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諸国に勝利する主

38 さらに、主から別のことばがありました。 2-3 「人の子よ。北の方、マゴグの地に顔を向け、メシェクとトバルの王ゴグ(神に敵対する勢力を総結集した軍隊を表す、象徴的な存在)に預言して言え。神である主はこう語る、と。ゴグよ、わたしはおまえの敵となる。 わたしはおまえのあごに鉤針をかけ、破局へと引きずり込もう。おまえの軍隊や武装した騎兵隊を総動員し、完全武装の強力な大軍に仕立てよう。 ペルシヤ、エチオピヤ、プテも、それぞれの武器を持っておまえに合流する。 また、ゴメルとその全軍、北の果てのベテ・トガルマの軍隊、その他多くの軍勢も、おまえの味方につく。

いつでも出動できるように、備えておくのだ。ゴグよ、おまえが全軍の総指揮官なのだから。 おまえが出動命令を下すのは、ずっと先のことだ。幾多の年月を経てから、おまえはイスラエルに襲いかかる。そこには、多くの国々から帰って来た民が平穏に暮らしている。 おまえとその同盟国は、恐ろしい大軍となって、嵐のように攻め寄せ、雲のように地を覆う。

10 その時、おまえは悪いことを考えるようになる。 11 おまえはこう言うだろう。『イスラエルは、城壁のない、無防備な村の集まりのようなものだ。よし、この地に攻め入り、そんな大胆不敵な態度で暮らしている彼らを、一気にひねりつぶしてやろう。 12 一度は廃墟となり、今は国々から戻った者らで栄えている町々を攻め、山のような分捕り物と大ぜいの奴隷を手に入れよう。彼らは、今はたくさんの家畜や財産を持ち、世界の中心のようにふるまっているのだから。』 13 だが、シェバやデダン、それにイスラエルと交易しているタルシシュの豪商たちは、こう問い返すだろう。『イスラエルの金銀を奪い、家畜や財産を略奪して彼らを貧乏にしようとするおまえは、いったい何者か。』」

14 主はゴグにこう語ります。「わたしの民が自分の国で平和に暮らしている時、おまえは動きだす。 15-16 騎兵の大軍を率いて北から攻め入り、雲のようにこの地を覆う。このことが起こるのは終わりの日、末の遠い将来だ。わたしはおまえに、わたしの地を攻めさせる。みなが見ている前で、おまえは徹底的に打ちのめされる。それによってわたしのきよさが示され、すべての国々は、わたしが神であることを知る。」

17 神である主はこう語ります。「わたしが昔、イスラエルの預言者たちを通して語った人物とは、おまえのことだ。彼らは、ずっとのちに、わたしがおまえにイスラエルを攻めさせる、と長年にわたり預言していたのだ。 18 だが、おまえがイスラエルを滅ぼそうと攻めて来る時、わたしの怒りは燃え上がる。 19 その日には、わたしはねたみと激しく燃える怒りとで、イスラエルに大地震を起こそう。 20 すべての生き物は、あまりの恐ろしさに、わたしの前で震え上がる。山々は倒れ、崖はくずれ落ち、城壁は粉々に壊れる。 21 わたしはおまえをあらゆる恐怖に直面させる。」神である主はこう語ります。「おまえたちは同士打ちで倒れる。 22 わたしは、剣、疫病、大洪水、大きな雹、火と硫黄で、おまえと戦おう。 23 こうして、わたしの大きさを示し、わたしの誉れを表そう。国々は、わたしが行ったことを聞き、わたしが神であることを知る。」

39 「人の子よ、このこともゴグに預言し、彼にこう告げよ。メシェクとトバルの王であるゴグよ、わたしはおまえを攻める。 おまえを遠い北の果てから引き回すように連れて来て、イスラエルの山地まで攻め入らせる。そして、おまえの軍隊の大半を山の中で滅ぼす。 おまえの手から武器をたたき落とし、手も足も出ないようにする。 おまえもその大軍も山の中で死に、はげたかや野獣のえじきとなる。 おまえが町まで達することは絶対にない。野で倒れてしまうからだ。わたしがこれを語ったのだ。」神である主は言います。 「わたしは、マゴグや沿岸地域に安住しているおまえの同盟国すべてに、火の雨を降らせる。その時、彼らもわたしが主であることを知る。 こうして、わたしの民イスラエルの間に、わたしの聖なる名を知らせよう。わたしの名があざけられるようなことは、二度とさせない。諸国の民も、わたしがイスラエルの聖なる神、主であることを知る。

審判の日は必ずくる。わたしが予告したとおりに、すべてのことが起こる。 イスラエルの町々の住民は出て来て、おまえの盾と大盾、弓と矢、投げ槍と槍を拾い集めて薪とする。それは七年分もある。 10 七年間は、ほかに薪はいらない。野や森の木を切らなくても、それだけで十分間に合う。イスラエルの民は、略奪した者たちの持ち物を使うようになる。

11 死海の東にある旅人の谷に、わたしはゴグとその軍隊の広大な墓地を設ける。そのため旅人の道がふさがれてしまうほどだ。そこにゴグとその軍隊が埋葬され、『ハモン・ゴグ(ゴグ軍)の谷』と呼ばれるようになる。 12 死体の埋葬に七か月かかり、 13 イスラエルのすべての民がこれを手伝う。わたしの栄光が現されるこの日こそ、イスラエルにとって輝かしい勝利の日となるからだ。」主がこう語るのです。

14 「さて、七か月目の終わりに、国をきよめるために、国中をくまなく調査し、残っている骨を埋葬する人々が選び出される。 15-16 骨を見つけた者は、埋葬する者にわかるように、そばに標識を立てる。それを見て、埋葬する者がその骨を『ハモン・ゴグの谷』に運び、埋葬する。そのために、そこの町はハモナと呼ばれるようになる。こうして、国全体が完全にきよめられる。

17 さあ、人の子よ、鳥にも獣にも呼びかけて、こう言いなさい。みな集まれ。いけにえの大饗宴だ。近くからも遠くからも、イスラエルの山々に来なさい。さあ、肉を食べ、血を飲むのだ。 18 勇士たちの肉を食べ、君主たちの血を飲むのだ。彼らこそ、わたしの祭りのための雄羊、子羊、雄やぎ、バシャンの肥えた若い雄牛だ。 19 飽きるほどたらふく肉を食べ、とことん酔っ払うまで血を飲み干せ。これが、おまえたちのために準備したいけにえのごちそうだ。 20 わたしの宴のテーブルで、心ゆくまで食べるのだ。さあ、馬も、騎手も、勇敢な戦士も。」主がこう語るのです。

21 「こうして、わたしは国々の中にわたしの栄光を現す。諸国の民はゴグが受けた刑罰を見て、わたしがそれをしたことを知る。 22 その時から、イスラエルの民は、わたしが彼らの神、主であることを知る。 23 諸国の民は、イスラエルが捕囚として異国に送られたのは、彼らの罪に対するさばきであったことを知る。事実、彼らは神を裏切る行為をしたからだ。それで、わたしは彼らから顔をそむけ、敵の手で滅ぼされるようにしたのだ。 24 顔をそむけて、その大きな罪にふさわしく、彼らを厳罰に処したのだ。」

25 しかし今、神である主はこう語ります。「わたしは、わたしの民の捕囚を終わらせ、彼らをいつくしんで、また元のように栄えさせる。こうするのは、わたしの栄誉のためだ。 26 彼らの反逆と恥辱の時代は過ぎ去る。彼らは祖国に帰り、平和で安らかな生活を送る。もう、だれにも脅かされず、悩まされることもない。 27 わたしは彼らを、敵の国々から祖国へ帰らせる。そうする時、わたしの栄光がすべての国々に示される。イスラエルの民を通して、わたしのきよさが、国々の前で示されるのだ。 28 その時、わたしの民は彼らを捕囚に追いやったのも、また祖国に連れ戻したのも、彼らの神である主であることを知る。わたしは一人も残さず国々から連れ戻す。 29 再び、彼らから顔をそむけることはしない。わたしの霊を彼らに注ぐからだ。」神である主がこう語るのです。

145 1-2 私の王である神よ。
私は毎日、そしていつまでも、
あなたをほめたたえます。
声の限り、偉大な主をたたえましょう。
神の偉大さは、一生かけても
窮めることができません。
それぞれの時代に生きる人々が、
その子どもたちに、神のすばらしさを
伝えていきますように。
そのまぶしいばかりの栄光、威光、それに奇跡を、
私は深く思い巡らします。
だれもが、神のなさる
恐ろしいみわざについて語ります。
私はその偉大さを伝えます。
人々は、神の恵み深さと、正しさについて歌います。
主は優しく、あわれみ深く、すぐには怒らず、
愛にあふれておられます。
だれにでも恵み深い主の思いやりは、
造られたすべてのものに注がれます。
10 主よ。いのちあるものはみな、
あなたに感謝をささげます。
あなたの民は賛美し、
11 栄光に輝くあなたの王国について語り、
その力について語り合うでしょう。
12 また、主の行われた奇跡と、
栄光に包まれたご支配についても語るでしょう。
13 あなたの王国に終わりはなく、
その統治は、代々限りなく続くからです。

14 主は倒れた人を起こし、
あまりの重荷に身をかがめている人の
背筋を伸ばされます。
15 すべての人が、あなたに助けを求め、
必要な食べ物を頂くのです。
16 あなたはいつも、生きているすべての者の
願いに答えてくださいます。
17 主はいつでも公平で、恵みにあふれています。
18 そして、真心から願い出る人の
そば近くにいてくださるのです。
19 主は、敬虔な心で信頼を寄せる人々の願いを、
かなえてくださいます。
助けを呼び求める声を聞いてくださいます。
20 主を慕う人はみな守られ、悪者どもは滅ぼされます。
21 私は主をほめたたえ、世界中の人に、
神のきよい御名をいつまでもあがめるようにと
呼びかけます。

悪魔、底なしの穴へ

20 そのとき私は、底なしの穴のかぎと太い鎖とを手にした天使が、天から下って来るのを見ました。 彼は、悪魔とかサタンとか呼ばれている、あの古い蛇である竜をつかまえ、鎖で縛って、千年の間、 底なしの穴に閉じ込めてしまいました。こうして竜は、定められた千年が過ぎるまでは、世界の国々をだますことができなくなりました。しかし、その期間が終われば、しばらくの間だけ自由な活動が許されるのです。

それから私は、数多くの王座を見ました。そこには、さばく権威を神から授けられた人々が座っていました。私はまた、イエスについて証言し、神のことばを伝えたために首をはねられた人々のたましいと、獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった人々のたましいとを見ました。その人々はみな生き返って、キリストと共に千年間、世界を支配しました。 これが第一の復活です。〔残りの死者は、千年が過ぎるまで死んだままでした。〕 第一の復活を経験する人は幸いな人であり、きよい人です。彼らには第二の死など何の力もありません。神とキリストの祭司になった彼らは、キリストと共に、千年間、支配するからです。

千年の後、悪魔は閉じ込められていた場所から出されます。 悪魔は、地上の国々を惑わそうと行き巡り、戦いのために、すべての人々を〔ゴグとマゴグともども〕召集します。それは、海辺の砂のように数えきれない大軍です。 彼らは地上の広々とした大平原に攻め上り、クリスチャンと都エルサレムとを取り囲みます。すると、天から敵軍めがけて火が下り、彼らを焼き滅ぼします。 10 その後、人々を惑わしていた悪魔は、獣や偽預言者と同じく、硫黄の燃える火の池へ投げ込まれます。そこで、昼も夜も、永遠に苦しむのです。

11 また私は、大きな白い王座と、そこに座っておられる方とを見ました。地も空も、その方の顔を避けて逃げ出し、影も形もなくなってしまいました。 12 私はすべての死者が、大きい者も小さい者も、神の前に立つのを見ました。いのちの書をはじめ、さまざまな書物が開かれました。死者は、これらの書物の規定に従い、それぞれの行いに応じてさばかれました。 13 海も、死と地獄も、その中の死者を吐き出しました。そして各自が、その行いに応じてさばかれました。 14 それから死と地獄は、火の池に投げ込まれました。これが、第二の死です。 15 いのちの書に名前の記されていない者はみな、火の池に投げ込まれたのです。