マタイの福音書 27
Japanese Living Bible
イエスの裁判と十字架の死
27 さて、朝になりました。祭司長とユダヤ人の指導者たちはまた集まり、どうやってローマ政府にイエスの死刑を承認させようかと、あれこれ策を練りました。 2 それから、縛ったまま、イエスをローマ総督ピラトに引き渡しました。
3 ところで、裏切り者のユダはどうなったでしょう。イエスに死刑の判決が下されると聞いてはじめて、彼は自分のしたことがどんなに大それたことだったか気づき、深く後悔しました。それで祭司長やユダヤ人の指導者たちのところに銀貨三十枚を返しに行き、 4 「私はとんでもない罪を犯してしまった。罪のない人の血を売ったりして」と言いました。しかし祭司長たちは、「今さらわれわれの知ったことか。かってにしろ」と言って、取り合おうとしませんでした。
5 それでユダは、銀貨を神殿に投げ込み、出て行って首をくくって死んでしまいました。 6 祭司長たちはその銀貨を拾い上げてつぶやきました。「まさか、これを神殿の金庫に入れるわけにもいくまい。人を殺すために使った金だから。」
7 彼らは相談し、その金で、陶器師が粘土を取っていた畑を買い上げ、そこをエルサレムで死んだ外国人の墓地とすることにしました。 8 そこでこの墓地は、今でも「血の畑」と呼ばれています。 9-10 こうして、「彼らは銀貨三十枚を取った。それは、イスラエルの人々がその人を見積もった値段だ。彼らは、主が私に命じられたように、それで陶器師の畑を買った」(ゼカリヤ11・12―13)というエレミヤの預言のとおりになったのです。
11 さてイエスは、ローマ総督ピラトの前に立ちました。総督はイエスを尋問しました。「おまえはユダヤ人の王なのか。」イエスは「そのとおりです」と答えました。
12 しかし、祭司長とユダヤ人の指導者たちからいろいろな訴えが出されている時は、口をつぐんで、何もお答えになりませんでした。 13 それでピラトはイエスに、「おまえにあれほど不利な証言をしているのが、聞こえないのか」と尋ねました。
14 それでもイエスは何もお答えになりません。これには総督も、驚きあきれてしまいました。
15 ところで、毎年、過越の祭りの間に、ユダヤ人たちが希望する囚人の一人に、総督が恩赦を与える慣習がありました。 16 当時、獄中にはバラバという名の知れた男が捕らえられていました。 17 それでその朝、群衆が官邸に詰めかけた時、ピラトは尋ねました。「さあ、いったいどちらを釈放してほしいのか。バラバか、それともキリストと呼ばれるイエスか。」 18 ピラトがこう言ったのは、イエスが捕らえられたのは、イエスの人気をねたむユダヤ人指導者たちの陰謀だと気づいたからです。
19 裁判の最中に、ピラトのもとへ彼の妻が、「どうぞ、その正しい方に手をお出しになりませんように。ゆうべ、その人のことで恐ろしい夢を見ましたから」と言ってよこしました。
20 ところが、祭司長とユダヤの役人たちは、バラバを釈放し、イエスの死刑を要求するように、群衆をたきつけました。 21 それで、ピラトがもう一度、「二人のうち、どちらを釈放してほしいのか」と尋ねると、群衆は即座に、「バラバを!」と大声で叫んだのでした。
22 「では、キリストと呼ばれるあのイエスは、どうするのだ。」「十字架につけろ!」
23 「どうしてだ。あの男がいったいどんな悪事を働いたというのか。」ピラトがむきになって尋ねても、人々は、「十字架だ! 十字架につけろ!」と叫び続けるばかりでした。
24 どうにも手のつけようがありません。暴動になるおそれさえ出てきました。あきらめたピラトは、水を入れた鉢を持って来させ、群衆の面前で手を洗い、「この正しい人の血について、私には何の責任もない。責任は全部おまえたちが負いなさい」と言いました。
25 すると群衆は大声で、「かまわない。責任はおれたちや子どもたちの上にふりかかってもいい!」と叫びました。
26 ピラトはやむなくバラバを釈放し、イエスをむち打ってから、十字架につけるためにローマ兵に引き渡しました。 27 兵士たちはまず、イエスを兵営に連れて行き、全部隊を召集すると、 28 イエスの着物をはぎとって赤いガウンを着せ、 29 長いとげのいばらで作った冠を頭に載せ、右手には、王の笏に見立てた葦の棒を持たせました。それから、拝むまねをして、「これはこれは、ユダヤ人の王様。ばんざーい!」とはやし立てました。 30 また、つばをかけたり、葦の棒をひったくって頭をたたいたりしました。
31 こうしてさんざんからかったあげく、赤いガウンを脱がせ、もとの服を着せると、いよいよ十字架につけるために引いて行きました。 32 刑場に行く途中、通りすがりの男にむりやりイエスの十字架を背負わせました。クレネから来合わせたシモンという男でした。 33 ついに、ゴルゴタ、すなわち「どくろの丘」という名で知られる場所に着きました。 34 兵士たちはそこで、薬用のぶどう酒を飲ませようとしましたが、イエスはちょっと口をつけただけで、飲もうとはされませんでした。
35 イエスを十字架につけ終わると、兵士たちはさいころを投げてイエスの着物を分け合いました。 36 それがすむと、今度はその場に座って見張りをしました。 37 またイエスの頭上には、「この者はユダヤ人の王イエスである」と書いた罪状書きを打ちつけました。
38 その朝、強盗が二人、それぞれイエスの右と左で十字架につけられました。 39 刑場のそばを通りかかった人々は、大げさな身ぶりをしながら、口ぎたなくイエスをののしりました。 40 「やい。神殿を打ちこわして、三日のうちに建て直せるんだってな! おまえが神の子だって? それなら、十字架から降りてみろ。」
41 祭司長やユダヤ人の指導者たちも、イエスをあざけりました。 42 「他人は救えるが自分は救えないというわけか。イスラエルの王が聞いてあきれる。さあ、十字架から降りて来い! そうしたら信じてやろうじゃないか。 43 おまえは神に頼っているのだろう。神のお気に入りなら、せいぜい助けていただくがいい。自分を神の子だと言っていたのだから。」
44 強盗までがいっしょになって、悪口をあびせました。
45 さて時間がたち、正午にもなったころ、急にあたりが暗くなり、一面の闇におおわれました。それが三時間も続きました。
46 三時ごろ、イエスは大声で、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と叫ばれました。それは、「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味です。
47 近くでその声を聞いた人の中には、「あれはエリヤを呼んでいるのだ」と思う者もいました。 48 一人の男がさっと駆け寄り、海綿に酸っぱいぶどう酒を含ませると、それを葦の棒につけて差し出しました。 49 ところが、ほかの者たちは、「放っておけよ。エリヤが救いに来るかどうか、見ようじゃないか」と言いました。
50 その時、イエスはもう一度大声で叫んで、息を引き取りました。 51 すると、神殿の至聖所を仕切っていた幕が、上から下まで真っ二つに裂けたのです。大地は揺れ動き、岩はくずれました。 52 さらに墓が開いて、生前神に従っていた多くの人たちが生き返りました。 53 彼らはイエスが復活されたあと、墓を出てエルサレムに入り、多くの人の前に姿を現したのです。
54 十字架のそばにいた隊長や兵士たちは、このすさまじい地震やいろいろの出来事を見て震え上がり、「この人はほんとうに神の子だった!」と叫びました。
55 イエスの世話をするためにガリラヤからついて来たたくさんの女たちも、遠くからこの様子を見ていました。 56 マグダラのマリヤ、ヤコブとヨセフの母マリヤ、ゼベダイの息子ヤコブとヨハネの母などです。
イエスの埋葬
57 夕方になりました。イエスの弟子で、アリマタヤ出身のヨセフという金持ちが来て、 58 ピラトに、イエスの遺体を引き取りたいと願い出ました。ピラトは願いを聞き入れ、遺体を渡すように命じました。 59 ヨセフは遺体を取り降ろすと、きれいな亜麻布でくるみ、 60 岩をくり抜いた、自分の新しい墓に納めました。そして、大きな石を転がして入口をふさぎ、帰って行きました。 61 この有様を、マグダラのマリヤともう一人のマリヤが、近くに座って見ていました。 62-63 翌日の安息日に、祭司長やパリサイ人たちがピラトに願い出ました。「総督閣下。あの大うそつきは、確か、『わたしは三日後に復活する』と言っていました。 64 それをいいことに、弟子たちが死体を盗み出し、イエスは復活したと言いふらしては、まずいことになりかねません。それこそ、このところの騒ぎではすまず、大混乱になるかもしれません。ですからどうぞ、墓を三日目まで見張るように命令を出してください。」
65 ピラトは答えました。「よろしい。では厳重に見張らせるがよい。」
66 そこで彼らは、石に封印をし、警備の者をおいて、だれも忍び込めないようにしました。
マタイ 27
Japanese Bible: Easy-to-Read Version
ピラト総督のもとに連行されるイエス
(マルコ15:1; ルカ23:1-2; ヨハネ18:28-32)
27 夜明け頃のことだった。祭司長たちや長老たちが一堂に会い、イエスの処刑について決議をとっていた。 2 「閣下、騒動を起こしているイエスを連れてまいりました!」縄でつないだイエスを連れてきた祭司たちは、イエスをピラト総督の手に渡した。
自殺するユダ
(使徒1:18-19)
3 一方で、イエスを裏切ったユダはというと、イエスが死刑判決を言いわたされたことを知り、自分の犯したことの重大さに気づいてひどく後悔していた。イエスを裏切ったことで得た報酬、銀貨30枚を返すために祭司長や長老たちのいる場所へと向かった。 4 ユダは言った。「俺は無実の人を死に追いやってしまった・・・」
彼らは答えた。「そんな事、私たちの知ったことですか・・・私たちには関係ない。それはあなたの問題ですよ」
5 「こんなお金!」チャリンッチャリリリリンッ・・・神殿の中へ銀貨を投げ捨ててそこを飛び出したユダ。そのまま首をつって自殺してしまったのだ。
6 神殿に散乱した銀貨を集める祭司長たち。「困った困った。人を殺めるために使われたお金を、神殿の資産に戻すのは我々の律法に反しますねぇ・・・」 7 そこで、彼らはそのお金を「陶芸家の地」と呼ばれる土地を買うための資金にまわした。その土地は、エルサレム訪問中に帰らぬ人となった者を埋葬するために使われた。 8 そういうわけで、今もその場所は血の土地と呼ばれている。 9 これは全て預言者エレミヤの神のお告げどおりである・・・
「30枚の銀貨。それがイスラエルの国民が彼の人生へ支払うと決めた代価。 10 その金は、王である神が命じたとおり、『陶芸家の地』を買うために使われる」
イエスに質問するピラト総督
(マルコ15:2-5; ルカ23:3-5; ヨハネ18:33-38)
11 「ふむ、お主はユダヤ人の王なのか?」目の前に立つイエスに問いかけるのはピラト総督。
イエスは答えた。「そうとも言える」
12 しかし、祭司長や長老、ユダヤ指導者がする告発に対しては、断固として口を開かなかった。
13 ピラト総督はイエスに言った。「これだけ多くの者が訴えておるというのに、お主は黙っておるのか?」
14 弁解どころか、気にもしてない様子になおさら驚いたピラト総督であった。
イエスを釈放しようとするピラト
(マルコ15:6-15; ルカ23:13-25; ヨハネ18:39–19:16)
15 毎年、過越祭の日には、民衆が選んだ囚人を1人釈放する習慣があった。 16 ちょうどこの時、牢屋には、札付きの悪党が収監されていた。その名も・・・囚人バラバ。
17 ピラト総督は集まった群衆に尋ねた。「よし、今年もお前たちの望む者を1人解放するとしよう!バラバか?それとも救い主と呼ばれるイエスか?」 18 このように問いかけたのも、ピラト総督は、イエスが訴えられているのは祭司たちの嫉妬心のみが原因だと知っていたからだ。
19 裁判の真っ最中、ピラトの妻から伝言が届いた。「あの方に何もしないで・・・何も悪いことなどしていません。昨夜、あの方の夢を見ました・・・今もその胸騒ぎがおさまりません」
20 バラバと言いなさい。いいですか、バラバですよ!!!祭司長や長老たちは周りの群衆に、イエスではなく、バラバを解放するよう叫びなさいと根回しをしていた。
21 ピラト総督が言った。「さぁ、バラバか?イエスか?どちらを釈放したい?」
人々は答えた。「バラバだ!」「おぉバラバを解放しろ!」バラバ、バラバ、バラバ!
22 ピラト総督は尋ねた。「な・・・なら、お前らはこの救い主と呼ばれるイエスをどうしてほしいというのだ?」
すると、全ての人が言った。「十字架で殺せぇ〰〰〰〰!」じゅ〰じ〰か!じゅ〰じ〰か!!じゅ〰じ〰か!群衆は最も重い刑、十字架での処刑を求めてきた。
23 ピラト総督が言った。「なにィ・・・?なぜだ?こやつが一体何をしたと言うのだ?」
だが、彼らはもっと大きな声で叫んだ。「十字架で殺せ〰〰〰!」
24 もはや、なす術なし。その様子から悟ったピラト。大暴動が起きてもおかしくないという状況に、水瓶をだし、みんなの前で手を洗った。彼が言った。「俺は、この人を殺すという罪には一切関与しない!全ての責任はお前たちにある!」
25 人々は答えた。「そう言われなくても彼の死の責任は全て私たちが取りますよ!私たちと私たちの子供たちのせいにして構いません!」
26 バラバを釈放すると、ピラトは兵士に命じた。「イエスをムチで打て!」そして、十字架刑にかけるために、兵士たちにイエスを手渡したのだった。
イエスをからかったピラトの兵士たち
(マルコ15:16-20; ヨハネ19:2-3)
27 「来い!」ピラトの兵士たちが総督邸にイエスを連れて行くと、そこにいた兵士がイエスを取り囲んだ。 28 イエスの服をはぐと、ローマ兵の着ていた紫色のガウンをイエスに着せ、王に見立てた。 29 そして、いばらで編んだ冠を頭にかぶせ、その手には葦の棒を持たせた。彼らは言った。「おーこれは、これは!ユダヤ人の王様ではございませんか!コラッ!お前たち!ユダヤ人の王に敬礼せんか!ブ・・・ブワッハッハッハァー!」イエスをバカにする兵士たち。 30 さらにつばを吐きかけると、その手の棒を奪い取り、それでイエスの頭を殴った。 31 散々侮辱したあげく、着せたマントをイエスからはぎ取ると、もともと着ていた服を着せて、十字架にかけるために連行して行った。
イエスが十字架に釘付けにされる
(マルコ15:21-32; ルカ23:26-43; ヨハネ19:17-19)
32 町を出て処刑場にイエスを連行していた兵士たちだが、前に進むのに苦労していた。なんせ、ボロボロのイエスに重たい十字架を背負わせていたからだ。「おい、そこのお前、コイツの十字架を一緒に背負え!ほらッ」たまたまそこにいたクレネ人・シモンもイエスの後ろからその十字架を背負わされるはめになった。 33 イエスらはゴルゴダと呼ばれる地へと連行された。(ゴルゴダとは「頭がい骨の地」という意味) 34 「これを飲め!」兵士が、痛みを和らげるために苦い薬を混ぜ合わせたぶどう酒をイエスの口もとに出したが、イエスは少し口をつけただけで、飲むことを拒んだ。
35 ーーカンッ、カンッ、カンッ、べチャッ・・・十字架に釘で打付けられたイエス。その傍らには・・・「おーし、サイコロで決めるぞ!行くぞー。そーらよっ!き、きたー!もーらいっと!」イエスの着ていた服を切り分け、誰がどの部分をもらうのか、兵士たちがサイコロを振っていた。 36 そのまま見張りとしてそこに残った兵士たち。 37 トン、トン、トンッ。イエスが架けられた十字架の上の部分には罪状を記した板が掲げられた——「ユダヤ人の王・イエス」——
38 一緒に2人の犯罪者も十字架に釘づけにされ、1人はイエスの右側、もう1人は左側といった具合にイエスの両側に付けられていた。 39 そこを通りかかる人も、罵声を浴びせ、大きな身振りで 40 言った。「神殿を壊して3日で建て直すんですって?神殿の心配をする暇があったら、ご自身を助けてみたらどうだ?神の子なんでしょう?」
41 そこにいた祭司長たちをはじめとする、掟の学者たち、長老たちも同じようにイエスをあざ笑った。 42 「ヤツは他人を救いはしたが、自分は救えやしない!みっともないったらありゃしない!もし仮にですよ。この方がイスラエルの王ならば、今ここで十字架から降りて来ればよいではないですか。そうすれば、この我々でさえヤツを信じてあげますよ! 43 神を信頼し、自分がその息子だと言うのだから、本当に神が救うのかどうか、神に委ねればいい」 44 すると、イエスのわきの十字架にかかっていた犯罪者たちも同じようにイエスを侮辱した。
イエスの死
(マルコ15:33-41; ルカ23:44-49; ヨハネ19:28-30)
45 ブオオオオオ・・・・・・正午になると、国中が暗闇に包まれた!それが3時間続き・・・ 46 3時頃、イエスは残りわずかな力をふりしぼって叫んだ。「エロイ!エロイ!サバクタニ〰〰!」
47 「お、おい・・・こいつ今、エリヤを呼んだぞ!」
48 1人の男が慌てて走り出したかと思うと、スポンジを手に取り、水を混ぜた酸味あるワインを吸わせて棒に結びつけた。そして、十字架の上のイエスへその棒を伸ばし、飲ませようとした。 49 だが他の人が言った。「放っておけ、預言者エリヤが現れ、助けるかどうか見てみようじゃないか!」
50 「ぐ、う゛あ゛〰〰〰〰〰〰」イエスは叫んだ!かと思うとそのままぐったりしてしまった!息を引き取ったのだ。
51 バ、バリバリバリィーー!と同時に神の存在と人を分け隔てていた神殿の幕が上から下まで勢いよく真っ二つに裂け、大地震が起き、岩という岩が砕けた。 52 さらには墓が開き、生前に神を心底愛していた人たちが死からよみがえった。 53 彼らはイエスの復活後、聖なる都にいるたくさんの人の前に姿を現した。
54 「この方は、まことに神の子だった・・・・・・!」百人隊長やイエスを見張っていた兵士たちは、一連の出来事に縮みあがった。
55 ガリラヤ地方からイエスを気にして後を追ってきた女たちも、少し十字架から距離を置いたところからだったが、一連の出来事を見ていた。 56 マグダラのマリア、ヤコブとヨセフの母マリア、そしてヤコブとヨハネの母がそこにいた。
埋葬されるイエス
(マルコ15:42-47; ルカ23:50-56; ヨハネ19:38-42)
57 その夜のこと、アリマタヤ出身のヨセフが神殿の都エルサレムを訪れていた。彼は裕福でイエスを信じる者であり、アリマタヤからイエスを追って来ていた。 58 ピラト総督のもとへイエスの遺体を引き取りに願い出ると、総督は許可を出した。 59 ヨセフは遺体を抱きかかえ、亜麻布に包んだ。 60 その遺体をヨセフ自らが岩壁に掘った新しい墓室に埋葬し、巨大な石を転がして入り口を閉じると、その墓を去っていった。 61 マグダラのマリア、そして別のマリアもその墓室の近くに座っていた。
厳重な警備をしたイエスの墓
62 その日は休日に備える日。つまり、休日前日だった。翌日、祭司長やパリサイ派はピラト総督のもとへ行った。 63 「閣下!あの大嘘つきが生きていた時、『私は3日目に復活する』と言っていたのを思い出しました! 64 そこで、墓へ3日間の見張りをつけてみてはどうかと思いまして。奴の仲間が遺体を盗み出して、遺体が無いからイエスが蘇ったのだ!などとウソをつくこともあの連中ならやりかねません!そんな日には、あの大嘘つきについて言われたウソよりもタチの悪いウソが広まります!」
65 ピラト総督が言った。「では兵を連れて、墓室へ行きなさい。最善だと考える方法をとって構わん」 66 そこで彼らは墓へ行くと、石に封印をし、入り口をふさいで、兵士たちを墓の周りに配置し、誰からも盗まれないように守らせた。
Mateo 27
Nueva Versión Internacional (Castilian)
Judas se ahorca
27 Muy de mañana, todos los jefes de los sacerdotes y los ancianos del pueblo tomaron la decisión de condenar a muerte a Jesús. 2 Lo ataron, se lo llevaron y lo entregaron a Pilato, el gobernador.
3 Cuando Judas, el que lo había traicionado, vio que habían condenado a Jesús, sintió remordimiento y devolvió las treinta monedas de plata a los jefes de los sacerdotes y a los ancianos.
4 ―He pecado —les dijo— porque he entregado sangre inocente.
―¿Y eso a nosotros qué nos importa? —respondieron—. ¡Allá tú!
5 Entonces Judas arrojó el dinero en el santuario y salió de allí. Luego fue y se ahorcó.
6 Los jefes de los sacerdotes recogieron las monedas y dijeron: «La ley no permite echar esto al tesoro, porque es precio de sangre». 7 Así que resolvieron comprar con ese dinero un terreno conocido como Campo del Alfarero, para sepultar allí a los extranjeros. 8 Por eso se le ha llamado Campo de Sangre hasta el día de hoy. 9 Así se cumplió lo dicho por el profeta Jeremías: «Tomaron las treinta monedas de plata, el precio que el pueblo de Israel le había fijado, 10 y con ellas compraron el campo del alfarero, como me ordenó el Señor».[a]
Jesús ante Pilato(A)
11 Mientras tanto, Jesús compareció ante el gobernador, y este le preguntó:
―¿Eres tú el rey de los judíos?
―Tú lo dices —respondió Jesús.
12 Al ser acusado por los jefes de los sacerdotes y por los ancianos, Jesús no contestó nada.
13 ―¿No oyes lo que declaran contra ti? —le dijo Pilato.
14 Pero Jesús no respondió ni a una sola acusación, por lo que el gobernador se llenó de asombro.
15 Ahora bien, durante la fiesta el gobernador acostumbraba soltar un preso que la gente escogiera. 16 Tenían un preso famoso llamado Barrabás. 17-18 Así que, cuando se reunió la multitud, Pilato, que sabía que le habían entregado a Jesús por envidia, les preguntó:
―¿A quién queréis que os suelte: a Barrabás o a Jesús, al que llaman Cristo?
19 Mientras Pilato estaba sentado en el tribunal, su esposa le envió el siguiente recado: «No te metas con ese justo, pues, por causa de él, hoy he sufrido mucho en un sueño».
20 Pero los jefes de los sacerdotes y los ancianos persuadieron a la multitud a que le pidiera a Pilato soltar a Barrabás y ejecutar a Jesús.
21 ―¿A cuál de los dos queréis que os suelte? —preguntó el gobernador.
―A Barrabás.
22 ―¿Y qué voy a hacer con Jesús, al que llaman Cristo?
―¡Crucifícalo! —respondieron todos.
23 ―¿Por qué? ¿Qué crimen ha cometido?
Pero ellos gritaban aún más fuerte:
―¡Crucifícalo!
24 Cuando Pilato vio que no conseguía nada, sino que más bien se estaba formando un tumulto, pidió agua y se lavó las manos delante de la gente.
―Soy inocente de la sangre de este hombre —dijo—. ¡Allá vosotros!
25 ―¡Que su sangre caiga sobre nosotros y sobre nuestros hijos! —contestó todo el pueblo.
26 Entonces les soltó a Barrabás; pero a Jesús lo mandó azotar, y lo entregó para que lo crucificaran.
Los soldados se burlan de Jesús(B)
27 Los soldados del gobernador llevaron a Jesús al palacio[b] y reunieron a toda la tropa alrededor de él. 28 Le quitaron la ropa y le pusieron un manto de color escarlata. 29 Luego trenzaron una corona de espinas y se la colocaron en la cabeza, y en la mano derecha le pusieron una caña. Arrodillándose delante de él, se burlaban diciendo:
―¡Salve, rey de los judíos!
30 Y le escupían, y con la caña le golpeaban la cabeza. 31 Después de burlarse de él, le quitaron el manto, le pusieron su propia ropa y se lo llevaron para crucificarlo.
La crucifixión(C)
32 Al salir encontraron a un hombre de Cirene que se llamaba Simón, y lo obligaron a llevar la cruz. 33 Llegaron a un lugar llamado Gólgota (que significa «Lugar de la Calavera»). 34 Allí dieron a Jesús vino mezclado con hiel; pero, después de probarlo, se negó a beberlo. 35 Lo crucificaron y repartieron su ropa echando suertes.[c] 36 Y se sentaron a vigilarlo. 37 Encima de su cabeza pusieron por escrito la causa de su condena: «Este es Jesús, el Rey de los judíos». 38 Con él crucificaron a dos bandidos,[d] uno a su derecha y otro a su izquierda. 39 Los que pasaban meneaban la cabeza y blasfemaban contra él:
40 ―Tú, que destruyes el templo y en tres días lo reconstruyes, ¡sálvate a ti mismo! ¡Si eres el Hijo de Dios, baja de la cruz!
41 De la misma manera se burlaban de él los jefes de los sacerdotes, junto con los maestros de la ley y los ancianos.
42 ―Salvó a otros —decían—, ¡pero no puede salvarse a sí mismo! ¡Y es el Rey de Israel! Que baje ahora de la cruz, y así creeremos en él. 43 Él confía en Dios; pues que lo libre Dios ahora, si de veras lo quiere. ¿Acaso no dijo: “Yo soy el Hijo de Dios”?
44 Así también lo insultaban los bandidos que estaban crucificados con él.
Muerte de Jesús(D)
45 Desde el mediodía y hasta la media tarde[e] toda la tierra quedó en oscuridad. 46 Como a las tres de la tarde,[f] Jesús gritó con fuerza:
―Elí, Elí,[g] ¿lama sabactani? (que significa: “Dios mío, Dios mío, ¿por qué me has desamparado?”).[h]
47 Cuando lo oyeron, algunos de los que estaban allí dijeron:
―Está llamando a Elías.
48 Al instante, uno de ellos corrió en busca de una esponja. La empapó en vinagre, la puso en una caña y se la ofreció a Jesús para que bebiera. 49 Los demás decían:
―Déjalo, a ver si viene Elías a salvarlo.
50 Entonces Jesús volvió a gritar con fuerza, y entregó su espíritu.
51 En ese momento, la cortina del santuario del templo se rasgó en dos, de arriba abajo. La tierra tembló y se partieron las rocas. 52 Se abrieron los sepulcros, y muchos santos que habían muerto resucitaron. 53 Salieron de los sepulcros y, después de la resurrección de Jesús, entraron en la ciudad santa y se aparecieron a muchos.
54 Cuando el centurión y los que con él estaban custodiando a Jesús vieron el terremoto y todo lo que había sucedido, quedaron aterrados y exclamaron:
―¡Verdaderamente este era el Hijo[i] de Dios!
55 Estaban allí, mirando de lejos, muchas mujeres que habían seguido a Jesús desde Galilea para servirle. 56 Entre ellas se encontraban María Magdalena, María la madre de Jacobo y de José, y la madre de los hijos de Zebedeo.
Sepultura de Jesús(E)
57 Al atardecer, llegó un hombre rico de Arimatea, llamado José, que también se había convertido en discípulo de Jesús. 58 Se presentó ante Pilato para pedirle el cuerpo de Jesús, y Pilato ordenó que se lo dieran. 59 José tomó el cuerpo, lo envolvió en una sábana limpia 60 y lo puso en un sepulcro nuevo de su propiedad que había cavado en la roca. Luego hizo rodar una piedra grande a la entrada del sepulcro, y se fue. 61 Allí estaban, sentadas frente al sepulcro, María Magdalena y la otra María.
La guardia ante el sepulcro
62 Al día siguiente, después del día de la preparación, los jefes de los sacerdotes y los fariseos se presentaron ante Pilato.
63 ―Señor —dijeron—, nosotros recordamos que mientras ese engañador aún vivía dijo: “A los tres días resucitaré”. 64 Por eso, ordena que se selle el sepulcro hasta el tercer día, no sea que vengan sus discípulos, roben el cuerpo y digan al pueblo que ha resucitado. Ese último engaño sería peor que el primero.
65 ―Llevaos una guardia de soldados —les ordenó Pilato—, e id a asegurar el sepulcro lo mejor que podáis.
66 Así que ellos fueron, cerraron el sepulcro con una piedra y lo sellaron; y dejaron puesta la guardia.
Footnotes
- 27:10 Véanse Zac 11:12,13; Jer 19:1-13; 32:6-9.
- 27:27 palacio. Lit. pretorio.
- 27:35 suertes. Var. suertes, para que se cumpliera lo dicho por medio del profeta: «Se repartieron entre ellos mi manto y sobre mi ropa echaron suertes» (Sal 22:18; véase Jn 19:24).
- 27:38 bandidos. Alt. insurgentes; también en v. 44.
- 27:45 Desde … tarde. Lit. Desde la hora sexta hasta la hora novena.
- 27:46 Como … tarde. Lit. Como a la hora novena.
- 27:46 Elí, Elí. Var. Eloi, Eloi.
- 27:46 Sal 22:1
- 27:54 era el Hijo. Alt. era hijo.
Mateo 27
Reina-Valera 1960
Jesús ante Pilato
(Mr. 15.1; Lc. 23.1-2; Jn. 18.28-32)
27 Venida la mañana, todos los principales sacerdotes y los ancianos del pueblo entraron en consejo contra Jesús, para entregarle a muerte. 2 Y le llevaron atado, y le entregaron a Poncio Pilato, el gobernador.
Muerte de Judas
3 Entonces Judas, el que le había entregado, viendo que era condenado, devolvió arrepentido las treinta piezas de plata a los principales sacerdotes y a los ancianos, 4 diciendo: Yo he pecado entregando sangre inocente. Mas ellos dijeron: ¿Qué nos importa a nosotros? ¡Allá tú! 5 Y arrojando las piezas de plata en el templo, salió, y fue y se ahorcó. 6 Los principales sacerdotes, tomando las piezas de plata, dijeron: No es lícito echarlas en el tesoro de las ofrendas, porque es precio de sangre. 7 Y después de consultar, compraron con ellas el campo del alfarero, para sepultura de los extranjeros. 8 Por lo cual aquel campo se llama hasta el día de hoy: Campo de sangre.(A) 9 Así se cumplió lo dicho por el profeta Jeremías, cuando dijo: Y tomaron las treinta piezas de plata, precio del apreciado, según precio puesto por los hijos de Israel; 10 y las dieron para el campo del alfarero, como me ordenó el Señor.(B)
Pilato interroga a Jesús
(Mr. 15.2-5; Lc. 23.3-5; Jn. 18.33-38)
11 Jesús, pues, estaba en pie delante del gobernador; y este le preguntó, diciendo: ¿Eres tú el Rey de los judíos? Y Jesús le dijo: Tú lo dices. 12 Y siendo acusado por los principales sacerdotes y por los ancianos, nada respondió. 13 Pilato entonces le dijo: ¿No oyes cuántas cosas testifican contra ti? 14 Pero Jesús no le respondió ni una palabra; de tal manera que el gobernador se maravillaba mucho.
Jesús sentenciado a muerte
(Mr. 15.6-20; Lc. 23.13-25; Jn. 18.38—19.16)
15 Ahora bien, en el día de la fiesta acostumbraba el gobernador soltar al pueblo un preso, el que quisiesen. 16 Y tenían entonces un preso famoso llamado Barrabás. 17 Reunidos, pues, ellos, les dijo Pilato: ¿A quién queréis que os suelte: a Barrabás, o a Jesús, llamado el Cristo? 18 Porque sabía que por envidia le habían entregado. 19 Y estando él sentado en el tribunal, su mujer le mandó decir: No tengas nada que ver con ese justo; porque hoy he padecido mucho en sueños por causa de él. 20 Pero los principales sacerdotes y los ancianos persuadieron a la multitud que pidiese a Barrabás, y que Jesús fuese muerto. 21 Y respondiendo el gobernador, les dijo: ¿A cuál de los dos queréis que os suelte? Y ellos dijeron: A Barrabás. 22 Pilato les dijo: ¿Qué, pues, haré de Jesús, llamado el Cristo? Todos le dijeron: ¡Sea crucificado! 23 Y el gobernador les dijo: Pues ¿qué mal ha hecho? Pero ellos gritaban aún más, diciendo: ¡Sea crucificado!
24 Viendo Pilato que nada adelantaba, sino que se hacía más alboroto, tomó agua y se lavó las manos(C) delante del pueblo, diciendo: Inocente soy yo de la sangre de este justo; allá vosotros. 25 Y respondiendo todo el pueblo, dijo: Su sangre sea sobre nosotros, y sobre nuestros hijos. 26 Entonces les soltó a Barrabás; y habiendo azotado a Jesús, le entregó para ser crucificado.
27 Entonces los soldados del gobernador llevaron a Jesús al pretorio, y reunieron alrededor de él a toda la compañía; 28 y desnudándole, le echaron encima un manto de escarlata, 29 y pusieron sobre su cabeza una corona tejida de espinas, y una caña en su mano derecha; e hincando la rodilla delante de él, le escarnecían, diciendo: ¡Salve, Rey de los judíos! 30 Y escupiéndole, tomaban la caña y le golpeaban en la cabeza. 31 Después de haberle escarnecido, le quitaron el manto, le pusieron sus vestidos, y le llevaron para crucificarle.
Crucifixión y muerte de Jesús
(Mr. 15.21-41; Lc. 23.26-49; Jn. 19.17-30)
32 Cuando salían, hallaron a un hombre de Cirene que se llamaba Simón; a este obligaron a que llevase la cruz. 33 Y cuando llegaron a un lugar llamado Gólgota, que significa: Lugar de la Calavera, 34 le dieron a beber vinagre mezclado con hiel; pero después de haberlo probado, no quiso beberlo. 35 Cuando le hubieron crucificado, repartieron entre sí sus vestidos, echando suertes,(D) para que se cumpliese lo dicho por el profeta: Partieron entre sí mis vestidos, y sobre mi ropa echaron suertes. 36 Y sentados le guardaban allí. 37 Y pusieron sobre su cabeza su causa escrita: ESTE ES JESÚS, EL REY DE LOS JUDÍOS. 38 Entonces crucificaron con él a dos ladrones, uno a la derecha, y otro a la izquierda. 39 Y los que pasaban le injuriaban, meneando la cabeza,(E) 40 y diciendo: Tú que derribas el templo, y en tres días lo reedificas,(F) sálvate a ti mismo; si eres Hijo de Dios, desciende de la cruz. 41 De esta manera también los principales sacerdotes, escarneciéndole con los escribas y los fariseos y los ancianos, decían: 42 A otros salvó, a sí mismo no se puede salvar; si es el Rey de Israel, descienda ahora de la cruz, y creeremos en él. 43 Confió en Dios; líbrele ahora si le quiere;(G) porque ha dicho: Soy Hijo de Dios. 44 Lo mismo le injuriaban también los ladrones que estaban crucificados con él.
45 Y desde la hora sexta hubo tinieblas sobre toda la tierra hasta la hora novena. 46 Cerca de la hora novena, Jesús clamó a gran voz, diciendo: Elí, Elí, ¿lama sabactani? Esto es: Dios mío, Dios mío, ¿por qué me has desamparado?(H) 47 Algunos de los que estaban allí decían, al oírlo: A Elías llama este. 48 Y al instante, corriendo uno de ellos, tomó una esponja, y la empapó de vinagre, y poniéndola en una caña, le dio a beber.(I) 49 Pero los otros decían: Deja, veamos si viene Elías a librarle. 50 Mas Jesús, habiendo otra vez clamado a gran voz, entregó el espíritu.
51 Y he aquí, el velo(J) del templo se rasgó en dos, de arriba abajo; y la tierra tembló, y las rocas se partieron; 52 y se abrieron los sepulcros, y muchos cuerpos de santos que habían dormido, se levantaron; 53 y saliendo de los sepulcros, después de la resurrección de él, vinieron a la santa ciudad, y aparecieron a muchos. 54 El centurión, y los que estaban con él guardando a Jesús, visto el terremoto, y las cosas que habían sido hechas, temieron en gran manera, y dijeron: Verdaderamente este era Hijo de Dios.
55 Estaban allí muchas mujeres mirando de lejos, las cuales habían seguido a Jesús desde Galilea, sirviéndole, 56 entre las cuales estaban María Magdalena, María la madre de Jacobo y de José, y la madre de los hijos de Zebedeo.(K)
Jesús es sepultado
(Mr. 15.42-47; Lc. 23.50-56; Jn. 19.38-42)
57 Cuando llegó la noche, vino un hombre rico de Arimatea, llamado José, que también había sido discípulo de Jesús. 58 Este fue a Pilato y pidió el cuerpo de Jesús. Entonces Pilato mandó que se le diese el cuerpo. 59 Y tomando José el cuerpo, lo envolvió en una sábana limpia, 60 y lo puso en su sepulcro nuevo, que había labrado en la peña; y después de hacer rodar una gran piedra a la entrada del sepulcro, se fue. 61 Y estaban allí María Magdalena, y la otra María, sentadas delante del sepulcro.
La guardia ante la tumba
62 Al día siguiente, que es después de la preparación, se reunieron los principales sacerdotes y los fariseos ante Pilato, 63 diciendo: Señor, nos acordamos que aquel engañador dijo, viviendo aún: Después de tres días resucitaré.(L) 64 Manda, pues, que se asegure el sepulcro hasta el tercer día, no sea que vengan sus discípulos de noche, y lo hurten, y digan al pueblo: Resucitó de entre los muertos. Y será el postrer error peor que el primero. 65 Y Pilato les dijo: Ahí tenéis una guardia; id, aseguradlo como sabéis. 66 Entonces ellos fueron y aseguraron el sepulcro, sellando la piedra y poniendo la guardia.
Mateo 27
Nueva Versión Internacional
Judas se ahorca
27 Muy de mañana, todos los jefes de los sacerdotes y los líderes religiosos del pueblo tomaron la decisión de condenar a muerte a Jesús. 2 Lo ataron, se lo llevaron y se lo entregaron a Pilato, el gobernador.
3 Cuando Judas, el que lo había traicionado, vio que habían condenado a Jesús, sintió remordimiento y devolvió las treinta monedas de plata a los jefes de los sacerdotes y a los líderes religiosos.
4 —He pecado —dijo—, porque he entregado a la muerte[a] a un inocente.
—¿Y eso a nosotros qué nos importa? —respondieron—. ¡Allá tú!
5 Entonces Judas arrojó el dinero en el santuario y salió de allí. Luego fue y se ahorcó.
6 Los jefes de los sacerdotes recogieron las monedas y dijeron: «La ley no permite echar esto al tesoro, porque es dinero pagado para derramar sangre». 7 Así que resolvieron comprar con ese dinero un terreno conocido como Campo del Alfarero, para sepultar allí a los extranjeros. 8 Por eso ha sido llamado Campo de Sangre hasta el día de hoy. 9 Así se cumplió lo dicho por el profeta Jeremías: «Tomaron las treinta monedas de plata, el precio que el pueblo de Israel había fijado, 10 y con ellas compraron el campo del alfarero, como me ordenó el Señor».[b]
Jesús ante Pilato(A)
11 Mientras tanto, Jesús compareció ante el gobernador; este le preguntó:
—¿Eres tú el rey de los judíos?
—Tú mismo lo dices —respondió Jesús.
12 Al ser acusado por los jefes de los sacerdotes y por los líderes religiosos, Jesús no contestó nada.
13 —¿No oyes lo que declaran contra ti? —dijo Pilato.
14 Pero Jesús no contestó ni a una sola acusación, por lo que el gobernador se llenó de asombro.
15 Ahora bien, durante la fiesta el gobernador acostumbraba a soltar un preso que la gente escogiera. 16 Tenían un preso famoso llamado Jesús Barrabás. 17 Así que, cuando se reunió la multitud, Pilato preguntó:
—¿A quién quieren que suelte: a Jesús Barrabás o a Jesús, al que llaman Cristo?
18 Pilato sabía que habían entregado a Jesús por envidia.
19 Mientras Pilato estaba sentado en el tribunal, su esposa le envió el siguiente recado: «No te metas con ese justo, pues, por causa de él, hoy he sufrido mucho en un sueño».
20 Pero los jefes de los sacerdotes y los líderes religiosos persuadieron a la multitud para que pidiera a Pilato soltar a Barrabás y ejecutar a Jesús.
21 —¿A cuál de los dos quieren que suelte? —preguntó el gobernador.
—A Barrabás —dijeron ellos.
22 —¿Y qué voy a hacer con Jesús, al que llaman Cristo? —preguntó Pilato.
—¡Crucifícalo! —respondieron todos.
23 Pero él dijo:
—¿Por qué? ¿Qué crimen ha cometido?
Pero ellos gritaban aún más fuerte:
—¡Crucifícalo!
24 Cuando Pilato vio que no conseguía nada, sino que más bien se estaba formando un tumulto, pidió agua y se lavó las manos delante de la gente.
—Soy inocente de la muerte[c] de este hombre —dijo—. ¡Allá ustedes!
25 —¡Que la culpa de su muerte[d] caiga sobre nosotros y sobre nuestros hijos! —contestó todo el pueblo.
26 Entonces soltó a Barrabás; pero a Jesús lo mandó azotar y lo entregó para que lo crucificaran.
Los soldados se burlan de Jesús(B)
27 Los soldados del gobernador llevaron a Jesús al palacio[e] y reunieron a toda la tropa alrededor de él. 28 Le quitaron la ropa y le pusieron un manto color escarlata. 29 Luego trenzaron una corona de espinas y se la colocaron en la cabeza; en la mano derecha le pusieron una vara. Arrodillándose delante de él, se burlaban diciendo:
—¡Viva el rey de los judíos!
30 También lo escupían y con la vara golpeaban su cabeza. 31 Después de burlarse de él, le quitaron el manto, le pusieron su propia ropa y se lo llevaron para crucificarlo.
La crucifixión(C)
32 Al salir, encontraron a un hombre de Cirene que se llamaba Simón y lo obligaron a llevar la cruz. 33 Llegaron a un lugar llamado Gólgota, que significa «Lugar de la Calavera». 34 Allí dieron a Jesús vino mezclado con hiel; pero después de probarlo, se negó a beberlo. 35 Lo crucificaron y repartieron su ropa, echando suertes.[f] 36 Y se sentaron a vigilarlo. 37 Encima de su cabeza pusieron por escrito la causa de su condena:
este es jesús, el rey de los judíos.
38 Con él crucificaron a dos bandidos,[g] uno a su derecha y otro a su izquierda. 39 Los que pasaban meneaban la cabeza y blasfemaban contra él:
40 —Tú que destruyes el Templo y en tres días lo reconstruyes, ¡sálvate a ti mismo! Si eres el Hijo de Dios, ¡baja de la cruz!
41 De la misma manera, se burlaban de él los jefes de los sacerdotes, junto con los maestros de la Ley y los líderes religiosos.
42 —Salvó a otros —decían—, ¡pero no puede salvarse a sí mismo! ¡Y es el rey de Israel! Que baje ahora de la cruz y así creeremos en él. 43 Él confía en Dios; pues que lo libre Dios ahora, si de veras lo quiere. ¿Acaso no dijo: “Yo soy el Hijo de Dios”?
44 Así también lo insultaban los bandidos que estaban crucificados con él.
Muerte de Jesús(D)
45 Desde el mediodía y hasta las tres de la tarde[h] toda la tierra quedó en oscuridad. 46 Como a las tres de la tarde,[i] Jesús gritó con fuerza:
—Elí, Elí,[j] ¿lema sabactani? —que significa “Dios mío, Dios mío, ¿por qué me has abandonado?”.[k]
47 Cuando lo oyeron, algunos de los que estaban allí dijeron:
—Está llamando a Elías.
48 Al instante uno de ellos corrió en busca de una esponja. La empapó en vinagre, la puso en una vara y se la ofreció a Jesús para que bebiera. 49 Los demás decían:
—Déjalo, a ver si viene Elías a salvarlo.
50 Entonces Jesús volvió a gritar con fuerza y entregó su espíritu.
51 En ese momento, la cortina del santuario del Templo se rasgó en dos, de arriba a abajo. La tierra tembló y se partieron las rocas. 52 Se abrieron los sepulcros y muchos creyentes que habían muerto resucitaron. 53 Salieron de los sepulcros y, después de la resurrección de Jesús, entraron en la ciudad santa y se aparecieron a muchos.
54 Cuando el centurión y los que con él estaban custodiando a Jesús vieron el terremoto y todo lo que había sucedido, quedaron aterrados y exclamaron:
—¡Verdaderamente este era el Hijo de Dios!
55 Estaban allí, mirando desde lejos, muchas mujeres que habían seguido a Jesús desde Galilea para servirle. 56 Entre ellas se encontraban María Magdalena, María la madre de Santiago y de José, y también la madre de los hijos de Zebedeo.
Sepultura de Jesús(E)
57 Al atardecer, llegó un hombre rico de Arimatea, llamado José, que también se había convertido en discípulo de Jesús. 58 Se presentó ante Pilato para pedirle el cuerpo de Jesús y Pilato ordenó que se lo dieran. 59 José tomó el cuerpo, lo envolvió en una sábana limpia 60 y lo puso en un sepulcro nuevo de su propiedad, que había cavado en la roca. Luego hizo rodar una piedra grande a la entrada del sepulcro y se fue. 61 Allí estaban, sentadas frente al sepulcro, María Magdalena y la otra María.
La guardia ante el sepulcro
62 Al día siguiente, después del día de la preparación, los jefes de los sacerdotes y los fariseos se presentaron ante Pilato.
63 —Señor —dijeron—, nosotros recordamos que mientras ese engañador aún vivía, dijo: “A los tres días resucitaré”. 64 Por eso, ordene usted que se selle el sepulcro hasta el tercer día, no sea que vengan sus discípulos, se roben el cuerpo y digan al pueblo que ha resucitado. Ese último engaño sería peor que el primero.
65 —Llévense una guardia de soldados —ordenó Pilato—, y vayan a asegurar el sepulcro lo mejor que puedan.
66 Así que ellos fueron, cerraron el sepulcro con una piedra, lo sellaron y dejaron puesta la guardia.
Footnotes
- 27:4 muerte. Lit. sangre inocente.
- 27:10 Véanse Zac 11:12,13; Jer 19:1-13; 32:6-9.
- 27:24 muerte. Lit. sangre.
- 27:25 la culpa de su muerte. Lit. que su sangre caiga sobre nosotros.
- 27:27 palacio. Lit. pretorio.
- 27:35 suertes. Var. suertes, para que se cumpliera lo dicho por medio del profeta: «Se repartieron entre ellos mi manto y sobre mi ropa echaron suertes» (Sal 22:18; véase Jn 19:24).
- 27:38 bandidos. Alt. insurgentes; también en v. 44.
- 27:45 Desde … tarde. Lit. Desde la hora sexta hasta la hora novena.
- 27:46 Como … tarde. Lit. Como a la hora novena.
- 27:46 Elí, Elí. Var. Eloi, Eloi.
- 27:46 Sal 22:1.
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