。 25 国全体がそれらの行為で汚れ果てている。そこの住民を罰し、国から追い出す。 26 あなたがたはわたしのおきてと定めをしっかり守りなさい。このような恐るべきことを行ってはならない。イスラエル人も在留外国人も、わたしに従いなさい。

27 確かに、これから行こうとしている国の住民は、このような憎むべきことをくり返して国中を汚した。 28 そのまねをしてはならない。さもないと彼らばかりか、あなたがたまで追い出すことになる。 29-30 このようなことを行う者は、だれであっても追放する。だから、どんなことがあってもわたしのおきてに従いなさい。くれぐれも、これから行く国で悪い習慣に染まり、身を汚すことがないように。わたしはあなたがたの神、主である。」

聖なる者となりなさい

19 1-2 さらに主はモーセに、次のことを人々に教えるように告げました。「あなたがたの神、主であるわたしは聖なる者であるから、あなたがたも聖なる者となりなさい。 両親を尊敬し、安息日の定めを守りなさい。わたしはあなたがたの神、主だからだ。 偶像の神々を造ったり、拝んだりしてはならない。わたしはあなたがたの神、主である。

和解(感謝)のいけにえをささげるときは、正しくささげなければならない。 その肉はささげた日か、遅くとも翌日には食べなさい。三日目になってまだ残っている分は必ず焼き捨てなさい。 三日目に食べても、わたしは不快に思うだけで受け入れない。 そればかりか、食べた本人は主の神聖さを汚したのだから罪となる。彼はイスラエルから追放される。

刈り入れのときは、畑の隅々まで刈り取ってはならない。地面に落ちた穂を拾い集めてもいけない。 10 ぶどうの収穫の場合も同じで、実をすっかりもぎ取ったり、ぶどう畑に落ちた実を拾ったりしてはならない。貧しい者や在留外国人が取れるように残しておきなさい。わたしはあなたがたの神、主だからだ。

11 盗んだり、うそをついたり、だまし取ったりしてはならない。 12 わたしの名にかけて偽って誓ってはならない。それは神の名をひどく傷つけることである。

13 人を虐待したり、人のものを奪い取ったりしてはならない。使用人にはきちんと給料を払いなさい。支払いを翌朝まで延ばしてはならない。 14 耳の聞こえない人をさげすんだり、目の見えない人をわざとつまずかせたりしてはならない。神を恐れなさい。わたしは主である。

15 人をさばくときは、いつも公正なさばきをしなければならない。強い人か弱い人か、金持ちか貧しいかによって、左右されてはならない。

16 うわさ話をして回ってはならない。ありもしないことで人を訴え、罪に陥れてはならない。

17 人を憎んではならない。罪を犯した者は戒めなさい。放っておいてはいけない。さもないと同罪とみなされる。 18 復讐してはならない。人を恨んではならない。むしろ、自分を愛するように人を愛しなさい。

19 わたしのおきてを守りなさい。種類の違った家畜を交配させてはならない。畑に二種類の種をまいてはならない。毛と亜麻の混紡の服を着てはならない。

20 婚約している女奴隷を誘惑した場合、二人とも裁判を受けるが死刑にはならない。女が自由の身でないからだ。 21 誘惑した男は、罪過を償ういけにえを幕屋の入口に持って来る。いけにえは雄羊でなければならない。 22 祭司は雄羊をささげて、その男が犯した罪の償いをする。そうすれば赦される。

23 約束の国へ入って果樹を植えたら、何の木であっても三年は実を食べてはならない。礼拝規定で汚れたものとみなされるからだ。 24 四年目に全収穫をささげ、神の恵みをたたえる供え物としなさい。 25 五年目からは、収穫はあなたがたのものとなる。

26 血抜きしていない肉を食べてはならない。占いや魔術を使ってはならない。 27 こめかみの毛をそったり、ひげの両端を刈り込んだりしてはならない。それは異教徒のすることだ。 28 葬儀の時に死者を悼んで自分の体に傷をつけたり、入れ墨をしたりしてはならない。

29 娘に売春をさせて身を汚させてはならない。恐ろしい悪が国中にはびこらないように、こう警告しておく。

30 安息日の定めを守り、幕屋を神聖な場所として重んじなさい。

31 霊媒や口寄せに頼って心を惑わせてはならない。

32 老人には一目おき、尊敬を払いなさい。また、神を恐れなさい。わたしは主である。

33 あなたがたの間に住む在留外国人の弱みにつけ込んだり、虐待したりしてはならない。 34 国民と同様に扱い、自分を愛するように愛しなさい。自分たちもエジプトでは在留外国人だったことを忘れてはならない。

35-36 判断は公平で正しくなければならない。正確なはかりを用いなさい。長さでも重さでも量でも、正しくはかりなさい。わたしは、あなたがたをエジプトから救い出した、あなたがたの神、主である。 37 わたしの命じたことは、どれも注意深く守りなさい。わたしは主である。」

13 主よ、いつまで私をお忘れなのですか。
まさか永久にではないでしょう。
こんなに困っているというのに、
いつまで顔をそむけておられるのですか。
いつまで日々つきまとう苦悩に
耐えなければならないのでしょう。
いつまで敵が私に勝ち続けるのでしょう。

教えてください。
ああ主よ、私の神よ。
私が死なないように、暗がりに光を投じてください。
敵に、「あの者を倒した」と言わせないでください。
私が倒れたと言って、
彼らがほくそ笑んだりしませんように。
私はいつも、主とその恵みによりすがり、
主の救いを喜びます。
豊かな祝福を頂き、心から主に歌います。

イエスの名によるバプテスマ

19 アポロがコリントにいる間に、パウロはトルコを通ってエペソに来ました。そこで会った何人かの弟子たちに、パウロは尋ねました。 「ところで、信じた時、聖霊を受けましたか。」「いったい何のことでしょう。聖霊のことなど聞いたこともありません。」

「では、バプテスマ(洗礼)を受けた時、どんな信仰告白をしたのですか?」「バプテスマのヨハネの教えた……。」

これを聞いたパウロは、ヨハネのバプテスマは、罪を離れて神に立ち返る決意を表すものだから、それを受けた者が、ヨハネの証言どおり、あとから来られたイエスを信じるのは当然のことだと説明しました。 彼らはすぐ、主イエスの名によってバプテスマを受けました。 そして、パウロが彼らの頭に手を置くと、聖霊が下りました。すると彼らは、外国語で話したり、預言したりし始めたのです。 みなで十二名ほどでした。

このあと、パウロは三か月のあいだ会堂で、安息日ごとに大胆に説教し、神の国のことを教えました。 しかしある者たちがパウロの話を非難し、人々の面前でキリストに逆らうことばを口にしたので、もう二度と相手にしないことに決め、会堂での説教はそれきりになりました。代わりに、クリスチャンたちを誘って、ツラノの講堂で別の集会を開き、毎日そこで語りました。 10 これが二年間も続いたので、アジヤ州に住む人たちは、ユダヤ人だろうが外国人だろうが、主の教えを聞かない人はほとんどいないほどでした。 11 しかもパウロは、神によって驚くべきすばらしい奇跡を行う力に恵まれたので、 12 彼の手ぬぐいや前かけを病人にかけるだけで、病気は治り、悪霊は出て行きました。

13 そこへ、町から町へと渡り歩く、ユダヤ人の魔よけ祈祷師の一行がエペソにやって来ました。彼らも自分たちで、試しに主イエスの名を使ってみようと、「パウロが伝えている、イエスによって命令する。出て行け!」と、まじないを唱えることにしました。 14 こんなことをしたのは、実は、ユダヤの祭司長スケワの七人の息子たちでした。 15 しかし、悪霊につかれた人に実際に試してみると、結果はさんざんでした。悪霊は平然と、「イエスなら知っている。パウロだって知っている。だが、おまえらは何者だ」と言い返してきたのです。 16 そればかりか、悪霊につかれた男が、一行のうちの二人に飛びかかり、なぐったり押さえつけたりしたので、彼らは裸にされ、重傷を負って、命からがらその家から逃げ出しました。

17 この出来事は、あっという間にエペソ中のユダヤ人やギリシヤ人に伝わり、町中が大きな恐れに包まれると同時に、主イエスの御名がほめたたえられました。 18-19 それまで魔術を行っていた信者たちも、そのことを告白し、呪文の本やお札を持って来て積み上げ、みんなの見ている前で焼き捨てました。ざっと見積もっても、銀貨五万枚にはなりそうな量でした。 20 このこと一つ取ってみても、この地方一帯が、どれだけ神のことばによって揺り動かされたかが、よくわかります。

エペソでの騒動

21 事件が一段落すると、パウロは聖霊の導きで、ギリシヤを回ってからエルサレムに帰ることにしました。あとでローマへも行くつもりでした。それをはっきりさせると、 22 まず助手のテモテとエラストとをギリシヤへやり、自分は、なおしばらくアジヤ州にとどまりました。

23 ちょうどそのころ、エペソで、キリスト教の伝道を巡って大騒動が持ち上がりました。 24 事件を起こしたのは、デメテリオという銀細工人です。この男は職人を大ぜい雇い、ギリシヤの女神アルテミスの神殿の模型作りを手広くやっていました。 25 この男が、自分のところの職人や同業者を集めて、こう演説をぶったのです。「皆さん。私たちは神殿の模型作りで食べています。 26 ところが、ご存じのように、あのパウロとかいう男が、手で造ったものは神じゃないなどと不届きなことを言って、大ぜいの人にふれ回っているのです。おかげで、こちらの売り上げはがた落ちです。エペソばかりか、この地方全体がそうなのです。 27 もちろん、商売が圧迫されるとか、もうけが減るとかいったことだけを言うつもりはありません。私が声を大にして言いたいことは、このままでは、偉大な女神アルテミス様の神殿のご威光が薄れ、この地方は言うにおよばず、世界中の人たちが礼拝してきた、すばらしい女神アルテミス様が忘れられてしまうということです。」

28 この演説で人々は興奮し、大声で、「偉大なのはエペソ人の女神アルテミス様だ!」と叫び始めました。

29 たちまち町中は大混乱に陥りました。人々は、パウロに同行したガイオとアリスタルコの二人をむりやり引っ立て、円形劇場へなだれ込みました。 30 これを見て自分も中に入ろうとするパウロを、弟子たちが必死に押しとどめました。 31 パウロの友人であるこの地方のローマの役人たちも使いの者をよこし、危険だから中に入らないようにと言ってきました。

32 一方、劇場の中では、それぞれが自分勝手なことをわめき立てるので、ほとんどの人は、なぜ集まっているのかさえわからない有様でした。

33 そうこうするうちに、ユダヤ人たちが、群衆の中からアレキサンデルという男を前に押しやりました。演説させようというのです。アレキサンデルは、進み出て、静かにするよう身ぶりで合図しました。 34 しかし、彼がユダヤ人だとわかると、群衆は前よりも激しく騒ぎだし、手のつけようがありません。「エペソ人の偉大な女神アルテミス様、ばんざーい! ばんざーい!」と二時間も叫び続けました。

35 とうとう市長が乗り出し、やっとのことで、なんとか話ができるまでに騒ぎを鎮めました。「市民の皆さん。エペソが偉大なアルテミス様の宗教の本山であることは、だれもが知っています。アルテミス様のご神体は、天からわれわれのもとに下って来たのです。 36 それははっきりしているのだから、何を言われても、あわてることはありません。くれぐれも、軽はずみなことだけはしないようにしてください。 37 さて、ここへ連れて来た二人のことですが、女神の神殿から何かを盗み出したり、女神を冒瀆したりしたわけではありません。 38 もしデメテリオや職人たちが二人を訴えたいのなら、法廷があるのだから、裁判官の前に持ち出せばいいのです。何事も法律にのっとって進めてもらいたいものです。 39 また、それ以外のことで不平があれば、定例の市議会に提出すればすむことです。 40 とにかく、今日のこの騒動は、ローマ政府から暴動を起こした罪に問われるかもしれません。なにしろ訴える正当な理由が一つもないのだから、どうなっても責任は負えませんよ。」

41 こうして、市長は人々を解散させました。