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ユダの王のウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの時代に、アモツの子イザヤに幻の中で神から与えられたことば。その中で、神はイザヤに、ユダ王国と首都エルサレムがどうなるかを示しました。

イスラエルの反逆

天も地も、耳をすまして主の告げることばを聞きなさい。
「長い間かけて育て、世話をしてきた子どもたちが
わたしに逆らった。
犬や猫でさえ飼い主の顔を覚えていて、
その恩に感謝するというのに、
わたしの民イスラエルは違う。
どんなに尽くしても、知らん顔なのだ。
なんと罪深い民だろう。
罪の重さに耐えかね、前かがみで歩いている。
彼らの先祖も悪い者だった。
彼らは生まれながらの悪人で、
わたしに背き、わたしをさげすんだ。
自分から、わたしの助けを断わったのだ。
5-6 ああ、わたしの民よ。
おまえたちはもう十分に罰を受けたではないか。
それなのになぜ、なおもわたしに
むちで打たれようとするのか。
いつまでも反逆するつもりか。
からだ全部が病気にかかり、弱り果て、
今にも倒れそうではないか。
全身切り傷と打ち身だらけで、
傷口はひどく化膿している。
しかも、薬はおろか包帯も巻いてもらえない。
国は荒れ放題、町々は焼け落ちた。
外国人がおまえたちの見ている前で、
目につく物を手当たりしだい破壊し、略奪している。
しかし、おまえたちは取り残され、
ただ呆然と眺めるだけだ。
収穫期の終わったあとの番小屋、
荒れた畑の掘っ立て小屋のように、
だれからも捨て置かれている。」

もし天の軍勢の主が介入して、
わずかに生き残った私たちを救ってくれなかったら、
私たちはソドムやゴモラ(悪行のために神に滅ぼされた町)の住民のように
全滅していただろう。
10 さあ、聞きなさい。ソドムとゴモラのような
イスラエルの指導者と住民ども。
主が語ることを聞きなさい。
11 「おまえたちのいけにえなど、もううんざりだ。
これ以上わたしのところへ持って来るな。
丸々太った子羊もいらない。
おまえたちの供え物からしたたる血など見たくもない。
12-13 罪を悔いていない者のいけにえなど欲しくもない。
おまえたちのたく香は、
匂いをかぐだけで胸がむかつく。
新月や安息日の儀式、
それに、おまえたちが最もおごそかな行事だという
特別の断食も、すべてまやかしだ。
これ以上、そんなものにわずらわされたくない。
14 わたしは嫌気がさしている。
見ただけでも気分が悪くなるのだ。
15 これからは、手を天に差し伸べて祈っても無駄だ。
目を閉じ、耳をふさぐ。
どんなに祈っても、わたしは聞かない。
おまえたちの手は人殺しの手で、
罪のない犠牲者の血がこびりついているからだ。
16 身を洗いきよめなさい。
もうこれ以上、
悪い行いをわたしに見せるな。
悪の道ときっぱり縁を切るのだ。
17 正しいことに打ち込み、貧しい人やみなしご、
気の毒な未亡人を助け、人並みに扱いなさい。」

18 主はこうも告げます。
「さあ、語り合おう。
おまえたちの罪のしみがどんなに頑固でも、
わたしはそれをきれいにし、
降ったばかりの雪のように真っ白にする。
たとい紅のような真っ赤なしみでも、
羊毛のように白くする。
19 喜んでわたしの助けを求め、
わたしに従いさえすれば、
おまえたちを富む者にしよう。
20 だが、わたしに背き、
言うことを聞かないままでいるなら、
おまえたちは敵の手にかかって殺される。
主であるわたしがこう言うのだ。
21 エルサレムよ。
一度はわたしの貞淑な妻であったおまえが、
今では娼婦になり下がり、
ほかの神々に夢中になっている。
一度は『紳士の都』と呼ばれたのに、
今では人殺しのならず者だ。
22 以前は、混じり物のない銀のようだったのに、
今では安っぽい金属が混ざっている。
以前は純粋そのものだったのに、
今では混ざりもののぶどう酒のようになってしまった。
23 指導者たちは謀反人、どろぼうの仲間で、
だれもかれもわいろを取り、
未亡人やみなしごの肩をもたない。」

24 だからイスラエルの全能の神よ、
天の軍勢の主は告げます。
「わたしは、敵となったおまえに怒りをぶちまける。
25 この手でおまえを溶鉱炉にぶち込み、溶かし、
金かすを取り除く。
26 こうしていつか、以前いたような
りっぱな裁判官や助言者たちを与えよう。
そうすれば、エルサレムはまた
『正義の都』『忠実な町』と呼ばれるようになる。

27 神のもとに帰る正しい者は罪を免れる。

28 だが罪人は、最後の一人まで滅び去る。

わたしのところへ来ようとしないからだ。
29 おまえたちは恥ずかしくてたまらなくなる。
おまえたちにとって神聖だった樫の木立で、
偶像にいけにえをささげた時を思って赤面する。
30 まるで枯れ木か水のなくなった庭園のように、
見る影もなくなる。
31 勇士も燃えるわらのように姿を消す。
悪の火花がわらに燃えつき、
いったん燃え上がったらだれも消せない。」

主の山

ユダ王国とエルサレムについて、主からイザヤに別のことばがありました。

終わりの時代には、
だれもが、一度はエルサレムと神の神殿に
行ってみたいと思うようになります。
世界各地から多くの民が、
主を礼拝しに詰めかけます。
そして彼らは言います。「さあ、主の山へ登ろう。
イスラエルの神の神殿に行くのだ。
そこで主の教えを習おう。
私たちはそれに喜んでお従いしたい。」
その時代になると、
世界の支配権はエルサレムへ移ります。
主が国家間の紛争を解決するのです。
世界中で、武器を平和の道具に作り直します。
その時になって初めて、
いっさいの戦争は終わりを告げ、
いっさいの軍事訓練が不要になるのです。
イスラエルよ、さあ主の光の中を共に歩み、
主の教えに従うのです。

主の日

主はあなたがたを捨てました。
あなたがたがペリシテ人の習慣にならい、
魔術や悪魔礼拝をする東方の外国人を迎えたからです。
イスラエルは金や銀に満ち、
馬や戦車も数知れません。
そのうえ国中に偶像があふれています。
人間が造った像を拝んでいるのです。
地位のある人もない人も、
だれもが偶像を拝んでいます。
こんな罪を、神は決してお赦しになりません。
10 洞穴にもぐり込み、
主のまばゆいばかりの威光から身を隠しなさい。
11 身のほど知らずの思い上がりが、
打ち砕かれる日がきたからです。
たたえられるのはただ主だけです。
12 その日には、天の軍勢の主は
おごり高ぶる者にいどみかかり、
ちりの中でひれ伏させます。
13 レバノンの高くそびえる杉とバシャンの樫の大木は、
難なくへし折られ、
14 すべての高い山と丘も、
15 高い塔と城壁も、
16 誇らしげに波を砕く外航船も
美しく装った内航船も、
その日にはみな、主の前で無残に壊されます。
17 全人類の栄光は輝きを失い、その誇りも地に落ち、
ただ主だけがたたえられるのです。
18 すべての偶像は壊され、影も形もなくなります。
19 主が御座から立ち上がって地を揺るがすとき、
敵どもはおじ気づき、
威光を恐れて洞穴や洞窟に逃げ込みます。
20 その時彼らは、
金や銀で造った偶像をもぐらやこうもりに投げ与えます。
21 こうして崖の上の岩の裂け目に隠れ、
身震いするような主の御姿と、
地を恐怖に陥れる威光から、
少しでも遠ざかろうとするのです。
22 息のようにはかなく、あわれな人間よ。
そんな人間を絶対に信頼してはいけません。

エルサレムとユダへのさばき

天の軍勢の主は、エルサレムとユダ王国の
食糧と水の補給路を断ち、
指導者たち、軍隊、裁判官、預言者、長老、将校、
実業家、法律家、魔術師、政治家を取り去ります。
若者がイスラエルの王になり、
稚拙な政治をします。
そのため手のつけられない無政府状態となり、
だれもが人を踏みつけ、隣人同士で牙をむき合い、
権威に反抗し、身分の低い者が高貴な人を
あざ笑うようになります。
そのとき人は、兄弟にすがって哀願します。
「おまえには余分の着物があるではないか。
王になって、この混乱した社会を
何とかしてくれないか。」
ところが、相手は口をとがらせるばかりです。
「私は何の助けにもならない。
着物も食べ物も余分にはない。
巻き添えにしないでくれ。」
イスラエルが落ちぶれたのは、
ユダヤ人が主に背を向け、
主を礼拝しようとしなかったからです。
彼らは主の栄光に逆らいました。
彼らの顔つきが心の内をさらけ出し、
罪があることを物語っています。
おまけに、自分たちの罪はソドムの住民の罪に
匹敵することを誇り、
恥ずかしいなどと少しも思っていません。
なんという絶望的な状況でしょう。
自分で自分の滅亡を決めてしまったのです。
10 しかし神を敬う人は、何もかもうまくいきます。
そういう人には、
「すばらしい報いがある」と励ましなさい。
11 悪者には、「あなたにもふさわしい報いがある。
あなたは今に恐ろしい刑罰を受けるだろう」
と言いなさい。
12 かわいそうな民よ。
支配者がどんなにあなたがたを惑わしているか、
わからないのですか。
女のように弱く、子どものように愚かな者が、
王のまねごとをしているのです。
それで指導者といえるのでしょうか。
彼らはあなたがたを滅びへと
真っさかさまに突き落とす者たちです。
13 主は立ち上がります。
検察官として、自分の民の起訴状を読み上げます。
14 真っ先に主の怒りに触れるのは、長老や重臣です。
彼らは貧しい人から力ずくで巻き上げ、
力のない小作人から取り上げた穀物で、
倉をいっぱいにしました。
15 天の軍勢の主は、
「どうしてわたしの民をこんなに
踏みにじったのか」と、彼らを責めます。
16 次に主は、高慢なユダヤの女たちをさばきます。
彼女たちは気取って歩き、鼻をつんと高くし、
くるぶしの飾り輪を鳴らし、
男の気をひこうと人ごみの中で流し目を使います。
17 主はその頭をかさぶただらけにし、
裸にして人々のさらし者にします。

18 彼女たちはもう二度と、これ見よがしに外を歩けません。美しい化粧や装飾品、 19 ネックレス、腕輪、それにストールはみな、はぎ取られるからです。 20 スカーフ、くるぶしの飾り輪、ヘア・バンド、イヤリング、香水、 21 指輪、宝石、 22 夜会服、チュニック・コート、ケープ、彫り物のついたくし、さいふ、 23 鏡、美しい肌着、高価なドレス、ベールなどもなくなります。

24 彼女たちから香水の香りは消え、
吐き気をもよおす匂いがただよいます。
きれいにセットした髪は抜け落ち、
帯の代わりに荒なわをしめ、
夜会服の代わりに麻袋を着ます。
美貌は失われ、
あるのは恥と屈辱だけです。
25-26 夫たちは戦いに倒れ、
何もかも失って、座り込んで泣くのです。

神の恵みを忘れずに励む

神に立てられた指導者の権威に服従し、いつも従順で、良いことは何でも進んで行うよう、教会の人たちに教えなさい。

また、人の悪口を言ったり、けんかをしたりせず、やさしい態度で、すべての人に礼儀正しく接するように教えなさい。

以前の私たちも、分別の足りない不従順な者であり、人に迷わされ、さまざまな快楽や欲望のとりこになっていました。心は悪意とねたみの固まりで、憎んだり憎まれたりしながら生活していました。 しかし、救い主である神が、恵みと愛を示してくださる時がついに来たのです。 神は、私たちの罪のよごれを洗い落とし、心に聖霊を遣わして、新しい喜びで満たし、以前の悲惨な生活から救い出してくださいました。それは、私たちに救われる資格があったからではなく、ただ、神のあわれみによるのです。 神は、私たちの心にこの聖霊を豊かに注いでくださいました。これは、救い主イエス・キリストが成し遂げてくださった救いがあるからこそ実現したのです。 こうして神は、私たちを、ご自分の目にかなった正しい者と宣言してくださったのです。これは、神の恵み以外の何ものでもありません。私たちは今、永遠のいのちを受け継ぐことを認められ、実際にそれをいただく日を、心から待ち望んでいるのです。

これまで話してきたことは、すべて真実です。ですから、確信をもって、クリスチャンはいつも良い行いに励むべきだ、と教えなさい。そういう生き方は正しいだけでなく、すばらしい結果を生むことにもなるからです。

しかし、堂々巡りの議論にふけったり、あやしげな神学論争に巻き込まれたりしてはいけません。律法を守ることについての議論や論争も避けなさい。そんなものは何の益にもならず、むしろ害をまき散らします。 10 教会を分裂させる人がいたら、一度か二度きびしく警告し、それでも聞き入れなければ、かかわりを断ちなさい。 11 そのような人は心が曲がっていて、悪いとわかっていながら、罪を犯しているのです。

12 ところで、アルテマスかテキコを、そちらへ派遣しようと思っています。二人のどちらかが着きしだい、あなたは、ニコポリにいる私のもとに来てください。私は、そこで冬を過ごすことにしましたから。 13 アポロと律法学者ゼナスとが旅立てるように、あなたもできるだけ骨折って、必要な物が全部そろうよう、気を配ってやってください。 14 私たちはみな、助けが必要な人々を進んで援助する習慣をもっと身につけなければなりません。そうすれば、実を結ぶ生活を送れるでしょう。

15 こちらの人がみな、あなたによろしくと言っています。そちらのクリスチャンの友人たちに、よろしく伝えてください。神の祝福が、あなたがたと共にありますように。

パウロ