キリストこそほんとうの光

1-2 まだこの世界に何もない時から、キリストは神と共におられました。キリストは、いつの時代にも生きておられます。キリストは神だからです。 このキリストが、すべてのものをお造りになりました。そうでないものは一つもありません。 キリストには永遠のいのちがあります。全人類に光を与えるいのちです。 そのいのちは暗闇の中でさんぜんと輝いていて、どんな暗闇もこの光を消すことはできません。

6-7 イエス・キリストこそほんとうの光です。このことを証言させるために、神はバプテスマのヨハネをお遣わしになりました。 ヨハネ自身は光ではなく、ただその光を指し示す証人にすぎません。 後に、ほんとうの光である方が来て、全世界の人々を照らしてくださったのです。

10 ところが、世界を造った方が来られたというのに、だれもこの方に気づきませんでした。 11-12 ご自分の国に来ながら、ご自分の民に受け入れられなかったのです。この方を心から喜び迎えたのは、ほんのわずかな人たちだけでしたが、受け入れた人はみな、この方から神の子どもとなる特権をいただきました。それにはただ、この方が救ってくださると信じればよかったのです。 13 信じる人はだれでも、新しく生まれ変わります。それは、人間の熱意や計画によるものではありません。神がそう望まれたからです。

14 キリストは人間となり、この地上で私たちと共に生活なさいました。彼は恵みと真実のお方でした。私たちは、この方の栄光を目のあたりにしました。それは天の父である神の、ひとり子としての栄光でした。 15 バプテスマのヨハネは、人々にキリストを紹介しました。「私が今まで、『まもなく来られる方は、私よりはるかに偉大な方だ。私が生まれるずっと前からおられたからだ』と言ってきたのは、まさにこの方のことです。」 16 この方の恵みは尽きることがありません。私たちはみな、次から次へと、あふれるばかりに恵みをいただきました。 17 モーセはきびしい命令と戒めとを与えましたが、イエス・キリストはその上に、愛に満ちた赦しの道を備えてくださったのです。 18 いまだかつて、実際に神を見た人はいません。しかし、神のひとり子だけは別です。御子は父なる神といつもいっしょですから、神について知っていることを教えてくださいました。

バプテスマのヨハネの証言

19 ユダヤ人の指導者たちは、エルサレムから、祭司とその助手たちとをバプテスマのヨハネのもとへ派遣し、「あなたはキリスト(ギリシャ語で、救い主)なのか」と問いたださせました。 20 ヨハネは、「私はキリストではない」と、きっぱり否定しました。 21 「では、いったいだれか。エリヤか。」「いや、違う。」「すると、あの預言者か。」「いや。」 22 「では、いったい何者か。はっきりしてくれ。私たちは帰って報告しなければならないのだ。あなたはだれなのか。」 23 「私は、イザヤが預言した、あの荒野から聞こえる叫び声です。『主を迎える準備をせよ』イザヤ40・3と叫ぶ声、それが私です。」 24-25 パリサイ人(特に律法を守ることに熱心なユダヤ教の一派)から派遣された人たちは、なおもヨハネに問いました。「キリストでも、エリヤでも、あの預言者でもないのなら、いったいどんな資格でバプテスマ(洗礼)を授けているのか。」 26 ヨハネは答えました。「私はただ、水でバプテスマを授けているだけです。しかし、ここにいる人々の中には、あなたがたのまだ知らない方がおられます。 27 まもなく、あなたがたの間で働きを始められるでしょう。私にはその方のしもべとなる資格もないのです。」 28 このことがあったのは、ヨハネがバプテスマを授けていたヨルダン川の東岸にある、ベタニヤ村でのことです。

29 その翌日、ヨハネはイエスが来られるのを見て、言いました。「ごらんなさい。この方こそ、世の人々の罪を取り除く神の小羊です。 30 私が、『まもなく、私よりはるかに偉大な方がおいでになる。私よりずっと前からおられる方だ』と話していたのは、この方のことだったのです。 31 最初、私もこの方がキリストであるとはわかりませんでした。しかし、私がここで水のバプテスマを授けているのは、まさにこの方を、イスラエルの人々に紹介するためだったのです。」 32 ヨハネはさらに続けました。「確かに、聖霊が鳩のように天から下り、この方の上にとどまられるのを見ました。 33 それまでは私も、この方がキリストだとはわかりませんでした。しかし、バプテスマを授けさせるために私を遣わす時、神がこう言われたのです。『もし、聖霊がだれかに下り、その上にとどまるのを見たら、その方こそ、あなたの捜し求めている方、聖霊のバプテスマをお授けになる方である。』 34 そのとおりのことが、この方に起こりました。しっかりこの目で見たのです。この方は神の子にまちがいありません。」

イエス、弟子を集める

35 その翌日、ヨハネは二人の弟子といっしょに立っていました。 36 目を上げると、イエスが歩いておられるではありませんか。その姿をじっと見つめながら、ヨハネは、「ごらんなさい。神の小羊です」と言いました。 37 これを聞いた弟子は二人とも、急いでイエスのあとを追いかけました。 38 その足音にイエスはふり向き、二人を見てお尋ねになりました。「何かご用ですか。」「先生。今、どちらにお泊まりですか。」 39 「いっしょに来なさい。すぐにわかります。」こう言われて二人は、イエスの泊まっておられる所までついて行きました。午後四時ごろのことでした。その日二人は、それからずっとイエスといっしょにいました。 40 二人のうち一人は、シモン・ペテロの兄弟アンデレでした。 41 それからアンデレはシモンを捜し出し、「とうとうメシヤ(ヘブル語で、救い主)にお会いしたよ」と言いました。 42 そして、彼をイエスのところへ連れて行きました。イエスはシモンをじっと見つめ、「あなたはヨハネの子シモンですね。これからは、ペテロ(岩)と呼びましょう」と言われました。

43 その翌日、イエスはガリラヤへ出発されました。途中、ピリポを見つけ、「さあ、ついて来なさい」と言われました。 44 ピリポはアンデレやペテロと同郷で、ベツサイダの出身でした。 45 ピリポはナタナエルを捜しに行き、会うなり言いました。「私たちはメシヤにお会いした。モーセや預言者たちが言った、あのお方のことだよ。ナザレ出身のイエスという方で、ヨセフという人の息子さんだそうだ。」 46 「ナザレだって!」ナタナエルはびっくりしました。「あんな所から、すぐれた人物など出るはずがない。」しかしピリポは、「とにかく来て、自分の目で確かめたらいいだろう」と言いました。 47 ナタナエルも行ってみる気になりました。イエスは歩いて来るナタナエルの姿に目をとめておっしゃいました。「この人こそ生粋のイスラエル人です。正直で、うそがありません。」 48 「どうして、おわかりなのですか。」ナタナエルは聞き返しました。「わたしは、ピリポがあなたに会う前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見ましたよ。」 49 「先生。あなたは神の子、イスラエルの王です。」 50 「そう信じるのは、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たと、わたしが言ったからですか。それよりもはるかにすばらしい証拠があります。 51 天が開けて、天使たちがメシヤのわたしの上を行き来するのを、やがて、あなたがたは見るのです。」

イエス、神の永遠のことば

初めに、地球が創られる前から、
ことばはそこにいた。
ことばは神と共にあり、
ことばは神であった。
彼はそこに初めから、神と共にいた。
彼を通して、全てのものは創られた。
神の創造の全てに、彼なしに創られたものは何もない。
彼の中にはいのちがあり、
そのいのちは、全ての人にとっての光だった。
光は暗闇の中で輝き、
闇はこれを打ち負かしてはいない。

神につかわされた人にヨハネという男がいた。 彼は光について人々に伝えるために来た。目的は、ヨハネを通して全ての人が光である方について聞き、彼を信じることだった。 光はヨハネではない。しかし、ヨハネは人々に光のことを伝えるために来た。

本当の光、
全ての人に光をもたらす者は、世界にその姿を現そうとしている。
10 ことばは、すでに世界にあった。
彼を通してこの世界は創られたが、この世は彼が誰なのかを受け入れなかった。
11 彼は自分のものである世界にやって来たが、
彼の国民は彼を歓迎しなかった。
12 多くの人が彼を受け入れ、彼を信じた。
神はこの人たちに神の子供となる権利を与えてくれた。
13 そう!彼らは神の子供たちとなったのだ。
だが、それは物理的な誕生によってではない。
人間の望みや願いが関係しているのではない。
神自身が彼らを自分の子供にしたのだ。
14 ことばは人間になり、
私たちの間で生きた。
私たちは神々こうごうしい彼の偉大さを見た。
父の1人息子に属する栄光を見たのだ。
彼は神の恵みと真理に満たされていた。

15 洗礼者バプティストヨハネはこの知らせをおおやけにした時、その方のことについてこの様に語っていた:「『俺の後に来る方は、自分よりもすごいお方だ。俺が生まれる前から彼はそこにいた』と言ったのは、この方のことだ!」

16 彼は神の恵みと真理で満ちていた。
そのため、私たちは彼から次々と祝福を受けとった。
17 すなわち、おきては、モーセを通して私たちに与えられた。
恵みと真理は、イエス・キリストを通してもたらされた。
18 神を見た人は誰もいない。
だが、唯一無二の1人息子、
その方自身が神であり、
どのような方なのかを神が私たちに見せてくれた。
彼は父にとても近い存在で、
彼を見ることは神を見ることのようだ。

救い主メシアについて語るヨハネ

マタイ3:1-12; マルコ1:1-8; ルカ3:1-9, 15-17

19 神殿のみやこエルサレムにいたユダヤ指導者たちが、何人かの祭司やレビ人たちを、洗礼者バプティストヨハネのもとに送りつけて質問させた。「あなたはいったい何者ですか?」

ヨハネは彼らに真実を伝えた。 20 恥じらいや、ためらいもなく率直に言った。「オレは救い主メシヤではありません」

21 彼らは聞いた。「では一体、あなたは?まさか預言者エリヤですか?」

ヨハネは答えた。「エリヤでもありません」

すると、彼らは、「ならば、約束されし預言者ですか?」

ヨハネは答えた。「あの預言者でもありません」

22 再び彼らは聞いた。「では、あなたは誰ですか?私たちをここへと派遣した者たちへ説明する上で、お答えを下さい。あなたは自身についてなんとあなたは言いますか?」

23 洗礼者バプティストヨハネは、預言者イザヤの言葉を引用してこう言った。「オレは・・・

『荒地で叫ぶ声がする・・・
神のお通りだ、道を整えろ!王である神のために道をまっすぐにせよ!』

と言う者です」 24 しつこく尋ねるのは、パリサイ派のユダヤ人たちだった。 25 彼らは、続けざまに聞いた。「救い主メシアでもない、エリヤでも、また預言者でもないと・・・では、なぜ洗礼を授けているのですか?」

26 ヨハネは答えた。「オレは、水によって洗礼を授ける権威をいただいてる。が、みんなの上に立ち、みんなが知りもしないお方が 27 オレの後に現れる。オレにはその方の靴ひもをほどく価値すらありませんぬ」

28 これらはヨルダン川対岸たいがんにあるベタニヤ地方での出来事だった。ここで洗礼者バプティストヨハネは洗礼を授けていたのだ。

イエス、神の子羊

29 翌日、洗礼者バプティストヨハネは、自分のもとへ向かってくるイエスの姿を見るとこう言った。「見よ!世の過ちを取り除く神の子羊です! 30 『俺の後に来るお方は、自分よりもはるかに勝る。俺が生まれるずっと前から、初めからいる方だ!』と、俺が常日頃、話していたのは、このお方のことです! 31 俺も初めはその方が誰なのか知りませんでした。ですが、俺が水で洗礼を授けに来たのは、この方が救い主メシヤであることを、神の国イスラエルのみんなへ知らせるためなのです」

32-34 そして、洗礼者バプティストヨハネはみんなに聞かせるためにこう言った。「水で洗礼を授けるために、俺をつかわされた神が俺に言った。『あなたは見るだろう。聖霊ホーリースピリットがその人の上に降りてきて、その人の上に止まるのを。その方こそ、聖霊ホーリースピリットによって洗礼を授ける者だ!』俺はこれが起きたのを見た。聖霊ホーリースピリットがハトのように天から降ってきて、その方に留まったのだ。その時まで、俺は誰が救い主メシヤなのかを知らなかった。だから、俺はこう伝えている・・・『彼こそ神のひとり子です!』と・・・」

イエスの最初の弟子

35 翌日、洗礼者バプティストヨハネは昨日と同じ場所に2人の弟子といた。 36 すると、ヨハネはイエスが通り過ぎるのを見て言った。「おぉ~見て!あの方こそ、神の子羊だ!」

37 洗礼者バプティストヨハネの言葉を聞いた2人の弟子は、すぐにイエスの後を追った。 38 イエスは振り返って言った。「ん?何の用だ?」

彼らは言った。「先生ラビ、今夜はどちらにお泊まりで?」

39 イエスは答えた。「ついてくれば分かる!」そこで2人はイエスについていき、午後4時ごろにイエスの宿泊先に着いた。そして、その日はイエスとともに時間を過ごしたのだった。

40 洗礼者バプティストヨハネに言われて、2人はイエスに従うことを決めた。1人は、シモン・ペテロの弟アンデレ。 41 アンデレは真っ先に兄シモン・ペテロのもとへ行った。「兄貴!救い主メシヤを見つけたぞ!」

42 アンデレはさっそく兄シモンをイエスのもとへ連れて行った。シモンを見てイエスが言った。「ヨハネの子、シモン。あなたはペテロと呼ばれる・・・!」

43 翌日、アンデレは彼らにガリラヤ地方へと向かってほしかった。イエスはピリポを見つけ、彼に言った。「俺について来い!」 44 ピリポはアンデレとペテロと同じく、ベツサイダ村出身だ。 45 ピリポはナタナエルを見つけて、こう言った。「聞いてくれ!おきての書物に書かれていた方を見つけたんだ!代々続いてきた預言者たちも記してきた、あのお方だ!丘の上のナザレ村から来たヨセフの子、イエスって言うんだ!」

46 だが、ナタナエルはピリポに言った。「ナザレ村?笑わせるなよ!ピリポ!ナザレ村からそんな人が現れるかって」

ピリポは答えた。「会えば分かるって!」

47 イエスは自分のもとへ向かってくるナタナエルを見て言った。「この男は信頼に値する正真正銘のイスラエル人だ!」

48 ナタナエルは尋ねた。「私のことを・・・どうやって・・・どう、ご存じなのですか?」

イエスは答えた。「ピリポが話しをするよりも前に、あなたがイチジクの木の下にいるのをわたしは見たさ!」

49 それからナタナエルは言った。「先生!あなたこそ!神のひとり子、イスラエルの王です!」

50 イエスは彼に言った。「おいおい、イチジクの木の下にいるのを見たと言っただけで信じるのか?これからお前たちはもっと大きなものを目にしていくぞ!」 51 そして、イエスは言った。「今からわたしが言うことを信じるんだ。お前たちはみんな、天の窓が開かれていくのを見る!人の子の上に『天使が行き交う』光景を目の当たりにするのだ!」

キリストこそほんとうの光

1-2 まだこの世界に何もない時から、キリストは神と共におられました。キリストは、いつの時代にも生きておられます。キリストは神だからです。 このキリストが、すべてのものをお造りになりました。そうでないものは一つもありません。 キリストには永遠のいのちがあります。全人類に光を与えるいのちです。 そのいのちは暗闇の中でさんぜんと輝いていて、どんな暗闇もこの光を消すことはできません。

6-7 イエス・キリストこそほんとうの光です。このことを証言させるために、神はバプテスマのヨハネをお遣わしになりました。 ヨハネ自身は光ではなく、ただその光を指し示す証人にすぎません。 後に、ほんとうの光である方が来て、全世界の人々を照らしてくださったのです。

10 ところが、世界を造った方が来られたというのに、だれもこの方に気づきませんでした。 11-12 ご自分の国に来ながら、ご自分の民に受け入れられなかったのです。この方を心から喜び迎えたのは、ほんのわずかな人たちだけでしたが、受け入れた人はみな、この方から神の子どもとなる特権をいただきました。それにはただ、この方が救ってくださると信じればよかったのです。 13 信じる人はだれでも、新しく生まれ変わります。それは、人間の熱意や計画によるものではありません。神がそう望まれたからです。

14 キリストは人間となり、この地上で私たちと共に生活なさいました。彼は恵みと真実のお方でした。私たちは、この方の栄光を目のあたりにしました。それは天の父である神の、ひとり子としての栄光でした。 15 バプテスマのヨハネは、人々にキリストを紹介しました。「私が今まで、『まもなく来られる方は、私よりはるかに偉大な方だ。私が生まれるずっと前からおられたからだ』と言ってきたのは、まさにこの方のことです。」 16 この方の恵みは尽きることがありません。私たちはみな、次から次へと、あふれるばかりに恵みをいただきました。 17 モーセはきびしい命令と戒めとを与えましたが、イエス・キリストはその上に、愛に満ちた赦しの道を備えてくださったのです。 18 いまだかつて、実際に神を見た人はいません。しかし、神のひとり子だけは別です。御子は父なる神といつもいっしょですから、神について知っていることを教えてくださいました。

バプテスマのヨハネの証言

19 ユダヤ人の指導者たちは、エルサレムから、祭司とその助手たちとをバプテスマのヨハネのもとへ派遣し、「あなたはキリスト(ギリシャ語で、救い主)なのか」と問いたださせました。 20 ヨハネは、「私はキリストではない」と、きっぱり否定しました。 21 「では、いったいだれか。エリヤか。」「いや、違う。」「すると、あの預言者か。」「いや。」 22 「では、いったい何者か。はっきりしてくれ。私たちは帰って報告しなければならないのだ。あなたはだれなのか。」 23 「私は、イザヤが預言した、あの荒野から聞こえる叫び声です。『主を迎える準備をせよ』イザヤ40・3と叫ぶ声、それが私です。」 24-25 パリサイ人(特に律法を守ることに熱心なユダヤ教の一派)から派遣された人たちは、なおもヨハネに問いました。「キリストでも、エリヤでも、あの預言者でもないのなら、いったいどんな資格でバプテスマ(洗礼)を授けているのか。」 26 ヨハネは答えました。「私はただ、水でバプテスマを授けているだけです。しかし、ここにいる人々の中には、あなたがたのまだ知らない方がおられます。 27 まもなく、あなたがたの間で働きを始められるでしょう。私にはその方のしもべとなる資格もないのです。」 28 このことがあったのは、ヨハネがバプテスマを授けていたヨルダン川の東岸にある、ベタニヤ村でのことです。

29 その翌日、ヨハネはイエスが来られるのを見て、言いました。「ごらんなさい。この方こそ、世の人々の罪を取り除く神の小羊です。 30 私が、『まもなく、私よりはるかに偉大な方がおいでになる。私よりずっと前からおられる方だ』と話していたのは、この方のことだったのです。 31 最初、私もこの方がキリストであるとはわかりませんでした。しかし、私がここで水のバプテスマを授けているのは、まさにこの方を、イスラエルの人々に紹介するためだったのです。」 32 ヨハネはさらに続けました。「確かに、聖霊が鳩のように天から下り、この方の上にとどまられるのを見ました。 33 それまでは私も、この方がキリストだとはわかりませんでした。しかし、バプテスマを授けさせるために私を遣わす時、神がこう言われたのです。『もし、聖霊がだれかに下り、その上にとどまるのを見たら、その方こそ、あなたの捜し求めている方、聖霊のバプテスマをお授けになる方である。』 34 そのとおりのことが、この方に起こりました。しっかりこの目で見たのです。この方は神の子にまちがいありません。」

イエス、弟子を集める

35 その翌日、ヨハネは二人の弟子といっしょに立っていました。 36 目を上げると、イエスが歩いておられるではありませんか。その姿をじっと見つめながら、ヨハネは、「ごらんなさい。神の小羊です」と言いました。 37 これを聞いた弟子は二人とも、急いでイエスのあとを追いかけました。 38 その足音にイエスはふり向き、二人を見てお尋ねになりました。「何かご用ですか。」「先生。今、どちらにお泊まりですか。」 39 「いっしょに来なさい。すぐにわかります。」こう言われて二人は、イエスの泊まっておられる所までついて行きました。午後四時ごろのことでした。その日二人は、それからずっとイエスといっしょにいました。 40 二人のうち一人は、シモン・ペテロの兄弟アンデレでした。 41 それからアンデレはシモンを捜し出し、「とうとうメシヤ(ヘブル語で、救い主)にお会いしたよ」と言いました。 42 そして、彼をイエスのところへ連れて行きました。イエスはシモンをじっと見つめ、「あなたはヨハネの子シモンですね。これからは、ペテロ(岩)と呼びましょう」と言われました。

43 その翌日、イエスはガリラヤへ出発されました。途中、ピリポを見つけ、「さあ、ついて来なさい」と言われました。 44 ピリポはアンデレやペテロと同郷で、ベツサイダの出身でした。 45 ピリポはナタナエルを捜しに行き、会うなり言いました。「私たちはメシヤにお会いした。モーセや預言者たちが言った、あのお方のことだよ。ナザレ出身のイエスという方で、ヨセフという人の息子さんだそうだ。」 46 「ナザレだって!」ナタナエルはびっくりしました。「あんな所から、すぐれた人物など出るはずがない。」しかしピリポは、「とにかく来て、自分の目で確かめたらいいだろう」と言いました。 47 ナタナエルも行ってみる気になりました。イエスは歩いて来るナタナエルの姿に目をとめておっしゃいました。「この人こそ生粋のイスラエル人です。正直で、うそがありません。」 48 「どうして、おわかりなのですか。」ナタナエルは聞き返しました。「わたしは、ピリポがあなたに会う前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見ましたよ。」 49 「先生。あなたは神の子、イスラエルの王です。」 50 「そう信じるのは、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たと、わたしが言ったからですか。それよりもはるかにすばらしい証拠があります。 51 天が開けて、天使たちがメシヤのわたしの上を行き来するのを、やがて、あなたがたは見るのです。」

イエス、神の永遠のことば

初めに、地球が創られる前から、
ことばはそこにいた。
ことばは神と共にあり、
ことばは神であった。
彼はそこに初めから、神と共にいた。
彼を通して、全てのものは創られた。
神の創造の全てに、彼なしに創られたものは何もない。
彼の中にはいのちがあり、
そのいのちは、全ての人にとっての光だった。
光は暗闇の中で輝き、
闇はこれを打ち負かしてはいない。

神につかわされた人にヨハネという男がいた。 彼は光について人々に伝えるために来た。目的は、ヨハネを通して全ての人が光である方について聞き、彼を信じることだった。 光はヨハネではない。しかし、ヨハネは人々に光のことを伝えるために来た。

本当の光、
全ての人に光をもたらす者は、世界にその姿を現そうとしている。
10 ことばは、すでに世界にあった。
彼を通してこの世界は創られたが、この世は彼が誰なのかを受け入れなかった。
11 彼は自分のものである世界にやって来たが、
彼の国民は彼を歓迎しなかった。
12 多くの人が彼を受け入れ、彼を信じた。
神はこの人たちに神の子供となる権利を与えてくれた。
13 そう!彼らは神の子供たちとなったのだ。
だが、それは物理的な誕生によってではない。
人間の望みや願いが関係しているのではない。
神自身が彼らを自分の子供にしたのだ。
14 ことばは人間になり、
私たちの間で生きた。
私たちは神々こうごうしい彼の偉大さを見た。
父の1人息子に属する栄光を見たのだ。
彼は神の恵みと真理に満たされていた。

15 洗礼者バプティストヨハネはこの知らせをおおやけにした時、その方のことについてこの様に語っていた:「『俺の後に来る方は、自分よりもすごいお方だ。俺が生まれる前から彼はそこにいた』と言ったのは、この方のことだ!」

16 彼は神の恵みと真理で満ちていた。
そのため、私たちは彼から次々と祝福を受けとった。
17 すなわち、おきては、モーセを通して私たちに与えられた。
恵みと真理は、イエス・キリストを通してもたらされた。
18 神を見た人は誰もいない。
だが、唯一無二の1人息子、
その方自身が神であり、
どのような方なのかを神が私たちに見せてくれた。
彼は父にとても近い存在で、
彼を見ることは神を見ることのようだ。

救い主メシアについて語るヨハネ

マタイ3:1-12; マルコ1:1-8; ルカ3:1-9, 15-17

19 神殿のみやこエルサレムにいたユダヤ指導者たちが、何人かの祭司やレビ人たちを、洗礼者バプティストヨハネのもとに送りつけて質問させた。「あなたはいったい何者ですか?」

ヨハネは彼らに真実を伝えた。 20 恥じらいや、ためらいもなく率直に言った。「オレは救い主メシヤではありません」

21 彼らは聞いた。「では一体、あなたは?まさか預言者エリヤですか?」

ヨハネは答えた。「エリヤでもありません」

すると、彼らは、「ならば、約束されし預言者ですか?」

ヨハネは答えた。「あの預言者でもありません」

22 再び彼らは聞いた。「では、あなたは誰ですか?私たちをここへと派遣した者たちへ説明する上で、お答えを下さい。あなたは自身についてなんとあなたは言いますか?」

23 洗礼者バプティストヨハネは、預言者イザヤの言葉を引用してこう言った。「オレは・・・

『荒地で叫ぶ声がする・・・
神のお通りだ、道を整えろ!王である神のために道をまっすぐにせよ!』

と言う者です」 24 しつこく尋ねるのは、パリサイ派のユダヤ人たちだった。 25 彼らは、続けざまに聞いた。「救い主メシアでもない、エリヤでも、また預言者でもないと・・・では、なぜ洗礼を授けているのですか?」

26 ヨハネは答えた。「オレは、水によって洗礼を授ける権威をいただいてる。が、みんなの上に立ち、みんなが知りもしないお方が 27 オレの後に現れる。オレにはその方の靴ひもをほどく価値すらありませんぬ」

28 これらはヨルダン川対岸たいがんにあるベタニヤ地方での出来事だった。ここで洗礼者バプティストヨハネは洗礼を授けていたのだ。

イエス、神の子羊

29 翌日、洗礼者バプティストヨハネは、自分のもとへ向かってくるイエスの姿を見るとこう言った。「見よ!世の過ちを取り除く神の子羊です! 30 『俺の後に来るお方は、自分よりもはるかに勝る。俺が生まれるずっと前から、初めからいる方だ!』と、俺が常日頃、話していたのは、このお方のことです! 31 俺も初めはその方が誰なのか知りませんでした。ですが、俺が水で洗礼を授けに来たのは、この方が救い主メシヤであることを、神の国イスラエルのみんなへ知らせるためなのです」

32-34 そして、洗礼者バプティストヨハネはみんなに聞かせるためにこう言った。「水で洗礼を授けるために、俺をつかわされた神が俺に言った。『あなたは見るだろう。聖霊ホーリースピリットがその人の上に降りてきて、その人の上に止まるのを。その方こそ、聖霊ホーリースピリットによって洗礼を授ける者だ!』俺はこれが起きたのを見た。聖霊ホーリースピリットがハトのように天から降ってきて、その方に留まったのだ。その時まで、俺は誰が救い主メシヤなのかを知らなかった。だから、俺はこう伝えている・・・『彼こそ神のひとり子です!』と・・・」

イエスの最初の弟子

35 翌日、洗礼者バプティストヨハネは昨日と同じ場所に2人の弟子といた。 36 すると、ヨハネはイエスが通り過ぎるのを見て言った。「おぉ~見て!あの方こそ、神の子羊だ!」

37 洗礼者バプティストヨハネの言葉を聞いた2人の弟子は、すぐにイエスの後を追った。 38 イエスは振り返って言った。「ん?何の用だ?」

彼らは言った。「先生ラビ、今夜はどちらにお泊まりで?」

39 イエスは答えた。「ついてくれば分かる!」そこで2人はイエスについていき、午後4時ごろにイエスの宿泊先に着いた。そして、その日はイエスとともに時間を過ごしたのだった。

40 洗礼者バプティストヨハネに言われて、2人はイエスに従うことを決めた。1人は、シモン・ペテロの弟アンデレ。 41 アンデレは真っ先に兄シモン・ペテロのもとへ行った。「兄貴!救い主メシヤを見つけたぞ!」

42 アンデレはさっそく兄シモンをイエスのもとへ連れて行った。シモンを見てイエスが言った。「ヨハネの子、シモン。あなたはペテロと呼ばれる・・・!」

43 翌日、アンデレは彼らにガリラヤ地方へと向かってほしかった。イエスはピリポを見つけ、彼に言った。「俺について来い!」 44 ピリポはアンデレとペテロと同じく、ベツサイダ村出身だ。 45 ピリポはナタナエルを見つけて、こう言った。「聞いてくれ!おきての書物に書かれていた方を見つけたんだ!代々続いてきた預言者たちも記してきた、あのお方だ!丘の上のナザレ村から来たヨセフの子、イエスって言うんだ!」

46 だが、ナタナエルはピリポに言った。「ナザレ村?笑わせるなよ!ピリポ!ナザレ村からそんな人が現れるかって」

ピリポは答えた。「会えば分かるって!」

47 イエスは自分のもとへ向かってくるナタナエルを見て言った。「この男は信頼に値する正真正銘のイスラエル人だ!」

48 ナタナエルは尋ねた。「私のことを・・・どうやって・・・どう、ご存じなのですか?」

イエスは答えた。「ピリポが話しをするよりも前に、あなたがイチジクの木の下にいるのをわたしは見たさ!」

49 それからナタナエルは言った。「先生!あなたこそ!神のひとり子、イスラエルの王です!」

50 イエスは彼に言った。「おいおい、イチジクの木の下にいるのを見たと言っただけで信じるのか?これからお前たちはもっと大きなものを目にしていくぞ!」 51 そして、イエスは言った。「今からわたしが言うことを信じるんだ。お前たちはみんな、天の窓が開かれていくのを見る!人の子の上に『天使が行き交う』光景を目の当たりにするのだ!」

キリストこそほんとうの光

1-2 まだこの世界に何もない時から、キリストは神と共におられました。キリストは、いつの時代にも生きておられます。キリストは神だからです。 このキリストが、すべてのものをお造りになりました。そうでないものは一つもありません。 キリストには永遠のいのちがあります。全人類に光を与えるいのちです。 そのいのちは暗闇の中でさんぜんと輝いていて、どんな暗闇もこの光を消すことはできません。

6-7 イエス・キリストこそほんとうの光です。このことを証言させるために、神はバプテスマのヨハネをお遣わしになりました。 ヨハネ自身は光ではなく、ただその光を指し示す証人にすぎません。 後に、ほんとうの光である方が来て、全世界の人々を照らしてくださったのです。

10 ところが、世界を造った方が来られたというのに、だれもこの方に気づきませんでした。 11-12 ご自分の国に来ながら、ご自分の民に受け入れられなかったのです。この方を心から喜び迎えたのは、ほんのわずかな人たちだけでしたが、受け入れた人はみな、この方から神の子どもとなる特権をいただきました。それにはただ、この方が救ってくださると信じればよかったのです。 13 信じる人はだれでも、新しく生まれ変わります。それは、人間の熱意や計画によるものではありません。神がそう望まれたからです。

14 キリストは人間となり、この地上で私たちと共に生活なさいました。彼は恵みと真実のお方でした。私たちは、この方の栄光を目のあたりにしました。それは天の父である神の、ひとり子としての栄光でした。 15 バプテスマのヨハネは、人々にキリストを紹介しました。「私が今まで、『まもなく来られる方は、私よりはるかに偉大な方だ。私が生まれるずっと前からおられたからだ』と言ってきたのは、まさにこの方のことです。」 16 この方の恵みは尽きることがありません。私たちはみな、次から次へと、あふれるばかりに恵みをいただきました。 17 モーセはきびしい命令と戒めとを与えましたが、イエス・キリストはその上に、愛に満ちた赦しの道を備えてくださったのです。 18 いまだかつて、実際に神を見た人はいません。しかし、神のひとり子だけは別です。御子は父なる神といつもいっしょですから、神について知っていることを教えてくださいました。

バプテスマのヨハネの証言

19 ユダヤ人の指導者たちは、エルサレムから、祭司とその助手たちとをバプテスマのヨハネのもとへ派遣し、「あなたはキリスト(ギリシャ語で、救い主)なのか」と問いたださせました。 20 ヨハネは、「私はキリストではない」と、きっぱり否定しました。 21 「では、いったいだれか。エリヤか。」「いや、違う。」「すると、あの預言者か。」「いや。」 22 「では、いったい何者か。はっきりしてくれ。私たちは帰って報告しなければならないのだ。あなたはだれなのか。」 23 「私は、イザヤが預言した、あの荒野から聞こえる叫び声です。『主を迎える準備をせよ』イザヤ40・3と叫ぶ声、それが私です。」 24-25 パリサイ人(特に律法を守ることに熱心なユダヤ教の一派)から派遣された人たちは、なおもヨハネに問いました。「キリストでも、エリヤでも、あの預言者でもないのなら、いったいどんな資格でバプテスマ(洗礼)を授けているのか。」 26 ヨハネは答えました。「私はただ、水でバプテスマを授けているだけです。しかし、ここにいる人々の中には、あなたがたのまだ知らない方がおられます。 27 まもなく、あなたがたの間で働きを始められるでしょう。私にはその方のしもべとなる資格もないのです。」 28 このことがあったのは、ヨハネがバプテスマを授けていたヨルダン川の東岸にある、ベタニヤ村でのことです。

29 その翌日、ヨハネはイエスが来られるのを見て、言いました。「ごらんなさい。この方こそ、世の人々の罪を取り除く神の小羊です。 30 私が、『まもなく、私よりはるかに偉大な方がおいでになる。私よりずっと前からおられる方だ』と話していたのは、この方のことだったのです。 31 最初、私もこの方がキリストであるとはわかりませんでした。しかし、私がここで水のバプテスマを授けているのは、まさにこの方を、イスラエルの人々に紹介するためだったのです。」 32 ヨハネはさらに続けました。「確かに、聖霊が鳩のように天から下り、この方の上にとどまられるのを見ました。 33 それまでは私も、この方がキリストだとはわかりませんでした。しかし、バプテスマを授けさせるために私を遣わす時、神がこう言われたのです。『もし、聖霊がだれかに下り、その上にとどまるのを見たら、その方こそ、あなたの捜し求めている方、聖霊のバプテスマをお授けになる方である。』 34 そのとおりのことが、この方に起こりました。しっかりこの目で見たのです。この方は神の子にまちがいありません。」

イエス、弟子を集める

35 その翌日、ヨハネは二人の弟子といっしょに立っていました。 36 目を上げると、イエスが歩いておられるではありませんか。その姿をじっと見つめながら、ヨハネは、「ごらんなさい。神の小羊です」と言いました。 37 これを聞いた弟子は二人とも、急いでイエスのあとを追いかけました。 38 その足音にイエスはふり向き、二人を見てお尋ねになりました。「何かご用ですか。」「先生。今、どちらにお泊まりですか。」 39 「いっしょに来なさい。すぐにわかります。」こう言われて二人は、イエスの泊まっておられる所までついて行きました。午後四時ごろのことでした。その日二人は、それからずっとイエスといっしょにいました。 40 二人のうち一人は、シモン・ペテロの兄弟アンデレでした。 41 それからアンデレはシモンを捜し出し、「とうとうメシヤ(ヘブル語で、救い主)にお会いしたよ」と言いました。 42 そして、彼をイエスのところへ連れて行きました。イエスはシモンをじっと見つめ、「あなたはヨハネの子シモンですね。これからは、ペテロ(岩)と呼びましょう」と言われました。

43 その翌日、イエスはガリラヤへ出発されました。途中、ピリポを見つけ、「さあ、ついて来なさい」と言われました。 44 ピリポはアンデレやペテロと同郷で、ベツサイダの出身でした。 45 ピリポはナタナエルを捜しに行き、会うなり言いました。「私たちはメシヤにお会いした。モーセや預言者たちが言った、あのお方のことだよ。ナザレ出身のイエスという方で、ヨセフという人の息子さんだそうだ。」 46 「ナザレだって!」ナタナエルはびっくりしました。「あんな所から、すぐれた人物など出るはずがない。」しかしピリポは、「とにかく来て、自分の目で確かめたらいいだろう」と言いました。 47 ナタナエルも行ってみる気になりました。イエスは歩いて来るナタナエルの姿に目をとめておっしゃいました。「この人こそ生粋のイスラエル人です。正直で、うそがありません。」 48 「どうして、おわかりなのですか。」ナタナエルは聞き返しました。「わたしは、ピリポがあなたに会う前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見ましたよ。」 49 「先生。あなたは神の子、イスラエルの王です。」 50 「そう信じるのは、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たと、わたしが言ったからですか。それよりもはるかにすばらしい証拠があります。 51 天が開けて、天使たちがメシヤのわたしの上を行き来するのを、やがて、あなたがたは見るのです。」

イエス、神の永遠のことば

初めに、地球が創られる前から、
ことばはそこにいた。
ことばは神と共にあり、
ことばは神であった。
彼はそこに初めから、神と共にいた。
彼を通して、全てのものは創られた。
神の創造の全てに、彼なしに創られたものは何もない。
彼の中にはいのちがあり、
そのいのちは、全ての人にとっての光だった。
光は暗闇の中で輝き、
闇はこれを打ち負かしてはいない。

神につかわされた人にヨハネという男がいた。 彼は光について人々に伝えるために来た。目的は、ヨハネを通して全ての人が光である方について聞き、彼を信じることだった。 光はヨハネではない。しかし、ヨハネは人々に光のことを伝えるために来た。

本当の光、
全ての人に光をもたらす者は、世界にその姿を現そうとしている。
10 ことばは、すでに世界にあった。
彼を通してこの世界は創られたが、この世は彼が誰なのかを受け入れなかった。
11 彼は自分のものである世界にやって来たが、
彼の国民は彼を歓迎しなかった。
12 多くの人が彼を受け入れ、彼を信じた。
神はこの人たちに神の子供となる権利を与えてくれた。
13 そう!彼らは神の子供たちとなったのだ。
だが、それは物理的な誕生によってではない。
人間の望みや願いが関係しているのではない。
神自身が彼らを自分の子供にしたのだ。
14 ことばは人間になり、
私たちの間で生きた。
私たちは神々こうごうしい彼の偉大さを見た。
父の1人息子に属する栄光を見たのだ。
彼は神の恵みと真理に満たされていた。

15 洗礼者バプティストヨハネはこの知らせをおおやけにした時、その方のことについてこの様に語っていた:「『俺の後に来る方は、自分よりもすごいお方だ。俺が生まれる前から彼はそこにいた』と言ったのは、この方のことだ!」

16 彼は神の恵みと真理で満ちていた。
そのため、私たちは彼から次々と祝福を受けとった。
17 すなわち、おきては、モーセを通して私たちに与えられた。
恵みと真理は、イエス・キリストを通してもたらされた。
18 神を見た人は誰もいない。
だが、唯一無二の1人息子、
その方自身が神であり、
どのような方なのかを神が私たちに見せてくれた。
彼は父にとても近い存在で、
彼を見ることは神を見ることのようだ。

救い主メシアについて語るヨハネ

マタイ3:1-12; マルコ1:1-8; ルカ3:1-9, 15-17

19 神殿のみやこエルサレムにいたユダヤ指導者たちが、何人かの祭司やレビ人たちを、洗礼者バプティストヨハネのもとに送りつけて質問させた。「あなたはいったい何者ですか?」

ヨハネは彼らに真実を伝えた。 20 恥じらいや、ためらいもなく率直に言った。「オレは救い主メシヤではありません」

21 彼らは聞いた。「では一体、あなたは?まさか預言者エリヤですか?」

ヨハネは答えた。「エリヤでもありません」

すると、彼らは、「ならば、約束されし預言者ですか?」

ヨハネは答えた。「あの預言者でもありません」

22 再び彼らは聞いた。「では、あなたは誰ですか?私たちをここへと派遣した者たちへ説明する上で、お答えを下さい。あなたは自身についてなんとあなたは言いますか?」

23 洗礼者バプティストヨハネは、預言者イザヤの言葉を引用してこう言った。「オレは・・・

『荒地で叫ぶ声がする・・・
神のお通りだ、道を整えろ!王である神のために道をまっすぐにせよ!』

と言う者です」 24 しつこく尋ねるのは、パリサイ派のユダヤ人たちだった。 25 彼らは、続けざまに聞いた。「救い主メシアでもない、エリヤでも、また預言者でもないと・・・では、なぜ洗礼を授けているのですか?」

26 ヨハネは答えた。「オレは、水によって洗礼を授ける権威をいただいてる。が、みんなの上に立ち、みんなが知りもしないお方が 27 オレの後に現れる。オレにはその方の靴ひもをほどく価値すらありませんぬ」

28 これらはヨルダン川対岸たいがんにあるベタニヤ地方での出来事だった。ここで洗礼者バプティストヨハネは洗礼を授けていたのだ。

イエス、神の子羊

29 翌日、洗礼者バプティストヨハネは、自分のもとへ向かってくるイエスの姿を見るとこう言った。「見よ!世の過ちを取り除く神の子羊です! 30 『俺の後に来るお方は、自分よりもはるかに勝る。俺が生まれるずっと前から、初めからいる方だ!』と、俺が常日頃、話していたのは、このお方のことです! 31 俺も初めはその方が誰なのか知りませんでした。ですが、俺が水で洗礼を授けに来たのは、この方が救い主メシヤであることを、神の国イスラエルのみんなへ知らせるためなのです」

32-34 そして、洗礼者バプティストヨハネはみんなに聞かせるためにこう言った。「水で洗礼を授けるために、俺をつかわされた神が俺に言った。『あなたは見るだろう。聖霊ホーリースピリットがその人の上に降りてきて、その人の上に止まるのを。その方こそ、聖霊ホーリースピリットによって洗礼を授ける者だ!』俺はこれが起きたのを見た。聖霊ホーリースピリットがハトのように天から降ってきて、その方に留まったのだ。その時まで、俺は誰が救い主メシヤなのかを知らなかった。だから、俺はこう伝えている・・・『彼こそ神のひとり子です!』と・・・」

イエスの最初の弟子

35 翌日、洗礼者バプティストヨハネは昨日と同じ場所に2人の弟子といた。 36 すると、ヨハネはイエスが通り過ぎるのを見て言った。「おぉ~見て!あの方こそ、神の子羊だ!」

37 洗礼者バプティストヨハネの言葉を聞いた2人の弟子は、すぐにイエスの後を追った。 38 イエスは振り返って言った。「ん?何の用だ?」

彼らは言った。「先生ラビ、今夜はどちらにお泊まりで?」

39 イエスは答えた。「ついてくれば分かる!」そこで2人はイエスについていき、午後4時ごろにイエスの宿泊先に着いた。そして、その日はイエスとともに時間を過ごしたのだった。

40 洗礼者バプティストヨハネに言われて、2人はイエスに従うことを決めた。1人は、シモン・ペテロの弟アンデレ。 41 アンデレは真っ先に兄シモン・ペテロのもとへ行った。「兄貴!救い主メシヤを見つけたぞ!」

42 アンデレはさっそく兄シモンをイエスのもとへ連れて行った。シモンを見てイエスが言った。「ヨハネの子、シモン。あなたはペテロと呼ばれる・・・!」

43 翌日、アンデレは彼らにガリラヤ地方へと向かってほしかった。イエスはピリポを見つけ、彼に言った。「俺について来い!」 44 ピリポはアンデレとペテロと同じく、ベツサイダ村出身だ。 45 ピリポはナタナエルを見つけて、こう言った。「聞いてくれ!おきての書物に書かれていた方を見つけたんだ!代々続いてきた預言者たちも記してきた、あのお方だ!丘の上のナザレ村から来たヨセフの子、イエスって言うんだ!」

46 だが、ナタナエルはピリポに言った。「ナザレ村?笑わせるなよ!ピリポ!ナザレ村からそんな人が現れるかって」

ピリポは答えた。「会えば分かるって!」

47 イエスは自分のもとへ向かってくるナタナエルを見て言った。「この男は信頼に値する正真正銘のイスラエル人だ!」

48 ナタナエルは尋ねた。「私のことを・・・どうやって・・・どう、ご存じなのですか?」

イエスは答えた。「ピリポが話しをするよりも前に、あなたがイチジクの木の下にいるのをわたしは見たさ!」

49 それからナタナエルは言った。「先生!あなたこそ!神のひとり子、イスラエルの王です!」

50 イエスは彼に言った。「おいおい、イチジクの木の下にいるのを見たと言っただけで信じるのか?これからお前たちはもっと大きなものを目にしていくぞ!」 51 そして、イエスは言った。「今からわたしが言うことを信じるんだ。お前たちはみんな、天の窓が開かれていくのを見る!人の子の上に『天使が行き交う』光景を目の当たりにするのだ!」